記事更新日:2020年11月18日 | 初回公開日:2020年10月26日
人事・労務お役立ち情報 採用・求人のトレンド 外国人採用・雇用 用語集社内コミュニケーションとはその名の通り、社内で行われるあらゆるコミュニケーションのことを指します。社員同士の直接的な会話だけでなく、Web会議や社内SNS、チャットツールによるコミュニケーションなども含まれるでしょう。どのような手段であっても社内コミュニケーションを積極的に行うことは企業の利益や成長に繋がります。反対にコミュニケーションが全くないという職場では、組織として十分に機能することが出来ませんよね。
社内コミュニケーションがより重要視されるようになった背景には、「働き方の多様化」があります。今までのような残業が当たり前、上司が帰るまで部下は待つといった日本特有の企業文化は徐々に薄れてきました。近年はフレックスタイム制やリモートワークの導入も増えたことで、社内での情報共有の機会が減ってきていると言えるでしょう。このような働き方の変化に対してより柔軟に対応するために、社内コミュニケーションが重要になります。
社内でのコミュニケーション不足によって様々な問題が生じます。ここでは3つのポイントを紹介していきましょう。1つ目はモチベーションの低下です。自分だけで出来る仕事であれば話は別ですが、スキルアップや新しいことを覚えるためにはほかの社員のコミュニケーションが不可欠です。社内でうまくコミュニケーションをとることが出来なければ仕事に対するモチベーションを失ってしまい、離職率の増加にも繋がりかねません。
2つ目はコンプライアンス違反が起こりやすいことです。仮に社内コミュニケーションがほとんどない職場で働いているとすると、他の人がどんな業務をしているか分かりません。そうした状況下だと、社員がコンプライアンス違反や不正行為を働いたとしても気づかれない可能性が高くなります。反対に、社員同士の行動を把握出来ている企業では、コミュニケーションが積極的に行われることで、透明性の高い組織を築くことが出来るでしょう。万が一コンプライアンス違反が起きても早期に解決することも出来ます。
最後は業務効率の低下です。実際にコミュニケーション不足に悩んでいる企業が最も問題視しているのがこの課題です。その原因はコミュニケーション不足によって必要な情報共有が十分なされていないことにあると言えるでしょう。例えば業務上で分からないことや問題があったとき、その解決方法を教えてくれる人がいれば業務に対する判断のスピードは格段に上がると思います。個人としてではなく組織として仕事に取り組む姿勢があれば、業務効率も同時に上がるに違いにありません。
社内コミュニケーションはなぜうまくいかないことがあるのでしょうか。ここではその主な原因を探ります。まず挙げられるのが組織風土、社風による影響です。HR総研の調査によると、コミュニケーションを阻害する原因として半数以上の人が「組織風土・社風」と回答しました。しかしこれらを変えるのは簡単ではありません。もし多くの社員が問題だと感じているならば、社長や管理職などのポジションの人が自ら問題意識を持って、組織風土や社風の改革に取り組まなければならないでしょう。
社内でも仕事内容や異なる部署同士のすれ違いに頭を抱える人も多いのではないでしょうか。同じ会社であっても、部署や事業所などが異なるだけでコミュニケーションの回数は大きく減りがちですよね。きっと他部署の人がどんな仕事をしているのか分からないという方も多いはずです。しかしこのような環境だと他部署と連携して仕事をしなければならないときでも、情報共有不足によってミスも起こりがちです。このような状況を防ぐためにも、企業は部署、グループ間のコミュニケーションを活発にする工夫をしなければなりません。
最後は、コロナによる影響です。日本でも感染拡大が進む中でリモートワークが多くの企業で普及しました。もちろんリモートワークのメリットもありますが、対面によるコミュニケーションの機会は大きく減りました。さらにオンラインの場合、対面と比較すると表情などの非言語的コミュニケーションが認識しづらくなるという研究結果もあります。こうした変化に対応するためにはコミュニケーションの取り方も工夫しなければなりませんね。
社内コミュニケーションを促進することで、様々なメリットが得られます。まず一つ目は情報共有の活性化です。多くの人が働く職場では、様々な情報を共有しなくてはなりません。特に、仕事をする上では社員同士の「報告、連絡、相談」を欠かすことは出来ませんよね。普段からコミュニケーションが活発な職場では、報連相はもちろんのこと、ささいなことでも気軽に情報共有出来るはずです。情報共有が活性化されれば、社員同士の認識の差もなくなり、社内でのミスも少なくなることでしょう。
社員にとって自分の主張が言える職場は働きやすいと感じるはずです。特に上司や他部署の方にも気軽にコミュニケーションを取ることが出来れば、ストレスをあまり感じずに業務を行うことが出来ます。このような職場環境であれば自然と社員の仕事に対するモチベーションも上がり、最終的には社員満足度の向上につながります。社員満足度が高い企業には社員が働きやすい環境が整っているので、優秀な人材の定着率アップも期待出来るでしょう。
社員同士のコミュニケーションが頻繁に行われる職場では、部署内での仕事の分担もスムーズに行われるので、業務の進捗状況をすぐに確認することが出来ます。もし分からないことや困ったことがあったとしても、すぐに周りの人がサポート出来るでしょう。また異なる部署との連携もスムーズに出来れば情報共有も円滑に行なわれ、業務効率アップや生産性が向上します。つまり社員だけでなく、会社の収益性の向上という面からもメリットがあると言えるでしょう。
社内コミュニケーションが円滑に行われている職場では、情報共有不足によるミスが少なくなり、消費者やクライアントからのクレームも少なくなるはずです。そうすれば企業自体のイメージダウンには繋がりません。また、働く社員の評価が高い企業であれば、新卒の学生や転職希望者に対しても良いイメージを与えることが出来るでしょう。さらに社内コミュニケーションに対するメディアに取り上げられれば、企業に対する信頼度も高まるはずです。
これまで社内コミュニケーションのよるメリットについて書いてきましたが、具体的にはどんなことをすればよいでしょうか。ここでは三つの例を紹介します。まず一つ目はコミュニケーションツールの導入です。コミュニケーションツールは依然から普及されている電話、メール、掲示板などだけではありません。最近ではChatwork、Slackなどのビジネス向けチャットツールや社内SNS、Web会議ツールなども次々と登場しています。リモートワークが普及した今、こうしたオンラインでのコミュニケーションが重要になっています。
二つ目は社内イベントです。社内イベントと言っても企業によって様々で、例えば社員旅行やスポーツ大会、パーティー、忘年会などがあります。社内イベントは直接的に業務には関係ありませんが、実施をすることで社内交流が深まり、コミュニケーションもより活発に行われるようになるでしょう。最近では、オンラインで楽しめるイベントもたくさんあるので、通信環境さえあれば自宅からでも他の社員との交流が深められるというメリットがあります。
最後に紹介するのは社内報の発行です。社内報とは、社内広報の略で社内冊子、社内新聞、社内Webサイトなどの媒体のことを指しています。社内報には、自分が働く企業の様々な情報が掲載されています。他の部署の仕事や会社について詳しくなることが出来るので、社員同士のコミュニケーションのきっかけにもなるでしょう。社内冊子は、今まで紙媒体が主流でしたが、最近では社内イントラネットの普及によりWeb上で掲載されるものも増えてきています。
世の中には、独自の取り組みによって社内コミュニケーションの活性化を図る企業があります。まず一社目はSky株式会社。社内では、社内専用SNSの「Skyなう」や社内ブログなどのコミュニケーションツールが浸透しています。例えば、「業務について分からないことがあったときにSkyなうで投稿すると、社内の誰かがすぐに返信してくれる。」といった社員の声もあります。こうしたツールを社員全員が活用しているので、社内コミュニケーションが活発に行われています。
続いて紹介するのは、クックパッド株式会社です。クックパッドといえば、料理レシピのコミュニティウェブサイトを運営する会社で、普段から利用している方も多いのではないでしょうか。こちらの会社のオフィスには食材が用意されたキッチンスペースがあり、社員はそこで自由に料理をすることが出来ます。実際にクックパッドに掲載されているレシピを参考にして料理を作る社員も多いそうです。料理を通じて、社員コミュニケーションを促進するというとてもユニークな取り組みだといえるでしょう。
ここまで社内コミュニケーションについて、重要性や具体例など、いくつかのポイントから紹介をしてきました。実際に社内コミュニケーションを活性化することによって、多くのメリットが生まれます。一方で、社内コミュニケーション不足は様々な問題を引き起こすということもご理解いただけたでしょうか。ぜひこの機会に、社内でコミュニケーションがしっかりと行われているか振り返ってみてください。会社の利益向上だけでなく、社員が働きやすい環境を作るためにも、社内コミュニケーションを活性化していきましょう。
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