記事更新日:2024年07月18日 | 初回公開日:2024年07月18日
用語集 採用・求人のトレンド グローバル用語解説 人事・労務お役立ち情報UIJターンとは、一般的に大都市圏から地方へ移住することです。後述している3つの頭文字を取った言葉です。就職や進学のタイミングで地方から上京していた人たちが、その後地元や他の地方都市に移り住むなどの3つの動きを組み合わせたものです。テレワークなどが広がり、住む場所を限定する必要がなくなったこともUIJターンが広まっている理由と言えます。また移住を伴う場合は、地方の採用を行っている企業だけでなく地域創生に取り組んでいるエリアにとってもメリットです。
Uターンは、地元から別の地域へ移住し再び戻ることです。就職や転職などでのUターンとは、生まれ育った場所から進学や就職をきっかけに都市部に移住したあと、再度生まれ育った場所へ戻ることを指します。仕事の関係で地元に戻ってくる人もいれば、子育てや親の介護のタイミングで戻って来る人もいます。進学や就職のタイミングで都市部に移住したものの、地元での生活のほうが合っていると考える人にとってはUターンが最適と言えます。
Iターンとは、地元とは別の地域に移住することを指しています。IターンはUターンとは異なり、地元には戻らず別の場所に移り住むことです。リモートワークなどが多くの企業で広がっていることから、会社から離れた場所でも就業できる機会が増え好きな場所を選んで移り住む人が増加傾向にあります。Iターン先を選ぶ際は、出張で訪れた場所や旅行先に選んだ場所が気に入りその土地に移り住みたいという考えから移住を決意する人も多くいます。
地元から別の地域へ移住したあとに地方都市へ移住することを、Jターンといいます。Jターンは、進学や就職で都市部に移住した人が生まれ育った場所に近い都市部へ移り住む事です。IターンやUターンと比べるとあまり聞き馴染みがない人もいるかも知れません。Jターンを行う人の中には、本当はUターンをしたいけれど地元が過疎地で就職先がないため近隣の都市部へ移り住むという考えの人もいます。地元の近くに住んでいることもあり、家族が近くにいるという安心感もあります。
UIJターンのメリットは、労働時間の減少です。独立行政法人労働政策研究・研修機構が2016年に行った調査によると、Uターンなどを行ったことにより労働時間が減ったと回答した人が全体の4割に上っていました。長時間労働を行っていた人にとっては、UIJターンで都市部から地方都市に移住することで労働時間を今までよりも削減でき、家族との時間などに当てることが出来ていると回答しています。UIJターンはワークライフバランスを整える方法の一つでもあります。
UIJターンは、精神的に余裕が生まれる点がメリットです。都市部での通勤は満員電車に揺られている人も多く、ストレスを感じやすい環境になっています。何処に行っても人の多い都市部では、平日だけでなく週末も人混みばかりであるため中々気が休まることが少ないと感じている人もいるはずです。地方都市であれば、都市部に比べて人も少ないためストレスを感じにくい環境に身を置くことが出来ます。ストレスを感じにくくなることによって、精神的にも余裕を持つことが可能です。
UIJターンを行うことで、通勤負担の軽減を行うことが出来ます。都心に勤務している人の殆どが、県外に住んでいる人が多いため時間をかけて会社に通勤している人は少なくありません。満員電車に毎日乗り遅くまで仕事をしていては、精神的な余裕を持つことは出来ません。しかし地方都市の場合は電車通勤よりも自家用車で通勤している人が殆どです。都市部の通勤と比べても、地方都市での通勤時間は少ない傾向にあり人が少なく自然豊かな環境であるため、気持ちに余裕を持つことも出来ます。
今日住環境が豊富であるのも、UIJターンのメリットと言えます。都市部は人口が集中しているため、賃貸や持ち家に関わらず住居費が大きな負担となります。地方都市であれば、同じ家賃を払ったとしても都市部より広い家に住むことが出来ます。また地方に移住する人の中には、自然豊かな環境に魅力を感じる人も少なくありません。都市部では森林や自然環境が整っている場所は殆どありませんが、地方都市であれば自然豊かな環境ばかりのため、UIJターンを選ぶ人もいます。
仕事をしながら子育てがしやすいのも、UIJターンのメリットの一つです。実家の近くの地域にUIJターンを行うことで、親のサポートを受けながら仕事をすることが可能です。そういった理由で地元の近くに戻る人もいます。また都市部では待機児童の問題があるため、兄弟を同じ幼稚園や保育園にいれることが難しい場合もあります。地方地域であれば、待機児童が0の場所も多いため同じ園にいれることができ負担を軽減できるといったメリットもあります。
UIJターンのデメリットは、収入が減少する可能性がある点です。東京や大阪などの都市部と比べると、地方都市はどうしても給料が下がってしまう傾向にあります。職種や業種などにもよるため、必ずしも移住前と比べて減少するとは言い切れません。しかし主要都市から地方に転職する場合は、収入を比較すると下がってしまう可能性が高くなります。但し、地方に移住することにより物価や家賃は抑えることが出来るため生活コストが都市部よりかからないといった利点もあります。移住を検討する際には収入面をしっかりと検討しましょう。
UIJターンは生活インフラが少ないのもデメリットといえます。都市部であれば、身近に商業施設や学校・病院などといった生活インフラが充実しています。場所にもよりますが、地方都市になるほど病院や学校までの距離が遠くなってしまうことがあります。総務省の調査によると、東京では最寄りの医療機関までの距離が1キロ以上ある世帯は3%程度に対して、地方都市は40%と近くに病院がない場合もあります。そのため生活するには車が欠かせず、都市部と比べて生活に不便さを感じてしまう可能性はあります。
求人の選択しが少ない可能性があるのも、UIJターンのデメリットです。都市部には様々な企業が集まっているため、求人の選択しで困ることはありません。企業の本社機能が都市部に集中しており、約半数の企業が東京に本社をおいています。そのため、都市部では支店を構えている企業があるものの、都市部ほど求人は多くありません。UIJターンを予定している地域に自分のスキルを活かせる求人があるかどうかは事前に確認しておくことが大切です。地方地域では求人が少ないため、リモートワーク可能な職などを探す必要があります。
UIJターンを利用して働く場合は、自分のスキルや経験を活かせる求人があるかどうか確認しましょう。居住環境や周りの豊かな自然などに魅力を感じてUIJターンを行うことを決めたとしても、自分のスキルや経験が活かせない仕事についてしまうと生活への満足度が下がってしまう可能性があります。移住前に積み上げてきたスキルや経験を活かせる仕事に移住後も携われるかどうかは、移住を決める前にしっかりと確認しておくことが大切です。環境が良くても仕事で我慢が必要になっては意味がありません。
UIJターンを利用する場合は、UIJターンを利用できる求人があるかどうかで調べる事ができます。最近では、求人サイトに「Uターン歓迎」や「Iターン歓迎」と記載してある求人も多いため、移住しようと考えている地域に合う仕事があるのか調べることが可能です。また企業の求人だけでなく、UIJターンを考えている人を対象に誘致を積極的に行っている自治体では独自のサイトを運営したり相談窓口を設置したりしている自治体もあります。そういったところに直接問い合わせをして、求人を探すという方法もあります。
スカウトを受けるのも、UIJターンを利用して働く際のポイントです。求人情報には掲載されていなくても、地方企業の管理職などを募集している企業も少なくありません。UIJターンのために転職を行うには、非公開求人も含めて探す必要があります。地方地域でスカウトと聞いてもあまり求人数がないように感じてしまう方もいるかも知れません。しかし大手人材紹介会社などに登録をすることで、他では見ることのできないUIJターンを対象にした求人も確認することが出来ます。
UIJターンを利用して働こうと考えている場合には、理由と目的を明確にしておくことが大切です。UIJターンを行う場合は、先述したように生活インフラが少ない点や収入が下がってしまう可能性などデメリットもあります。そのため何を目的としてUIJターンを行うのかを明確にしておく必要があります。事前にしっかりと明確化しておくことで、移住先でデメリットとなりうることに対しての対策を寝ることも可能です。目的と理由を明確にしておくことで、後悔の少ないUIJターンを行えます。
UIJターンを利用する際は、家族の理解を得ておくことも重要です。単身でUIJターンを行おうと考えている人は問題ありませんが、家族がいる場合は家族の納得を得ておく必要があります。出身地が同じ場合は問題ないかもしれませんが、出身地が配偶者と子となる場合全く知らない場所に移住することになります。知り合いがいない環境がストレスになる人も少なくありません。また子供が学校に通っている際は、転校が必要です。自分ひとりで決めずに、家族の納得を得ておくことも必要です。
UIJターンのメリットやデメリット、UIJターンを利用して働く際のポイントなどについて解説しました。出張や旅行でその土地の魅力を目にし住みたいと考える人もいるかも知れません。しかし数日滞在することと、その地に移住するのでは大きな差があります。地方都市に移住して公開しないためには、しっかりとした情報収集を行いデメリットを補えるような対策が重要です。UIJターンを行う目的などについてしっかりと明確にし、理解した上で自分に適した環境を見つけましょう。
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