1on1ミーティングとは?【メリットや導入方法を徹底解説】

記事更新日:2021年09月20日 初回公開日:2021年09月19日

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「ミーティング」と聞いて、どんなミーティングが思い浮かびますか?「報告連絡」をするミーティング。「意思決定」や「問題解決」をするミーティングなど多種多様です。この記事ではミーティングの一種である「1on1」ミーティングを紹介します。1on1はシリコンバレーで注目されたことから、日本の企業でも多くの企業が実施中。上司と部下が個別でミーティングを行う事を指しますが、どんなメリットがあるのでしょうか?

1on1とは

上司と部下が1対1で対話をする事

1on1ミーティングとは本来のミーティングと異なり、上司と部下が個別で話すという点が特徴的です。「部下の育成に繋がる」「上司の管理能力が上がる」と言った理由から近年導入する企業が増加してきました。しかし、最近では「自分の仕事が忙しくて、部下を見る時間がない」「1on1に効果を感じない」と言った声も上がっているとか。実際、効果はあるのか?導入するにはどうすればいいのか?実際に導入している企業を事例に理解を深めていきましょう。

短いサイクルで定期的に行うことが多い

1on1自体は数ヶ月単位で行うことがほとんど。数ヶ月の間で定期的に短いスパンで、上司と部下がミーティングを行います。具体的には1~2週間で1回の実施ペース。長くても3週間に1回のペースで実施しましょう。このペースで行うことで、日常生活から1on1を意識する事ができます。1on1の良さが引き立てられ、効果も増加するでしょう。1on1の時間を削ってでも、長期的に短いスパンで行う事を意識してみてはどうでしょうか?

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1on1の目的

上司と対面で話すことで部下の成長を促進させる

通常のミーティング大勢の社員に向かって行うので、全体の方針しか定められない場合があります。全体の方針も大切ですが、それだと会社全体の目標・反省・改善点が分かっても「自分自身はどうするべきなのか」が分かりません。1on1を実施することで、上司から部下へ個人的な目標・反省・改善策を話し合えます。部下が今やるべきことが明確になるので、成長しやすいと言われています。また上司も部下に対してフィードバックをしなければならないので、責任感やマネジメント能力が身に付くでしょう。

能力やモチベーションを向上させる

前文で記述したように対面で話すことで、自分の欠点・改善策が明確に。自分一人で悩むよりも、自分以外の人からの客観的な意見もらうことで成長速度が上がります。成長し能力が向上すれば、自分に自信を持つことが出来きます。自信をつける事でモチベーションも向上。仕事に取り組む姿勢や、会社の雰囲気全体が良くなることも。これらのことから「能力やモチベーションが上がりやすくなる」というのも、1on1のメリットと言えるでしょう。

1on1のメリット

上司と部下の信頼関係が深まる

1on1は長期的に行います。長期的に上司と部下の関係を築くことで、お互いを理解し的確なアドバイスをすることが可能に。大勢の社員で行うミーティングでは、「個人的な目標」や「会社への不満」など話しにくい事など話しにくい事もあるのでは?1on1は上司と部下のみです。普段は発言しにくい事も、腹を括って話すことが出来ます。長期的に対面でミーティングをすることで、信頼関係が生まれるでしょう。

離職率の低下に繋がる

1on1の実施により離職率を軽減する事ができます。時間とコストをかけて採用した社員が離職してしまうことは、企業にとって望ましくない事ですよね。社員が離職する理由は「労働環境」「福利厚生」「人間関係」など様々です。これらを解決するには、個人的に抱えている不安を聞き出し、企業が対応していかなければなりません。社員全員から、個人的な問題を聞き出すのは難しいです。1on1に実施により個人的な悩みを解決することが出来ます。

1on1のデメリット

上司と部下の信頼関係が悪くなる可能性もある

ここからはデメリットです。先ほどメリットで「上司と部下の信頼関係が深まる」と紹介しましたが、逆に信頼関係が悪くなる可能性もあります。1on1を実施する上でお互いの合意は欠かせません。上司と部下のどちらかが1on1自体に不信感がある状態で実施すると、かえって信頼関係が悪くなる可能性が生じます。また、以前までちょうどいい距離感で仕事をこなしていても、1on1で距離感が縮まる事で上司と部下の仲が悪くなる可能性も。実施する目的を伝えて納得した状態で、1on1を実施しましょう。

効果が出るまで時間と手間がかかる

1on1は時間と手間がかかります。一回の実施で効果を感じる事は少ないでしょう。長期的に上司と部下でミーティングを行い少しずつ成長していくと言ったイメージ。また忙しい時期に1on1を実施すると、自分の仕事と精一杯になってしまう可能性があります。1on1を導入する段階でも、誰と誰をペアにするのか?どのくらいの期間で行うのか?など決定事項が多くあります。時間をかけてゆっくり着実に、社員を成長させたい会社には有効的。早く成長させたい場合は他の施策を考えるべきです。

1on1ミーティングの進め方

進め方に正解は存在しないが基本はある

1on1に正解はありません。目的に対して達成できたのか?そのためにはどうすればいいのか?を上司と部下で話し合いましょう。基本的には「PDCAサイクル」を回していきましょう。計画(Plan)→実行(Do)→評価(Check)→改善(Action)です。実際に上司と部下で計画を立て実行する。行動に対するフィードバックを上司から受け、改善する。これが基本の形です。何度も言うように「正解」はありません。目的は部下の成長です。

ヤフー株式会社が行っている1on1の基本

実際に導入しているヤフー株式会社の実施方法を紹介します。ヤフー株式会社の実施目的は「上司と部下のコミュニケーションを増やすこと」1週間に1度、約30分のミーティングを上司と部下で行っています。初めは不満の声もありましたが、ガイドラインの作成や外部のリクルートラーニングクラブと共同で行うことで、成果がではじめました。1on1を継続する事で、企業の抱える課題の解決に繋がることを証明しています。

1on1ミーティングのテーマを決めるコツ

仕事での過去の経験に基についてテーマを決める

テーマ決めのコツの1つ目は、過去の経験に基づいて話し合う事です。過去に起こった出来事の反省・フィードバックをするといいでしょう。例えば、上司が部下に対して「過去に、こんな大変な事があったが、こういった方法で乗り越える事ができた。」といった内容です。仕事をしていると、どうしても今の仕事内容に精一杯になりがち。過去の事を話し合う機会は、そこまで多くないかと思います。1on1をきっかけに、上司と部下のお互いの過去について話してみでは?

仕事での将来の目標や夢についてテーマを決める

テーマ決めのコツの2つ目は、「将来について話し合う」ことです。「自分は将来こうなりたい」「1か月間の目標はこれだ」といった将来の目標や夢を話し合ってみてはどうでしょうか?1人で目標を立てる事は可能です。しかし、挫折したり目標を変えたりしてしまうことがありますよね。上司と部下で目標や夢を話し合うことで責任感がうまれ、実現しやすくなります。また、部下がどうなりたいのかが分かるので、部下を指導する際の基準にもなります。

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1on1の注意点

部下が話しやすい環境を作る

1on1をする際は、話しやすい環境作りを心がけましょう。威圧的な態度だと1on1の意味がなくなるどころか、かえって悪影響をもたらします。悪い例として「上から目線で話す」が挙げられます。上から目線の上司と1対1のミーティングは部下からすると苦痛。絶対にやってはいけません。「同じ目線で話す」「合図地を打つ」など対策はたくさんあります。話しやすい環境を作れるかも上司の力量次第です。この点も1on1のメリットと捉えられますね。

上司が自分の話ばかりにならないようにする

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上司が一方的に話していると、1on1をやる意味が無くなってしまいます。部下と上司がコミュニケーションを取ることが前提の1on1。目的は部下の成長です。部下が話す時間が多い事は良いことですが、 出来るだけ偏りが無いように注意しながら実行しましょう。どちらか片方が一方的な受け身にならない環境を作ることが、1on1を成功させるポイントです。どうしても上司だけが話している状況が続く場合は、質問をするなど工夫をしてみましょう。

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1on1の意味をなくしてしまう行動

ただの雑談でミーティングが終わってしまう

明るく前向きな話をする1on1は部下の成長を促進させますが、雑談になってはいけません。ついつい話が盛り上がってしまい、仕事とは関係のない雑談になってしまいがちです。心を開いくために、個人的な話をするのもいいですが、雑談だけの1on1にならないように注意しましょう。雑談しか話さない1on1をするより、仕事を進めていた方が生産性の向上に繋がります。1on1の内容を記録することで、雑談は減少します。「雑談が多いな」と感じたら、1on1の目的(部下の成長の促進)を再確認してみてはいかかでしょうか?

1on1を重要視せず定期的に行わない

「1on1は定期的に実施しなければ意味がない」と記述しましたが、定期的に実施しない理由の1つが「1on1が重要だと思わない」といった理由です。そもそも社員が1on1を重要視していなければ、実施しても効果はないです。定期的な実施をするためにも社員全員に、1on1を実施する目的を伝えましょう。それでも重要だと思えない社員がいる場合は「なぜそう思うのか?」「不満点は何か?」を明確にすることが会社側に求められます。

1on1を導入している企業

ヤフー株式会社

先ほども記述した通りヤフー株式会社は1on1を実施しています。グループ約7000人が上司と部下で1on1を実施。コミュニケーションを取ることが大切なら旅行や飲み会でも可能。しかし大勢の前では悩みは解決されません。「聴く場」を設けることに意味があると言う信念で実施。1on1の重要性を感じたヤフー株式会社は、もっと1on1に磨きをかけるため、外部の1on1スペシャリストと開発パートナーになり、よりいっそ1on1に力を入れています。

グリー株式会社

グリー株式会社も1on1を実施しています。実施した理由としては「過去に比べて大きなチャレンジが減ったことによる停滞感」「成長期のイメージが強すぎてスタイルを変えられない役職者」「上司に思ったことを話せない部下の存在」があったそうです。1on1の実施自体が目的ではなく、事業の成長を最終目的としておこなっています。月に1度の実施に対して部下の満足度は7割程度。思ったことを話せなかった部下の悩みが解消されている事が数字を見ればわかりますね。

1on1を充実させることで企業の成長に直結します

「企業」と言う1つの組織で活動していく中で、世代の異なる人と交流をすることは重要です。最近では新型コロナウイルの影響で、社員同士がコミュニケーションをとる機会も減ってきました。1on1ミーティングの実施により、コミュニケーションを取れる場を設けてみるのもいいですね。導入も特別な費用が掛かるわけではなく比較的簡単。社員の成長を促進させたい企業は、1on1の導入を検討してみてはいかかでしょうか?

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