翻訳家になるためのポイントと必要な準備とは?【資格・能力】

記事更新日:2020年06月06日 初回公開日:2017年09月20日

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英語を活かした仕事をしたい、と考えた時に恐らく思いつくであろう「翻訳家」という職業。どのようにしたら翻訳家になることができるのでしょうか。詳しく調べてみました。

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翻訳家になるには試験・資格が必要!

 翻訳とは起点言語(source language )で表記された文章を目標言語(target language)による文章に変換することです。実は、翻訳家になるために取得しなければならない資格は公式にはありません。日本にも専門学校などの翻訳家養成スクールや通信講座は沢山ありますが、どれにも確固とした規定はありません。しかし、2015年に発行された翻訳サービスに関する国際規格によって2017年3月から「翻訳者登録制度」がスタートしました。このことを受けて、日本全体でも翻訳者の一定以上のレベルを保つために資格を持つ翻訳者を雇用する傾向が強くなっています。日本で代表的な翻訳検定は以下の3つです。

<日本翻訳連盟「JTFほんやく検定」>

英語のみの検定
年2回実施され、受験方法はインターネットでの在宅受験
2級以上で日本翻訳連盟から直接仕事の受注が出来る特典があります

<サンフレアアカデミー「翻訳実務検定TQE」>

英語,フランス語,ドイツ語,スペイン語,中国語,韓国語,ロシア語の検定
年4回実施され、受験方法はインターネットでの在宅受験
日本でトップクラスの翻訳家が所属し、40年以上の実績を持つ大手の翻訳業務会社であるサンフレアの通訳者として登録されます

<日本翻訳協会「JTA公認翻訳専門職資格試験」>

英語と中国語のみの検定
年4回実施され、受験方法はインターネットでの在宅受験
労働省の認定資格「翻訳技能検定」が改定され、2008年からJTAが引き継いで実施している検定で、国際基準に合わせた職種別検定を特化しており、外資系の翻訳者として活躍するのに有利な検定です。

翻訳家の仕事は多い?大変って本当?

 翻訳者といっても、その仕事は業種からポジション、仕事形態まで、非常に広範囲に分配されています。以下は大まかに分けた翻訳の3つのジャンルです。

翻訳のジャンル

文芸翻訳
 いわゆる海外で出版されている、文芸出版物の翻訳で、ほとんどが著作権の発生する書物を指します。ここには雑誌や楽曲の歌詞も含まれます。

実務翻訳
 ビジネスに必要な専門知識を要する文章が主で、具体的にはビジネスにおける契約書、マニュアル、説明書、指示書、学術書、ソフトウェアなどがそれに当たります。その業種に関しては医療、金融、IT、などが一般的です。また実務一般翻訳なので、輸出入に関する貿易事務(特許書類、メール等)も含まれます。

映像翻訳
 海外の映画やドラマなどの映像を翻訳したり、サブタイトルをつけたりする業務をします。

 翻訳業務は在宅のフリーランスに委託する方向に進んでいますが、出版社やエージェントに待機する契約翻訳者が業務を遂行する場合もあります。
 また、企業の実務翻訳は、プロジェクトや契約期間ごとに会社に雇用される場合や、書類や契約書ごとに依頼を受ける場合があります。専門知識を必要とする場合は、同じ翻訳者が継続的に業務を受け持つことも少なくありません。
 映像翻訳に関しては専門知識もさることながら、スラングを含む会話等を、映像に収まる分量で翻訳する必要があるので、一定のセンスが必要です。そのため、映画、映像配給会社お抱えの翻訳者が業務を担当することが多いです。

翻訳完了までのプロセス

 翻訳作業は多くの工程を経て完了します。特に文芸翻訳、実務翻訳のマニュアルや公文書は分量が多く、量によっては数人の翻訳者が関わる場合もあります。そこでは作業が分担され、専門業務だけをこなす翻訳家が出てきます。また、翻訳とともに校正(リライト)の業務を担当する人も必要です。
ネイティブチェック:プルーフリーデングとも呼ばれますが、ネイティブチェックは母国語が起点言語である必要があります。
クロスチェック:原文と訳文の突合せを行う作業
 翻訳会社や企業によって方式は異なりますが、第一翻訳者からプルーフリーダーやネイティブチェッカー、クロスチェッカーなどの校正を経て翻訳作業完了となるのが一般的な流れです。

翻訳家の将来性 仕事がなくなるのでは?

文化習慣を反映した翻訳には人の手が必要

 翻訳ソフトや翻訳アプリが進化し、会話文や短い文章なら、通訳者や翻訳者の必要がないと感じる方も多いでしょう。
実際、それらによって以前までハードルの高かった翻訳という業務が広く解放されたフレキシブルな業務に変化したのは確かでしょう。
 しかし独特のニュアンスや感情表現など、国や地域の文化習慣を反映した翻訳にするには人の力が必要です。生きた表現に翻訳するためには、人間の生きた知識と経験が不可欠なのです。

翻訳家になるにはどれくらいの年月が必要?

スクールや通信講座を2年ほど受けるのが一般的

 翻訳家になるには、専門学校などの翻訳家養成スクールや通信講座を受けるのが一般的です。翻訳の専門校フェローアカデミーでは2年間で翻訳の基礎から、吹替・字幕といった発展的な内容まで学ぶことができます。
もちろん、独学で翻訳家になることも可能です。しかしスクールは翻訳の分野で専門的に活動している組織だけあって、業界のネットワークや直接的な仕事に通じる機会を多く提供しています。これらのツテを上手く利用することで翻訳家の道が開けることもあるので、スクールに通うことをおすすめします。

英検やTOEICの資格で有利になることも

また必須ではありませんが、「英検1級」「TOEIC900点台」の語学力をもっていることが理想的です。さらに前述の「JTA公認翻訳専門職資格試験」に合格していると、就職や仕事に有利になるでしょう。
(参考URL:フェロー・アカデミー通信講座ラインナップ

翻訳家に向いてる人 必要な能力のまとめ

 翻訳家になるために必要な要素はいったい何でしょうか?

忍耐

 翻訳には時間がかかりますから、何時間も同じことに取り組み、それを全うできる忍耐性は必要です。

ポジティブ

 新しい表現や、専門用語は日々出てくる課題です。これらに前向きに付き合い、吸収していく向上心を持つ必要があります。

付加価値を惜しみなく提供できる

 自分の知識が生かせる場合は、惜しみなく提供する姿勢や、細かいところにも丁寧に注意を向ける心がけが大事です。
 何事も一朝一夕ではうまくいきませんが、翻訳家は特に日々の努力と経験が問われる職業だと言えるでしょう。
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翻訳家のお給料・平均年収ってどのくらい?

翻訳家のお給料・年収は個人差が激しく、就労のあり方によっても大きく変化します。

フリーランスで働く場合の給料

ほとんどの翻訳家はフリーランスで働いているため、収入は翻訳する文字数×単価で決まります。翻訳連盟によると、英文和訳が1ワードあたり30~50円、和文英訳が35~70円程度。医学や金融、産業技術など専門性が求められる翻訳ほど単価は高くなっていくそうです。そのため、年収は個人の仕事量やスキルによって大きく異なります。年収1000万を超えているベテラン翻訳家もいれば、お小遣い程度の収入しか得られない人もいます。

企業に勤務した場合の給料

一般的な会社員と同じ扱いになるため、ボーナス・福利厚生、そして昇給も視野に入れて働くことができます。勤め先の規模や個人の能力により、収入に多少の個人差はありますが、中堅サラリーマン程度の額(年収数百万)は確保できるでしょう。ただし、企業に勤務している翻訳家は全体のごく一部なので、注意してください。
(参考URL:日本翻訳連盟

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