記事更新日:2025年02月26日 | 初回公開日:2025年02月26日
用語集 グローバル用語解説 採用・求人のトレンド 人事・労務お役立ち情報委嘱状とは、外部に仕事を依頼する際に依頼者側が作成する書類のことです。委嘱状には、どのような仕事を外部に任せるのかが記載されています。委嘱状を発行することによって、仕事を外部に任せることを証明することができます。記載すべき事項には、相手の氏名や依頼する業務内容、契約期間、依頼者側の社名などがあります。委嘱状は、依頼する仕事内容を詳細に記載するというよりかは、必要事項のみのおおまかな内容を記載するのが一般的です。
委嘱状の必要性には、専門知識を要する仕事を外部に依頼できることがあります。専門知識を必要とする業務には、社内の人間だけでは取り組むことができない場合があります。そのような際に、委嘱状を用いることで正式に外部に仕事を依頼することができます。例えば行政機関においては、審議会や調査会の委員などを任命する際に委嘱を行います。このような場においては学術的な審査が行われるので専門知識を要している必要があるからです。
そもそも委嘱とは、特定の仕事を外部に依頼することを指します。例えば、監査や社内セミナーのために外部の講師を呼ぶ際に委嘱という言葉が使われます。一方で、委嘱は企業だけで使用される言葉ではありません。行政や、音楽やデザインなどのクリエイティブな職種に対しても使用されることがあります。具体的には、演奏会で使用する曲の作成を委嘱することなどが挙げられます。このような高い技術が求められる仕事を依頼する際に委嘱という言葉が使われます。
委嘱する際には、外部に依頼する仕事であることが条件になります。委嘱という言葉は、社内の人間ではなく、外部の人間に仕事を依頼する場合のみ使用されます。社員に仕事を任せる場合には、委嘱という言葉ではなく、単純に「依頼する」といった言葉でまとめるのが正しいです。また、外部に依頼する仕事である場合も、特定の地位を与える場合には委嘱という言葉は使用しません。そのような場合は就任といった表現を用いるのが適切です。
臨時の仕事であることも、委嘱する際の条件になります。常時行われる仕事については、外部に依頼する場合であっても委嘱という言葉は使用しません。期間や仕事の程度が決まっている仕事を依頼する場合のみ、委嘱という言葉が使われます。臨時ではなく常時外部に仕事を頼む際には、委託や外注という言葉を使います。また、アウトソーシングという言葉が使われることもあります。これらは期限が決まっていないので、期限付きではない仕事を外部に依頼する際にはこれらの言葉を使いましょう。
専門知識を要することも、委嘱する際の条件です。専門知識が必要で社内の人間だけでは解決することができない仕事である場合のみ、委嘱することができます。専門知識は特に必要ないが特定の仕事を外部に依頼する場合には、先ほどと同様に委託や外注という言葉を利用します。期間や程度が高い専門性のある仕事に対してのみ、委嘱という言葉を使うことを覚えておきましょう。そのため、委嘱する際には特定の資格を保持していることを求める場合が多いです。
委嘱をした際には、報酬を支払いましょう。委嘱は社員のように直接的な契約ではないため、給与という形でお金を渡すことはありません。委嘱という形で外部に仕事を依頼する際には、給与ではなく報酬という形で支払います。直接雇用の場合、会社の指示で仕事をするので給与と形で収入が入ります。一方で、委嘱の場合は依頼という形での仕事になるので、給与ではなく報酬になります。報酬額は依頼者側と依頼される側との間で決めることができます。
委嘱の反対語は、解嘱です。解嘱とは、委嘱した仕事の依頼を解くことを指します。解嘱と似たような言葉には、解雇や解職があります。これらの言葉は解任する業務が委嘱のように専門性のある仕事に限定されません。また、解雇や解職は特定の地位についている人を業務から降ろす場合が多いです。一方で、委嘱では特定の地位を与えることはありません。そのため、委嘱した仕事の依頼を解く際には、解嘱という言葉を使うようにしましょう。
委嘱と関連する用語には、受嘱という言葉があります。受嘱とは、委嘱された業務を引き受けることを意味します。受嘱と似ている言葉に受託があります。受嘱は、委嘱された仕事を引き受けるという意味なので、引き受ける仕事が専門性のある仕事に限ります。一方で、受託の場合は、引き受ける仕事に専門性は求められません。専門性の有無に関わらずどのような仕事であっても依頼されて引き受ける場合には、受託という言葉を利用することができます。
委嘱と似ている言葉に、委託という言葉があります。委嘱と委託は、任せられる業務の幅の広さが異なります。委託とは、特定の仕事を外部に依頼してやってもらうことを意味します。外部に依頼するという点においては、委嘱と委託は変わりません。委嘱は専門性のある仕事のみに限り、外部に仕事を依頼することができます。一方で、委託の場合は依頼する仕事が専門性のある仕事とは限りません。そのため、任せられる業務の幅の広さが異なることが、委嘱と委託の違いです。
委嘱と嘱託の違いは、依頼先の属性が異なります。嘱託とは、特定の仕事を非正規社員あるいは外部に任せることを指します。正式な雇用関係を結ばずに業務依頼を行うのが、嘱託です。言葉の意味としては、委託とほとんど同じだと考えてよいでしょう。嘱託は、嘱託社員という形で使われる場合が多いです。正式な雇用ではなく嘱託として労働関係を結んだ人のことを嘱託社員と呼びます。一般的には、定年を迎えた社員を非正規雇用としてい再び雇う際に嘱託社員という言葉が使われます。
委嘱と付託の違いは、依頼先が個人か団体かの違いにあります。付託とは、仕事や業務、物事の処理などを依頼し任せることを指します。付託は、団体から団体に依頼するイメージです。一方で、委嘱は団体から個人への依頼を意味します。委嘱には団体から団体へ依頼するというニュアンスが含まれることはありません。委嘱は主に個人に対してのみ行われます。そのため、依頼先が個人か団体かが異なります。委嘱と付託の違いには、依頼先が異なることを覚えておきましょう。
委嘱と管掌は、仕事を他人に依頼するか自分でやるかが異なります。管掌とは、自分の管轄の職務として責任をもって取り扱うことを指します。管掌は仕事を自分で取り組むという意味があります。一方で、委嘱とは仕事を外部に任せることを指します。そのため、仕事を他人に依頼するか自分でやるかといった仕事に対する姿勢が異なります。企業の中でも取締役は何らかの仕事を管掌している場合が多いです。委嘱と管掌は反対の立ち位置にある言葉であると理解しておきましょう。
委嘱と任命は、依頼された側が何らかの地位を得られるか否かが異なります。任命とは、公務員ではない人に対して特定の役割に就くよう命じたり身分を与えることを指します。公務員を官職に就ける際に使われる場合が多いです。任命は、単に仕事が与えられるだけでなく、何らかの地位や肩書を得られることが特徴です。委嘱では、外部に仕事を任せる際に何らかの地位を与えることはありません。委嘱である場合にも地位を与えることもありますが、一般的にはないと考えてよいでしょう。
委嘱状と委任状は、書面としての用途が異なります。委任状とは、代理人を立てる際に使われる書類です。何らかの都合で作業ができない際に委任状を用いることができます。本来であれば自身でやるべき仕事を他人に任せる際に、その代理が自身の意思に基づくものであることを証明します。委任状が代理人を立てる際に発行される書類である一方で、委嘱状は仕事を他人に任せる際に発行される書類です。そのため、意味合いが異なります。書面としての用途が異なるのが、委嘱状と委任状の違いです。
委嘱状と辞令書は、仕事を外部の人間か内部の人間に依頼するかが異なります。辞令書とは、仕事を内部の人間や行政機関に在籍する人間に任せる際に用いられる書類です。他人に仕事を任せることを証明するという点において、委嘱状と辞令書の意味合いはほとんど同じと考えてよいでしょう。依頼する人の所属先によって、委嘱状という言葉を使うか、辞令書という言葉を使うかが変わってきます。また、委嘱状が期限を記載する一方で、辞令書では記載しないという点においても異なります。
委嘱状を書く際には、テンプレートを利用しましょう。委嘱状を書く必要があるけれど、書き方が分からないという方はぜひテンプレートを利用することをおすすめします。「委嘱状 テンプレート」と検索することで、委嘱状の書き方や例文を見つけることができます。基本的には依頼する側される側の情報、委嘱する内容、期限を書くようにしましょう。こうでなければいけないという書き方はありません。必要事項が記載されていれば大丈夫です。テンプレートを利用し、委嘱状を書いてみましょう。
今回は、委嘱という言葉の意味から類似語との違い、委嘱状の必要性について解説しました。委嘱とは、特定の仕事を外部に依頼することです。委嘱を証明する文書として委嘱状が存在しています。委嘱する際には、いくつかの条件があるので必ず確認しておきましょう。また、委嘱と関連した言葉が多くあります。依頼先や任せる業務内容によって使われる言葉が変わってきます。それぞれの意味をしっかりと理解することが大切です。委嘱すると決めた際には、しっかりと委嘱状を作成し、外部に仕事を依頼しましょう。
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