ジョブ・クラフティングとは【企業の事例とあわせて具体的なやり方を解説します】

記事更新日:2022年07月20日 初回公開日:2022年07月07日

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仕事内容が複雑化し、働く上での人間関係も変化している現在、仕事に対してやりがいを感じることが難しくなっています。このような状況下で、従業員にどのようにしてモチベーションを高めてもらい、生産性を上げるかということに悩んでいる人事担当の方もいるのではないでしょうか。そんな時に役立つ手法がジョブ・クラフティングです。この記事ではジョブ・クラフティングを研修に取り入れる方法や、メリットに加えて注意点も紹介しています。従業員のやりがいを引き出す一つの手段としてジョブ・クラフティングを視野に入れている人事担当の方にぜひ読んでいただきたい内容です。

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ジョブ・クラフティングとは

社員の主体性を重視して仕事にやりがいを持たせる手法

ジョブ・クラフティングとは、社員の主体性を重視して仕事にやりがいを持たせる手法です。「組織や上司が決めたルールやタスクに従う」という従来の考え方に異を唱えています。たとえ好きな仕事をしていたとしても、仕事をやらされていると感じてしまうと、退屈な作業に変わっていきます。これは、モチベーションや生産性の低下に繋がる可能性もあるのです。そこでジョブ・クラフティングを取り入れることで、社員のやりがいを引き出すことができます。

ジョブ・クラフティングとジョブ・デザインの違い

ジョブ・デザインは組織側がデザインする

ジョブ・クラフティングとジョブ・デザインの違いは、ジョブ・デザインは組織側がデザインするということです。ジョブ・デザインは経営者のための理論であるのに対し、ジョブ・クラフティングは従業員の主体的な創意工夫を重視しています。どちらも、仕事のやりがいを創出するという意味は同じです。しかし、ジョブ・デザインは、従業員が与えられた仕事をこなすという受け身な存在とされている点がジョブ・クラフティングと違います。

ジョブ・クラフティングが注目される背景

仕事にやりがいを感じることが困難となっている

ジョブ・クラフティングが注目される背景には、仕事にやりがいを感じることが困難となっていることが挙げられます。これまでの従業員は、組織から与えられた仕事をこなすことによって、貢献感を味わうことができていました。ところが、近年の仕事の複雑化によって、組織からやりがいを感じやすい仕事を従業員に与えることが難しくなったのです。これからもこのような変化は起こり続けると予想されるため、ジョブ・クラフティングは重要視されていくでしょう。

社員と組織の関係が変化している

ジョブ・クラフティングが注目される背景には、社員と組織の関係が変化していることも考えられます。一昔前までは、長期雇用や年功序列の考え方が当たり前でした。決まった仕事をすることで組織から認めてもらうことができ、昇進することなどができたのです。しかし現在は、従来の仕事の取り組み方では、キャリアアップが約束されない状況になっています。そこでジョブ・クラフティングで、一つ一つの仕事の意味を見い出していくことで、キャリア開発に役立てることが可能になります。

人間関係が希薄化している

ジョブ・クラフティングが注目される背景には、人間関係が希薄化していることも原因としてあります。これまでの日本の企業の多くでは、社内外で密度の濃い人間関係が築かれていました。そのおかげで、従業員は他者との関わりから仕事のやりがいを感じることが可能だったのです。ところが、近年仕事の専門性が高まったことにより、働く上での人間関係が希薄化しています。これによりジョブ・クラフティングが注目を集め、職場の人間関係を再構築する動きが出てきています。

ジョブ・クラフティングの目的

社員が自発的に仕事に取り組むこと

ジョブ・クラフティングの目的は、社員が自発的に仕事に取り組むことです。社員が自発的に仕事に取り組むことで、生産性が上がって効率化やアイディアが生まれることに繋がります。そして、与えられた仕事をこなすだけの作業で終わらないため、自分が人の役に立つイメージを持つことができます。さらに、自発的な行動は活発なコミュニケーションにも繋がるため、職場の人間関係が良好になるでしょう。結果的に社員のモチベーションが向上します。

ジョブ・クラフティングに個人で取り組む方法

多角的な視点で自己分析する

ジョブ・クラフティングに個人で取り組む方法として、多角的な視点で自己分析することが挙げられます。上司や顧客などの様々な視点から自分を見つめ直し、強みを洗い出します。例として考えられるのは、コミュニケーション能力や語学力などです。次に、業務内容や会社全体の業務の流れ、仕事で関わっている人を書き出します。その上で、自分が仕事で実現したいことなどを考えると良いでしょう。今回考えた内容は、後から確認できるように残しておくのがおすすめです。

仕事へのアプローチを決めてさらなる成長を目指す

ジョブ・クラフティングに個人で取り組む方法として次に取り掛かるのは、仕事へのアプローチを決めてさらなる成長を目指すことです。まず、自分の能力の範囲でできる、具体的な業務の改善策を考えます。例として、時間管理ツールを取り入れることなどが挙げられます。そして、ジョブ・クラフティングを自己満足で終わらせないためにも、周囲の人との関わりを見直しましょう。同僚や上司に意見を求め、見つけた課題にどう取り組むかを決めてPDCAサイクルを回すことが効果的です。

ジョブ・クラフティングを研修で取り入れる方法

ジョブ・クラフティングの基礎知識を伝える

ジョブ・クラフティングを研修で取り入れるために、まずはジョブ・クラフティングの基礎知識を従業員に伝えましょう。ジョブ・クラフティングに取り組んでもらう前に、どのような効果が期待されるのかを知ってもらうためです。研修前後でワーク・エンゲージメントが向上し、心理的ストレス反応が低下したという報告などを用いましょう。また、ジョブ・クラフティングの定義に基づいた3つの要素について紹介し、従業員にジョブ・クラフティングへの理解度を高めてもらいます。

架空の事例を用いたワークを行う

ジョブ・クラフティングを研修で取り入れる方法として次に行うのは、架空の事例を用いたワークです。仕事をやらされているという感覚を持った場合に、どのようにジョブ・クラフティングをすれば自発的な行動に向かって行けるか考えます。先に個人で3つの要素である、作業クラフティングや人間関係クラフティング、認知クラフティングに沿って自由に考えてもらいます。その後、グループで意見を共有し、他の人のアイディアを知る機会を設けましょう。

1か月の計画を立ててもらう

ジョブ・クラフティングを研修で取り入れる方法として、次は1か月の計画を立ててもらいましょう。先ほどのワークを活かして、今度は現在実際に行っている業務について、ジョブ・クラフティングをどのように取り入れるか決めます。各自で考えた後、グループでアイディアを出し合います。それを踏まえて、1か月で3つの要素について何をするのかやいつするのか、どこでするのかを書き出すと有効です。具体的に決めておくことで、実行に移しやすくなります。

振り返りと改善の計画を作ってもらう

ジョブ・クラフティングを研修で取り入れる方法として、実践後は振り返りと改善の計画を作ってもらいましょう。1か月を振り返り、実行した回数や気持ちの変化、これからどう活かすかについて個人やグループで振り返ります。そして、最初に立てた計画より実行しやすい具体的なジョブ・クラフティングのアイディアを出していきます。そのアイディアをもとに、改善の計画を立てると効果的です。これらの方法でジョブ・クラフティングを取り入れることで、社員はポジティブな気持ちで日常の業務から取り組むことが可能になります。

ジョブ・クラフティングのメリット

社員が主体性を発揮することで満足度が上がる

ジョブ・クラフティングのメリットとして、社員が主体性を発揮することで満足度が上がることが挙げられます。今まで上司の指示を待つだけのスタイルで仕事をしていた社員も、主体性を発揮することで組織全体の生産性が上がるのです。それに伴って個性が出てくることで、それぞれの強みや性格も分かってきます。適性が把握できるため、一人一人に合った仕事を任せられるでしょう。それらが結果的に社員の高い満足度に貢献します。外部からも魅力的な企業に見えるため、優秀な人材を集めることにも効果的です。

ストレスが軽減して幸福感が増加する

ジョブ・クラフティングのメリットとして、ストレスが軽減して幸福感が増加することもあります。ジョブ・クラフティングの活用によって、社員は仕事の量や内容を納得のいくものに変更するため、不満が減ります。また、主体的に動くことでコミュニケーションがこれまで以上に生まれ、人間関係が改善する効果も期待できるのです。さらに、働く中で自分が社会に貢献していることを実感でき、得られる満足感から幸福感の増加に繋がります。仕事で良い影響を受けることで日常生活にも良い影響が起きて、好循環が生まれるでしょう。

ジョブ・クラフティングの注意点

強制しない

ジョブ・クラフティングの注意点として、強制しないことが考えられます。ジョブ・クラフティングは、あくまでも社員が主体的に動くために取り入れる手法です。組織や上司から強制してしまっては、社員は押し付けられているような気持ちになって、やりがいを見い出すことが難しくなります。また、社員のアイディアをすぐに否定することは避けましょう。自主性を尊重して、モチベーション低下に陥らない環境を作ることが大切です。社員が自分の意見を持った上で、安心して発言できる空間作りに努めましょう。

やりがい搾取をしない

ジョブ・クラフティングの注意点には、やりがい搾取をしないことも含まれます。やりがい搾取とはやりがいを報酬とみなすことで、低賃金や長時間労働などの悪質な条件で社員に働かせることです。先ほども述べたように、ジョブ・クラフティングでは社員が主体的にやりがいを見い出すことが大切です。企業から押し付けてしまうと、社員の主体性は引き出しづらくなります。労働条件に問題を抱えているとトラブルの原因となり、訴訟を起こされる可能性もあります。やりがいと報酬は別物であるという意識と、社員の労働観の確立がカギとなるのです。

ジョブ・クラフティングの導入例

東京ディズニーリゾート

ジョブ・クラフティングの導入例として、東京ディズニーリゾートがあります。例えば、東京ディズニーリゾートで働く清掃スタッフは、ただ掃除をしているだけではありません。バケツの水で絵を描くことや、ユーモアを交えた道案内で来場者をもてなしています。これは、東京ディズニーリゾートの清掃スタッフは「カストーディアルキャスト」と名付けられていて、来場者を楽しませるキャストの一員だからです。このように、一人一人が働くことにやりがいを感じられる環境を整えることが、ジョブ・クラフティングなのです。

まとめ

ジョブ・クラフティングを取り入れて社員のやりがいを引き出しましょう

ジョブ・クラフティングを企業に上手く取り入れることで、社員のやりがいを引き出すことに繋がります。社員と組織の関係性やそれぞれの人間関係が変化している今、ジョブ・クラフティングによってもたらされる効果が期待されているのです。ジョブ・クラフティングのメリットとして、社員が主体性を発揮することで満足度が上がることや、ストレスが軽減して幸福感が増加することが挙げられます。ジョブ・クラフティングを強制しないことや、やりがい搾取をしないことに気をつけながら、ぜひ研修の際に役立ててみてください。

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