フォロワーシップとは?【意味や理論などを詳しく紹介】

記事更新日:2020年12月15日 初回公開日:2020年12月01日

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これまでの日本社会の組織は、強いカリスマ性やリーダーシップを持ったトップの指示をメンバーが聞き、従順に従うことで機能してきました。しかし近年のビジネス環境の変化やグローバル経済下による激しい競争を勝ち抜くためには、現場による迅速な判断を多く求められるようになってきました。そこで、組織が示したビジョンを、現場が主体性を持って行動する「フォロワーシップ」に注目が集まっています。本記事ではフォロワーシップの概要や重要性などを詳しく解説します。

フォロワーシップとは

チームで成果を上げるためにリーダーを主体的に支援する働きかけのこと

フォロワーシップとは、チームの成果を最大化するために、部下やチームメンバーといったフォロワーが、トップやリーダーに対して主体的かつ自律的な支援を行うことです。受け身ではなく能動的な態度が求められます。アメリカのカーネギーメロン大学のロバート・ケリー教授によると、組織に与える影響力の実に8~9割が「フォロワーシップ」、残り1~2割がリーダーの影響力だと言われています。リーダーの隣に高いフォロワーシップを備えるフォロワーの存在があるからこそ良い結果につながるのですね。

リーダーシップやメンバーシップとの違い

フォロワーシップを語る上で理解しておくべきなのがリーダーシップとメンバーシップ。リーダーシップとは、目標を設定し組織をその方向へ率いる資質やスキルのことで、リーダーに求められます。一方、メンバーシップとは組織に属するメンバー全員に求められるもので、各々が自分の役割を果たすことで組織やチーム全体に貢献することを言います。つまりフォロワーシップとリーダーシップは相補関係にあり、それらはメンバーシップという盤石な土壌の上で機能するのです。

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フォロワーシップに必要な要素

貢献力と批判力

フォロワーシップに必要な2大要素は、「貢献力」と「批判力」です。貢献力とは、組織の決定やリーダーからの指示を積極的に受け入れ、それを実現するために努力する行動力のこと。そして批判力とは、組織の決定やリーダーからの指示を自ら深く考えた上で提言や批判を行う発言力のことです。リーダーからの指示を前向きに受け止められるか否か、批判も含めた意見やアイデアを自ら提言できるかどうかが良いフォロワーシップであるかを決めるのです。

フォロワーシップ理論

模範型フォロワー「協働者」

前述のフォロワーシップ提唱者であるケリー教授によると、フォロワーシップは2大要素である貢献力と批判力をもとに5つのタイプに分類することができます。一つ目は模範型フォロワーである「協働者」。このフォロワーは、貢献力・批判力ともに高く、上手く使い分けて成果を出すことができる理想的なタイプです。独自の視点や価値観をもとにリーダーやチームの動きに対して積極的に行動をおこし、チーム内ではエース的な役割や次期リーダー的な存在であることが多いでしょう。

孤立型フォロワー「破壊者」

二つ目は、孤立型フォロワーである「破壊者」です。貢献力は低いのですが、批判力は高いという評論家のようなタイプだと言えます。独自の視点や価値観を持っているが、積極的にリーダーやチームに働きかけることはしません。批判的思考が強く周囲から孤立することも多いため、適切で正当なフォローが必要となるでしょう。しかし、リーダーやメンバーとしっかりとした信頼関係を築くことで「協働者」となるポテンシャルを持っています。

順応型フォロワー「従事者」

三つ目は、順応型フォロワーである「従事者」です。先ほどの破壊者とは真逆で、貢献力は高いが批判力は低いのが特徴です。一見良きフォロワーに見えますが、リーダーへの依存度が高く、例えるのであればイエスマンのようなタイプ。リーダーの批判をせず指示通りよく動いてくれる一方で、自分の考えで行動することが少なく、リーダーにゴマをする社内政治的な側面が強い傾向にあります。本人の意見を求め、責任を持たせることで主体性を発揮させると良いでしょう。

消極型フォロワー「逃避者」

四つ目は、消極的フォロワーである「逃亡者」です。こちらは、模範型である協働者とは真逆で、貢献力・批判力ともに低く、強制労働者のようなタイプです。積極性や独自性ともに低く、やるべき最低限の与えられた業務だけを嫌々こなすフォロワーだと言えるでしょう。組織との関わり方も、フォロワーシップの考え方とは一番遠く、やる気がないのが特徴です。まずは本人の志や希望を聞きだし、やる気の源泉を見極めるところから始める必要があります。

実務型フォロワー「実践者」

最後となる五つ目は、実務型フォロワーである「実践者」です。貢献力・批判力ともに「中」の凡庸タイプで、これまでのフォロワーの中間に位置します。与えられた業務は堅実かつ着実に対応し、業務の範囲内であればフォロワーシップを発揮します。少し高めの目標に挑戦することで、協働者を目指すことも出来るでしょう。このように企業側は、各メンバーのフォロワーシップを最大限発揮できるように特性を考慮し、工夫する必要があります。

フォロワーシップの重要性

フォロワーシップは組織力の向上には欠かせないもの

そもそも何故フォロワーシップに注目するのでしょうか?それは、フォロワーシップが組織力の向上には欠かせないものだからです。繰り返しになりますが、フォロワーシップとリーダーシップは相補関係にあり、両者が発揮されると信頼関係が構築されます。もし、リーダーの判断にただ従うトップダウン方式だけが許される状況であれば、リーダーが誤った方向に進んだ場合に組織は崩壊する恐れがあります。しかし、フォロワーシップを重要視した信頼関係が構築されていると建設的な議論が可能になり、組織力もさらに向上します。

フォロワーシップの対象者

フォロワーシップはチーム全員に求められる

フォロワーシップを実践するのは部下やメンバーだけでしょうか?答えはNOです。フォロワーシップは部下やメンバーといったフォロワーだけを対象にした概念ではありません。リーダーもしくはトップの立場であっても、組織へ貢献するためにフォロワーシップの力を発揮するシーンは必ず訪れるでしょう。そのためにも、組織に属する全ての人が、実際のビジネスシーンで具体的な行動に落とし込めるようフォロワーシップの概念を正しく理解する必要があります。

フォロアーシップによる効果

フォロワーシップを発揮した具体的な行動例

個々の考えを積極的に伝える

それでは、フォロワーシップを発揮するとは一体どういうことなのでしょうか?具体的な行動例を通しその効果をご紹介します。フォロワーシップの発揮とは、「個々の考えを積極的に伝えること」です。自らの意見やアイデアを自発的に発信することは、チームに新しい視点を提供することになります。また、その行動は、チーム内のコミュニケーションを円滑にし、発言しやすい雰囲気作りにも繋がります。ただし、単なる批判にならないよう心がけましょう。

与えられた仕事をきちんとこなす

次に、「与えられた仕事をきちんとこなす」こともフォロワーシップの発揮になります。リーダーから任される仕事の中には、資料整理や単調なデータ入力など、誰でもこなせるような雑務もあるかもしれません。たとえ雑務であっても、時間通りにきちんとこなせる人は、十分なフォロワーシップを発揮していると言えますよね。チームのために献身的に取り組むその姿勢は、本人への信頼感を高めるだけでなく、他のメンバーを鼓舞するキッカケにもなるでしょう。

本来の目的を第一に考え誠実に行動する

「本来の目的を第一に考え、誠実に行動する」ことは、フォロワーシップ発揮のたまものです。組織として目標に向かって取り組んでいる以上、社内の派閥抗争や人間関係上の摩擦などが気になることもあるでしょう。しかし、そういった企業本来の目的から大きく逸脱したことにエネルギーを使うと、生産性を著しく低下させます。生産性を高めるためにも、限られた時間を効率的に使い、本来の目的を第一に考えながら誠実に取り組みましょう。

リーダーが完璧でないことを理解している

フォロワーシップを発揮しているメンバーは、全てリーダーの指示通りに動くというわけではありません。リーダーが完璧でないことを理解し、その分を自らがフォローや指摘する必要性を分かっているのです。リーダーの顔色ばかりうかがって、ミスを指摘ができない人がいるかもしれません。しかしそれではチームのためになりません。良いフォロワーシップは、チームの成果を優先するためにも、リーダーの失敗や弱点を適宜フォローすることで優れた仕事を行います。

リーダーや組織の最終決定を支持する

チームの動きを最終決定するのはリーダーや組織の役割です。責任もリーダーや上層部が取ります。そのため、フォロワーシップを発揮する人は、上の最終決定を受け入れ支持します。最終決定に至る過程の中で、納得いくまでしっかりと話し合いをしているので批判はしません。ある一部門を任されたリーダーであっても、組織の中ではフォロワーの一人です。組織の最終決定を支持し、メンバーに説得力のある言葉で伝える必要があるでしょう。

前向きな姿勢を貫く

高いフォロワーシップを発揮する人は、例え失敗したとしても前向きに捉えます。 そのため、時には責任を問われて落ち込むリーダーを励ますこともあるかもしれませんね。チームがどれだけ困難で後ろ向きな状況であっても、そこに長く立ち止まったりはせず、すぐに前を向き行動に移します。他のメンバーはその前向きな姿勢に励まされ、感化されるに違いありません。陰ながらチームを支え、引っ張るのが良いフォロワーシップです。

チームのために未来志向で考え行動する

高いフォロワーシップを発揮している人は、チームや組織が掲げる目標やビジョンを理解し、他のメンバーにきちんと共有します。また、チームの将来に対する意見やアイデアも積極的に発信します。目先の実務に追われることなく、リーダーと共に未来を歩む姿勢を持っているのです。もちろん反省は大事ですが、過去の失敗に執着するだけでは何も生まれません。失敗を受け止めながらも、常に未来志向で、次に何ができるかを考えられるのが高いフォロワーシップなのです。

フォロワーシップを発揮するための注意点

しっかりとした土台が必要

歴史上の偉人を見ても、強いリーダーの隣には必ず優秀な補佐役がいたと言われるように、組織繁栄のためには高いフォロワーシップが必要不可欠です。フォロワーシップとは、リーダーをマネジメントするスキルと言い換えられるかもしれません。しかし、良いフォロワーシップを発揮するためには「しっかりとした土台」が必要です。リーダーにはリーダーの、フォロワーにはフォロワーの役割があり、両者はポジションは違えど対等であるという共通認識と信頼関係の上で成り立つのです。

まとめ

誰もがチームのために貢献しあうフォロワーシップこそがチームの要

チームや組織の成功は、一見、リーダーの表立った活躍に注目されがちですが、実際のところメンバーの優れたフォロワーシップがなければ果たせない場合が多くあります。また、チームを率いるリーダーが確かなリーダーシップを持っていても、メンバーのフォロワーシップが十分でなければ、組織として大きな成果を残すことは難しいですよね。つまり誰もがチームそして全体のために貢献し合うフォロワーシップこそが重要であり、チームの要だと言えるでしょう。

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