お菓子ハラスメント(スイーツハラスメントとは)【具体例や対処法についても解説します】

記事更新日:2024年01月31日 初回公開日:2024年01月01日

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職場における人間関係は退職理由の上位にも上がる企業にとって重要な問題です。人間関係を円滑に行うために企業として行える施策もありますが、全てにおいて対策が出来る訳ではありません。その中でも厄介な問題と言えるのが、お菓子ハラスメントです。お菓子ハラスメントというとあまりピンとこない方もいるかもしれませんが、お菓子外しなどが典型的な物です。お菓子外しと聞くと昭和にされていたいじめという印象を受けますが、今でもお菓子外しを行っている人はいます。今回はお菓子ハラスメントについて解説していきます。人事担当者の方は参考にしてみてください。

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お菓子ハラスメントとは

特定の人にお菓子を配らない嫌がらせのこと

お菓子ハラスメントとは、特定の人にお菓子を配らない嫌がらせです。お菓子外しと呼ばれる場合もありますが、特定の人に配らないだけでなく食べたくないと感じている相手に無理にお菓子を食べさせることもお菓子ハラスメントに該当します。お菓子ハラスメントは業務以外の場所で嫌がらせをされ、業務に関わる事ではないですが実際にされた人とそのハラスメントを見てしまうと職場の雰囲気も悪くなります。一昔前のハラスメントのことのように感じますが、今でも行っている人は少なくありません。

スイーツハラスメントとも言う

お菓子ハラスメントはスイーツハラスメントとも言います。スイーツハラスメントはダイエット中の女性などに、差し入れと称してお菓子を食べるように仕向ける行為を言います。お菓子ハラスメントは女性から女性への嫌がらせとして実施されることが多いハラスメントですが、スイーツハラスメントは少し異なります。スイーツハラスメントと呼ばれるハラスメントに意図的な悪意は含まれていません。男性が良かれと思い女性にお菓子を差し入れる行為ですが、断れず困っている女性が多いためハラスメントと呼ばれています。

お菓子ハラスメントと関連するグルメハラスメントとは

相手の食べているものに干渉すること

お菓子ハラスメントと関連しているハラスメントにグルメハラスメントがあります。グルメハラスメントとは、相手の食べている物に干渉することです。食べ物のこだわりを人に押し付ける・食べたくない物を無理やり食べさせるといったこともグルメハラスメントに該当します。このハラスメントは、食へのこだわりが強い人が特におこなってしまう傾向にあります。これだけでなく、食事の場で香水など強い匂いを発したりすることもグルメハラスメントに当たります。

お菓子ハラスメントと関連するフードハラスメントとは

食べることを強要する

グルメハラスメントと似たもので、フードハラスメントというのもあります。フードハラスメントは、食べる事そのものを強要するハラスメントです。フードハラスメントは、会社や知り合いの間だけでなく家族間でも起こりうるハラスメントです。家族と食事の内容や量を合わせる・合わせる事を進められる、強要されるといった事もフードハラスメントに該当します。小食の人に自分と同じ量を食べるように強要することもハラスメントになります。

お菓子ハラスメントの具体例

性別や個人的理由で職場の人を仲間外れにする

お菓子ハラスメントの具体例は、性別や個人的理由で職場の人を仲間外れにすることです。お土産を配るときに、「前怒られたことがある」「みんなからチヤホヤされていて気に入らない」などの理由で特定の人に配らないようにすることが多いハラスメントです。また女性から女性が多いこのハラスメントですが、管理職が女性にのみお土産を買ってきて男性社員には買ってこないというのもハラスメントになります。気に入られる為に男性が上司にのみお土産を買ってくるといった場合もあります。

旅行や出張時にお土産を買ってくることを強要する

お菓子ハラスメントは、旅行や出張の時にお菓子を買ってくることを強要することです。お菓子外しやお菓子を食べる事を強要するだけでなくお土産やお菓子を買ってくるように言う事も該当します。業務として出張で遠方に行く場合はまだ許容範囲ですが、それだけでなくプライベートで旅行に行った際に「もちろんお土産あるよね」といった強要を行います。お土産を買ってこなければいけない雰囲気では、社内でプライベートの話をしづらくなり人間関係が崩れてしまう可能性もあります。

お菓子を食べることを強要する

お菓子を食べる事を強要することも、お菓子ハラスメントです。お腹がいっぱいだと言っている人や、甘いものが苦手という人に「食べないと失礼だ」などといい強要する行為のことを言います。ダイエット中だと言ってる人に、この位なら大丈夫と無理やりお菓子を食べさせようとするのもその中の行為の一つです。せっかく買ってきたお菓子を食べてもらえず腹が立ってしまうといった人もいますが、食べられる量や食の好みは人それぞれのため強要しないことが大切です。

職場におけるお菓子ハラスメントの対策

お菓子やお土産に関する社内ルールを作る

職場におけるお菓子ハラスメントの対策は、お菓子やお土産に関する社内のルールを作ることです。ルールを作っていない中でお菓子外しなどを行う人を注意することは簡単ではないかもしれません。しかし職場でしっかりとお菓子やお土産に関してのルールを設けていれば、ルールに違反していると注意することが出来ます。買ってきたお菓子やお土産を置く場所を決めておく、配るのではなく自分で取りに行くなど決めておくことで食べたい人のみが受け取ることが可能です。

お土産を買ってくることを強要しない

職場においてお菓子ハラスメントを発生させない為にも、お土産を買ってくることを強要しないようにしましょう。プライベートの旅行だけでなく出張に行く場合にもお菓子を買ってくるよねと伝える・買ってきて当然だというような雰囲気を出さないようにしましょう。仲がいい関係性の人には、あまり深く考えずに「あの有名なお菓子があるところだよね」といったことがある人もいるのではないでしょうか。こういった事もハラスメントに該当します。立場を利用して購入を強制しないよう注意しましょう。

お土産を買ってこなかったことを責めない

お土産を買ってこなかったことを責めないのも、職場でお菓子ハラスメントの対策になります。遠方に行った際はお土産を買って当然だという人もいれば、買わなくて当然だと考える人もいます。お土産がないからと言って「買ってきて当たり前でしょう」などと責めないようにしましょう。お土産を買ってきて当然だというような雰囲気を作るのもハラスメントです。お土産は強要されるものではありません。職場の雰囲気も悪くなる為、そういった行為は控えるようにしましょう。

お菓子ハラスメント発生後の対処法

第三者から注意を行う

お菓子ハラスメントが発生した際には、第三者から注意を行うようにしましょう。自分がお菓子外しの対象になった場合に、お菓子外しを行った人に対して直接意見を言うのは勇気がいります。直接言える人は問題ありませんが、面と向かって言いにくい人は同僚や上司に相談した上で注意してもらうようにしましょう。再度お菓子ハラスメントを受けた時に、対処してもらいやすくなります。お菓子ハラスメントかもしれない、と感じた時点で一人で抱え込まずに第三者に相談することで、徐々に減らしていけるかもしれません。

お菓子配りする人の心理とは

周りの人に喜んでもらいたいと思っている

お菓子配りをする人の心理は、周りの人に喜んでもらいたいと思っている人が殆どです。お菓子を食べてほしいと思って配っている人は、困らせようと思って配っている訳ではありません。おいしいお菓子を見つけたから同僚にも食べてほしい、旅行に行ったお土産としてお菓子を配っている人で悪意を持っている訳ではありません。そのため、喜んでほしいと思って配っているので貰って困る人がいるとまでは考えていないでしょう。お菓子がいらない場合はやんわりと断ることがおすすめです。

お菓子外しをする人の心理とは

相手に対して嫌悪感や憎悪感を抱いている

お菓子外しをする人は、相手に対して嫌悪感や憎悪感を抱いている人です。業務の中でミスをして怒られたといった理由や、新入社員や若手社員が入社し他の社員からチヤホヤされているのが気に入らないといった理由でお菓子外しをする人がいます。お菓子外しをしている人は、相手に精神的ダメージを与えたいと考えています。自分の立ち位置を優位にする・相手にダメージを与えて精神的優位な立場に立ちたいという自己満足を得るために行っています。コンプレックスが強い人も、コンプレックスを刺激され攻撃的になります。

相手を孤立させたい

相手を孤立させたいと考えている人も、お菓子外しを行います。お菓子外しを行う人は仲間意識を強く持っている人が殆どです。仲間で群れていることで安心している可能性もあります。そのため、チーム内やグループ内で自分の地位を高めるために他の人を排除しようと行動を起こし、お菓子外しを行います。お菓子外しは一見すると、学生が気に入らない人をのけ者にするような行為と似ています。そういった学生気分が抜けていない女性が多い職場程、お菓子外しが多い傾向にあるでしょう。

お菓子配りがうざいと感じたら

感謝を伝えてから断る

お菓子配りがうざいと感じたら、感謝を伝えてから断りましょう。お菓子を配っている人は、配る相手に喜んでほしくてやっている場合が殆どです。善意でお菓子を配っている為、貰いたくないと断る場合はしっかり感謝を伝えましょう。感謝を最初に伝える事で、角が立たずに断ることが出来ます。お菓子を配っている人は良かれと思って配っている場合も多いため、ただ断るのではなく感謝を伝える事で納得してもらえる確率も高まります。うざいと感じていても、誠意ある断り方をすることが大切です。

ダイエット中など理由を必ず伝えて断る

お菓子配りがうざいと感じたときは、ダイエット中など理由を必ず伝えて断りましょう。また甘いものが苦手な人や仕事中にお菓子を食べない人はそういった理由も含めて説明することで、断っている理由をしっかりと納得してもらう事が可能です。ダイエットを理由に断りをした場合、「このくらい大丈夫よ」などと言ってそれでもお菓子を配ろうとする人もいます。そういった場合には、カロリー計算をしている旨などを伝える事でお菓子を無理に渡されなくなるはずです。理由を伝える際も、感謝を忘れないようにしましょう。

貰ったものを家族にあげる

買ったものを家族にあげるなどして、お菓子配りを回避しましょう。直接断りを入れることが出来る人は、先述した方法で断ることが出来ます。しかし申し訳ないなどと思い中々直接断ることが出来ない人は、貰ったお菓子を家族や友達にあげるなどしましょう。一旦お菓子を受け取っておき、家に帰って家族に挙げるなどすることでお菓子配りのトラブルなどに発展することもありません。生ものやアイスクリームなどの差し入れには使うことが出来ませんが、殆どのお菓子はこの方法で対処することが出来ます。

まとめ

お菓子ハラスメント予防で働きやすい職場を整えよう

お菓子ハラスメントの具体例や、お菓子ハラスメントの対策について解説しました。お菓子ハラスメントは第三者からすると大きな出来事のようには感じませんが、実際にされている人は精神的苦痛を受けるため対策を講じる必要があります。お菓子外しやお菓子配りなどのハラスメントを防ぐためにも、しっかりと職場内でお菓子配りに関するルールを決めておきましょう。職場の雰囲気を悪くし人間関係の問題に発展させない為にも、お菓子ハラスメントを予防して働きやすい職場づくりを行いましょう。

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