記事更新日:2021年09月16日 | 初回公開日:2021年03月16日
用語集 外国人採用・雇用 グローバル用語解説 人事・労務お役立ち情報ライン採用とは、ラインで合否連絡をする採用方法を指します。これまで合否連絡には、電話やメールを用いるのが一般的だったのではないでしょうか。しかし最近は、メールを頻繁に利用しない学生や、見知らぬ番号の電話に出ない学生が増えています。特に電話で連絡をする場合には、応答率の低さも課題に挙げられるでしょう。そこで活用できるのが、ラインを使った連絡方法です。2018年に「株式会社ネオキャリア」により行われた調査によると、就職活動時のコミュニケーションツールにライン導入を検討している企業が、51.5%であることが分かりました。現在ライン採用は、応募者との円滑なコミュニケーションを図る手段として検討されています。
個人情報の管理が簡単であることが、ライン採用のメリットであると言えるでしょう。例えば企業側が応募者のライン登録を行う場合、ライン上の名前ではなく、個人名での登録が可能です。その他にも、採用大学名や志望職種など、さまざまな個人情報を登録することができます。そのためメールや電話での採用と異なり、アドレスと個人名に相違がないかを確認する手間を省くことができるでしょう。またタグ機能を使用し、希望職種や選考通過者別ごとにグループ分けできるのもメリットです。
ライン採用を行うことで、応募者との連絡が取りやすいというメリットがあります。新卒採用支援情報サイトの「マイナビ」が、2020年卒の大学生に向けて行った調査によると、主なコミュニケーションツールにラインを挙げた学生が93.4%いることが分かりました。一方で、主にメールでコミュニケーションを取ると答えた学生は、わずか0.9%でした。また電話の場合も同様に、個人の電話番号に直接連絡するよりも、ライン電話の方が応答率が高いと言われています。ライン電話は相手の名前が表示されるため、迷惑電話と間違われないことも、応答率の高さに繋がっているのではないでしょうか。
応募者との距離を縮めることができるのも、ライン採用を行うメリットです。企業側が連絡手段にラインを用いることで、応募者と気軽なやりとりを交わすことが可能になるでしょう。例えばメールの場合には、メッセージの開封までに時間がかかるケースもあります。しかしラインにはプッシュ機能があるため、スマホを開くと同時にメッセージの有無を確認することができます。応募者からの早いレスポンスは、スムーズにやりとりを進める上でも重要です。また応募者にとってラインは日常で使うツールであり、ビジネスマナーをさほど気にせず返信ができるというメリットがあります。
ライン採用のデメリットに挙げられるのが、複数人運用が不可欠な点です。ライン採用を担当者1人で運用する場合には問題はありませんが、複数人運用の場合には、どの担当者が返信を行ったのかが記録されません。応募者への返信ミスが起きた時や、採用人数が間違っていた場合にも、経緯を確認することができないでしょう。そのため担当者を振り分けたい場合には、学生ごとにラベルを設定するなどの対応が必要になります。また権限設定の少なさもデメリットに挙げられます。ラインの場合は「管理者」と「運用担当者」のみの設定になってしまうため、様々な立場の担当者が管理をするときには、不便に感じるかもしれません。
ライン採用の導入方法として、通常のラインを使用する方法があります。この場合、応募者へのメッセージや合否連絡について、担当者のラインから応募者へ送ることになります。合否連絡を通常のラインで送る場合には、メールでの連絡と同様に、テンプレートを利用して通知を行うケースも多いでしょう。基本的にはメールでの連絡と変わりませんが、既読の確認や早いレスポンスを期待できるのが特徴です。またラインの場合には、絵文字やスタンプをつけて明るい雰囲気を演出する企業もあります。雰囲気作りを行うことで、親しみやすいと感じてもらい、内定辞退を防ぐ狙いもあるでしょう。
ライン@(ラインアット)とは、通常のラインアカウントではなく、ビジネス向けのラインアカウントです。本来法人向けのアカウントとして作られたものですが、2015年から個人登録が可能になり、小さな店舗や個人でも活用されています。ライン@はメッセージを送ったり、1対1のトークをしたり、タイムラインに情報を掲載するなどの基本的な機能はラインと変わりません。しかし多くの情報を登録者へ一斉発信できることから、販売促進や集客において注目されている方法です。またライン@は、求人募集や採用、内定者のフォローなどにも活用できます。一例として、内定者に企業アカウントを登録してもらい、共有しておくべき情報や社内報など、随時必要な情報を提供している企業もあります。
一般アカウントとライン@の大きな違いは、やりとりを行える人数でしょう。通常のラインアカウントの場合、1対1のコミュニケーションが基本ではないでしょうか。しかしライン@では、1人の管理者が大人数の登録者とコミュニケーションを取ることができます。またライン@は登録者への配信だけでなく、専用ホームページの作成や、クーポンの配布を行うことも可能です。登録者への一斉送信も可能なので、一般アカウントと異なり、幅広いシーンで利用することができるでしょう。一例として、プロジェクトチームの連絡ツールとして使用する場合や、求人情報を配信してアルバイト採用を行うケースがあります。
ライン@と公式アカウントは非常に良く似ていますが、企業の規模やターゲットに違いがあります。公式アカウントは、プロモーションスタンプやリサーチページの配信、ON-AIR機能を利用することができます。費用はかかりますが、幅広いプロモーションを展開する大企業におすすめのアカウントでしょう。一方ライン@の場合は、費用を抑えて利用できるため、店舗や施設などの活用に適しています。ライン@では、最も安いフリープランの場合には、無料で登録することも可能です。
応募者や内定者への連絡を行う場合に、ライン電話を使用する方法があります。ライン電話で連絡を行う場合、通常の電話での連絡方法と特に変わりはありません。しかしメリットとして挙げられているのが、ライン電話での連絡の方が応答率が高いということです。この理由については、応募者が日頃から使い慣れていることや、相手の名前が出るため不審に思われないことが挙げられます。電話に出られなかった場合に、メッセージを残しておけるのも、ライン電話ならではのポイントではないでしょうか。
ラインのチャットを使って、合否連絡を行う方法もあります。その場合には、序盤の選考はチャットで行い、最終選考は電話で行うなど、段階に応じて使い分けている企業もあります。チャットを使って合否連絡を行う場合には、採用通知と不採用通知ともに丁寧な文章を心がけましょう。採用通知の場合は、絵文字などを使用して、明るい雰囲気を演出することもできるでしょう。また次回の選考案内を伝えておくと、スムーズに採用活動を進めることができるのではないでしょうか。不採用通知を送る際には、選考参加への謝意を伝えるなど、メールでの連絡同様に、応募者への配慮があると良いでしょう。
タイムラインを使って、ライン採用を行うケースもあります。企業のラインを登録してもらっている場合、登録者へ採用情報や説明会の情報を一斉配信することができます。その他にも応募の流れや選考日程の情報など、幅広い情報を告知することができるでしょう。求人情報がシェアされることで、多くの求職者へ募集をかけることも可能になるのではないでしょうか。また内定が決まった後も、内定者に対して定期的にアナウンスを流すことが可能です。社内報や社員紹介など、企業の魅力を伝える配信をすることで、内定辞退者を減らすことにも繋がるでしょう。
ライン採用のおすすめポイントとして、コストが安いことが挙げられます。特に新卒の採用活動において、高いコストに悩む企業も多いのではないでしょうか。採用活動の中でも、最もコストがかかると言われるのが、広告費用です。大手求人サイトや人材紹介サービスを使う場合には、コスト費用が膨らむこともあるでしょう。ライン@の場合には、初めに登録してもらう手間はあるものの、コスト面はほとんどかかりません。求人情報がシェアされることで、安いコストで多くの募集を期待することもできます。
機能が充実している面も、ラインを活用をおすすめするポイントの一つでしょう。先ほどご紹介したライン@には、登録者全員に同じ文面を送信できる「一斉送信機能」や、質問への返答を設定できる「自動応答機能」があります。また店舗を紹介するための「PRページ」を作成できる機能もあります。PRページには企業の住所はもちろん、写真を載せることも可能であるため、企業の魅力を伝えるページを作ることができるのではないでしょうか。PC管理画面から操作を行う場合には、トーク履歴の保存やリサーチページの作成も可能です。
既存の管理システムと連携できることも、ライン採用の魅力的な特徴でしょう。ラインを活用した採用管理システムを導入することで、応募者と企業のコミュニケーションを円滑に進めることができます。例えば、ラインとの連携が可能な採用管理システム「MOCHICA」では、事前に登録してもらったアカウントを通し、応募者と様々なやりとりができます。説明会の案内や選考案内を送ることや、自動で選考日程の調整をすることも可能でしょう。合否連絡を行う場合には、結果確認ページのURLをラインで送ることもできます。
ライン採用を行う場合に、SMSを利用して応募を簡易的に済ませる方法もあります。ラインと連携できる採用管理システムの「リクオプ」や「ハイソル」などでは、SMSを通して企業と連絡を取ることができます。電話連絡のケースと異なり、SMSの場合には場所に限らず連絡が取れるのが魅力でしょう。またメールを使わない応募者にとっても、SMSはスムーズに連絡を取れる手段となっています。SMSに関しては基本的にプッシュ通知を常にONにしている人が多いため、連絡を見落とすケースが少ないと言われています。
ラインがコミュニケーションツールの中心となっている現代は、ライン採用を行う企業が増えています。ライン採用を行うことで、企業と応募者のやりとりをスムーズに行うことができるでしょう。普段メールや電話を利用しない応募者にとっても、連絡の取りやすい手段であることが分かります。またビジネス向けのラインアカウントであるライン@を利用すると、登録者へのメッセージの一斉送信や、質問への自動応答を行うことができます。タイムラインを利用して求人情報をシェアしたい時や、内定後に企業情報を共有する場合にも便利でしょう。ライン採用を活用し、効率的な人材確保に繋げていきましょう。
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