記事更新日:2023年03月17日 | 初回公開日:2023年03月10日
外国人採用・雇用 採用・求人のトレンド 人事・労務お役立ち情報 採用成功事例アクティブラーニングとは、受講者が能動的に学習する学習形態のことを指します。従来の講義形式における研修だけでは、体系的な知識をインプットする効果しか見込めません。アクティブラーニングによって受講者が能動的に学習する姿勢を身につけることで、さまざまな課題解決に取り組めるようになります。一般的にはグループワークやグループディスカッションの形式で実施されることが多く、決められた正解の無いテーマについて議論しながら学習するケースもあります。
アクティブラーニングは学校教育の現場だけではなく、企業の研修においても取り入れられています。一般的な研修においては、講師担当の社員が受講者に対して一方的に講義を行う形式がとられていました。一方で、そのような形式においては受講者のモチベーションの向上に繋がりにくいといった課題もありました。社員研修などにおいてアクティブラーニングを取り入れることで、社員が能動的に学習する習慣を身につけることができるでしょう。
アクティブラーニングが注目される背景には、現代における社会環境が大きく変化し続けているということが考えられます。近年では目まぐるしい技術の発展によって、常に社会環境が変化し続けています。そのような中で受け身の学習姿勢をとっていると、最新の情報を取り入れることができなくなってしまいます。アクティブラーニングによって自ら新しいことについて学び続け、環境の変化に対して常に対応し続けるための意識を持つ必要があるのです。
アクティブラーニングのメリットとして、学習内容が定着しやすいということが挙げられます。一般的に学習の成果を定着させるためには、インプットだけではなくディスカッションなどのアウトプットが重要とされています。アクティブラーニングの一環としてグループディスカッションなどを行うことによって、インプットのみの場合よりも高い学習成果を得られるでしょう。限られた研修時間を最大限に活用するためにも、アクティブラーニングを取り入れるべきだといえます。
問題解決能力が向上するということも、アクティブラーニングによるメリットです。アクティブラーニングにおいてディスカッションなどを行うにあたって、集めた情報を整理して分かりやすい形にまとめるといった過程が生じます。そうした過程を繰り返し経験することによって、問題解決能力やプレゼンテーション能力が向上することが期待できます。個人単位だけではなく、グループで協力しながらそれらの能力を伸ばせるのがアクティブラーニングのメリットでしょう。
アクティブラーニングを導入することによって、社員の主体性が向上するでしょう。通常業務においても研修においても、周囲からの指示を待っているだけでは主体性を向上させることができません。アクティブラーニングでは、課題解決のために個人やチーム単位で意思決定を行います。自分で責任を持って意思決定を行う経験を重ねることによって、普段の業務に対しても主体性を持って取り組むことができるでしょう。社員の主体性を向上させるためにも、アクティブラーニングを効果的に取り入れる必要があります。
アクティブラーニングによって、コミュニケーション能力が向上することも期待できます。グループディスカッションなどを通じて、自身の意見を相手に伝える能力が大きく伸びるでしょう。それと同時に周囲の意見を受け入れながら、より良い方向へと導いていくこともできるようになるはずです。コミュニケーション能力は職種を問わず非常に重要な能力であるため、アクティブラーニングによってさらに向上させていく必要があるでしょう。
発想力を身につけて伸ばしたい場合にも、アクティブラーニングは有効な手段となるでしょう。アクティブラーニングでは明確な答えのないテーマについて学習、議論をするケースもあります。そのような課題に対して自分なりにアプローチをして、周囲の意見や自身の思考を整理していくことになります。アクティブラーニングを通じて新しいアイデアや考え方を創出する経験を重ねることによって、発想力を伸ばすことにつながるでしょう。
アクティブラーニングを実施する際のデメリットのひとつとして、適切な評価を実施するのが難しいという点が挙げられます。座学における本来の研修体制であれば、研修後に習熟度を測るためのテストを実施するなどの方法がありました。一方でアクティブラーニングにおいては、様々な観点から学習成果を評価する必要があります。リーダーシップやプレゼンテーション能力など、実施中における受講者の振る舞いなどから多面的に評価しましょう。
アクティブラーニングを実施する際に、受講者のレベルによって十分な成果が得られない場合もあります。アクティブラーニングにおいてはグループディスカッションやグループワークを行うことが多いため、極端にレベルの低いメンバーがいると悪影響を及ぼすことがあります。したがって、アクティブラーニングを実施する際には適切なレベルの参加者を選定しましょう。また事前に学習が必要な場合はそれを参加者に伝えておくなど、十分な準備をした上で参加してもらいましょう。
アクティブラーニングを実施するためには、十分な研修時間を確保する必要があります。アクティブラーニングによる研修は複数人で行う場合が多いため、それぞれのスケジュールを調整しなければなりません。ディスカッションなどを行う場合には意見をまとめる時間や発表する時間など、一般的な座学での研修よりも時間がかかります。一方で、あまりにも長い時間を設定してしまうとメリハリのない研修になってしまいます。アクティブラーニングが通常業務の妨げとならないように、適切な研修時間を設けて実施しましょう。
適切な課題を設定するのが難しいということも、アクティブラーニングにおけるデメリットと言えるでしょう。アクティブラーニングは学習する内容の自由度が高いため、適切な内容でないと十分な効果を得られない場合もあります。通常業務に関連した課題を設定する場合や、社会環境などに関連する課題を設定する場合もあるでしょう。アクティブラーニングによって受講者のどのような能力を伸ばしていきたいかという点を明確にした上で、扱う課題について決めていきましょう。
アクティブラーニングを導入する際には、座学での研修と組み合わせて実施するのがいいでしょう。アクティブラーニングは受講者の主体性を促進する効果がある一方で、体系的な知識の習得には向いていないという一面もあります。座学とアクティブラーニングのどちらか一方のみを実施すると、受講者の能力や知識に偏りが生じることも考えられます。業務に必要とされる体系的な知識を身につけると同時に課題解決能力を伸ばしていくためにも、双方の研修体制をうまく組み合わせて実施する必要があるでしょう。
優秀な講師を用意することで、アクティブラーニングの効果をより発揮することができます。アクティブラーニングにおいては受講者が主体となって学習を進めていくのが一般的ですが、その場を進行するファシリテーターの役目を担うことのできる講師が必要です。受講者の間で意見の対立が生じた場合やディスカッションが滞ってしまった場合などに、中立的な立場でサポートする重要な役割です。アクティブラーニングでは明確な答えのないテーマに対して議論を行うこともあるため、講師はあくまで自身の意見や知識を受講者に押し付けないように注意しましょう。
アクティブラーニングの実施にあたって、実施する目的をあらかじめ明確にしておく必要があります。アクティブラーニングを実施する目的の例としては、受講者の主体性やプレゼンテーション能力、課題解決力を伸ばすということなどが挙げられます。実施する目的に応じて、研修で扱う課題や講師の決定などを具体的に行うことになるでしょう。実施する目的を明らかにしておくことで受講者のモチベーションにもつながるため、受講者の能力や性質に応じた目的を設定しておきましょう。
アクティブラーニングで学んだ内容を、実際の業務に活かしていくための工夫を行いましょう。こちらは従来の講義形式における研修でも同様ですが、研修の中だけで高い評価を得てもあまり意味がありません。研修で学んだことを実際の業務に活かすことで初めて、研修を実施する意味があります。通常業務を想定した課題設定や、企業のビジョンについてディスカッションを行うといったアクティブラーニングを行うことで、受講者の行動を変化させることができるでしょう。
アクティブラーニングの導入によるメリットや、実施する際のポイントなどについてお分かりいただけたでしょうか。新しいことについて積極的に学ぶ姿勢は、変化の大きい今後の社会において非常に重要となってきます。学んだ内容をアウトプットして周囲と共有するという点においても、アクティブラーニングは非常に有効な手段であると言えるでしょう。予備知識の共有や目的の設定など、アクティブラーニングは実施するまでの準備も重要なポイントとなります。体系的な知識の習得を目的とする講義形式の研修とうまく組み合わせて実施することによって、受講者の理解を促進しましょう。
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