選考基準の設定方法とは【評価項目も具体的に解説します】

記事更新日:2022年10月12日 初回公開日:2022年10月06日

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良い採用とはどのような採用のことを指すのでしょうか。採用をするにあたって一番重要なことは効率的に人材を採用することです。つまり、採用をする人数の多さももちろん重要ですが、その人材が自社に適しているかが大切です。自社とマッチしない人材を採用してしまった場合、早期退職や生産性が下がるなど自社にとって大きなコストロスになってしまいます。今回ご紹介するテーマである選考基準はそうした問題を解決するために役立ちます。つまり採用の際に重要な要素の一つと言えます。人事部の方は是非ご一読下さい。

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選考基準とは

企業の人材採用の際の評価基準

選考基準とは、企業の人材採用の際の評価基準のことを指します。具体的には求職者に求める能力の基準をいくつか指し示したものであり、大学での選考やある分野での専門性の高さなどが挙げられます。予め自社が必要とする能力を指定して、実際に選考をする際の面接でそれらを満たしているかどうかを確認するのが主な目的です。選考基準を開示するかどうかは企業の方針によって様々ですが、一般に開示をした方がそれに合った求職者のみが自社に応募をするので効率的な採用ができると言えるでしょう。

選考基準が重要な理由

ミスマッチを防ぐため

選考基準が重要な理由として、ミスマッチを防ぐということが挙げられます。具体的には、求職者が想像していた業務や社内のイメージが実際とは異なってしまう状況のことを指します。こうした場合、採用された求職者は仕事を継続させていくことを困難と感じてしまい、結果的に早期の離職に繋がってしまう可能性が大きいです。人員面や金銭面ともに大きな損失となってしまうので、これを防ぐ選考基準は重要な役割を果たすと言えます。

公平に選考するため

選考基準が重要な理由として、公平に選考を行うということが挙げられます。より多くの人から採用を獲得するためには自社の公平性をアピールすることが非常に重要です。なぜならこうした公平性が会社への信頼へとつながり、結果企業への募集が増えることが期待されるからです。また、選考基準を設けた上でその基準を求職者に開示しておくことでも透明性が増し、自社の信頼につながります。さらに、面接官が判断を下しやすいという点でも選考基準は重要と言えます。

選考基準の決め方

重視する観点を決める

選考基準の決め方として、まずは重視する観点を決定します。先にも述べた通り、採用は業務に必要な能力を持っているかを基準に行うことが効率的と言えます。そのためにはまず実際の現場に従事する社員やスタッフからのヒアリングを通して必要な能力を把握する必要があります。また、能力とは業務を遂行する能力や資格に限りません。職場では他の社員やスタッフとコミュニケーションをとることはほぼ必須なので、協調性を担保するために必要とされるパーソナリティも重視されます。

評価の方法を決める

選考基準の決め方として、評価の方法を決めることが挙げられます。新卒採用、中途採用に限らず評価の方法はほとんどの場合面接です。しかし、面接の形式は多種多様であり、それらを決める必要があります。例えば、1対1の面接を採用する。はたまた、大人数でのグループディスカッションを採用。選択肢は他にもたくさんあり、自社の社風や採用人数、採用コストの予算に合わせて選ぶと良いでしょう。また、面接に加えて求職者の適正を審査できるテストも有効でしょう。

選考基準で重視される項目例

コミュニケーション能力

選考基準で重視される項目例として、コミュニケーション能力が挙げられます。経団連の行っている調査によると選考時に重視する要素の第1位にコミュニケーション能力がランクインしました。コミュニケーション能力は社内での社員同士でのやりとりを円滑にすることで社内の生産性が向上するだけでなく、営業を中心とした職種においては社外との交渉などにも役立ちます。しかし、コミュニケーション能力という言葉は抽象的であり、実際に選考基準の項目にする際にはさらに細かな規定を設けて誰でも同じ評価ができるようにする必要があります。

企業への興味関心

選考基準で重視される項目例として、企業への興味関心が挙げられます。実際に仕事をするとなると時には業績が振るわないこともあります。失敗を経験した時に業務へのモチベーションが下がることもしばしばあります。その際に企業自体に興味や関心があれば積極的に課題解決に踏み切り、モチベーションを落とさずに次の業務にかかることができるでしょう。こうしたことは離職率の低下につながるため、企業への興味関心は選考の際に重要な項目と言えるでしょう。

主体性

選考基準で重視される項目例として、主体性が挙げられます。ほとんどの企業が主体的に行動できる人材を求めています。なぜなら、上司が指示を出さずとも会社の理念や企業方針の下自ら考えて行動して責任を持つ人の方が社内生産性が高まりやすいからです。特に主体性のある人がチームを牽引する上で重要であり、総合職の採用には必須であるスキルだと言えます。主体性は面接において判断しやすく、学生時代に力を入れた経験という質問などから推し量ることができるでしょう。

適応力

選考基準で重視される項目例として、適応力が挙げられます。社内には業務のマニュアルを通してある程度の業務内容が決められています。しかし、予想外の問題が起きることも少なくなく、むしろそうした際にどのような対応を取れるかどうかが試されます。例えばコロナ禍によって行動が制限される中でどのように営業を進めていくかはまさに未曾有の取り組みであり、こうした中で先陣を切って指揮をとれる人材が重要視されるでしょう。ですので適応力は選考基準で重視されるうちの一つと言えるでしょう。

選考基準を決める際のポイント

客観的な意見を取り入れる

選考基準を決める際のポイントとして客観的な意見を取り入れる点が挙げられます。選考基準においては、先に述べた通り現場の声を参考に適性となりうるスキルやパーソナリティを決めていくことが重要です。その際現場のスタッフや社員からヒアリングをすることになりますが、その際になるべく客観的な意見を取り入れることが重要です。そのために複数人からの意見を参考にする、またなぜそのスキルが重要であるのかという理由までをしっかりと聞いておくことが望ましいでしょう。

経営方針に合わせる

選考基準を決める際のポイントとして、選考基準を経営方針と合わせる点が挙げられます。選考基準を設ける主たる目的は会社の経営方針や理想に沿って業績や生産性を上げていくことです。つまり、これらの方針に共感しより協力的な人材を採用することが望ましいので、選考基準においてもそれがわかりやすいようにすることが重要です。選考基準が会社の方針に合っていれば具体的な業務や社風を伝えることができ、双方のミスマッチを防ぐことにもつながります。

新卒と中途で基準を変える

選考基準を決める際のポイントとして新卒採用か中途採用かで基準を変える点が挙げられます。選考の際の手段は新卒も中途もほとんど変わりませんが、その基準の内容は大きく変わります。というのも、中途か新卒では必要とされるスキルが違うからです。新卒の場合は、多くは専門的な技術をまだ有していないため会社に対する理解度や共感度、コミュニケーション能力が重視されます。対して中途採用の場合はより実践的なスキルが問われ、以前の職場での経験や能力が重視されます。こうした違いを念頭において選考基準について考えるとうまくいくでしょう。

明確かつ独自性のある内容にする

選考基準を決める際のポイントとして明確かつ独自性のある内容にすることが挙げられます。選考基準において面接担当が誰であっても同じ基準になることが重要です。その上ではまず内容が明確である必要があります。内容が明確であることで求職者もどんな人材を欲しているかを把握しやすく、適性のある人の応募が多くなるでしょう。しかし、そうした明確性を重視するがあまり学歴やその他の数値にばかり意識した採用になることも避けなくてはなりません。自社の社風や独自性に合わせて独自性を持った基準を規定することが求められます。

厚労省の規定に反しないようにする

選考基準を決める際のポイントとして厚労省の規定に反しないようにする点が挙げられます。実は、厚労省によって公正な採用選考の基本が提示されています。内容としては、選考の際には応募者の基本的人権を尊重することと適性や能力に基づいて採用をする点が挙げられています。つまり、重要なこととしては適性や能力以外の基準を持って採用をしないように心がけるということです。職業による男女差別、年齢を制限した採用などは人権を損なうものです。こうした公正さに留意して選考基準を作成することが何より重要です。

選考基準を見直すタイミング

応募者が少ないとき

選考基準を見直すタイミングとして、応募者が少ないときが挙げられます。応募者が少ない場合の原因として選考基準が厳し過ぎる可能性があります。確かに、企業の求める適切な人材を採用するためにより細かく選考基準を規定することは重要ですが、応募人数が少ないのは本末転倒と言えます。特に厳しすぎると考える選考基準を見直し、そこまで必須でない条件を歓迎条件として設定しなおすことも効果的でしょう。

離職率が高いとき

選考基準を見直すタイミングとして、離職率が高いときが挙げられます。離職率が高いということは選考基準と会社の業務内容や理念に差異が生じている可能性があります。また、それ以外の理由として採用基準が曖昧になっていることや採用方法が自社に向いていない恐れもあります。今一度それらを含めた現場の雰囲気と選考基準を比較し、社員が採用された後に募集時とのギャップを抱かないようにして職場に満足してもらうことが重要です。

まとめ

自社に合った選考基準を設けて効率的に採用をしよう

企業の生産性を高めるために自社の企業理念や職務内容に合わせて選考基準を設けることは非常に重要です。また、選考基準を定める際には客観的な意見を取り入れた上で明確かつ独自性のあるものをつくることを意識しましょう。また、常に効率的に求人を獲得するために、選考基準は時と共に変化する社会に合わせて柔軟に設ける必要もあります。これらの点を意識し、また選考基準で重視される項目を参考にしながら自社に適性のある人材を多く採用しましょう。

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