記事更新日:2020年09月29日 | 初回公開日:2020年09月18日
人事・労務お役立ち情報ペーパーレスとは紙媒体ではなく、電子化ファイルを利用することで業務の効率を上げることを意味します。パソコンを使っている企業が多くなり気軽にネットを利用できるようになった今、ペーパーレス化が再び注目されています。ペーパーレス化を行うことで契約書や請求書、会議や営業の際に利用している資料などもネット上で利用することができるでしょう。ペーパーレスはあくまでも業務効率の向上が目的。紙媒体と電子化ファイルのどちらが使いやすいか場面によって使い分けることが大切です。
ペーパーレス化が進んでいない理由として、法令により電子保管が禁じられている書類があることがあげられるでしょう。パソコンやネットの普及により、20年程前からペーパーレスに関する法令が整備され始めました。ペーパーレス化を進めるためにこれまで作られた法律は300程。時代に合わせ何度も制定や改正を行い、少しずつ電子保管に関する規制緩和が行われてきました。しかし度重なる法律の制定や改正により、現在ペーパーレス化を積極的に取り組めている企業は少ないと言われています。
ペーパーレスが進んでない理由として、社内規定により紙媒体での保管や提出を定めている企業が多いこともあげられます。顧客や社員の個人情報、社内の機密情報を守るためにも社内規定により、セキュリティ面を厳しく管理している企業が多いことでしょう。ペーパーレスを導入する際、問題となるのがこれまで行ってきた文書管理方法を一新しなければならない点。企業規模が大きい会社は特に、現在行っている紙媒体での保管や提出方法を一気に変えることが難しいと感じているのかもしれません。
ペーパーレスを行うメリットに簡単に書類を検索できる点があげられるでしょう。どこにどの資料があるのか分からないという経験をしたことはありませんか。ペーパーレスを導入するとクラウド上に社内文書を保存できるため、検索機能を使って資料を簡単に探しだすことができます。特に新入社員や異動してすぐの社員の場合、紙媒体の資料を探し出すのに時間がかかるかもしれません。検索機能を利用することで労力や時間のコストを削減することができるでしょう。
ペーパーレスを行うメリットには印刷にかかるコストを軽減できる点もあげられるでしょう。ペーパーレスを行うことで用紙代やトナー代、印刷機のメンテナンスにかかる費用を抑えることができます。またそれ以外にも印刷にかかる時間や人件費、書類の郵送にかかる費用、書類の廃棄にかかる費用なども削減できます。ペーパーレスを行うことで様々な面でコストを削減でき、経費を抑えながら業務効率を向上させることができるでしょう。
ペーパーレスを行うメリットとして保管に場所を取らない点もあげられるでしょう。資料を保管するために資料室を設けている企業も多いのではないでしょうか。ペーパーレスを導入すると印刷して保管する紙媒体の資料も少なくなります。そのため広い管理場所を設ける必要もなくなり、会社内のスペースを有効活用することができるでしょう。また資料室に足を運ばなくてもすぐに資料を使用できるため、在宅で働く際も会社で働いているときと同じように資料を使うことができるのもメリットでしょう。
ペーパーレスを行うメリットとして、環境に優しい企業であることをアピールできる点もあげられるでしょう。これまで大量に利用し廃棄してきた紙は森林を伐採しながら得たもの。地球温暖化を阻止するためにも二酸化炭素の吸収という大切な役目を担っている森林の減少を食い止めることが近年重要視されています。森林伐採を留めるために国が推奨しているペーパーレスを導入することで、環境に優しい職場であることをアピールできるでしょう。
ペーパーレスを行うメリットにセキュリティを強化できることもあげられるでしょう。紙媒体での資料を閲覧する場合、誰がいつ資料を使ったのか記録することができません。そのため資料の紛失や盗難が起こりやすく、何かあった際の対処も難しいと言えるでしょう。ペーパーレスを行うとログを管理することができるため、いつ誰が資料を閲覧したのか把握することができます。また特定の人だけに見てほしい資料についてはパスワードを設けることで、閲覧制限をすることもできるでしょう。
ペーパーレスのデメリットとしてパソコンに慣れていない社員には使いづらい点があげられます。長年紙資料を使い仕事をしてきた社員は40代50代の方が多いでしょう。これらの世代はパソコンやスマートフォンなどのIT機器に苦手意識を持っている人も多くいます。これまでのやり方を一新しペーパーレスを導入することにより、IT機器に慣れていない社員の業務効率が以前よりも落ちてしまう可能性があることを知っておきましょう。
ペーパーレスのデメリットに、書類や閲覧端末によっては読みにくく感じることがある点もあげられるでしょう。特にA3の資料は電子ファイル化したときに読みづらくなります。A3の資料を作成する場合は、フォントのサイズを気にしながらパソコンやタブレットでも読みやすい書式に変更するといいでしょう。またパソコンやタブレットの液晶のサイズによっても書類の見やすさは変わってきます。これまでの資料作成の際に使ってきた書式を見直す必要がある点はデメリットと言えるでしょう。
ペーパーレスのデメリットにシステム障害の影響を受ける可能性がある点も考えられるでしょう。システム障害を引き起こす原因はハードウェアやソフトウェアの故障、操作ミス、サイバー攻撃など外部からの攻撃、システムの不具合など様々です。システム障害が起こるとパソコンからデータがなくなってしまったり、サーバーが落ちてしまう可能性もあります。ペーパーレスを導入する際はこまめにバックアップを取ることを忘れないようにしましょう。
ペーパーレスのデメリットには導入時にコストがかかる点もあげられます。ペーパーレスの導入に伴いパソコンやタブレットを新しく準備する場合は、電子機器の購入に費用がかかるでしょう。またこれまで利用していた紙資料をクラウド上に保存したい場合、電子化ファイルにするのに時間のコストもかかるかもしれません。ペーパーレスを導入する時は経費や時間のコストがかかる可能性も考え、導入のタイミングを見計らうといいでしょう。
ペーパーレス化を進める際は、代行サービスを利用し導入時のコストを削減することがポイントです。ペーパーレス化への移行準備を社員だけで行うと本質的な業務がおろそかになってしまう可能性があります。またペーパーレスへの移行作業をしたことがない社員の場合、移行業務に必要以上に時間がかかってしまうでしょう。ペーパーレスの導入をサポートしている企業に一任することで導入までの期間、時間や労力のコストを削減することができるでしょう。
ペーパーレス化を進める際は、一部の部署でペーパーレスを試してみるのもポイントの1つです。ペーパーレスを進めたいと考えていても、社員にペーパーレスでの業務が馴染むのか不安視している企業の方もいるかもしれません。そのような場合は実験的に一部の部署でペーパーレスを導入し、ペーパーレス化による効果を見てみるのもいいかもしれません。また部署単位でペーパーレスの導入実験が行えない場合は、企業の一部のプロジェクトでペーパーレスの導入を試してみるのもいいでしょう。
ペーパーレスの導入を進める際は、ペーパーレスの必要性を上層部に訴えかけることもポイントの1つでしょう。企業で決定権を握っているのは40代50代の社員が多いかもしれません。ITに対して苦手意識を持っている年代も40代50代が多いため、ペーパーレスを導入したい場合40代50代の社員への説得が必須となってきます。ペーパーレスを導入したときに得られる効果やペーパーレスの導入事例を話すと説得力があるかもしれません。
ペーパーレスを行う際はクラウドストレージが必要になります。クラウドストレージとは、ネット上に設置されたデータを記憶する保存場所のこと。クラウドストレージを利用することで電子化された資料を社員が閲覧、利用できるようになります。クラウドストレージを選ぶ際はセキュリティの強さはもちろん、バックアップが簡単にできるか、災害時にも強いクラウドストレージかを考慮しながら決定するといいでしょう。
ペーパーレスの導入とともにペーパーレス会議システムを利用するのもいいでしょう。ペーパーレス会議システムは紙資料を使わずWeb上で会議資料を閲覧しながら会議を行うために利用されているツールのこと。現在ペーパーレス化を導入した企業の多くでペーパーレス会議システムが取り入れられています。タブレットに対応できる点や遠くにいる社員と簡単に会議を行える点もペーパーレス会議システムを導入するメリットと言えるでしょう。
ペーパーレスの導入とともに電子契約システムを取り入れるのもいいでしょう。紙媒体の契約書が溜まり、なかなか紙資料を整理できないと悩んでいる企業はありませんか。IT化が進み、契約もオンライン上できる時代になりました。電子契約システムはオンライン上で署名、押印をすることで契約でき、契約書もネット上に保管することができます。オンライン上で完結できるためペーパーレスを行っている企業の多くで電子契約システムが取り入れられています。
ペーパーレスの導入とともに電子帳票システムを取り入れるのもいいかもしれません。電子帳票システムとは請求書や納品書、見積書などの伝票と出納帳や売掛帳などの帳簿の両方をオンライン上で管理できるシステムのこと。帳票は定期的に作成しなければならない物が多く、紙資料で保存すると資料がかさばる原因になってしまいます。電子帳票システムを利用することで簡単に電子帳票を作成、保管、検索することができるようになるでしょう。
ペーパーレスを導入することで経費や時間、人件費のコストを抑え、業務効率を向上させることができるでしょう。実際にペーパーレスを導入した企業では会議にかかる負担の軽減や社員の集中力向上、セキュリティ面の強化などの効果を感じることができたようです。現在企業で利用している資料の中から紙で保存したい資料と電子化ファイルで保存したい資料とを区別した上で、ペーパーレスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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