顔採用って本当にあるの?企業の実情と対策を分析!【採用面接のポイント】

記事更新日:2020年06月03日 初回公開日:2019年11月07日

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就職活動でよく耳にする顔採用。容姿に自信のない人は気になってしまうキーワードです。実際に顔採用は行われているのでしょうか。そして、それはどのような基準で行われているのでしょうか。面接に置いて有利になるのであれば、自分もその基準に達する努力をしたいと思う人のために、この記事では顔採用についての情報をまとめてみました。顔採用を明示する企業もあるなか、企業の本音はどこにあるのでしょうか。そこには顔採用という基準が持っている本当の意味が隠されています。なんとなく外見で評価していることもあると思いますので、顔採用の実情について考えてみましょう。

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顔採用とは

顔採用ってホントにあるの?

顔採用とは採用の選考基準として容姿や外見を重視する選考方法のことです。昔からよく耳にすることですが、実際には行われているのでしょうか。リクルートキャリアが2018年に発行した就職白書2018では、企業が重視する採用基準として「人柄」が最も多い割合を占めています。就職白書2018の質問項目の中には容姿・外見の項目はないので、「人柄」にその意味が含まれていると考えられます。能力・技術よりも人柄が重視されるという結果でした。

人柄に含まれる容姿・外見

就職白書2018では「人柄」が判断基準の多くを占めていました。面接の場で判断される「人柄」とはなんでしょうか。人事の本音では第一印象でその人の人柄を判断している場合が多々あります。第一印象を最も印象付けるのはやはり容姿・外見です。実際に顔採用を明言している企業もあるくらいなので、選考基準に含まれていると考えるのが妥当ですね。そこで求められている外見・容姿を自分のものにできれば採用される確率は高くなります。以下では顔採用が求められる理由、要素を説明します。

顔採用が起きる理由

結果が出せる

受付や営業職など、人と接することの多い職種は、やはり容姿がいいことが長所になります。人に心地よい印象を与える容姿は、その人と仕事をしたいという気持ちを起こさせる作用があるのでしょう。そのため、上記のような職種では顔採用が行われる場合があります。容姿が結果に結びついているので、人事としても判断基準に含めることにしているのでしょう。結果という目に見える数字がでているので、顔採用をしている企業があるのも納得できます。

社員のモチベーションが上がる

人生のほとんどの時間をそこで過ごす職場では、できれば心地よい時間を過ごしたいと思うのが人情です。容姿のよい男性や女性が同じ職場にいることが、働くモチベーションになっている人も多く存在しています。疲れたときややる気のでないとき、そんな素敵な人とコミュニケーションをとることで働く意欲を沸かせているのでしょう。それがわかっているため、人事は容姿のいい人を採用することがあります。顔採用は職場の潤滑油として採用されている場合があるのでしょう。

顔採用がもたらすもの

メリット1:結婚相手

最近では職場恋愛にも寛容な企業が増えてきました。仕事が忙しければ、会社外での出会いの機会も少なくなります。仕事ができる人は素敵なパートナーを持ちたいという気持ちを強く持っていますので、同じ職場に素敵な異性がいれば好都合でしょう。企業としても優秀な人材同士が結婚してくれ、長く務めてくれれば大きな利益となります。京都にあるロームという会社では社員の技術流出を防ぐため、社内結婚を奨励しているとのこと。そのため、容姿のいい女性を多く採用しています。

デメリット1:スキルを見落とす

採用の判断基準が容姿に偏り過ぎると、仕事のスキルを見落としてしまう可能性がでてきます。営業や受付など対人スキルの高い人を取る場合であれば、人柄を重視することが採用の成功につながりますが、プログラマーなどの技術職では容姿や人柄より、その人のスキルを重視しなければ入社後にミスマッチを起こす可能性があります。適材適所の人材配置を考えている企業では、顔採用する職種とスキルを重視する職種をうまくわけて採用活動を行っています。

デメリット2:多様性が損なわれる

容姿を重視して採用していると、組織の多様性が失われてしまう可能性があります。現在の最先端の組織ではダイバシティ・インクルージョンが叫ばれており、様々な個性をもった人材を集めることでイノベーションを起こそうとしています。顔採用で入社した人材が多いと、同じようなタイプばかりになってしまい、価値観も類似すること多いのでしょう。容姿にとらわれず、多様な人材を確保することによって、異質な意見が混ざり合い、組織が変化していくのです。組織運営を考える人はその点も考慮しています。

顔採用の主な種類・タイプ

マスコミ・テレビ関係

顔採用をしていると言われる企業で志望度ランキングの高い業界はマスコミ・テレビ関係でしょう。女子アナウンサーはテレビでもタレントのような扱いを受け、容姿の良し悪しもその評価に大きく影響を与えます。芸能人はもちろん、テレビにでるということは、視聴者に心地よい感情を生ませなければならないため、容姿を基準とする採用が行われているのですね。視聴者のニーズに答えようとしての顔採用なので、この業界特有の条件と言えるでしょう。

広告代理店

広告代理店業界もテレビ業界と同じく容姿のよさが求められます。これは大口のスポンサーを獲得しなければならないため、クライアントからの評判を高める狙いがあります。インターネット広告代理店事業を展開しているサイバーエージェントはキラキラした人材を集めて、事業を拡大してきました。藤田社長自らがそのような人材を集めてきたと言っているので、サイバーエージェントの顔採用は世間に周知されています。これも業界特有の事情によるものでしょう。

美容業界

化粧品メーカーなどの美容業界も顔採用をしています。これは「販売員がキレイだから商品を買う」「売ってくれた人のようにきれいになりたいから商品を買う」など、顧客の購買意欲を高めるために行われているのでしょう。ただ顔採用と言っても、標準的に美しいという意味ではなく、それぞれの個性が発揮された美しさに価値を置いている企業もあります。化粧品メーカーの伊勢半はホームページで堂々と顔採用を謳っています。それは顔かたちのつくりではなく、自分の個性を発揮したメイクの仕方で合否を判断するのです。メイクという手段で自己を表現することが求められているのでしょう。

顔採用で見極めるポイント

ポイント1:服装・メイク

顔採用をしている企業がそれによって見極めているポイントとはなんでしょうか。まず最初に見ているポイントとしては服装・メイクを工夫しているかです。第一印象は人の判断に大きな影響を与えます。それは顔のつくりではなく、髪型、服装、メイクによって操作できる事柄です。人に心地よく映る自分を想像し、それを実践できているか確かめるのですね。前髪は長すぎないか、メイクが雑ではないか、ワイシャツに染みはついていないかなど、ちょっとしたことに気を付けるだけで印象はよくなります。そのような点を確認するのも顔採用になるでしょう。前述した伊勢半のように、メイクからその人の個性を読み取る企業もあります。

ポイント2:所作

外見はその人の所作にも大きく影響されます。笑顔が多かったり、落ち着いて話していると、よい印象になります。普段自分がどんな笑い方をするのか、どんな話し方をするのか自覚している人は少ないと思います。そのことを意識して面接対策をしている応募者は優秀な人が多いでしょう。就職エージェントやキャリアカウンセラーに模擬面接をしてもらい、自分の所作が相手にどのように映っているのかフィードバックをもらっているので自分の長所をうまくアピールできているのですね。顔採用で見極めるポイントは自分を客観的な視点で見て、相手に心地よく映る所作を身につけているかです。

ポイント3:TPO

顔採用と言っても、ただ顔のつくりが良いことを理由に採用するわけにはいきません。多くの企業が見極めているのはTPOに合わせた外見をしてこれるかでしょう。顔採用と聞くと外見を良くしようとするあまり、応募先の企業にそぐわない服装やメイク、所作をする応募者がときおり見られます。外見を気にするあまり、周りが見えなくなっているのですね。そのようにTPOを見極められない応募者を見つけるうえで、顔採用のような外見で判断する基準が用いられています。顔採用には足切りの意味もあるのでしょう。

ポイント4:個性

現在では多様性を重視する企業が増えています。容姿・外見のよさも多様性の一つにすぎません。消費者のニーズが多様化する現代では、その多様なニーズを理解する多様な価値観が必要とされています。顔採用を行う場合は、応募者の個性がどのように発揮されているかを見極めるのがポイントです。学生時代や社会人になってからでも多くの経験を積んできた人には、様々な価値観を受容できる心の広さが養われているはずです。一つの価値にとらわれず、自分らしさをどう表現しているか。そこを見極めましょう。

ポイント5:自信

顔採用をしている会社でもしていない会社でも、自分のことを自信を持って語れる人は合格しやすいです。堂々と自分を語っている人は頼もしさを感じることができ、一緒に仕事をしたいと思います。顔採用という言葉に含まれているのは、この自信があるかではないでしょうか。自分の好きなことはなにか、自分の得意なことはなにかを棚卸し、そのことをとことん突き詰めてやりつづけ、成功体験が積み重ねた人。その人からにじみ出ている雰囲気を感じとることがポイントです。顔採用というような言葉に踊らされず、自分がこれまで経験してきた経験を自身をもって語れる人は、顔のつくりなどではなく、いい表情をしています。経験に裏打ちされた良い表情の人を採用しましょう。

こんな顔採用もある1:東急エージェンシー

広告代理店の東急エージェンシーでは、パソコンのウェブカメラで撮った写真を自社のサイト上にアップロードしてもらい、その顔を分析してタイプ別診断を行っています。そしてその結果に応じて応募者にインセンティブを与えるという試みを行っております。そこで判定されるのは顔の良し悪しではなく、つくりによるその人の傾向で、「のんびり顔」「心配性顔」「せっかち顔」「よくばり顔」「こだわり顔」の5つパターンに分けられるそうです。そのパターンに当てはめて「のんびり顔にはエントリーシートの締め切りを1週間延ばす」といったようなインセンティブを与えるのです。このような顔採用なら試してみるのもいいのではないでしょうか。

こんな顔採用もある2:

とらふぐ料理店を運営している外食企業の東京一番フーズでは「ふぐ顔採用」というものを行っています。外見がふぐ顔であることはもちろん、面接時にふぐっぽい顔をしてくれた人には1000円クーポンをプレゼントしているそうです。とらふぐ料理を営んでいる企業ならではのインパクトのある採用手法ですね。この採用手法をインターネットなどのメディアで取り上げられることによって、企業の認知度もあがります。顔採用という強いワードを謳うことで企業の認知度をあげるのも戦略の一つではないでしょうか。

まとめ

本記事では顔採用について起きる理由、顔採用がもたらすメリット、デメリット、顔採用のタイプ、見極めのポイントについて説明してきました。顔採用とはある特定の職種に求められる能力の一つで、それが就職全般に影響を及ぼすことはないというのが結論です。前述しましたが、就職活動に必要なのは自分がなにが好きか、なにを得意としているのかを棚卸して、自分自身を知り、そのことをやり続けることによって成功体験を積み重ね、自信を獲得することではないでしょうか。自信がつけば顔採用をしている会社が求められる顔に自然となっていくはずです。面接で見極める顔とは経験に裏打ちされた自信ではないでしょうか。

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