ネパール人採用でトラブルにならないためには【日本に来る理由や国民性の特徴について解説します】

記事更新日:2024年07月24日 初回公開日:2024年07月24日

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少子高齢化に伴って人材不足が懸念されるようになりました。そこで、外国人採用に力を入れている企業さんも増えているのではないでしょうか。今回は、ネパール人採用に役立つ情報をお伝えします。ネパール人の特徴や来日理由、採用する際の注意点についてお伝えします。ネパール人を採用したいけど外国人採用にはまだ不安がある・トラブルにならないか心配、と不安が残っている企業さんにぜひ一読して頂きたい内容です。外国人採用を進めるきっかけになれば幸いです。

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在留ネパール人数

15万人を超える

現在、在留ネパール人数は15万人を超えています。出入国在留管理庁によると、2023年6月末の在留外国人は322万3858人にも上り、過去最多を記録しました。在留ネパール人は国籍別に見ると第6位に当たり、15万6333人となっています。前年と比べると、1万6940人も増加しました。国籍別に見て11位だった順位も8位にまで上っており、在留ネパール人が増加傾向にあることが分かります。ネパール人は労働目的で来日している場合が多いです。

ネパール人が日本に来る理由

国内の経済成長が見込めない

ネパール人が日本に来る理由には、国内の経済成長が見込めないことが挙げられます。ネパールは元々出稼ぎに行く人が多い国です。それは、日本だけに限った話ではありません。ネパールでは3000万人いると言われている人口のうち、約600万人以上が不在人口であるとされています。つまり、5人に1人が海外に出稼ぎに行っているのです。ネパール国内では稼げる仕事が少ないのが大きな要因であるとされています。経済成長が見込める産業が育っていないことによって、労働人口が海外に出稼ぎに行く状況が作り出されています。

日本で得られる収入が高い

ネパールに比べて日本で得られる収入が高いことも、ネパール人が日本に来る理由になります。ネパール国内の平均年収は、日本円で約57万前後とされています。一方で、日本国内の平均年収は約443万円です。つまり、ネパール国内と日本国内では約8倍もの年収の差があります。同じ労働時間でもらえる額にかなりの差があるため、高収入を求めて来日するネパール人が多いです。家族を養う立場であれば、なおさら日本での労働を選ぶでしょう。

労働環境が整っている

ネパール人が日本に来る理由には、労働環境が整っていることも挙げられます。日本では最低賃金が保障されており、福利厚生を整えている企業が多いです。これらが保障されている日本の職場は、海外の人から見て日本で働く際の魅力であるとされています。もちろん、技能実習制度の労働環境が問題になるといったことは度々あります。しかしながら、他国と比較した際に、日本の労働環境が良いと捉える人が多いようです。働きやすさは、ネパール人にとっても重視したいポイントになります。

スキルが不要の仕事が多い

スキルが不要の仕事が多いことも、ネパール人が日本に来る理由です。日本では単純労働が多くあります。特別なスキルや言語能力を問わない仕事が多いので、日本語がほとんど喋れない来日直後の人でも仕事に就くことができます。業種を絞らなければ、外国人が日本で職に就くのは難しいことではないのです。単純労働であってもしっかりと働けば、それなりの給料をもらうことができます。少子高齢化に伴って人手不足の業界が多くあるので、仕事を見つけるのが簡単です。

治安が良い

ネパール人が日本に来る理由には、治安が良いことも挙げられます。日本では、夜中に外を歩いていても襲われることがほとんどなく、良好な治安を保っています。世界を見ると、宗教対立やテロが起こっており、治安が良いとは言えない国がまだまだ多くあります。スリや物乞いをされることがない日本は、生活する場として魅力的に感じる人が多いようです。ネパールは比較的に治安が良い国ですが、地域によってはまだまだ危ない地域もあります。安全な環境で働けるのは、ネパール人が来日する理由の一つです。

ネパール人の特徴

家族を大切にする

ネパール人は、家族を大切にします。基本的にアジア圏の人たちは家族を大切にする傾向にありますが、ネパール人も同様に非常に家族を大切にするのが特徴です。親や子どもを大切にすることはもちろんのこと、親戚との繋がりも強いです。家族が病気になったら看病のために仕事を休むこともあります。基本的に家族を第一に考えるため、家族に何かあったら助けに行くのがネパール人にとっての当たり前です。日本で働いているのも家族への送金目的である場合が多いでしょう。

仕事にまじめに取り組む

仕事にまじめに取り組むことも、ネパール人の特徴です。家族への送金目的で来日している人が多いため、多く稼ぐためにまじめに仕事に取り組む人が多いです。家族への送金は、月5万から10万程度の人が一般的とされています。勤勉な人も多く、早く仕事に慣れようと積極的に仕事に取り組む人も多いようです。仕事に対して理不尽に不満を言うことが少ないので、一度仕事を覚えればその仕事は任せておいても大丈夫です。ネパール人を雇うことは、雇用側からみてもメリットが多くなっています。

年上を敬う

ネパール人の特徴として、年上を敬うことが挙げられます。ネパール人は、年配者や地位の高い人々に対して敬意を表す傾向にあります。「年上を敬う」というのは文化的に根付いており、ネパール人の価値観の一つとなっています。ネパール人の特徴には家族を大切にすることもあるので、家族の世話は義務であると考える人が多いです。そのため、家族の中でも年配者を大切にする傾向にあります。日本でも年上を敬う文化がありますが、日本人以上に年上を敬う人が多いです。

時間にルーズである

時間にルーズであるのも、ネパール人の特徴です。ネパールでは、時間という概念に対して非常にルーズです。アジア圏や発展途上国に見られる特徴ですが、ネパールにおいても同様に時間にルーズな人が多くなっています。時間や期限を守らなければいけないという意識があまりありません。そのため、時間通りに仕事に来ない、頼んだことを期限までにやらない、などといったことも起こるかもしれません。ネパール人と働く際にはルールをしっかり守るように伝えましょう。

ネパール人を雇用する際の注意点

国民性の違いを理解する

ネパール人を雇用する際には、国民性の違いを理解するようにしましょう。ネパール人の特徴として、時間にルーズであることをお伝えしました。日本は、時間に厳禁であり遅刻には非常に厳しいです。そのため、時間にルーズであるネパール人に対して嫌悪感を抱くことがあるかもしれません。しかしながら、それは個人の問題ではなく国民性の一つなのです。国民性の違いであるということをしっかりと理解しておきましょう。時間を守るのがルールだと伝え、それでも治らなければ対処法を考えるのがおすすめです。

宗教に配慮する

宗教に配慮することも、ネパール人を雇用する際の注意点です。ネパールでは、人口の約8割がヒンドゥー教徒です。その他にも、仏教やイスラム教を信仰している人もいます。宗教にはいくつかのルールがあるので、それらを尊重し配慮することが求められます。例えば、食事には十分注意しましょう。ヒンドゥー教では牛肉が禁止されており、食べられないものも多くあります。食事を強制することのないようにしましょう。職場で昼食を出す際にも配慮することが求められます。

分かりやすい日本語で伝える

ネパール人を雇用する際には、分かりやすい日本語で伝えるように注意しましょう。ネパール人は言語習得を得意とする人が多いため、他の外国人に比べて比較的早く日本語を習得することができます。文法や分構成がネパール語と似ていることが要因です。しかしながら、日本語習得が早いと言っても、こちらが言っていることを完璧に理解できるとは限りません。そのため、できるだけ分かりやすい日本語で伝えるように心掛けましょう。コミュニケーション間でのトラブルを無くすためにも大切です。

ネパール人の来日方法

特定技能制度を利用する

ネパール人の来日方法として、特定技能制度を利用する人がいます。特定技能制度とは、2019年4月に創設された在留資格です。国内で人材確保するのが困難である特定の分野において、一定の技術を要した外国人を受け入れていくために創設されました。特定技能で受け入れられる特定産業分野には、介護分野やビルクリーニング分野、建設分野などを含めた12分野にわたります。特定技能制度は、人材を育成することが目的ではなく、即戦力を採用することが目的とされています。

特定技能でネパール人を雇用する際の注意点

特定技能雇用契約を締結する

特定技能でネパール人を雇用する際には、特定技能雇用契約を締結しましょう。ネパール人を特定技能制度を利用して雇う場合には、特定技能雇用契約を締結する必要があります。通常の雇用とは異なるので、専用の書式を用いらなければなりません。特定技能雇用契約書にはいくつかの内容を盛り込むことが求められます。受け入れ企業の記名押印、ネパール人労働者の記名押印、雇用契約期間、雇用契約終了の条件です。受け入れ企業とネパール人労働者双方の同意が必要です。

特定技能に関する二国間の協力覚書を確認する

特定技能に関する二国間の協力覚書を確認することも、特定技能でネパール人を雇用する際の注意点です。特定技能制度では、特定技能外国人の円滑かつ適正な送り出し・受け入れ確保等のために、送り出し国との間で協力覚書を作成しています。日本政府とネパール政府の間においても、協力覚書が作られています。協力覚書には、目的や連絡窓口、日本政府とネパール政府間での協力の枠組みなどの情報が記載されています。二か国間での取り決めが記載されているため、必ず確認しましょう。

特定技能で雇用するネパール人とトラブルにならないために

特定技能外国人採用支援サービスを利用する

特定技能で雇用するネパール人とトラブルにならないためには、特定技能外国人採用支援サービスを利用するのも一つの手段です。ネパールには送り出し機関がないため、採用から受け入れまでを自分たちでやらなければなりません。そのため、他の国から受け入れるよりもハードルが高いです。自分たちで採用しようとすると、注意点を見落してしまう可能性があり、それがのちのトラブルに繋がる恐れがあります。特定技能外国人採用支援サービスを利用すれば、採用までの過程を確認しながら進めることができます。

まとめ

ネパール人の特徴を理解しトラブルを避けよう

今回は、ネパール人の特徴や特定技能で雇用する際の注意点について解説しました。ネパール人は、家族を大切にし、仕事に真面目に取り組みます。一方で、時間にルーズなところがあるので、一緒に働く際には国民性の違いを理解することが大切です。頭ごなしに怒るのではなく、日本でのルールを伝えるように意識しましょう。ネパール人とトラブルにならないためには、こちらが相手のことを理解することが求められます。ネパール人の特徴を理解し、トラブルを避けるようにしましょう。

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