外国人社員を受け入れるにはどうすればよいのか?【企業の成功例も紹介!】

記事更新日:2020年05月31日 初回公開日:2020年05月29日

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最近、日本で働く外国人が増えてきていると感じる方も多いのではないでしょうか。2007年に外国人を雇用している事業所数と外国人労働者数の届け出が義務化されて以来、日本の外国人労働者の数は増え続けています。2016年時点では100万人を超える外国人が日本で働いています。今後、日本企業の外国人採用はますます加速していくでしょう。この記事では外国人社員の受け入れについてご紹介します。外国人採用を検討中の方必見の内容です。

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外国人労働者が注目される背景

国内の労働力人口の減少による人手不足

外国人社員が注目される背景の1つに労働力人口の減少による人手不足が挙げられます。2030年には644万人の労働不足になるという予想も。女性の活躍やロボットの活用も期待されている一方で、人手不足の現状は中々改善されていません。企業の採用活動が難航し、人手不足が深刻化すると1人当たりの業務量が増加してしまいます。負担の増加は社員にとってストレスとなり、離職につながります。優秀な外国人社員を雇用し人手不足を補うことで、早期離職を解決することができますよ。

外国人採用のニーズの高まり

外国人採用の採用ニーズが高まっているのも、外国人社員が注目される理由の1つです。グローバル化に伴い、中小企業や大企業に関わらず海外事業を拡大したいという企業が増えてきています。海外で円滑にコミュニケーションを進めるため、語学力に富んだ外国人社員に期待を寄せる企業も少なくありません。中には、アジア圏の事業拡大に伴い、母国語を話せる社員を雇用しようという企業もありますが、母国に関係なく幅広い海外事業を任せようとする企業も数多くあります。

インバウンド需要とエンジニア需要の増加

インバウンド需要とエンジニア需要の増加により、ますます外国人社員への注目が高まっています。IT業界はAIやIoTの開発によって企業同士の競争が激化しています。国内エンジニアの需要が高まる一方で、その数は減少傾向に。人手不足問題を解決してくれるのが専門的なスキルを持つ外国人の採用です。現に、海外大学の留学生に対してt直接アプローチをし、社員として雇用しているケースも少なくありません。今後、ますます専門スキルを持った外国人の雇用が欠かせなくなるでしょう。

外国人社員を受け入れるメリット

多言語対応が可能になること

外国人社員を受け入れるメリットとして、多言語対応が可能になる点が挙げられます。海外への事業展開に伴い、現地の言葉を話せる人材や英語が堪能な人材が必要になってきます。外国人社員を受け入れることで、言語への心配は払拭することができますよ。今後、本格的に海外展開をしていきたい企業にとっても、外国人社員を受け入れることで、国際競争力を強化することが出来るでしょう。この機会に、多言語を話せる人材の受け入れを考えてみても良いのではないでしょうか。

優秀な人材を確保することができる

優秀な人材を確保することが出来る点も外国人社員を受け入れるメリットの1つです。経済産業省が公表しているデータでは、外国人留学生を雇用する理由として、優秀な人材確保のために選考を行った結果、留学生が採用されたと回答する企業も多いです。このように、外国人が日本人よりも優秀だと考える企業も少なくありません。日本語と英語ともに堪能で、専門知識が豊富な外国人は企業にとってもメリットが大きいです。そのような点でも外国人の雇用は必要不可欠でしょう。

社内に新しい発想や技術がうまれること

外国人社員を受け入れることで、社内に新しい発想や技術が生まれます。グローバル化が物凄い勢いで進む今、海外の競合企業に勝ち、会社として成長するために社内の多様性は欠かせません。外国人を雇用することで、社員の創造性を高めることが出来ます。また、中国に進出を考えている企業は、中国出身の社員を雇うことで現地の市場をより深く理解することができます。そこで得た知識をもとにマーケティング戦略を立てることで、他の企業よりも抜きんでた事業展開をすることができますよ。

外国人社員を受け入れる時の留意点

慣習や文化の違いを理解すること

外国人社員を受け入れる際に、いくつか留意点があります。その1つが慣習や文化の違いを理解することです。国ごとに考え方や常識が違ってくるものです。外国人の方にとって、日本の当たり前は通用しません。異文化を排除するのではなく、互いの文化を尊重しましょう。一方で、海外では集合時間に20~30分遅れてくることは当たり前と考える方も少なくありません。許容してしまうと仕事に支障をきたす場合は研修などを通じて適切な指導をする必要があります。

就労資格の有無を確認すること

また、就労資格の有無を確認することも、外国人社員の受け入れにおいて必要なことです。外国人労働者が日本で働くためには、就労可能な在留資格を持っていることが必須条件です。在留資格が無い場合や不法滞在をしている場合は本人だけではなく、雇用の仲介をした者や雇用をした企業も罰則の対象となるため注意が必要です。外国人社員を受け入れる際は、必ず在留カードなどで就労が認められているかの確認をするようにしましょう。

外国人が働きやすい環境を整備すること

外国人社員を受け入れる際は、外国人が働きやすい環境を整備することも必要です。日本人と外国人の価値観は大きく違ってきます。日本人にとって働きやすい環境でも、外国人労働者も同じように感じているとは限りません。外国人労働者がストレスなく働ける環境を作るには企業側のサポートが必要です。今後、LGBTへの取り組みや、フレックスタイム制の導入も必要となってくるでしょう。事前に環境を改善し、外国人労働者の受け入れ態勢を整えておくことが必要です。

明確なキャリアプランを提示すること

明確なキャリアプランを提示することも、外国人社員を受け入れるうえで重要です。日本人に比べ、外国人の方がキャリアアップ志向が強い傾向にあります。日本企業の多くはメンバーシップ型であるため、入社後に専門外の部署に割り振られることも多いです。一方で海外企業は専門業務をこなすために雇用するジョブ型の企業が大半。専門的なスキルに自信のある外国人は、配属後に不満を感じることも少なくありません。入社後のギャップを無くすため、あらかじめ明確なキャリアプランを提示する必要があるでしょう。

外国人を受け入れる際の好事例

外国人のためのメンター制度を導入する

ここで、外国人を受け入れる際におすすめの方法をご紹介します。1つ目が外国人のためのメンター制度導入することです。メンター制度とは、仕事のサポートやアドバイスから、日々の働き方の疑問まで幅広く対応する制度のことです。外国人労働者専門のメンターは外国人の対応に慣れているので、外国人の方も安心して相談できるでしょう。異国の地で、社内部署に単身で配属されると誰もが不安を感じるものです。メンター制度を設けておくことで、早期離職を防ぐことにもつながりますよ。

日本語能力向上のためのメール添削

日本語能力向上のためのメール添削も、外国人を受け入れる際にしておくと良いでしょう。社員として雇用する場合、海外企業だけでなく国内企業とのやり取りも必要になってきます。特に日本語は助詞の使い分けが難しく、混乱する外国人も少なくありません。ある程度のコミュニケーションを取れるようにするには、企業側のサポートが必要不可欠です。また、求める日本語レベルを確認するうえでも、メール添削をすることは良いでしょう。

生活基本情報を掲載したパンフレット等を支給する

外国人社員に向け、生活情報を記載したパンフレット等を支給することも大切です。ほとんどの外国人労働者は日本の生活を十分に理解していません。家賃の相場や家を借りる方法などを示したガイドラインを支給することで、安心して日本での生活を始めることが出来ます。最近はTokyo Your Guideのように、サイトにアクセスするだけで、住居関係から病気をした時の対応方法まで、幅広く情報を提供しているものもあります。入社が決まった際は、生活情報を提供しサポートしましょう。

外国人受け入れの成功企業事例

パナソニック電工株式会社

ここで、外国人受け入れの成功企業を5つご紹介します。1つ目がパナソニック電工株式会社です。この会社では、ビジネス日本語研修を実施しています。社員のレベルによって細かくクラス分けをしているため、社員同士の日本語レベルの差が生じにくい点がメリットと言えるでしょう。また、国ごとの仕事の進め方の違いを学ぶ異文化研修も積極的に実施。互いの文化を尊重し合える環境が整っています。外国人社員も安心して働ける環境と言えます。

富士ソフト株式会社

富士ソフト株式会社も外国人の受け入れに成功している企業の1つと言えるでしょう。この会社では、アイルランド政府産業開発庁が提供している海外企業派遣プログラムを採用しています。仕事を英語で進めることが出来る環境が整えられている点が特徴です。また、国内の留学生や海外の大学生をインターンシップ生として受け入れ、職場活性化を実現している点も魅力的です。役員になる機会は日本人社員と同等に与えるとしており、キャリアプランを明確に提示。入社後のギャップを無くす取り組みがされていますね。

NTTコミュニケーションズ株式会社

NTTコミュニケーションズも外国人の受け入れに成功しています。この会社は新卒採用の2割を外国人が占めているほど、外国人採用に注力しています。また、海外市場での技術力を向上させるために、インド工科大学の学生を直接採用したこともあるほど。即戦力となる人材の採用に強い特徴があります。英語と日本語を使い社内コミュニケーションをとっているので、スムーズな意思疎通が可能です。外国人採用に成功し、外国人社員の意見を取り入れた結果、業務効率化を実現することもできました。

株式会社メルカリ

メルカリは、日本で1番外国人採用を成功している企業と言っても過言ではありません。今までは社内の大半のエンジニアが日本人であったのに対し、2018年は新卒採用の9割が外国人エンジニアでした。社内のグローバル化が急激に進んでいると言えるでしょう。社内ではGOTという外国人サポートチームも存在します。GOTでは通訳や翻訳をしてくれるため、日本語が苦手な外国人や英語しか話せない外国人も安心して働くことができます。

株式会社日立物流

日立物流も外国の受け入れに成功している企業と言えるでしょう。日立物流では2018年時点で、18000人以上の外国人労働者を雇用しています。その比率はなんと70%以上。外国人向けの求人メディアのイベントにも参加し、外国人採用に積極的に取り組んでいます。海外に400以上の拠点を持っており、グローバルオペレーション体制をとっているため、外国人労働者はこの会社にとって必要不可欠なのです。これから海外展開を考えている企業は、この会社を参考にしてみても良いのではないでしょうか。

外国人受け入れには入念な準備を

今回は外国人社員の受け入れについてご紹介しました。グローバル化が進む中、外国人採用は必要不可欠です。採用実績がない企業でも、メンター制度等の働きやすい環境を整えておくことで、入社後の不安を解消することができますよ。また、外国人を採用することで、社員の創造性を高めることができます。他社との差別化のために、創造力は養っておきたいものです。外国人受け入れに入念な準備をし、企業の成長につながる優秀な人材を採用しましょう。

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