記事更新日:2025年11月26日 | 初回公開日:2025年11月26日
用語集 人事・労務お役立ち情報 グローバル用語解説
セクハラは職場において行われる、労働者の意に反する性的な言動に対する労働者の対応により労働条件について不利益を受けたり、就業環境が害される行為です。男女雇用機会均等法第11条では、職場における性的な言動に起因する問題として、二つの類型を定義しています。労働者の対応によって解雇などの不利益を受けるケースと、就業環境が害されるケースです。セクハラの認定には「労働者の意に反する」ことが前提となりますが、「平均的な労働者の感じ方」という客観的な基準も満たさなければなりません。定義の理解は、被害者の自身の状況を客観視する手助けとなり、企業側にとっては公平な判断を下すための材料になるでしょう。
セクハラの定義において、適用範囲の基準となる「職場の定義」は、物理的なオフィス空間だけに限定されるものではありません。従業員が業務を遂行するあらゆる場所が含まれるため、取引先との商談スペースや出張中の移動車内、業務に関連する会食の席も該当します。勤務時間外の飲み会であっても、実質的に職務の延長線上にあると判断されれば、そこでの言動も規制の及ぶ範囲内となります。近年リモートワークが普及し、オンライン会議での背景への言及や、チャットツールを通じた私的なやり取りなど、デジタル空間も職場の一部とみなされるようになりました。
セクハラの定義において、保護の対象となる労働者の定義は、正規雇用の正社員だけに限定されるものではありません。契約社員、パートタイム労働者、アルバイトを含む、事業主が雇用するすべての従業員が含まれます。派遣社員については、雇用契約を結ぶ派遣元だけでなく、指揮命令を行う派遣先事業主も同様に防止措置を講じる義務があるため、注意しなければなりません。雇用形態に関わらず、業務に関わるすべての人員を守る責務が企業には課されています。
セクハラにおける性的な言動とは、性的な内容を含む発言や行動の総称です。性的な冗談や身体的特徴への言及といった「発言」と、身体への接触やわいせつな画像の提示といった「行動」の二つに分類されます。あからさまに卑猥なものだけに限られるわけではなく「男のくせに」「女性ならではの気配り」など、性別役割分担意識に基づく発言も含まれる場合があります。判断に迷う事例としては、髪型や服装への過度な指摘や「交際相手はいるのか」といったプライベートへの介入が、あげられるでしょう。受け手が不快感や恐怖を抱き、就業意欲が削がれるような言動であれば、本人の意図に関わらず問題視される可能性が高まります。
セクハラの定義において、想定される行為者や被害者については、必ずしも男性から女性へのケースだけに限定されるわけではありません。女性から男性、同性間で行われるケースも同様にセクハラの対象となります。上司から部下への行為が典型例ですが、同僚同士や部下から上司に対して行われる場合もあります。取引先や顧客、患者といった社外の人間が行為者や被害者になることもあるでしょう。企業担当者は「女性は被害者、男性は加害者」という固定観念を捨て、あらゆる性別・立場の組み合わせでハラスメントが起こり得ることを前提に対策を講じる必要があります。
"セクハラの種類の一つに、対価型セクハラがあります。対価型セクハラとは、職場での性的な言動に対する労働者の拒否や抵抗により、労働者が解雇、降格、減給などの不利益を受けるものを指します。たとえば、上司が部下に対して性的な関係を要求し、拒否された報復として人事評価を下げるケースが該当します。「デートに応じれば契約を更新する」といった利益を交換条件にした誘いも、これに該当するでしょう。一度の言動であっても、労働条件に直接的な悪影響を及ぼすため、違法と判断される可能性が高い傾向にあります。不当な扱いを受けた証拠(メールや評価シートなど)の保存が、後の解決に向けて有効な手段となります。
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セクハラの種類の一つに、環境型セクハラがあります。環境型セクハラとは、性的な言動によって労働者の就業環境が不快なものとなり、能力の発揮に悪影響が生じるものを指します。必ずしも退職などの不利益を伴うわけではありませんが、精神的な苦痛により業務に集中できなくなる状態を含みます。たとえば、事務所内で卑猥な冗談が飛び交っている、ヌードポスターが掲示されている、身体を触られるといったケースが該当するでしょう。一度きりの発言でも影響が甚大であれば認定されますが、軽微な言動が継続・反復されることで問題が複雑になるケースが多く見られます。
セクハラ発言の具体例として、性的な事実関係を尋ねることがあげられます。プライベートな性生活や過去の交際経験について尋ねることは、典型的なセクハラ発言です。「昨日は彼氏と泊まったの?」「夫婦仲はどうなんだ」といった質問は、業務上の必要性が全くなく、相手に強い不快感と精神的苦痛を与えます。たとえ飲み会の席などの私的な場面であっても、相手が拒否感を示したり、返答に困る様子を見せたりした時点で即座に中止しなければなりません。加害者になりたくない人は、相手との親密度に関わらず、性的な話題を職場や関係する場に持ち込まないという線引きが必要です。
"セクハラ発言の具体例として、身体的特徴を指摘する発言があげられます。スリーサイズを聞く、胸や足の形を話題にする、「太った?」「痩せたね」と体型について言及することは、セクハラのリスクが高い行為です。褒めているつもりでも、受け手が性的なニュアンスを感じて不快に思えば、ハラスメントになり得ます。コミュニケーションを取りたいのであれば、外見ではなく、仕事の成果やプロセス、内面的な成長に焦点を当てた言葉かけをしましょう。企業担当者は、容姿への言及がハラスメントの入り口になりやすいことを研修などで周知する必要があります。
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"セクハラ発言の具体例として、容姿や服装についての発言があげられます。「今日の服、セクシーだね」「もっと短いスカートの方が似合うよ」といった服装や容姿への言及は、環境型セクハラの要因となります。清潔感や身だしなみを業務上指導する場合を除き、個人の趣味嗜好である服装に性的な評価を加えることは避けるべきです。判断に迷う場合は、「その発言を同性の部下や上司にも同じようにできるか」を自問してください。もし躊躇するのであれば、それは性別に基づいた偏った発言である可能性が高いでしょう。単なる感想のつもりでも、受け取る側の心理的負担を考慮し、ビジネスの場にふさわしい距離感を保つことが求められます。
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セクハラ発言の具体例として、性別や年齢についての発言があげられます。「男のくせに頼りない」「もう歳なんだから結婚しないと」「女性がいると場が華やぐ」といった発言は、性別や年齢に基づく固定観念を押し付けるものです。「昭和の価値観」として片付けられがちですが、現代の職場においては明確なコンプライアンス違反です。特定の性別や年齢層を基に評価するのは、個人の能力や人格を否定する行為に他なりません。人事担当者は、無意識のバイアスが含まれる言葉を「NGワード集」としてリスト化し、管理職研修などで提示しましょう。
"セクハラ発言の具体例として、性的な冗談やからかいがあげられます。場の空気を和ませるつもりであっても、言われた側の職場環境を悪化させる要因となります。コミュニケーションの一環だという安易な認識は、通用しないと考えるべきです。受け手が愛想笑いをしていても、内心で嫌悪感を抱いているケースがあると認識しなければなりません。特に、飲み会や休憩時間などの場面で気が緩み、こうした発言が出やすくなる傾向があります。判断基準としては、「その冗談を自分の家族の前でも言えるか」「録音されて公表されても問題ないか」を自問してみてください。
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セクハラ発言の具体例として、食事やデートに執拗に誘う発言があげられます。業務外の誘いであっても、一度断られたら潔く引き下がるのが鉄則といえるでしょう。「次はいつ空いてる?」などと、しつこく誘い続けると、相手に恐怖を与え、セクハラ認定される可能性が高くなります。特に、上司と部下という上下関係を利用して誘う行為は、相手の「断りたくても断れない」という立場につけ込んだ悪質なハラスメントだと判断されます。誘う側は、相手の「忙しい」「予定が分からない」という言葉を、文字通りの意味ではなく、角を立てないための「拒絶のサイン」であると読み取る必要があります。
セクハラ発言への対応方法として、不快感を示しましょう。我慢してやり過ごそうとすると、相手は「許容されている」と勘違いし、行為がエスカレートする危険があります。真っ向から「セクハラです」と指摘するのに抵抗がある場合は、遠回しに拒絶を伝えるアプローチが有効な場合があります。たとえば、「え、何ですか?」と無表情で聞き返す、物理的に距離を取るといった行動があげられるでしょう。自分の心を守るためにも、小さなNOのサインを出すことから始めてみてください。
セクハラ発言への対応方法として、困ったら迷わず社内の相談窓口を利用しましょう。法律により、企業には相談体制の整備が義務付けられてるので一人で悩む必要はありません。相談する際は、いつ、どこで、誰からどのような言動を受けたか、記録を持参すると事実確認がスムーズに進みます。目撃者の有無や、自身の対応についてもメモに残しておくと役立ちます。実際の対応としては、相談者の安全確保と意向確認が行われ、その後中立的な立場での事実調査へと移行します。声を上げることは自分自身だけでなく、同じ悩みを抱える他の社員や組織全体を守ることにつながります。
"セクハラ発言への対応として、社内の相談窓口が設置されていない、あるいは機能していないといった事情がある場合は、社外の機関を利用しましょう。担当者自体が加害者であったり、相談しても適切な対応がされなかったりするケースでは、外部へのSOSが有効な手段となります。都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)では、専門の相談員が無料で応じ、企業への指導や紛争解決の援助を行ってくれます。法テラスや弁護士を活用することで、法的な観点からの助言や、損害賠償請求に関する具体的な情報を得られるでしょう。
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セクハラ発言への対応方法として、企業全体でセクハラ防止策をたてることが不可欠です。企業側は、就業規則への懲戒規定の明記や相談窓口の周知、定期的なアンケート調査などを通じて、セクハラを許さない姿勢を示す必要があります。特に効果が高い施策として、具体的な事例を用いた階層別研修の実施があげられるでしょう。単に知識を詰め込むのではなく、「部下から相談を受けた際の初期対応」や「無意識の偏見への気づき」を促すプログラムを取り入れることで、社員の意識変革を促します。コミュニケーションの不足や齟齬がハラスメントの温床となるケースは多いため、日頃から業務上の対話を活性化させることが重要です。
"セクハラの定義を理解し予防に努めましょう。「どこからがセクハラにあたるのか」の境界線は、受け手の感じ方や状況によって変化する繊細なものです。しかし、法的な基準や事例を知り、相手を尊重する姿勢を持てば、トラブルの多くは未然に防ぐことができるでしょう。被害に悩む方は、決して我慢せずに社内外の窓口へ相談する勇気を持ってください。加害者になりたくない方は自分の言動を客観視し、時代の変化に合わせて意識をアップデートし続ける必要があります。企業担当者は、相談窓口と公平な判断基準を整え、予防教育を行う責任があります。それぞれの立場の努力で、安心して働ける健全な職場環境を実現させましょう。
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