記事更新日:2019年04月04日 | 初回公開日:2018年06月25日
人事・労務お役立ち情報パフォーマンスマネジメントを行うと、社員個人のモチベーションを向上させることで企業全体の利益を上げることができます。しかし、間違った方法をすると逆に社員のパフォーマンスを低下させてしまいます。そこで今回は、パフォーマンスマネジメントの基礎知識から具体的な取り組みかたまで詳しくご説明します。 社員のパフォーマンスを上げたいとお考えの人事の方は参考になさってください。
パフォーマンスマネジメントとは、社員の能力やモチベーションを高めて、そのパフォーマンスを最大化することに重点を置いたマネジメント手法です。社員が自律性を持って考え、行動に移すことを促します。個々の社員の目標達成を促し、その集積がチームや企業の目標達成に近づくことが最終的な目的となります。
近年は、少子化が進み、多くの企業で人手不足が大きな問題となっています。その上、公平性・透明性を欠く人事のマネジメントが離職の要因となっています。そこで、パフォーマンスマネジメントを行うことで、人材に対する適切な評価・目標立てを行い、個人の成果を上げることが重要なのです。
実は、パフォーマンスマネジメントは最近できたものではなく、以前から存在していたものです。しかし、社会やビジネス環境は変化しているため従来のパフォーマンスマネジメントは機能しなくなってきました。具体的に言うと、従来のパフォーマンスマネジメントでは、企業で決めた目標を部下に振り分け、1年に1度部下の目標達成度を管理していました。しかし、近年のビジネス社会は変化が大きく、スピードが重視されるので、1年前に立てた目標と実態にズレが生じるようになりました。つまり、組織としての柔軟性が失われていったのです。それに伴い、評価自体が目的化され、従業員のモチベーションも下がっていきました。
そこで、パフォーマンスマネジメントの見直しが行われました。その結果、従業員個人が主体的に目標設定をし、従業員が結果を出したらすぐに管理職による評価が行われフィードバックをするという企業が増加しました。新しいパフォーマンスマネジメントのメリットとしては、従業員の積極性が向上し、経営のスピード化に繋がるということです。柔軟な評価をすることで個人と組織がリンクしやすくなり、全体の成長へと繋がるようになりました。
何のためのパフォーマンスマネジメントなのかを、現状の課題に照らして説明します。多くの社員が自分の仕事上での必要性を実感できるはずです。
パフォーマンスマネジメントで組織強化を狙うとき、目標設定は組織をつなぐツールになります。もちろん、それぞれの社員の能力やモチベーション喚起にもなりますが、パフォーマンスマネジメントでの目標設定は、組織と社員、上司と部下の共有事項となり、コミュニケーションツールとなるのです。そのため、適切な目標設定と管理が重要になります。
コーチングとは、自発的行動を促進するコミュニケーションのことです。新しいパフォーマンスマネジメントは、社員個人が自発的に目標を設定することで企業全体の成長を促すというものです。そのため、コーチング手法と相性がいいのです。自主的に考える人材、変化に対応できる柔軟性を持つ人材を育成するためにも、上司と部下のどちらもがコーチングについて深く理解することが重要となってきます。コーチングは高度なスキルで、継続的なトレーニングを要します。机上の知識ではなかなか身に付かないこともあるので、研修を行いながらスキルを磨きましょう。
新しいパフォーマンスマネジメントには、従業員個人の目標立てとその目標に対する素早いフィードバックが重要だというお話をしました。随時従業員の目標達成率を管理するのは難しいと感じられる方も多いでしょう。しかし、ツールを使えばすぐにパフォーマンスマネジメントを導入することができます。そこで、パフォーマンスマネジメントにおすすめのツール3つをご紹介します。
Reflektiveは、定例の業績評価ではなく、リアルタイムな評価を継続するための管理ツールです。日々のレビューや業績が蓄積・可視化されるため、上司と部下の対話を活発化することにも役立ちます。Outlook、Gmail、Slackなどのコミュニケーションツールとの統合も可能となっています。 上司からのフィードバックをリアルタイムでスピーディーに受け取れるため、部下にとってはモチベーションキープとパフォーマンス向上に繋がる有効なツールです。 上司にとっては部下サポートを的確に行うためのツールとなるでしょう。人材開発、キャリアプランニングにも有効となる情報を蓄積・分析することができます。
OKR(Objective and Key Result)の目標設定とその進捗管理を見える形で共有できる管理システムです。社員に対してリアルタイムでフィードバックできる機能が搭載されています。日本でも人事評価制度を見直す動きが見られますが、OKR、1on1ミーティングなどを行う企業のマネジメントプロセスの効率化を実現します。 普段は、部下の報告と上長からのフィードバックツールとして使い、蓄積された情報をもとに人事評価できる機能があります。パフォーマンスは可視化され、すでに上司と部下の共通認識のあるため透明性や納得感の高い評価が可能になります。したがって、従業員エンゲージメントを高める効果も期待できるでしょう。参考:HITO-Linkパフォーマンス
1on1ミーティングを活用したパフォーマンスマネジメントの有効性はYahooの取り組みなどで認識が広がっています。パフォーマンスマネジメントを行う際の、上司と部下の1on1ミーティングのプロセスの負荷を軽減し、有意義なものにするためのサポートシステムです。 スマートフォンアプリで目標設定と進捗が共有でき、1on1ミーティングで得られた気付き、上司からのフィードバックも記録できます。定期ミーティングにも活用できますが、上司へのリクエストも可能です。OKR式での記録共有が可能なシステムですが、コミュニケーションの内容については公開・非公開を部分指定できます。 1on1の履歴はもとより、組織内の目標の相関図、アクセスや投稿数の推移などは管理画面でチェックできます。1on1の効果実感などをサーベイできる機能も搭載予定のようです。参考:1on1navi
現在のパフォーマンスマネジメントは、個人のモチベーションを上げながらスピーディーに全体の成果も上げることができるという有効な手法です。一人ひとりが積極的に行動するようになれば、社内に活気も出てくることでしょう。便利なツールを使いながら、パフォーマンスマネジメントを取り入れてみてください。
「日本語+英語+さらに語学が堪能な社員の採用」「海外の展示会でプレゼンが出来る人材」「海外向けサービスのローカライズ出来る人材」「海外向けWebサイト構築・集客」など、日本語も堪能で優秀な人材へのお問い合わせが当社に相次いでいます。
この記事を読んだ方は次のページも読んでいます。