タレントアクイジションとは【優秀なタレント人材を獲得するためのポイントを解説】

記事更新日:2022年04月07日 初回公開日:2022年04月05日

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少子高齢化など影響によって、新たな人材の獲得競争がより一層激しくなってきています。そんな中で優秀な人材が獲得できずに悩んでいるという企業も多いのではないでしょうか。自社で必要としている人材を取り入れるために、これまでの採用活動とは少し異なる「タレントアクイジション」という考え方が注目されています。この記事では、タレントアクイジションにおけるポイントなどについて解説します。優秀な人材を確保するためにこれまでの採用活動を見直したいと考えている企業の方は、ご一読ください。

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タレントアクイジションとは

優秀な人材を確保する手法のこと

タレントアクイジションとは優秀な人材を確保することにフォーカスした戦略の立案や人材の定着支援など、採用活動全般のことを指します。労働人口が減少して人材の確保が難しくなっている近年では、採用する人材の量よりも質がより一層重視されるようになってきています。タレントアクイジションによって付加価値の高い優秀な人材を獲得することが、企業の業績向上にも直結してくるでしょう。タレントアクイジションでは従来の採用活動に比べてアプローチをかけるターゲット層を狭めるため、積極的な「攻め」の採用活動と表現されることもあります。

タレントアクイジションと従来の採用活動との違い

長期的な戦略か短期的な戦略かの違い

タレントアクイジションは、従来の採用活動と比べて長期点な視点で実施される採用戦略といわれています。一般的な採用活動は、企業において必要が生じたポジションに対してマッチする人材を獲得するというものです。一方でタレントアクイジションは採用したいタレントを惹きつけるために企業ブランドを構築して、獲得後のサポートまでを視野に入れた長期的な考え方となっています。企業の将来から逆算して採用戦略を立てなければならないため、より詳しい分析が必要とされるでしょう。

タレントアクイジションが注目される要因

少子高齢化による人材不足

タレントアクイジションが注目されているおもな理由として、少子高齢化による人材不足が考えられます。近年では企業においても、社員の高齢化が進んでいるというケースが多く見受けられます。少子高齢化は社会全体の問題でもあるため、企業としては獲得する人材の質を上げるという方法をとるべきでしょう。AIやロボットが発達しているという背景もあり、この先は獲得する人材の量よりも、どのようなスキルを有しているかがより重要視される時代になっていくと考えられます。

タレント人材の重要性が増している

タレント人材の重要性が増しているということも、タレントアクイジションという考え方が注目されている大きな理由のひとつでしょう。先述の通り近年ではAIをはじめとしたIT技術が著しく発達してきており、これまで手作業で行なっていた単純作業がコンピュータによって自動化されるということも増えました。そこで幅広い知識を有しているタレント人材は、企業により多くの付加価値をもたらしてくれる人材として市場価値がさらに高まっているのです。

タレントアクイジションのメリット

採用する人材の質が上がる

タレントアクイジションを効果的に実施することによって、従来よりもさらに質の高い人材を採用することができるでしょう。労働人口が減少傾向にある現代において、優秀な人材の重要性は引き続き高まっていくと考えられます。優秀な人材の需要が高まっている一方で、そのような人材を獲得するための手法が確立できているという企業は決して多くありません。タレントアクイジションを徹底して行うことで、優秀な人材の獲得競争に負けない企業となるでしょう。

タレントアクイジションのデメリット

自社に合う手法を確定するまでに時間がかかる

自社に合った手法を決めるまでに時間がかかってしまうというのは、タレントアクイジションにおいて特に難しいポイントといえるでしょう。タレントアクイジションでは企業の将来から逆算をして、戦略立案から採用後のフォローにかけてさまざまな要素を考慮する必要があります。理想としている採用活動ができなかった際には、各フェーズごとに修正を検討しなければなりません。選考から採用後の全てのフローに加えて、採用ブランディングなど適切な手法を見つけるためにはある程度の期間を要するということを意識しておきましょう。

難易度が高い

タレントアクイジションにおける課題として、難易度が高いということもあげられます。幅広い業務が発生するため、従来の採用活動に比べると成功させるのが必然的に難しくなってしまいます。近年注目されるようになってきた手法であるため明確なノウハウが蓄積されていないということも、タレントアクイジションが難しいとされている理由のひとつといえるでしょう。自社に合った手法を試行錯誤を繰り返しながら、長期的な視点で根気よく戦略を練っていく必要があります。

費用対効果が低い

費用対効果が短期間で出づらいということも、タレントアクイジションにおける課題だといえるでしょう。先述の通りタレントアクイジションにおいては幅広い業務が必要とされる一方で、一度に獲得する人材の数は多くありません。そのため獲得する人材1人あたりで考えると、短期間で得られる費用対効果は比較的低いといえるでしょう。しかし獲得した優秀な人材がしっかりと定着すれば、将来的には企業にとって重要な役割を担ってくれる可能性が高いでしょう。

タレントアクイジションの工程

ワークフォース分析を行う

タレントアクイジションではまず、ワークフォース分析を行う必要があります。ワークフォース分析とはその名の通り、社内の労働力の分析を行うことです。ワークフォース分析を行うことによって既存社員の現状を把握できると同時に、今後必要とされるであろう人材の特徴をより明確にすることができるでしょう。タレントアクイジションにおいてどのような人材の獲得を目指すべきであるかを、明確にするために重要な工程ということになります。

候補者のデータベース化を行う

タレントアクイジションでは、候補者のデータベース化も詳細に行いましょう。求人応募や面接などにおいて得られた候補者の情報について詳細に記録しておくことで、より効率的な選考を行うことができます。特に選考を辞退されてしまった候補者についても、自社が求めているような人材であればその特徴をデータベースに残しておくべきです。選考においては適性テストなども活用しながら、優秀な人材の共通点を見出すということを意識してみましょう。

自社の将来像をもとに採用ブランドを強化する

タレントアクイジションでは、自社の将来像をもとに採用ブランドを強化する必要があります。従来の採用活動においても採用ブランドの強化は重要とされており、多くの企業において注力されています。求職者がSNSやWebサイトを通じて多くの企業情報を手に入れられるようになったため、企業の評価が採用活動に大きな影響を与えるのです。社外からの視点での口コミ評価ももちろん大切ですが、同時に既存社員からの評価も非常に重要となってきます。社員の満足度を向上させるということも、タレントアクイジションの成功につながるといえるでしょう。

タレントを惹きつける行動を起こす

獲得したい人材に自社への興味を持ってもらうために、タレントを惹きつけるような行動を起こしましょう。具体的にはまず、獲得したい人材へのアプローチなどを詳細に検討する必要があります。面接や必要に応じた会食なども含めて、社内の誰が対応するのかということも重要となってきます。入社したいと思ってもらうためには、共に働くイメージを持ってもらう必要があるでしょう。優秀な人材が企業に対して何を求めているのかということを把握した上で、的確なアクションを起こしていきましょう。

タレントアクイジションの実施におけるポイント

詳細な計画と戦略を練る

タレントアクイジションを作成する際には、事前に詳細な計画と採用戦略を練っておく必要があります。先述の通り、タレントアクイジションは短期的な計画ではなく長期的な視点での採用戦略です。したがって選考から採用、そして採用後にかけてさまざまな場面においてイレギュラーが発生する可能性が考えられます。そのたびに細かい修正を行う必要がありますが、事前に詳細な計画を練っておくことでそのような事態にも素早く対応することができるでしょう。

タレントアクイジション経験者を加える

タレントアクイジション経験者を外部から組織に加えて協力してもらうことで、より効果的に実施することができるでしょう。経験者の知識をタレントアクイジションに活かして、具体的な施策の検討などを行います。タレントアクイジションについてのノウハウがまだ社内にあまり無いという場合には特に、経験者の存在が重要となるでしょう。企業に与える影響が非常に大きい施策となるため、取り入れる人材も慎重に検討する必要があります。

不足しているスキルを持つ人材を加える

現状として社内に不足しているスキルや経験を有している人材を加えるということも、タレントアクイジションにおいてはポイントとなるでしょう。優秀な人材の獲得するにあたって、そうした人材と対等にかつ理解を持って対話することが必要とされます。既存社員の中にそのような知識を持っている人材がいなければ、まずはそちらを優先して獲得するべきでしょう。企業の現状と獲得したい人材の双方について理解できている人材が、タレントアクイジションには必要不可欠ということになります。

タレントアクイジションを行っている企業

日立グループ

日立グループには経験者採用における業務として、「タレントアクイジション部」という部門が設けられています。人材の獲得競争が激しくなってきている中で、社内の人財獲得機能をこのタレントアクイジション部に一元化しています。選考の運営から企業のブランディング活動などさまざまな業務が集約されており、社内における「人材獲得のプロフェッショナル集団」という位置付けです。日立グループにおいてもそうですが、社内にこのような部門を設ける際には人材紹介や人事部門での経験がある人材を採用するといいでしょう。

まとめ

タレントアクイジションで優秀な人材を確保しよう

タレントアクイジションによって得られる効果や実施におけるポイントについて、お分かりいただけたでしょうか。従来の採用活動と比べると、タレントアクイジションでは幅広い業務が発生するだけではなく、より長期的な視点で行わなければなりません。そこに必要とされる人員や予算も決して少なく、費用対効果がすぐに得られるわけではないでしょう。しかし優秀な人材の獲得競争は今後も激化していくと考えられるため、多少のコストがかかったとしても自社に合った採用戦略を確立しましょう。

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