社員が休職したときの企業の対応は?【休職中の給与や休職手当金について】

記事更新日:2020年09月11日 初回公開日:2020年09月07日

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病気や怪我、または鬱や介護などの理由で社員が休職せざるを得なくなった場合、会社はどのように対応すれば良いのでしょうか。休職期間中の給与や復帰に向けたサポート等考えることは多岐に渡ります。社員の不安を軽減させるためにも、前もって休職中のサポート体制を整えておく必要があるでしょう。そこで今回は、休職についてご紹介します。休職についての理解を深めたい方、休職期間中に会社がすべきことを把握したい方必見の内容です。

休職とは

労働者が自分の都合で会社を休むこと

休職とは労働者が自分の都合で会社を休むことを言います。自分の都合に当てはまるものとしては、ボランティア活動や勤務時間外での怪我や病気が挙げられるでしょう。また、休職をする際の条件は法律による決まりはありません。会社ごとに就業規則を定めていることが多いため、休職をする場合は一度会社に確認をする必要があるでしょう。また、お互いに相違がないよう長期間休職をする際は会社としっかりと話し合うことが大切です。

鬱による休職が増えている

近年、鬱による休職が増えています。平成23年時点で鬱病と診断された患者の数は約95万人でした。平成26年では約116万人。平成29年では約127万人とその数は増加しています。さらに昨今の新型コロナウイルスによる職場環境の変化に伴い、軽い鬱症状を訴える社員が増えています。今後さらに増加すると予想される鬱による休職。適切な対応をするためにも、休職中の社員の対応や休職手当金についての理解を深めておく必要があるでしょう。

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休職の主な理由

どんな理由でも休職できるわけではない

どんな理由でも休職できるわけではありません。先ほども述べたように、会社の事情ではなく労働者自身の事情で仕事が難しい場合に限り仕事を長期間休むことが出来ます。しかし、これは法律で定められているものではありません。それぞれの会社が休職制度の内容を自由に定めることが出来るのです。そのため、認められる理由も会社によって違います。休職を検討する際は、休職制度の有無や具体的な内容を確認しておく必要があるでしょう。

一般的な7つの休職理由

続いて一般的な7つの休職理由をご紹介します。1つ目は傷病休職です。休職には診断書が必要になるため注意しましょう。2つ目は自己都合休職です。災害復興支援等のボランティア活動で休む場合はこれが適応されます。その他にも留学休職や事故欠勤休職、また組合専従休職や公職就任休職などがあります。あまり知られてないものとしては起訴休職が挙げられるでしょう。これは、社員が被告人として起訴された場合に適応されます。事前にきちんと理解しておきましょう。

社員が休業したいと言ってきたら

病気やケガの場合は診断書を受け取る

万が一、社員が休業したいと言ってきた場合はどのように対応すれば良いのでしょうか。休職の理由が病気やケガの場合は、診断書を受け取るようにしましょう。一般的に、企業には産業医という専門医師が居ます。ある一定の人数を有する会社は産業医を置くことが義務付けられているのです。自分がよく通う医療機関で診断書を書いてもらうことも可能ですが、産業医に直接依頼するほうがスムーズに診断書を提出することが出来るでしょう。

その他の理由なら話を聞いた上で判断する

その他の理由なら話を聞いた上で判断することが大切です。最終的に、休職が必要か否かは会社が判断しなければいけません。労働基準法89条によると、社員を10人以上有する会社では就業規則を定める必要があるとされています。そのため社員が休職を申し出た場合は、会社で定められた就業規則に従って対応する必要があるでしょう。どのような状況でもスムーズに対応できるよう、前もって会社の就業規則を確認しておくと良いでしょう。

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社員が休職する際の企業側の準備

休職の期間とその期間が過ぎたらどうするかを決めておく

社員が休職する際の企業側が準備すべきことについてご紹介します。準備すべきことの1つとして、事前に休職の期間とその期間が過ぎたらどうするかを決めておくことが挙げられるでしょう。基本的に、休職出来る期間は3か月から3年と言われています。しかし、75%の企業が病気やケガによる休職の場合、休職期間の上限を2年までとしています。中には上限を設けないと言う会社もあります。会社ごとに休職期間が定められているため明確な基準はないと言えるでしょう。

合意書を取り交わす

社員が休職をする際は合意書を取り交わすと良いでしょう。合意書とは社員と企業の双方の合意内容を書いた書面のことを指します。書面上で休職期間や休職中の賃金、また休職中の連絡方法を示すことで社員の不安を払拭することが出来ます。また企業側と社員の認識の食い違いによるトラブルを未然に防ぐことも出来るでしょう。しかし、企業側が一方的に決めた内容で合意させてしまうと、かえってストレスになってしまいます。お互いが納得できる形で合意書を取り交わしましょう。

社員が休職中の企業側の対応

定期的に報告するように事前に伝える

続いて社員が休職中の企業側の対応についてご紹介します。休職する社員に対し、事前に定期的に報告するように伝えると良いでしょう。休職中に企業に連絡を取ってはいけないと思っている社員も少なくありません。しかし休職中に連絡をとることで、休職者の将来的不安を軽減出来たりと様々なメリットがあります。また、復帰するきっかけを作ることも可能です。定期的に報告する機会を設けることで、会社にコンタクトがとりやすくなるでしょう。

メールよりも電話の方が現状を把握できる

メールよりも電話の方が現状を把握できるでしょう。メールの場合は文面だけでしか情報を把握することが出来ません。一方、電話であれば声のトーンから体調を把握することが可能です。しかし、体調がすぐれない場合は電話をすることが大きな負担になってしまうでしょう。その場合はメールで報告してもらう等の柔軟な対応が必要です。また、過度なストレスを避けるため、直属の上司や労務担当者等の身近な人が連絡を取ると良いでしょう。

休職中の社員への給与について

基本的には給与を支払う義務はない

基本的には、休職中の社員に給与を支払う義務はありません。そのため、休職中は給与を一切支給しない会社もあります。一方で、1カ月から半年くらいまでは給料を満額支払い、徐々に支給額を減らしていく会社もあります。休職中の社員に対しての給与支給について、事前に自社の決まりを作っておく必要があるでしょう。またトラブルを未然に防ぐために、休職を希望する社員に対しては休職中の給与についての説明をきちんと行いましょう。

休職中の有給休暇は無効

休職中の有給休暇は無効であるため注意が必要です。有給休暇はあくまで労働義務がある日に取得できるものです。そのため、基本的には休日に有給休暇を取得することはできません。休職は労働が免除されている状態であるため休日と同じ扱いになります。休職中の社員が治療費に充てたいと有給を希望したとしても認められないため注意しましょう。一方、有給を消化してから休職することは可能です。どうしても治療費が必要な場合は、事前に有給を消化することを勧めると良いでしょう。

社員が休職した後の企業側の対応

休職前の部署か別部署がいいかを見極める

続いて社員が休職した後の企業側の対応についてご紹介します。社員の休職期間中に休職前の部署か別部署へ異動した方がいいかを見極める必要があるでしょう。近年、うつ病による休職が増加しています。うつ病の原因が対人関係である場合は、部署異動を検討した方が良いでしょう。しかし、部署異動によって人間関係や仕事内容が変わることが負担になるケースも少なくありません。社員1人1人の特徴を把握した上で部署異動をする必要があるでしょう。

少しずつ様子を見て環境に慣れさせる

職場復帰後のサポートが再休職を招かないためにとても重要になります。復職後は少しずつ様子を見て環境に慣れさせる必要があるでしょう。長い間会社を休んでいた社員が急に元通りの職場生活を送ることは難しいです。そのため、短時間の出勤などで徐々に職場環境に慣れていくことが大切です。また、復職後に気まずい思いをさせないためにも、同僚や上司から優しく声を掛けてあげる必要があるでしょう。復職した社員のペースに合わせてあげることが大切です。

休職手当金(傷病手当金)について

病気やケガで働けなくなった際に手当金を受け取れる制度

休職手当金とは、病気やケガで働けなくなった際に手当金を受け取れる制度のことを言います。しかし手当金の受け取りにはいくつか条件があるため注意しましょう。主な条件としては、会社から給料が支払われていないことやケガや病気で働けないこと、社会保険に加入していることが挙げられます。また、4日以上続けて会社を休んでいることも条件の1つです。2日間休み、数日間働きまた休んだ場合は支給対象外になってしまうため注意が必要です。

条件に当てはまる場合は申請書類を提出する

条件に当てはまる場合は、申請書類を提出すると休職手当を受給することが可能です。まずは申請書類を取り寄せましょう。これは、健康保険を担当している部署から郵送してもらうか、ウェブサイトからダウンロードすることで取得することが出来ます。申請書類には本人情報や振込先口座、また会社情報や傷病名を記入する欄があります。すべての項目に記入し、指定された宛先に書類を郵送しましょう。取り寄せた書類に記入し、郵送するだけなので比較的簡単に申請することが出来ます。

休職手当金が支給される期間

最長で1年6ヶ月間支給される

休職手当金が支給される期間は最長で1年6ヶ月間です。これはひとつの病気やケガに対しての期間であることを押さえておきましょう。復職した後に病気が再発し療養が必要になった場合は、1年6カ月までは休職手当を受給ことが出来ます。一方、1年6カ月を過ぎてしまうと同じ病気やケガでは手当が支給されないため注意しましょう。たとえ休職手当を受給しているときに退職をしても、1年以上の被保険者期間があると引き続き手当を受給することが可能です。

加入している健康保険や共済組合によって異なる

休職手当金の支給額は、加入している健康保険や共済組合によって異なるため注意が必要です。一般的には、給料の3分の2が休職手当として支給されます。しかし、国民健康保険に加入している場合は休職手当の支給がされないため注意しましょう。このような場合は、就業不能保険に加入しておくことで休職中に手当てを受け取ることが可能です。社員が休職を申し出た場合は、事前に加入している保険を確認しておく必要があるでしょう。

休職中や休職後は不安になることが多いです

社員の気持ちを理解しようとすることが大切です

今回は休職についてご紹介しました。休職とは労働者が自分の都合で会社を休むことを言い、基本的に休職の可否は会社で定められた就業規則に則り決定されます。休職中や休職後は不安になることが多いです。そのため、定期的に連絡を取り不安を取り除いてあげましょう。なにより、社員の気持ちを理解しようとすることが大切です。対人関係が原因の休職の場合は、復職後の部署異動も検討するなどストレスを感じることなく働ける環境づくりを心がけましょう。

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