ストレスマネジメントについて徹底解説!【プログラムやストレス解消法も紹介します】

記事更新日:2020年05月09日 初回公開日:2020年03月04日

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職場のストレスが社会問題となっています。ブラック企業が課するオーバーワーク。過剰労働に対し、訴えるすべのない労働者のうつ病など。大手広告会社の社員の自殺問題などで、企業の労働環境問題が顕在化し、近年、「働き方改革」という形で改善が進められるようになりました。しかしながらこの問題に対し、まだ企業は今後の改善をどのように推進するかにいついて、手探り状態であることは否めません。ストレスマネジメントの改革の方向性についてまとめてみました。

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ストレスマネジメントとは

ストレスについて理解し対処して、うまく付き合っていくこと

ストレスマネジメントとは、一言でいえば、ストレスの元となる刺激と、ストレスによって引き起こされる反応を分析することです。つまりストレスについて理解し対処して、うまく付き合っていくこと。そのためには、まず自分で自分のストレスに気づくことが必要であり、そのうえでストレスへの具体的な対処法を知って実践していくことになります。

ストレスマネジメントが注目される理由

過労死やうつ病による自殺などの社会問題

職場環境にストレスマネジメントが必要とされるようになった理由として、大きく三つの社会問題が挙げられます。一つ目は、大手広告会社員の自殺問題に端を発し、真剣に注目されるようになった過労死や、うつ病による自殺などの社会問題です。これによりそれまで隠されていた労働環境の実態が表面化し、看過できなくなったといえます。

ブラック企業にみられる労働環境の問題

二つ目はこれも労働者にとって深刻な問題ですが、ブラック企業にみられる労働環境の問題が挙げられるでしょう。基本的に日本人は労使ともに、働くことは美徳と考えています。しかしこの気質は諸刃の剣なのです。行き過ぎると労使契約を超えた過剰労働を強いることになるため、労働契約の明確化による働き方の改革が叫ばれるようになりました。

医療費で圧迫する財政の問題

三つ目に、財政面の問題。厚生労働省の2016年労働安全衛生調査によると、「現在強いストレスを抱えている」と回答した労働者は60%弱。職場でのストレス過多による、労働者の長期休業や退職、仕事の効率低下、メンタルヘルスの不調などが増加しています。これらは社会財政を圧迫する医療費の問題につながる要素になっています。

ストレスマネジメントの具体的な方法

ストレスを認知する

精神面の反応からストレスに気づく

ストレスマネジメントを具体的に進めていくには、ストレスを認知することから始めると良いでしょう。まず精神面の反応から、ストレスに気づくことが必要です。つまり、仕事中の集中力の低下、うつ気分、不安、イライラ、物忘れ、落ち込み、うっかりミスなどの反応など。様々な精神面の反応が、どのような時に起こるのかを分析します。

身体面の反応からストレスに気づく

ストレスを認知するためには、精神面の反応に加えて、身体的反応についても分析します。身体的反応とは、過食、だるさ、疲労、肩こり、食欲不振、めまい、不眠、動悸、頭痛などの反応ですね。個々の反応が、いつ、どのような要因によって発生しているのかを分析すること。身体面の反応からもストレス要因を探ることができます。

行動面の反応からストレスに気づく

ストレスの原因となる様々な刺激をストレッサーといいます。上述の二つの原因分析に加えて、行動面の反応からも、ストレッサーがなんであるのかを探ることが可能。行動面の反応とは、過食、生活の乱れ、性欲減退、暴言暴力、遅刻や欠勤、作業能力低下など。これらの反応を分析することもストレス要因分析に必要なことです。

ストレス解消のための方法

十分な睡眠をとる

ストレス解消のための方法として、第一は十分な睡眠をとること。そのためには、パソコンやスマホは就寝2時間前までには終わらせましょう。ブルーライトは睡眠を妨げる作用があるので。またぬるめのおふろへの入浴、軽い運動をすることなどもよい睡眠につながります。お酒は睡眠を浅くするので、就寝前のお酒は控えたほうが良いでしょう。

リラクゼーションを取り入れる

腹式呼吸の深い呼吸で体内に酸素を取り入れる

それから生活の中に自分に合ったリラクゼーションを取り入れることも、ストレス解消の方法です。例えば、呼吸法の中に腹式呼吸がありますが、これもリラクゼーションの方法。腹式呼吸の深い呼吸で体内に酸素を取り入れることで、自律神経を調節したり、全身の筋肉を弛緩させる効果が期待でき、心身のリラクゼーションが得られます。

無理のない運動で交感神経の高まりを抑える

また生活の中に簡単な運動の時間を確保することも、よく知られた方法の一つ。無理のない運動で交感神経の高まりを抑えることよって、リラクゼーション状態に導かれます。最初は有資格者の指導を受けられればベストですが、ガイドブックやビデオを見て、自分に合った運動を習慣しても良い。誰にでも自宅でできる簡単なリラックス法です。

収縮した筋肉をストレッチでゆっくり伸ばす

収縮した筋肉をストレッチでゆっくり伸ばすことも軽い運動といえますが、目的は筋肉を伸ばすこと。ストレッチは、筋肉の緊張を和らげ、心身に対するリラクゼーション効果が期待できます。多くの場合、資格を持ったトレーナーに施術してもらいますが、自分なりに一人でできる簡単な運動に落とし込んで、自宅で習慣化することも可能です。

自己会話で安心する言葉を発してみる

自己会話で安心する言葉を発してみるのもリラクゼーション法です。浮かび上がってくる不安を抑える鎮静効果を狙う「落ち着け」「大丈夫、なんとかなる」などの肯定的言葉。もう1つはコーチ効果といわれ「ゆっくり話せ」「相手を見ろ」など指示的な言葉。自己会話は目の前の問題にいかに対処するか、自分の行動をコントロールするための方法です。

ストレスから意識を遠ざけ趣味に熱中する

メンタルに働きかけるストレス解消の方法として、ストレスから意識を遠ざけ趣味に熱中するという方法もあります。「自分の好きなことに没頭して時間を忘れるぐらい熱中する」という方法。絵を描く、プラモデル作りをするなど。1つのことに集中し、熱中して行うと、脳の中でドーパミンという脳内物質が分泌されるためリラックスできます。

職場環境におけるストレスマネジメント

ストレスマネジメントの研修を行う

職場環境におけるストレスマネジメントとして、ストレスマネジメントの研修を行うことも効果的。まず自分のストレスに気づき、原因と反応を知り、ストレスとの付き合い方を身に着けましょう。次に相談する力を身につけ、相談相手を選ぶコツを知る。それから、ストレス対処法をリストアップすることで、ストレス対処能力を高めることを学べます。

ストレスチェックを活用する

労働安全衛生法で義務付けられた年1度のストレスチェック

今、職場では、労働安全衛生法で義務付けられた年1度のストレスチェックを実施しています。最近の社会情勢の変化や労働災害の動向に即応し、労働者の安全と健康の確保対策を一層充実する目的で実施されるようになりました。労働者のメンタルヘルス不調の未然防止、ストレスへの気づき、ストレスの原因となる職場環境の改善などを目指しています。

ストレスチェックの結果から就業上の措置を検討し実施する

次はストレスチェックの結果から就業上の措置を検討し実施すること。個人のストレスチェック結果を集計し、集団的に分析した上で、事業者に提供します。高ストレスと評価された者に対して、医師による面接指導を受けるように勧奨し、面接指導を申し出なかった人に対して、相談対応、専門機関の紹介などの支援をするのです。

労働者自身ストレスをうまく対処するセルフケア

また労働者自身、ストレスをうまく対処するセルフケアができるようにならなければなりません。職場の責任者の推進で、自分自身のストレス要因やストレス反応等に気づかせることから始めます。労働者がストレス要因(問題)に対処できるようにする、一時的な不調などの自覚できるストレス反応を和らげられるようになることを目指します。

日常的に顔をあわせる管理監督者が行うケア

日常的な部下と相談しやすい関係づくり

ストレスマネジメントとしてのメンタルヘルス対策を推進するためには、日常的に顔をあわせる管理監督者が行うラインケアが効果的。管理監督者は、部下が能力を最大限発揮できるように、日頃から職場環境等の改善を進めること。そして日常的な部下と相談しやすい関係づくりによって、部下の不調への速やかな気づきと対応が求められるのです。

専門知識を持つ産業医などとの連携

ストレスマネジメントはどうしても企業内だけのスタッフで解決できない、と考える会社も少なくないでしょう。勤怠不良やハラスメントの対応に困っている、他社はどうしているのか知りたい、対応に抜け漏れがないか意見を聞きたいなど、悩みは尽きません。そういう場合は、専門知識を持つ産業医などとの連携が必要となってきます。

ストレスとなる職場環境の調査、改善プランをたてる

ストレスとなる職場環境の調査、改善プランをたてるためには、仕事のストレス判定図作成、メンタルヘルス意識改善調査などを実施します。必要な場合、メンタルヘルス講習会に従業員の代表者を参加させましょう。受講者による社内講習会を開き、職場環境改善の視点を従業員に持ってもらい、職場環境改善のためのチェックリストを作成し、改善計画を立てます。

産業医や衛生管理者など事業場内産業保健スタッフが行うケア

産業医とは

メンタルマネジメントに外部の力を頼る方法として、産業医や衛生管理者など事業場内産業保健スタッフが行うケアがあります。産業医とは、事業場において労働者の健康管理等について、専門的な立場から指導・助言を行う医師のこと。労働安全衛生法により、労働者50人以上の規模の職場には産業医の選任と、労働者の健康管理が義務付けられています。

衛生管理者とは

労働安全衛生法により、常時50人以上が働く事業場では、衛生管理者を1人以上置くことが義務づけられています。衛生管理者の担う職責は三つあり、まず医師の指示のもと、社員の健康を保持・増進するサポートをすること。職場から有害な要因を排除し、環境を管理すること。労働環境を改善するため職場改善プランを立案するなどの職責があります。

その他、保健師や精神科医、人事労務が行う場合もある

ストレスマネジメント研修は、産業医や衛生管理者に頼ることがありますが、その他、保健師や精神科医、人事労務が支援する場合もあるといえます。メンタル管理の専門家である精神家医はもちろん、保健師に頼ることも。公務員である行政保健師の住民の健康な生活をサポートするのが仕事の一環です。社内の人事労務が中心に管理していく方法もあります。

避けることのできないストレスと共存していくこと

ストレス要因が人の場合は、問題解消困難なケースです。その人の居ない場所に移動できればよいのですが、できないことも。その場合、避けることのできないストレスと共存していくこと、つまりストレスと向き合おうと頭を切り替えてみると、ストレスが軽減される場合があります。ノートなどに悩みを書き出し客観化することでストレスを軽減することができるでしょう。

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