サバティカル休暇とは?【メリット・デメリット・給料はどうする?】

記事更新日:2020年07月01日 初回公開日:2020年06月28日

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欧米企業が積極的に採用しているサバティカル休暇(sabbatical leave)をご存知ですか?日本ではあまり馴染みのない制度ですが、ライフスタイルの多様化やワークバランスの配慮が進みつつある日本においてメリットも多い休暇です。有給休暇などの純粋な「息抜き休暇」ではないサバティカル休暇は、企業のさらなる成長や離職率の減少など、注目を集めている制度でもあります。働き方改革が推進される背景においてますます注目されるであろう、サバティカル休暇に関する定義や仕組みをはじめ、メリットとデメリットを含めながらお伝えしてます。

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サバティカル休暇とは

長期勤続者が長期休暇を取得できる制度の事

サバティカル休暇の「sabbatical」は、日本語で「休息」「安息」という意味があり、ビジネス用語では「目的が制限されないプライベートな長期休暇」を指します。もともと大学教員が専門的知識を得るために得られる長期休暇で用いらていました。しかし、現在ではライフスタイルの多様化やワークバランスへの意識改革により、一般企業でも導入される休暇制度になってきました。欧米の企業では多く採用されていて、一定期間の勤務を条件に与えられる長期休暇のため、有給休暇とは違い使用制限がないことが特徴です。

企業によって休暇日数は異なる

サバティカル休暇は、「勤続年数が2年以上」「6年間の間に長期休暇を取得していない」など、定められた一定勤務年数を超えた人が条件を満たすことで取得できます。休暇を取得している期間に給料がでるかどうかは企業によっても異なりますが、基本的には無給です。企業によっては一部有給を消化できる、費用の一部を補助するなど、さまざまなパターンがあり、企業によって柔軟に組み合わせられるのも特徴のひとつ。サバティカル休暇が終わっても、給与などの待遇も変わらずに取得前と同じように働くことがでます。

サバティカル休暇が注目される理由

プライベートを重視して退職する人が増えた

サバティカル休暇が日本でも注目されるようになった背景は、プライベートを重視するワークライフバランスを考え働く人が増えてきたことでしょう。まとまった休暇を利用してリフレッシュしたり、新たな趣味や資格にチャレンジしたりと、自分のために時間を増やすことは心身の充実にも繋がります。かつては、仕事を第一優先とし、企業のためにプライベート度外視で働くことが美徳とされていました。しかし、昨今はプライベートの時間を確保したワークスタイルが主流です。1ヵ月以上から、長いと1年近くもの休暇が認められるケースもあり、MBA取得など海外にもチャレンジできるのが大きなメリットでしょう。

働き方改革を見直すために経済産業省が導入を呼び掛けた

日本政府から働き方改革関連の法案が出されたことで、有給休暇を取得させない企業に対しての罰則を下するなど、多くの企業で働き方改革を意識するようになりました。長時間労働による生産性の低下、心身疾患の増加なども報告されており、経済産業省も有給休暇以外の福利厚生の一貫としてのサバティカル休暇の導入を推奨しています。フランスでは、1930年代にはすでに2週間にわたる有給休暇を毎年取得できる「バカンス法」が定められており、日本でも長期休暇を見直すタイミングになるでしょう。

サバティカル休暇のメリット

モチベーションが上がり生産性向上につながる

長時間労働や休日なしの環境下では心身ともに追い詰められ、疾患などのリスクも高まります。世界的なデータでも適切な労働時間、休憩を用いた労働のほうが1人当たりの業務生産性が高いという結果も出ています。サバティカル休暇を利用して、仕事をやめずに留学や研究機関での勉強が手当てることは、精神的な負担も少なくチャレンジしやすい環境でしょう。自社の社員がキャリアアップして専門性を向上させることは、さらなる会社への貢献が期待できます。働く人のモチベーションをあげることで生産性の向上にも繋がるでしょう。

仕事以外の時間が生まれ新しい経験をすることができる

サバティカル休暇の使い方は本人の自由なので、自己実現やキャリアップに対する準備をする人もいるでしょう。このように専門知識のスキルアップやブラッシュアップに励むことも魅力的な使い方ですが、仕事のストレスから解放され自由な時間を過ごすことはリフレッシュにもなります。何より、お金には代えられない有意義な経験をすることは、今後の業務に生きてくるはずです。プライベートを重視する働き方が尊重されるようになったのも、オフの時間にできる刺激が大切だと認められるようになったからでしょう。

社員や世間からの企業の評価が上がる

サバティカル休暇を導入している企業は、従業員の個性や成長を柔軟に受け入れる企業と捉えられ魅力的に見えます。今は珍しく思われるかもしれませんが、欧米圏のように浸透すれば、ゆくゆくは新卒採用や転職採用の際にもサバティカル休暇の有無が企業選びの基準となるかもしれません。 サバティカル休暇を導入していることで、福利厚生の充実をアピールすることができ、企業のイメージアップにつながります。優秀な人材は、自分のスキルアップに対しての自己投資には糸目をつけません。企業に固執して夢を諦めるような人材が少なくなる中、本人の意思に寄り添いサポートするかは企業の成長にとっても大切な要素になるでしょう。

離職防止に繋がる

これまでの日本においては、在職期間中に長期休暇を取るという仕組みがなく、何か新しいことに挑戦する場合には、会社を辞めなければできない人も多かったはずです。しかし、サバティカル休暇の登場により、留学や専門機関での研究など短期休暇ではできなかった新しい経験を退職せず取り組むことは可能になります。また、半年から1年程度の長期休暇が現実的になると、介護や育児に専念することができ、介護離職や産後鬱などの社会問題の解決にも繋がるでしょう。長期間の休暇を得ることができるとなれば、なるべく長期間会社に在籍しようし、離職率の低下にもなります。

サバティカル休暇のデメリット

復帰後の環境変化に対応する事が難しい

サバティカル休暇後、「以前と同じポジションで働けるのか」「スキルや仕事感覚に鈍りが出ないか」など、スムーズに職場復帰できるかどうか不安に思う人もいるでしょう。時代のスピードが年々早くなる中で、業界の流れやシステムが変化することは仕方がありません。しかし、「自分の居場所はなくなっているのではないか」といった従業員の不安を払拭できるように復帰後のポジションを保証することは大切です。復帰後に急に業務を任せるのではなく、段階的に業務量を離職前と同等にしていくなどサポート体制が求められます。

別の分野へ興味が沸き退職される場合もある

サバティカル休暇を利用して今の業務に関係する分野のさらなる追求に時間を当てる場合もあれば、今まで経験したことのなかった分野にチャレンジをする人もいます。その場合、全く異なる新しい分野に興味が増大することも考えられるでしょう。そうなってしまうと、休暇後に同じ職場や部署に戻って同じ業務を行うことに対して抵抗感を抱く人がいるかもしれません。場合によっては離職を選択してしまう場合もあります。これは個々人の人生設計にもなってくるので企業側が口を出すことは難しい部分ではあるので、可能性という視点で念頭に入れておくと良いでしょう。

サバティカル休暇の導入ポイント

なぜ導入するか目的を明確化する

サバティカル休暇を導入するにあたって、メリットやデメリットはもちろんですが、目的を明確にする必要があります。他社や周りがやっているからといって、導入するのではなく、自社が導入することに意義があるのかをしっかりと見極めることが大切です。そして、導入を成功させるにあたり、事前に社員の意見を聞くのもひとつでしょう。サバティカル休暇を導入しても申請する人がいなかったり、休暇を申請する空気感がなければ机上の空論になってしまいます。導入にあたっては、制度の重要性や告知をしっかり行い、サバティカル休暇を取得しやすい環境を作っておくようにしましょう。

支援金の有無を定める

サバカルディ休暇は、企業が一定期間や時間を勤務した従業員に与えなければいけない有給休暇とは違い、国から指摘を受けることはありません。また、現状では支援金のようなサポートはありませんが、国が定める助成金や支援金は日々変化しているため支援金が出るようになるかもしれません。導入を考える段階で厚生労働省の事業主への支援、助成金などの一覧を確認すると良いでしょう。長時間労働の軽減や有給休暇の取得促進など、さまざまな労働環境の見直しに取り組む上でも参考になります。

業務の引継ぎと復帰後の業務内容を確認する

サバティカル休暇取得者が復帰した際のバックアップ対応についてもしっかりと考えておきましょう。1ヶ月〜1年近くの長期休暇が終わって職場に戻る場合、休暇取得者と通常業務を続けてきた人との間には少なからずギャップが生まれます。長期休暇を終えたばかりでは、活気があり人の動きも変わった職場にすぐに馴染めず、疎外感を感じてしまうこともあるかもしれません。早く現場に慣れて、通常業務へとと移って貰うためにも、良く話し合い無理のない復帰ロードマップを作成するようにしましょう。

サバティカル休暇の事例

ヤフー株式会社

株式会社ヤフーでは、勤続年数10年以上の正社員を対象としたサバティカル休暇制度を実施していて、2~3ヵ月間の長期休暇を取得できます。また、一般的にサバティカル休暇中は無給のケースが多い中、休暇支援金が設定されており休暇中も一定の収入を得ることができます。このように従業員が気軽に取得できるような仕組みになっているのも特徴のひとつ。実際に休暇を取得した従業員の体験を自社ブログで公開していたり、社外に対してもサバティカル休暇制度の取り組みを発信。IT最大手として先進的な取り組みを行っています。

株式会社ぐるなび

株式会社ぐるなびでは、サバティカル休暇の小規模版として、勤続5年以上の従業員が3日間の連続休暇が取得できるようになっています。また、取得する目的を「新たな学びや発見の時間、キャリアを振り返るための時間」としていて、休暇の用途に合わせ活動支援金も2万円支給されます。中小企業などでは、半年〜1年近くも不在にした社員を復職させることがハードルとなって、長期休暇制度を進めることができない企業も少なくありません。いきなり長期間のサバティカル休暇制度は難しいという企業なら、まずは短期間での導入からはじめてみてはいかがでしょうか。

東京大学

日本の最高峰でもある東京大学においても、研究をさらに深めたい教授や研究者を対象としたサバティカル研修があります。大学教員として継続勤務期間が3年を経過したときに 1ヶ月〜6ヶ月以内、6年を経過したとき 2ヶ月〜1年以内と、専門分野に関する能力向上のための取得が可能。サバティカル期間中は、教授会への出席、その他本院の管理・運営に関する役割等を免除することができるため、本当の意味での休暇になります。研究室を離れて自主的調査研究を行うことで新しい発見にも繋がるでしょう。

サバティカル休暇導入で人生100年時代に備えましょう

同じ会社で長期間勤務し、60歳定年制度が当たり前とする働き方から、自分の成長を企業に委ねずに能動的にキャリアを築いていく働き方が主流となりつつあります。従業員が会社の外でも学べる時間を持ち、長期間の休暇を良しとする企業風土は、「人生100年時代」の働き方改革が進む中でこれから必要不可欠な考えです。企業としても、自己実現や成長のために休暇を取得しても、また同じような環境で働き、中長期的に活躍し続けられる環境の整備がますます求められるでしょう。

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