記事更新日:2023年01月04日 | 初回公開日:2023年01月04日
採用・求人のトレンド 人事・労務お役立ち情報 用語集 外国人採用・雇用第二新卒とは、一般的には新卒入社後3年以内で転職活動を行っている人を指します。第二新卒に明確な定義はありませんが、大学や高校など学校を卒業し企業に入社して3年経たずに離職をした人達のことを言います。高校卒業後と大学卒業後入社していると、年齢が離れていますが20代の若手ということが共通点です。似た言葉に「既卒」がありますが、既卒は公務員を目指して勉強していた人や就職浪人等で一度も企業で働いたことが無い人達の為、区分している企業もあります。
第二新卒が注目されているのは、新卒採用が難しくなっていることが原因です。アフターコロナにより、企業の採用状況はコロナ前と同様に戻ってきていますが採用市場は売り手市場のまま変わっておらず、人材確保を行うのは簡単ではありません。また中小企業などであれば、大企業以上に求人倍率は高くなってしまう為必要人員を採用することは年々難しくなっています。第二新卒は新卒で入社してからそれほど時間が経っていない為、企業理念や社風などの浸透が比較的見込めると考えられ注目されています。
早期退職者が増加していることも、第二新卒が注目される理由となっています。厚生労働省などの調べによると、新卒が3年以内に退職する割合は3割を超えています。せっかく費用や時間を掛けて新卒を採用できたとしても、3人に1人は離職してしまう為企業は追加で採用をしなければなりません。新卒の早期退職者が増えているということは、第二新卒に当たる人材が転職市場に沢山存在していることになります。「仕事がきついから」などといった理由ではなく、キャリアアップを求めて転職を行っている第二新卒の人も多いため、企業の戦力となってくれる人材もいるはずです。
第二新卒が転職する理由として、仕事が自分に合わないと考えている場合があります。思っていた仕事と違った場合や、入社前に聞いていた仕事と違う場合にミスマッチが起こります。自分の希望や思っていた業務と異なる業務に携わることで、ストレスを感じてしまうこともあります。企業側がしっかりと業務に関してマイナス面も含めて説明しておらず、良い部分ばかりを伝えている場合や入社してくる新卒社員がきちんと理解できていない場合に起こってしまう現象です。せっかく入社してくれても、仕事内容をしっかりと伝えられていないと離職してしまう為しっかりと認識を合わせるようにしましょう。
第二新卒は、待遇面での不満がある場合にも転職を考えるようになります。自分が行っている業務量や、目標に達成しているのにも関わらず評価に反映されていない場合には少しずつ不満が溜まっていきます。また、上司によって評価に差がある場合も不満が溜まる一因です。大手企業であれば別ですが、中小企業やベンチャー企業では残業代が見込みになっている場合も多く、企業に貢献していてもしっかりと賃金に反映されていない場合なども不満の対象です。待遇面は事前にしっかりと入社予定者と確認しておくことが大切です。
労働時間が長い場合にも、第二新卒は転職を考えます。現在では少なくなっていますが、付き合い残業などの風土が残っている企業もあります。一昔前はそれが当たり前だったかもしれませんが、現在の若年層に当たる人材はワークライフバランスを重視している場合がほとんどです。そのため、会社に長時間拘束されているとプライベートの時間が取れずにストレスが溜まってしまいます。労働時間が長くてもきちんと給与に反映されていれば問題ない、と考える人もいますが全員がそのように思っている訳ではないので注意しましょう。
第二新卒は人間関係での悩みを持っている場合も、転職を考える理由になります。人間関係に悩んで転職を考えるのは、新卒に限ったことではありません。転職を考える人の多くが、1番の理由にあげるのが職場環境や人間関係です。直属の先輩社員と馬が合わない、上司からパワハラのような事をされているといったことが原因で転職を考える若手社員は少なくありません。そうした直接的な原因がなくても、配属先の先輩社員や上司と年が離れており普段のコミュニケーションがしっかりと取れない場合にも孤独感を感じて転職を考えることもあります。
第二新卒は転職を行う際に、キャリアアップを求めています。明確な目標をもって入社した場合、その目標が現状の企業では達成できそうにないと感じた時に転職を考えます。希望していた部署に配属できても、企業の規模や予算によって実現が困難なことも少なくありません。代替案の提案など、企業に寄り添ってもらえた場合は満足度の向上に繋がりますが、無碍にされてしまった場合は自分の目標を達成できる企業へとキャリアアップを検討するでしょう。若手社員が意見を出しやすい環境作りなどを行うことも大切です。
第二新卒を採用することで、教育コストを削減することが可能です。新卒採用であれば、ビジネスマナーなどを教えるため研修を実施する必要があります。しっかりとビジネスマナーを身に付けてもらい、研修を実施するには時間とコストが掛かります。第二新卒であれば、一度企業に入社して社会人の経験がある為、一定のビジネスマナーが身に付いている場合がほとんどです。基本的なビジネスマナーを改めて教える必要がないので、第二新卒では教育コストを新卒採用よりも抑えることが出来ます。
優秀な人材に出会いやすいのも、第二新卒を採用するメリットです。3年以内に辞めてしまう人の中には、人間関係や職場の環境に馴染めずに辞めてしまう人もいますが、キャリアアップを考えて転職活動を行っている人も少なくありません。新卒採用では獲得することが難しい「優秀な若年層の人材」も、第二新卒を対象とすることで採用できる可能性が大きく広がります。第二新卒を採用することで、新卒採用の時よりもポテンシャルの高い優秀な人材に出会える可能性が高くなります。
第二新卒を採用するメリットは、企業の文化に馴染んでもらいやすいということです。社会人歴が長い人材を採用する場合、今までの経験や考えなどによって柔軟さを欠いてしまうケースも見受けられます。その為中々新しいアイデアを生み出せない可能性もあります。しかし第二新卒であれば同じ企業に長く在籍していない場合、前職の企業風土や文化などに影響をまだ受けていない状態です。その柔軟な考えのもとで企業内で当たり前にやっていたことなどに疑問を呈してもらうことも期待できるため、業務の効率化が図れます。
第二新卒は将来性がある為、採用することで企業にとってもメリットになります。第二新卒に該当する人は、20代の若年層です。若年層の人達は仕事の呑み込みも早く、熱心に仕事に取り組む傾向にありポテンシャルが高い第二新卒を採用することで、自社に合った人材に育成することが出来ます。仕事のやり方にもこだわりや考え方がまだ固まっていない状態なので、抵抗なく新しい仕事にも取り組むことが可能です。新卒と変わらない状況の人が殆どの為、第二新卒は将来性のある人材と言えます。
第二新卒の採用において、早期離職を繰り返す可能性があることが課題になります。ビジネスマナーの研修の必要がなく、ポテンシャルに期待が出来る第二新卒ですが前職を1~3年以内に辞めてしまっているという事実を常に認識しておかなければなりません。前職で3年以内に辞めているということは、採用したとしても離職を繰り返すかもしれません。しかし3年以内に離職した全ての人材がネガティブな要素を持って転職をしているわけではないので、忍耐力や入社意欲などをもとにしっかりと見極めて採用することが大切です。
第二新卒の採用で重視するポイントは、意志の強さです。第二新卒に該当する人達は、入社後3年以内に退職しているため「次の会社では能力を発揮して頑張りたい」と考えている若年層の人達が殆どです。その為、次に入社する企業をしっかりと選定して転職活動に臨みます。就職に対する意欲も強く、吟味した上で明確な意思を持ち次の会社に入社する人が多いため、離職する可能性は低いでしょう。しかし前職を短期間で辞めてしまっているのは事実の為、面接の時点で自社に感じた魅力などをしっかりと掘り下げていく必要があります。
第二新卒の採用では、業務内容への理解度も重視しましょう。前職のように短期間で離職してしまうことを防ぐためにも、自社への業務内容の理解や退職理由が自社の志望動機としっかり紐づいているか確認することが大切です。前職を退職する理由となったものと、自社を次の就職先として選ぶ基準となった内容がしっかりと説明出来ているのか確認しましょう。業務内容への理解が低いまま採用してしまうと、思っていた仕事内容と違ったなどといった理由でまたすぐに辞めてしまう可能性もあります。そうならないように、しっかりと確認することが重要です。
資格の有無も、第二新卒の採用では重視するポイントとなります。第二新卒には、「将来性」や「教育コストの削減」などを期待して採用している企業も多くあります。将来性やコミュニケーションスキルなど、直接業務に関係しない部分も重要ですが専門性が高い企業や業界の場合には、資格を持っているかどうかも重要です。新卒採用では、資格を有していない学生が殆どの為実務で資格が必要な場合は即戦力として活用することは難しいでしょう。しかし、業務を行う上で必要な資格を持っている第二新卒を採用することによって、即戦力となります。
第二新卒が転職する理由や、第二新卒を採用する時に重視すべきポイントなどについて解説しました。第二新卒は新卒で入った企業を3年以内に退職しているため、あまりいいイメージを持っていない方もいるかもしれません。一方で、しっかりと自分の考えを持ちキャリアアップを考えた上で離職した人材も少なくありません。そのような人材は、仕事への意欲も高い場合が殆どです。また第二新卒はビジネスマナーを身に付けている場合が多く、教育コストを抑えられるメリットもあります。自社に合った人の採用が出来るように、第二新卒採用を活用してポテンシャルの高い人材を獲得しましょう。
「日本語+英語+さらに語学が堪能な社員の採用」「海外の展示会でプレゼンが出来る人材」「海外向けサービスのローカライズ出来る人材」「海外向けWebサイト構築・集客」など、日本語も堪能で優秀な人材へのお問い合わせが当社に相次いでいます。
グローバル採用ナビ編集部では外国人の採用や今後雇い入れをご検討されている皆様にとって便利な「就労ビザ取得のためのチェックリスト」をご用意いたしました。また、在留資格認定申請書のファイル(EXCEL形式)もこちらよりダウンロード可能です。
他社での事例やビザ申請の際に不受理にならないようにまずは押さえておきたい就労ビザ取得のためのポイントを5つにまとめた解説付きの資料です。
この記事を読んだ方は次のページも読んでいます。