中堅社員が辞めてしまう理由とは【辞めることによる会社への影響や辞めない会社にする方法などを解説します】

記事更新日:2023年07月28日 初回公開日:2023年07月10日

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役職は付いていないけれど様々な業務を担い若手社員と管理職の間を埋めてくれる、会社として欠かせない存在である中堅社員がいます。中堅社員の定義は会社によって様々ですが、入社から数年の経験を積んでいる為、経験豊富で頼りになる存在であることは間違いありません。そんな中堅社員ですが、優秀な人材ほど冷静に自分の置かれている立場や会社の状況を判断するため、退職を考えてしまうかもしれません。中堅社員が辞めていく理由やその際に受ける弊害について解説していきます。人事担当者の方は参考にしてみてください。

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中堅社員とは

入社3~4年目以降で役職のない社員

中堅社員とは、入社3~4年目以降で役職のない社員のことです。中堅社員の位置づけは企業により異なりますが企業で経験を一定数積んでいる為、重要な業務を任せられ後輩の教育担当を担える存在です。企業の中では中堅社員が多くを占めているのではないでしょうか。入社して3~4年以降の社員を中堅としていますが、中途採用で入ってくる人達は社会人経験を前職で積んでいるものとみなされるため、入社後すぐに中堅社員と認識されることもあります。

中堅社員が辞めていく理由

毎日同じ作業の繰り返しでつまらない

中堅社員が辞めていくのは、毎日同じ作業の繰り返しでつまらないと感じているからです。同じ仕事を長い間行っていると、業務がルーティン化されていきます。業務がルーティン化されていると、決められたことをこなしていくだけの作業になってしまい、考えずとも業務を行っていくことが出来ます。ルーティン化されることによってミスが減り、同じことを毎日行うため楽に業務を行うことが可能です。しかし人によっては毎日同じ作業を行うだけに満足しない人もおり、適度な刺激を求めて転職する人も出てきます。

自分が成長できる見込みがない

中堅社員は、自分が成長できる見込みがないと感じると辞めてしまいます。中堅社員は新卒で入ったころに比べて、業務にも慣れ会社を見る視野が広くなっています。その為、この会社でずっと働いて自分は成長できるのかと冷静に判断することが出来るようになっています。自分の意見を発言しづらい・発言できても上司が聞く耳を持ってくれないといった環境では、成長が見込めず転職を考えてしまうかもしれません。会社のために業務を行っていても、根底は自分が成長できるかが大切です。

会社に将来性が感じられない

中堅社員が辞めていく理由は、会社に将来性が感じられないためです。業務に慣れ心に余裕が出てくる中堅社員は、全体を俯瞰的な立場から見ることが出来るようになる為、シビアに今いる会社に将来性があるかどうかを判断しています。経営状況が芳しくないにも関わらず、新しいことを取り入れず業務改善を行わない・社員の意見を聞かないといった現状を変える気のない企業には将来性がないと判断します。そういった状況が続く場合は、他社に転職しようと考えるようになります。

出世できる可能性が低い

出世できる可能性が低いと感じると、中堅社員は離職してしまいます。必死に業務を遂行しても、まったく昇給や昇格することが出来ない職場では、社員は見切りをつけてしまいかねません。出世できる基準が明確になっていない場合や、成績に関係なく自分より頑張っていない同期が出世した場合などは、社員はやる気を失ってしまいます。出世できる基準が明確になっていれば頑張ることが出来ますが、出世する見込みが低い会社は離職を考えられる可能性が高くなります。

人間関係が安定していない

人間関係が安定していないことも、中堅社員が辞める理由の一つです。離職を考える理由として最も多いのが職場での人間関係です。パワハラやセクハラなど明らかな差別を行われている場合だけでなく、上司や先輩と上手く意思の疎通が出来ず摩擦が生じている場合も要因と一つとなります。人間関係に悩みを持っている場合は、毎日会社に行くこと自体がストレスになり心身の不調から体調不良に陥る場合もあります。年代問わず課題になりやすいのが人間関係です。

中堅社員が辞めることで起こる会社への影響

退職者が続く可能性がある

中堅社員が辞めることで起こる会社への弊害は、退職者が続く可能性があることです。1人の中堅社員が退職することで、他の不満を抱えている社員が自分も辞めようと考えてしまうかもしれません。退職した中堅社員が優秀な人材であり周りの人から慕われている場合、特に退職者が続く可能性があります。優秀な人材が辞めてしまうのは会社に何らかの理由があるのでは、と感じる社員が増え退職を考えるようになっても不思議はありません。

仕事が今までのように回らなくなる

中堅社員が辞めることで、仕事が今までのように回らなくなってしまうことも考えられます。中堅社員は経験豊富な人が多いため、重要な業務を任せている場合があります。様々な業務を任せられるからと、中堅社員に重要な業務が偏ってしまっている場合に辞められてしまうと業務が回らなくなってしまいます。経験を積んでるからこそ行えてた業務を長期的に中堅の社員が担当しており、その社員が辞めてしまった場合は生産性の低下も免れません。

会社の雰囲気が悪化する

会社の雰囲気が悪化してしまうことも、中堅社員が辞めることで起きる問題です。中堅社員が重要な業務を担っている場合、辞めてしまうと残っている社員で業務を回さなければならず負担が大きくなります。また、中堅社員が若手社員の相談を引き受けていた場合、管理職などの上位と若手社員との間の緩衝材がいなくなり他の社員の不満が溜まりやすくなります。業務に前向きに取り組むことが難しくなり、結果として職場内の空気が悪くなってしまいます。

新規雇用や教育にコストがかかってしまう

新規雇用や教育コストが掛かってしまうのも、中堅社員に辞められてしまうと起こる問題です。経験豊富な人材が辞めてしまった場合、人材補充が欠かせませんが同じような能力を持った人材を採用することは簡単ではありません。新たに採用した人材が、辞めた人材と同じような業務を行えるようになるまでには教育コストが掛かります。教育コストだけでなく担当して得られたはずの利益も失われることになります。重要な中堅社員が辞めてしまうと様々なコストが掛かります。

社員が会社を辞めたい時に見せる兆候

残業が減って休みが増える

社員が会社を辞めたいときに見せる兆候は、残業が減って休みが増えることです。会社を辞めたいと考えている人は、業務へのモチベーションが下がっていることが多いです。転職活動を考えている人が多く、面接などに行くために仕事を早く切り上げる事や一日休みや半日休みが増えていきます。今まで残業にも積極的だった社員が定時に帰宅するようになった場合には注意が必要です。また、残業しない理由やお休みをとる理由を聞いてもはぐらかして教えてくれない時は、より転職を考えている場合があります。

新しい仕事を避けて会議での発言も減る

社員が会社を辞めたい時には、新しい仕事を避けて会議での発言も減ります。以前は会議やグループディスカッションの場で積極的に発言・参加していたにも拘らず発言が減り、アイデアを出さなくなったと感じる場合は転職を考えている事が多い傾向にあります。また実際に転職を考えている人は、転職時期に合わせて業務整理を行っている為、新しい仕事が増えることを好みません。モチベーションが気になる社員に新しい仕事を任せて、反応を伺うことで転職を考えているのかを諮る事も出来ます。

挨拶や報連相などのコミュニケーションが減る

挨拶や報連相などのコミュニケーションが段々と減ってくるのも、社員が会社を辞めたい時に見せる兆候です。会社で業務をスムーズに行っていくためには、上司や先輩としっかりコミュニケーションを取り信頼関係を構築することが大切です。しかし転職を考えている人は、会社への忠誠心も下がってしまっており、挨拶や報連相が面倒なものに感じてしまいます。それにより今まではしっかり報連相をしていた社員が、報連相の回数が減り内容も雑になっている場合は転職を考えているといえます。

付き合いが悪くなって自席で過ごす時間が増える

社員は会社を辞めたいと思った時に、付き合いが悪くなって自席で過ごす時間が増えていきます。会社を辞めようと考えている人は、「どうせ転職するのだからこれ以上仲良くする必要はない」と考えるようになる人もいます。その為、今までは一緒にランチや飲み会に行っていた人がある時期から自分の席で過ごす時間が長くなっている場合には、注意が必要です。次を考えている人にとって、継続的に会社の人と関係を続ける必要がなくなり、組織内での活動に意欲的でなくなる場合が多くあります。

中堅社員が辞めない会社にする方法

仕事内容を改善する

中堅社員が辞めない会社にするためには、仕事内容を改善しましょう。中堅社員はキャリアアップや成長する機会を大切にしています。経験豊富な中堅社員に業務が偏りがちになってしまいますが、中堅社員に納得して働いてもらうためにも担ってもらっている仕事の内容見直しを行うことが大切です。業務負荷が高く日々の仕事に追われ、達成感や充実感が持てていない状態になっているかもしれません。大事な人材に辞められないためにも、新しい事にチャレンジする機会や責任ある仕事を任せる事も重要です。

人事評価を適切に設定する

中堅社員が辞めないためにも、人事評価を適切に設定することが大切です。ついつい中堅社員に様々な仕事を任せてしまいがちですが、業務量が多いにも関わらず見合った評価がされていない場合は転職を考えてしまうかもしれません。そういった事態を防ぐためには、社員の貢献をきちんと昇給や昇格で評価できるような人事制度の整備が欠かせません。きちんとした評価制度が整備されていれば、中堅社員の離職を防ぐだけでなく他の社員のモチベーションアップにも繋がります。社員に適切な職場環境を与えることで、様々なメリットがあります。

キャリアプランを明確に示す

キャリアプランを明確に示すことも、中堅社員が辞めない会社にする方法です。業務内容や人事制度も問題なくきちんと整備されている会社でも、このままここで仕事を続けてもいいのだろうかと不安を抱えている人はいます。面談や評価の場で不安を感じている社員には、継続することでどういったキャリアプランが描けるのかを明確に示しましょう。一方的に説明するのではなく、定期的に話し合いの場などを設けて社員の意向をくみ取りながらキャリアプランを明確にしていくことが大切です。会社で働き続ける理由を明確にすることでモチベーションアップにも繋がります。

まとめ

中堅社員が働きやすい環境づくりに努めよう

社員が辞めたいと感じている時に見せる兆候や、中堅社員が辞めない会社にする方法について解説しました。中堅社員は経験を積んでいる為、重要な業務が偏ってしまいがちです。中堅社員に頼ってばかりの状態が継続してしまうと、退職に繋がってしまうかもしれません。中堅社員の退職は、業務が回らなくなり残った社員に負担が増えるだけでなく、他の社員の対象にも繋がってしまう可能性もあり会社にとって大きな損失です。会社は全ての社員を大切にするべきですが、会社の核となる中堅社員が働きやすい環境づくりに努めることが大切です。

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