短期滞在の外国人を雇用する際の注意点【就労ビザへの変更と手続き】

記事更新日:2020年06月03日 初回公開日:2019年03月27日

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短期滞在で日本にいる外国人を雇用しようとする際に、そのまま日本にいながら就労ビザに変えることはできるのでしょうか?気になる細かな点について解説致します。

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短期滞在からの他のビザへの変更はできない?

 結論から言うと、短期滞在から直接就労ビザに変更することは原則できません。なぜかと言いますと、短期滞在の目的は「観光」「知人訪問」「親族訪問」「短期商用」などがあり、あくまでもテンポラリー(一時的)的に日本に来ていることになり、国に帰るということを前提にしているものになるからです。これは、日本に短期滞在で来る際にビザが免除されている国(アメリカや韓国等)、されていない国(中国やベトナム等)に違いはございません。入管法上においても短期滞在から他の在留資格(中長期滞在用のビザ)に変更することを禁止しております。これは就労ビザ以外の在留資格においても同様ですが、「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」については例外があります。例外というのは、短期滞在から直接変更申請ができる場合があります。これは入国管理局での確認が必要になります。

短期滞在で日本にいながら就労ビザに変更するためには

 では短期滞在で来ている外国人を雇用しようとした時には、外国人は必ず国に一度帰らないといけないのか?というと、必ずしもそうではございません。海外から呼び寄せる在留資格認定証明書交付申請をし、短期滞在中にその許可がおりれば、その認定証明書(許可証)を添付して、さらに在留資格変更許可申請を行えば、日本にいながら就労ビザに変更することが可能になります。内容がわかりづらいと思いますので、まずは在留資格の申請手続きについてご説明いたします。こちらは大きくわけて3種類ございます。

■在留資格の申請手続きの種類
①「在留資格認定証明書交付申請」(以下、認定申請と表記します)
②「在留資格変更許可申請」(以下、変更申請と表記します)
③「在留資格更新許可申請」(以下、更新申請と表記します)

 認定申請とは、海外にいる外国人を日本に呼び寄せる申請のこと指し、変更申請は、日本にすでにいる外国人(例:留学生など)が在留資格の種類を変更する際にする手続きを言い、更新申請は、日本にいる外国人がすでに持っている在留資格を延長する際にする手続きのことを指します。
 今までご説明させていただきました、短期滞在から変更申請ができないと言うのは、ここでいう「在留資格変更許可申請」のことを指しております。ですが、認定申請は可能です。認定申請は、海外から外国人を呼び寄せる手続きですが、仮に外国人が短期滞在で日本にいたとしてもこの申請は可能です。
 ここでのポイントは、“短期滞在の在留期限までに認定申請が許可されるか”です。認定証明書が交付され、在留期限までに変更申請ができれば、短期滞在の在留期限が過ぎてしまっても、特例として最大2か月間は審査期間として、日本に滞在することが可能になります。(認定申請にこの特例はございません)注意点としては、日本には滞在は可能ですが、就労ビザの許可が正式におりたわけではないので、報酬を受け取る仕事をすることはできません。

審査期間について

 認定申請にかかる時間がどの程度なのかは、雇用する会社規模や外国人本人の学歴などによって変わってきますが、おおよそは1か月~1か月半ほどです。短期滞在の在留期間は15日、30日、90日とあるので、今までお話した内容は基本的には短期滞在の中でも90日のビザを持っている人が対象になってきます。
 おおよその審査期間をお伝えしましたが、入国管理局はこの短期滞在の在留期限に合わせて審査をしてくれるわけではないので、ギリギリになってしまうと航空券の空き状況などの関係もあり、とても危険です。万が一ギリギリまで待ち、航空券が取れないとなってしまい、短期滞在の在留期限がきて出国できないとなってしまっても、そのことを理由として特例を認めてもらうことはできず、不法滞在になってしまいますので今後の手続きがより煩雑になりますので、余裕を持って申請を行うようにしてください。

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この記事を書いた人

塩野 豪

(しおの ごう)

行政書士塩野豪事務所の代表。
外国人ビザ(在留資格)の専門家として活動し、フィリピンやカナダなど外国との繋がりも強い。
人材紹介会社の外部顧問としても活動している。

HP:行政書士法人フォワード
ビザプロ

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