アンダーマイニング効果とは?【起こる原因や事例等を紹介します!】

記事更新日:2021年02月05日 初回公開日:2021年01月04日

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社員のモチベーションを高めるための取り組みを行っていますか。社員のモチベーションを高め、維持するために心理学を用いたマネジメントを行っている企業が現在増えています。今回は社員のやる気をコントロールする際に覚えておきたいアンダーマイニング効果についてご紹介します。そもそもアンダーマイニング効果とは、周囲が与えたご褒美や罰によってモチベーションが低下してしまう効果のこと。良かれと思ってしたことが悪い影響を与えてしまうこともあるため、企業側はアンダーマイニング効果を防ぎながら社員のやる気をコントロールすることが大切です。

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アンダーマイニング効果とは

外部からの報酬や罰により本人のやる気が低下する効果

アンダーマイニング効果とは、外部からの報酬や罰によって本人のモチベーションが低下することを指します。アンダーマイニング効果は弱体化させるという意味のunderminingからきている言葉。心理学の分野ではアンダーマイニング効果の研究が多数行われており、抑制効果や過正当化効果とも呼ばれています。アンダーマイニング効果は会社運営の場面でも活用できるもの。アンダーマイニング効果を防ぐことで、社員たちの仕事に対するモチベーションを維持させることが可能でしょう。

アンダーマイニング効果の理解に重要な動機付けとは

外発的動機づけ

アンダーマイニング効果を理解する上で重要となる動機付けに外発的動機付けがあげられます。そもそも動機付けとは行動を起こし目標に向かわせるまでの心理過程のこと。簡単に言えば『モチベーション』や『行動する理由』とも言えるでしょう。その動機付けの中にも2種類存在し、外発的動機付けは外部から報酬を受け取るためや罰を回避するために行動を起こす心理過程のことを指します。「テストでいい点数をとればお小遣いをあげる」と言い、子どものやる気を向上させようとする行為も外発的動機付けと言えるでしょう。

内発的動機づけ

アンダーマイニング効果を理解する上で重要となる動機付けに内発的動機付けもあげられるでしょう。内発的動機付けは外発的動機付けの対となる心理過程のことで、楽しい、やりたいといった内面の欲から行動を起こす心理過程のことを指します。そのことから報酬を得るため、罰を与えられないためといった外部要因によって起こる動機付け以外は内発的動機付けと言っていいでしょう。特に教育現場では内発的動機付けを利用し、子供たちの積極性や自主性を促す教育がよく行われています。

アンダーマイニング効果が起こる原因

報酬

アンダーマイニング効果が起こる原因に周囲からの報酬があげられます。報酬を与える機会を多くした方が社員の仕事に対するモチベーションが上がると考えていませんか。アンダーマイニング効果は相手を思ってしたことが逆にやる気を下げさせる原因となってしまうことがあります。例えば業務中に楽しいと思えていたことが金銭的な報酬を得たことで、楽しいからではなく報酬をもらうため仕事をすると心理状態が変化してしまうのです。ご褒美をもらうことで意欲的に仕事をするようになる社員もいれば、自主性や積極性が低下してしまう社員もいる点を覚えておきましょう。

監視

アンダーマイニング効果が起こる原因に周囲からの監視もあげられます。仕事をきちんと行っているか確認するために過度に社員の勤務状態を監視していないでしょうか。業務上の事故を防いだり、業務効率を下げないようにするためにも社員の勤務状態を確認することは大切です。しかし過度に監視してしまうと失敗して上司から怒られないようにという考えから、社員たちが自主的に仕事を行えない環境になってしまいます。そうなれば社員からの革新的なアイデアや業務に関する意見が埋もれてしまう可能性があるでしょう。

締め切り

アンダーマイニング効果が起こる原因として、締め切りの設定もあげられるでしょう。期日が近づいてしまい、投げやりに課題を終わらせてしまった経験はないでしょうか。人によってペースややり方は異なるもの。頻繁に締め切りを設定してしまうと期日までにやり終えることが目標となってしまい、そのもの自体のクオリティが下がってしまう可能性があります。またノルマの設定も同様に、ノルマを達成するためなら何をしてもいいといった問題行動を起こす原因になりかねません。締め切りやノルマの設定は社員の自主性を削がない範囲で設定することが大切でしょう。

競争

アンダーマイニング効果が起こる原因に周囲との競争があげられます。競争を行わせることで業務効率が上がると考えていませんか。また営業成績を争わせることでライバル意識が高まり、業績が上がると考えている人もいるかもしれません。しかし競争を行わせることによって、「負けられない」という気持ちから社員に必要以上のプレッシャーやストレスがかかってしまう場合があります。特に成績の良し悪しのみで評価すると、楽しいと思い仕事に向き合えていたことも楽しいと感じられなくなってしまう危険があるでしょう。

評価

アンダーマイニング効果が起こる原因に周囲からの評価もあげられます。業績や業務効率、能力や精神性などを見て毎年社員を評価している企業も多いのではないでしょうか。評価結果に基づき社員を昇格させるか決めている場合、周囲からの評価や昇格のためといった理由でアンダーマイニング効果が起こることがあります。プライドが高い社員や尊敬されたいと感じている社員は特に、周囲からの賞賛のために頑張るという心理状態が働いてしまう危険があることを覚えておきましょう。

罰則

アンダーマイニング効果が起こる原因に罰則もあげられます。社員がミスをした場合、その社員に対してどのようなフォローを行っていますか。感情的になって社員に怒ったり、他の社員の前で叱ってしまうと社員のモチベーションが落ちてしまいます。また度を超えた罰則を設けた場合、パワーハラスメントとして訴えられてしまうかもしれません。楽しくて仕事をしていたのが罰を受けないために仕事をするという考えに変わってしまうことから、罰則を設けることもアンダーマイニング効果を起こす原因と言えるでしょう。

アンダーマイニング効果の実験事例

デシが行ったソマパズル実験

アンダーマイニング効果の実験事例にデシが行ったソマパズル実験があげられます。この実験では報酬をもらった大学生と報酬をもらわなかった大学生との間でソマパズルを解く時間に違いがあるのかを調べました。実験の結果、報酬をもらった大学生は報酬をもらえない環境に置かれるとパズルを解く時間が減ってしまったことが判明。一方で報酬をもらわなかった大学生は報酬をもらえない環境が続いても、パズルを解く時間に変化はありませんでした。この研究から報酬を与えられるとやりたいと思ってやっていたことが報酬をもらうための手段となってしまい、報酬が内発的動機付けを低下させることが分かりました。

レッパーが行ったお絵描き実験

アンダーマイニング効果の実験事例にレッパーが行ったお絵描きの実験もあげられます。この実験ではご褒美をもらった幼稚園児とご褒美をもらわなかった幼稚園児との間で絵を描く意欲に違いがあるのかを調べました。実験の結果、ご褒美をもらった幼稚園児はご褒美をもらえない環境に置かれると意欲的に絵を描かなくなったことが判明。一方、ご褒美をもらっていなかった幼稚園児はご褒美をもらえない環境が続いても絵を描く意欲に変化はなかったことが分かりました。この研究からも報酬が原因で内発的動機付けが低下してしまうことが明らかになりました。

アンダーマイニング効果の逆のエンハンシング効果とは

外部からの報酬により本人のやる気が向上する効果

エンハンシング効果とは周囲からの賞賛などによって、本人のモチベーションが向上する効果のこと。アンダーマイニング効果と同様に、エンハンシング効果も外部的な要因が本人のモチベーションに直結します。しかしエンハンシング効果はアンダーマイニング効果と違い、最終的に本人のモチベーションが向上するという良い結果をもたらします。冒頭でもお話しした動機付けの概念で言うと、エンハンシング効果は外発的動機付けによって内発的動機付けを高めることと言えるでしょう。

アンダーマイニング効果を防ぐためにできる対策

モチベーションが高いときは報酬を与えない

アンダーマイニング効果を防ぐための対策として、モチベーションが高いときは報酬を与えないことがあげられるでしょう。仕事に対する社員のモチベーションは日々変化するもの。「やりたい」という意欲がある時に報酬を与えてしまうとアンダーマイニング効果が起こりかねません。そうすればやりたいからやるのではなく、報酬のためにやるといった心理状態に変わってしまいます。仕事に対するモチベーションを日々観察し、その時の社員の心理状態に合った対応を心がけましょう。

言葉の報酬を与える

アンダーマイニング効果を防ぐための対策として、言葉の報酬を与えることもあげられます。貴社では上司と部下がうまくコミュニケーションできていますか。これまでの研究により、周囲から叱られるよりも褒められる方がモチベーションを維持できることが判明しています。また結果ではなく努力過程を褒めた方がモチベーションを向上させられるという研究結果もあります。これらの研究から社員の努力過程を言葉で褒めることによって、社員の仕事に対するモチベーションを向上させられるでしょう。

社員を監視するのではなく見守る

アンダーマイニング効果を防ぐための対策として、社員を監視するのではなく見守るという点もあげられるでしょう。社員の働きぶりを常に監視していると社員は委縮してしまい、「失敗をしてはならない」という思いから身動きが取れなくなってしまいます。社員の自主性や創造性を高め、活気あふれる会社にしていくためにはある程度の自由も大切です。見守るスタンスで社員の働きぶりを見ることによって社員も居心地がいい会社だと感じ、アンダーマイニング効果を防ぐことができるでしょう。

過度な競争やノルマ、罰は与えない

アンダーマイニング効果を防ぐための対策に、過度な競争やノルマ、罰を与えないようにするという点もあげられます。競争やノルマを与えることで一時的に仕事に対するモチベーションが上がることもあるでしょう。しかし過度に社員同士で競争させたり、ノルマを頻繁に設定することでアンダーマイニング効果が起こってしまう可能性があります。また競争やノルマ、罰などが原因で社内の空気が悪くなってしまい、居心地が悪いと感じる社員も出てくるかもしれません。アンダーマイニング効果を防ぐためにも、人材の流出を避けるためにも、過度な競争やノルマ、罰を与えるのは避けましょう。

まとめ

アンダーマイニング効果を防いで社員のモチベーションを維持させよう

報酬を与えるといった外発的動機づけ自体は悪いことではありません。しかし内発的動機づけが高まっている社員に外発的動機付けを促すと、アンダーマイニング効果が起こってしまう可能性が高まります。アンダーマイニング効果を防ぐためにも社員1人1人のモチベーションを日々観察し、適宜その社員に合わせた対応をすることが大切でしょう。また外発的動機付けをうまく活用すればエンハンシング効果が期待できます。アンダーマイニング効果ではなくエンハンシング効果を狙った社員への対応を心がけ、今後の会社の発展に繋げていきましょう。

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