能力評価とは【業績評価との違いや書き方などについて解説します】

記事更新日:2023年02月15日 初回公開日:2023年02月15日

採用・求人のトレンド 人事・労務お役立ち情報 採用成功事例 外国人採用・雇用
働き方改革により働き方に多様性が出てきたことにより、評価の方法も徐々に結果主義からプロセスも評価の一つとして判断する方法に変わりつつあります。業績などの結果だけではなく、「業務に必要な能力を発揮できているか。」について評価することで社員の業務への意識を向上させる事も可能です。しかし能力評価は対象となる能力が多岐にわたる為、事前に準備などを行っていない場合評価の判断が簡単ではありません。今回は能力評価の評価項目やメリットなどについて解説します。人事担当の方は参考にしてみてください。

就労ビザ取得のためのチェックリストをダウンロードする

能力評価とは

社員の能力に対して評価する人事評価制度のこと

能力評価とは、社員の能力に対して評価を行う人事評価制度のことです。人事評価制度には要素が3つあり、その中の一つである能力は「社員が保有している能力やスキルに対する評価のこと」を指します。それぞれ与えられている業務に対して、従業員がどれくらい能力を発揮しているかを元に評価を行います。一般的に評価は、各項目を能力評価と業績評価に分類して判断を行い、総合評価として人事評価するシステムです。今では業績重視が多く、潜在的な能力よりも一定期間の行動を重視する企業もあります。

能力評価と業績評価の違い

評価対象が能力か業績かの違い

能力評価と業績評価の違いは、評価の対象となる物が能力なのか業績なのかという点です。業績評価は、能力ではなく従業員の業績によって判断を行う評価方法です。評価が結果次第になってしまう為、業績を上げている従業員は評価される分、しっかりと業務を行っていても結果を残せていない従業員の評価が低くなるデメリットがあります。現在では、結果が出るまでに時間が掛かる業務を行っている従業員に対しての評価も重視しており、業務を行っている過程も含めて業績評価として判断する企業も増えています。

能力評価と情意評価の違い

評価対象が能力か内面かの違い

能力評価と情意評価の違いは、評価の対象が能力か内面を見ているかということです。情意評価は、「態度評価」とも言われており業務に対する姿勢や勤怠などを重視している人材評価の一つです。情意評価は能力やスキル等の評価とは異なり、人間性や考え方などの従業員の内面を大切にしています。しかし情意評価は数値化することが難しい為、上司だけでなく先輩社員や同僚などの意見やコメントなども判断材料にする事が多くあります。

能力評価のメリット

仕事への適性が判断できる

能力評価のメリットは、仕事への適性が判断できる点です。能力評価を行うことによって、従来の人材評価では判断することが難しかった人柄等も評価として見える化できます。人となりが分かることによって、従業員の持っているスキルをきちんと把握することが出来、業務とのミスマッチを減らすことも可能です。能力と行っている業務に大きな乖離がある場合には、実力を発揮できずストレスを感じやすくなります。不満やストレスの増加は離職にも繋がる為、適性を判断する事により従業員のモチベーションにも影響します。

人材育成に繋がる

能力評価は、人材育成につながるメリットがあります。業務内容に沿った人材評価を行うことにより、従業員のモチベーションも高まります。従業員がきちんと企業から評価されていると感じることで、業務へのモチベーションや企業への満足度に繋げることが可能です。従業員の満足度が高まることによって、業務への貢献度も高まり企業内の活性化にも繋がっていきます。業績だけではなく能力等を見て評価を行うことで、やる気に繋がり従業員一人一人の能力を更に高められる可能性があります。

能力評価の項目

企画力

能力評価の項目には、企画力があります。企画力とは、組織やグループ等での課題に対して問題解決を行うために解決策等の段取りを組み立てる力のことです。通常の企画立案力だけでなく、発生している問題などを解決する力や、課題解決に向けた新しいシステムやサービスなどの立案力も重要です。企画力を持っていることによって、新しいサービスの提供だけでなく再発防止等を行う際にも役に立ちます。企業において企画力を持った人物は欠かせない為、能力評価において重要な項目の一つです。

実行力

能力評価は、実行力も判断されます。組織やプロジェクト・チーム等の目標を達成するために最後までやり遂げる能力を実行力といいます。実行力が低い従業員ばかりが揃ってしまうと、計画された内容を遂行出来ずに最後までやり遂げることが出来ず組織運営が立ち行かなくなってしまうかもしれません。組織を動かしていく上で欠かせない能力が実行力です。実行力を高めていくことによって、組織の推進力も高まり企業のサービス開発力にも繋がり高めていくことが可能です。

改善力

能力評価には、改善力も欠かせません。改善力とは、発覚・発見した問題に対して改善を行っていく力の事を指します。高い改善力を持っている人は、課題が発生した際に早期解決を行うだけでなく問題が発生する前に未然に防ぐ力を持ち合わせています。顧客からのクレームに対して迅速に対応できる力を持っていると、顧客からの満足度にも影響します。改善力を持ち合わせていることで、問題解決だけでなく業務の効率化を図ることも出来、業務の精度アップにも繋げることの出来る能力です。

指導力

指導力も能力評価の項目の一つです。指導力は、組織やチーム内のメンバーに対してそれぞれの個性や特徴を生かした指導を行うことが出来る能力のことです。指導力を持ったメンバーが在籍していることで、チームの結束力も高まり目標達成に向けて高い団結力を発揮できます。メンバーそれぞれの強みを生かすことによって、業務遂行力も高めることが出来スムーズに業務を行うことが可能です。チームの結束力が上がることによって、組織の生産性向上などにも繋がる為様々なメリットが期待できます。

能力評価の書き方

客観的に記入する

能力評価の書き方は、客観的に記入するようにしましょう。評価者や人事担当者に事実に基づいた評価をしてもらうために、能力評価は具体的に分かりやすく記載することが大切です。資格の勉強などを行いスキルアップを記載する場合においても、「○○の資格を獲得し、スキルを身に付けることが出来た。」と記載しても説得力があまりありません。その為、スキルアップ等を行った際には具体的な数字などを合わせて書くことによって評価者が見た時に分かりやすい為、評価に繋がりやすくなります。

失敗経験とどのように改善したかについて書く

能力評価は、失敗経験とどのように改善したかについても書くようにしましょう。直接評価につながる為、自己評価を行う際にはあまりマイナスなことを書かないほうがいいと考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、失敗した経験を元に改善を行っている事を示すことによってプラスの印象を与えることも出来ます。また掲げていた目標を達成できなかった際にも、目標を達成するための過程で身に付けたスキル等をアピールすることで、きちんと評価を行ってもらうことが可能です。

職務別能力評価の記入例

公務員

職務別能力評価を公務員で行う場合には、職務の幅が広い為数値化が簡単ではない場合が殆どです。しかし小さな業務でも評価につながることがある為、上司に伝わる様しっかりと客観的に記載しましょう。具体的に担当している業務や、目標を達成出来た理由等を記載しその結果としてどういったスキルが身に着いたのかを記載すると評価がしやすくなります。評価を判断する上司は、普段から部下がどういった人物なのかを把握し部下の評価シートに記載されている内容を踏まえ、成長している点について伝えるようにしましょう。

営業職

営業職が職務別能力評価の記載を行う場合、売上や顧客獲得数などが評価の対象となります。期初などに設定した目標と実績を比較し、目標達成している際は取得したスキル等も併せて記載することによって、評価を得ることが可能です。設定した目標を達成できなかった場合でも、目標を達成するための過程や改善点を記載することで評価に繋がります。評価者は、結論の数字だけを評価するのではなく目標達成するために成長した部分や、次に繋がる改善点などを記載するようにしましょう。

能力評価のまとめ方

能力評価シートを使う

能力評価をまとめるには、能力評価シートを利用しましょう。能力評価シートは、評価項目を事前に精査し職種や役職別に作成を行います。評価項目ごとにコメント等を書くことの出来る欄を作り、運用しやすいシートを作ることが大切です。初めて能力評価シートを作成する場合は、厚生労働省が公開している「職業能力評価シート」も活用して企業に合わせたシートを作りましょう。厚生労働省の職業能力評価シートは、評価基準や役職ごとの必要スキル等も記載されているため、運用したことが無い企業にとっても参考にしやすいシートです。

能力評価を実施する方法

能力評価の基準を設定する

能力評価を実施するには、能力評価の基準を設定しましょう。評価の基準は一つの視点に捉われず、様々な角度から評価項目の洗い出しや整理を行うことが重要です。一つの事例などに縛られてしまうと評価自体に偏りが出てきてしまい正しい評価が行えない可能性が生じます。自社で求められている能力がどういったものか等をしっかりと精査し、評価基準を設定することが大切です。設定した評価基準に対し、従業員からの納得を得られるようにすることも欠かせません。双方の目線から基準を設定しましょう。

社内での周知を行う

能力評価は、社内で周知をしっかりと行った後に実施しましょう。評価だけに限らず、何か新しいことを導入する場合には従業員の負担になることも考えられます。その為、能力評価を社内で導入する場合には、事前にしっかりと従業員に説明し理解を得ることが大切です。理解をしっかりと得ることが出来ずに新しい評価制度を導入すると、納得が得られず評価に不満を抱いてしまう可能性もあります。そうならない為にも、導入する理由や評価項目・基準や実施した際の効果などについて従業員の納得が得られるような周知を行いましょう。

評価者に対して育成研修を行う

能力評価を実施する場合には、評価者に対して育成研修をしっかり行うことが大切です。自社に合う基準を設定し従業員に周知を行っていても、評価者となる人達に研修を行わずに導入してしまうと、人によって評価に偏りが発生してしまう可能性もあります。そう言った事態を防ぐためにも、評価の観点や実施する際の注意点等を研修を行い理解してもらうことが大切です。実際に事例を交えて実践練習を行うなども有効です。公平な評価を行うことで、従業員からの満足度も高まります。

まとめ

能力評価で客観的に社員を評価しよう

能力評価の記載方法や実施する方法等について解説しました。能力評価は、従業員が日頃行っている業務や能力について適切に評価を行うための方法の一つです。結果だけでなく日頃の業務などもきちんと評価してもらえることで、従業員も評価に納得しやすくなります。評価基準が明確に定まっていれば、従業員は自発的にそのスキルを身に付けようとするため、生産性の向上などにも繋がります。その為には、適切に評価基準の設定を行い能力評価を用いて客観的に社員の評価を行いましょう。

外国人・グローバル人材の採用をお考えの企業様へ

事例

「日本語+英語+さらに語学が堪能な社員の採用」「海外の展示会でプレゼンが出来る人材」「海外向けサービスのローカライズ出来る人材」「海外向けWebサイト構築・集客」など、日本語も堪能で優秀な人材へのお問い合わせが当社に相次いでいます。

他社の外国人採用成功事例はこちらからご覧ください。

【無料】就労ビザ取得のためのチェックリストがダウンロードできます!

就労ビザ取得のためのチェックリストダウンロードバナー

グローバル採用ナビ編集部では外国人の採用や今後雇い入れをご検討されている皆様にとって便利な「就労ビザ取得のためのチェックリスト」をご用意いたしました。また、在留資格認定申請書のファイル(EXCEL形式)もこちらよりダウンロード可能です。

こちらのチェックリストはこのような方におススメです!


  1. 外国人採用を考えているがビザの申請が心配。
  2. 高卒の外国人は就労ビザの申請できるの?
  3. どのような外国人を採用すれば就労ビザが下りるの?
  4. ビザ申請のために何を気を付ければいいの?
  5. 過去に外国人のビザ申請をしたが不受理になってしまった…
  6. 外国人材を活用して企業の業績アップを図りたい方。
  7. 一目で分かるこんな就労ビザ取得のチェックリストが欲しかった!


他社での事例やビザ申請の際に不受理にならないようにまずは押さえておきたい就労ビザ取得のためのポイントを5つにまとめた解説付きの資料です。

就労ビザ取得のためのチェックリスト(無料)のダウンロードはこちらから!

ページトップへ戻る
ダウンロードはこちら
ダウンロードはこちら