指示待ち人間の特徴とは【改善するための上司と部下の関係性について解説します】

記事更新日:2023年10月19日 初回公開日:2023年10月19日

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環境の変化が激しいビジネスシーンにおいて、スピード感のある業務や臨機応変な対応は必要不可欠です。それを実現するためには、それぞれの従業員が主体的な行動や、何をすべきか考える能力が求められます。指示待ち人間は、上司や同僚の指示がないと行動に移せない、受け身姿勢の人材を意味します。指示された業務は実行できてもそれ以上を期待できず、逐一指示が必要なので生産性を招くことが懸念されます。本記事では、指示待ち人間の特徴や改善方法などを解説します。主体性に欠ける部下が目立つと感じる場合など、ぜひ参考にしてみて下さい。

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指示待ち人間とは

指示を待たなければ動けない主体性に欠ける人材

指示待ち人間とは、指示がないと行動できない人や自ら考えて動けない主体性に欠ける人物のことです。指示されたことはきちんと実行できても、急なトラブル発生時などの臨機応変さが求められる場合は一人で対処できないことがあります。積極性が見られないことで能力を低く見積もられがちですが、職場環境や本人のメンタル的な問題が関与していることもあります。そのため、指示待ち人間と決めつけて対応するのではなく、自分で考えて行動できるようになるための解決策を見出すことが大切です。

指示待ち人間が問題となる背景

AIや自動化により主体的な行動が求められるようになった

指示待ち人間が問題視されるようになった背景として、AIや自動化ツールの浸透で主体性が求められるようになったことが挙げられます。例えば、上司の指示のもと進めていた業務がデジタル化された場合など、従業員自ら情報を取りに行動しなければいけません。指示待ち人間で自発的な行動力に欠ける場合、業務指示を見逃す可能性もあります。AIや自動化によってこのような事象が目立つと、指示待ち人間の存在が浮き彫りになって問題視されます。

上司の業務量が増えている

組織体制の変化により上司の業務量が増えることで、指示待ち人間が問題になる傾向にあります。上司が忙しくて適切な指示ができないと、何をしたらいいか分からない部下が増えるためです。ビジネス環境のスピードが加速したことで組織体制がフラット化し、上司が様々な業務をこなす必要性が出てきたことが原因の一つです。そんな環境では自分で考えて行動することが求められますが、指示待ち人間が多いという実態から問題となっています。

指示待ち人間の特徴

主体的に動かない

指示待ち人間の特徴は、主体性ややる気のなさが挙げられます。もともと控えめな性格である場合と、仕事にやる気がなく最低限の業務しかやりたくないという場合があります。元来の性格や本人の意欲が影響するため、仕事への取り組み方を意識づける必要があるでしょう。前者の場合は教育によって改善しやすい点ですが、後者の場合は仕事のモチベーションも関係するため、原因を特定して主体的に行動できるような動機付けが求められます。

失敗を恐れている

指示待ち人間は、失敗に恐怖を抱えていることも考えられます。過去の失敗のトラウマや成功体験の欠如などから、自発的に行動して失敗することを恐れるためです。また、指示なしで行動した結果失敗し、責任を問われることでためらうこともあるでしょう。職場環境にプレッシャーを感じているとより主体性から遠のいてしまうため、チャレンジしやすい風土を築き上げることも大切です。失敗を克服する経験の積み重ねで恐怖心も薄れていくため、育成方針の見直しなどで比較的改善しやすいと言えます。

仕事にやりがいを感じていない

仕事にやりがいを感じず、主体的に動けないというパターンも考えられます。仕事内容に意義を見出せず、自分の意思で業務に取り組みたいと考えられないためです。それは自身の問題だけではなく職場環境や人間関係に影響されている場合もあります。根本的に解決するためには、業務の負担が集中していないか、現在の職種が適任であるかなど、様々な角度で見直すことも必要です。自身を取り囲む環境が変われば、主体性を発揮できるという可能性は十分にあります。

自分や他人に関心がない

自分や他人に関心がないことも、指示待ち人間の特徴の一つです。自分に関心がないと習熟や昇進にも意欲がわかないため、必要最低限の業務しか行いません。その結果、主体性に欠けた指示待ち人間となります。また、他人に無関心な場合は、業務上必要な内容以外のコミュニケーションを取らない傾向にあります。また、他人の様子を気にかけることもないため、手助けが必要な人や指示を出そうとする人に気がつくことも少ないでしょう。

意見を主張できない

自分の意見を主張できない人や、意見を言うことが苦手な人も指示待ち人間になりがちです。意見を言えないことで、自発的に動くことをためらってしまうためです。自分に自信がない場合や、職場の風土などから周囲の目が気になる場合には意見が述べにくくなります。このタイプは良いアイデアが思いついても、意見を言えずじまいで実は機会の損失に繋がっていたということもあり得ます。意見交換をしやすい環境づくりや、上司の傾聴する姿勢が効果的です。

仕事内容を理解していない

仕事内容を理解しておらず、次に何をしたらいいか分からない状態であることも、指示待ち人間の特徴の一つです。上司は指示なくても動けるだろうと感じていても、実は次のプロセスで何をすべきかわかっていなかったということもあります。理解力には個人差があるため、それぞれの理解度を把握した上で本人の中に落とし込めるよう具体的な指示を出していく必要があります。初めは指示待ち人間でも、徐々に仕事を理解していけば自発的な行動に繋がるでしょう。

損得でしか動かない

損得勘定で行動する人は、自身が得するか分からない仕事には積極的になれないため、指示待ち人間になることがあります。自分に利がある仕事以外は作業量を増やしたくないという思いから、わざと指示待ち人間を装っていることもありえるタイプです。自分の役割や与えられた業務はやり遂げるため、モチベーションを上げることが必要です。仕事の意義を見出させるため、期待行動を伝えることや成果については褒めるなどのコミュニケーションも効果的です。

コミュニケーション能力が低い

指示待ち人間に当てはまる人は、コミュニケーション能力が低い傾向にあります。自分の意見を伝えるだけではなく、上司や同僚の言葉に耳を傾け、相手の立場で物事を考えることや指示内容を理解することも必要不可欠な要素です。相手とのコミュニケーションを通して次は何をするべきか考えるきっかけにもなるため、この点が欠如していると認識にズレが生じやすくなります。コミュニケーションを軽んじると誤った行動で注意されることに繋がり、その結果指示待ち人間になりやすいと言えるでしょう。

指示待ち人間になる理由

自己選択の少ない環境で生活していたため

指示待ち人間になる理由として、自己選択の少ない環境で過ごしていたことが挙げられます。自分で意思決定をした経験が少ないと、自分で考えて行動する習慣がつきにくいためです。いざ仕事となっても、自分に癖づいていないことを急に始めることは難しいでしょう。例えば、育った環境で常に指示を受けていた場合や自分を抑圧してきた場合が該当します。このような経験からうまく自分を表現できず、職場でも上司や同僚の意見に頼りがちになります。その結果、指示待ち人間となる可能性が高いです。

職場の教育方法に問題があったため

指示待ち人間になるのは個人だけではなく、職場の教育方法に問題があったことも考えられます。教育方法は後の部下の行動に大きく影響するためです。例えば、上司の高圧的な態度などで部下が萎縮するような教育が挙げられます。部下は上司の顔色を伺いがちになり、自分で考えて行動することをためらうでしょう。それが当たり前になると、部下の主体性が育たず指示待ち人間になりやすいです。全体的に部下が主体性に欠けると感じる場合、教育方針や人間関係を見直す必要があるでしょう。

仕事の目的が理解できていないため

仕事の目的が正しく理解できていないことも、指示待ち人間になる原因となります。何のための業務かわからないと自発的な行動ができず、受け身になるためです。業務の意義を理解していないと、当事者意識が薄れて仕事に対し無関心になるでしょう。また、業務フロー自体が理解できていないと、次のプロセスで何をするべきかもわからないため、指示を待つことになります。上司は部下の仕事への理解度を把握した上で具体的な指示が必要です。徐々に仕事への理解を深めていくことで、自発的な成長を促すことになるでしょう。

指示待ち人間の改善方法

仕事の役割や目的を理解させる

指示待ち人間を改善するためには、仕事の目的や役割を理解させる必要があります。単に仕事の進め方や間違いの指摘ではなく、その仕事にどんな意味があるのか伝え、落とし込むことが大切です。例えば、作業を失念することで発生するリスクや、会社や社会にどんな影響が出るかなど、具体的なイメージがしやすい説明です。仕事の必要性を根本的に理解することで当事者意識が芽生え、自発的な行動を促すことに繋がるでしょう。結果、指示を待つことなく、自分で考えて行動できます。

社内研修を行う

指示待ち人間の改善は、社内研修による教育も効果的です。従業員が指示待ち人間のことを理解し、自身に心当たりがあれば改善することに繋がります。意見の伝え方やコミュニケーションの取り方を課題に感じている従業員も、教育を通して思考力や発信力を磨くことができます。具体的な行動を示すことですぐに実践に移せるため、指示待ち人間の改善が期待できるでしょう。自発的に行動できる従業員が少ないと感じる場合は、複数人のまとまった教育を実施できる研修が最適です。

組織体制を見直す

指示待ち人間を解消するためには、組織体制の見直しが求められることもあります。組織体制が原因で指示待ち人間が発生していることがあるためです。従業員一人ひとりが主体的に行動できるよう、環境を整える必要があります。上司の教育方法や指示の出し方、指示待ち人間が放置されていないかなどの観点で組織の現状を把握し、問題点を洗い出すことが必要です。組織全体を見直すことで、指示待ち人間が発生する根本的な解決が期待でき、結果的に生産性の高い職場環境を構築できます。

まとめ

指示待ち人間の特徴を理解して企業の組織改善に役立てよう

指示待ち人間の特徴や原因、改善方法などを紹介しました。指示待ち人間になるのは本人の性格やモチベーションが影響する場合もあれば、職場環境、育った環境など外部的な要因が関係する場合もあります。特に、上司が威圧的であるなど職場環境が影響する場合、組織体制から見直す必要があるでしょう。そのため改善を試みる際は、なぜ指示待ちの状態になっているのかなどを分析した上で対応する必要があります。指示待ち人間が主体的に動ける環境を整え、組織の活性化に繋げましょう。

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