ソーシャルグッドとは【取り組むメリットや無印良品などの実際に取り組まれている事例について解説します】

記事更新日:2024年12月17日 初回公開日:2024年12月17日

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最近では、地球温暖化だけでなく異常気象なども頻繁に発生しており早急に対策が必要になっています。従来までは企業として何か対策を行う・社会貢献を実施するということはあまり重要視されていませんでした。しかし様々な環境問題が発生している昨今では、企業として社会的責任を担っているか・社会貢献を実施しているかなどが消費者からも重要視されるようになっています。そういった中で、注目を集めているのがソーシャルグッドです。今回はソーシャルグッドに付いて解説していきますので、ソーシャルグッドを行おうと考えている企業の方は参考にしてみてください。

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ソーシャルグッドとは

社会に対してポジティブな影響を与える活動全般のこと

ソーシャルグッドとは、社会に対してポジティブな影響を与える活動全般のことです。社会とは、自然環境や地域のコミュニティに良い影響を与える活動や製品・サービスなどに対して使用します。最近ではフェアトレードで作られている製品も増えてきているため、ソーシャルグッドという言葉がよく使われるようになっています。ソーシャルグッドは2010年代にアメリカやヨーロッパを中心に広がりました。最初は企業としての取り組みだけでしたが、今では消費者にも広がっています。

ソーシャルグッドが注目されている背景

環境問題の深刻化

ソーシャルグッドが注目されているのは、環境問題が深刻化しているためです。今では地球温暖化だけでなく海洋汚染や森林破壊など、多くの環境問題が世界的に深刻化しています。環境問題だけでなく飢餓や貧困は世界各国で問題になっており、日本も例外ではありません。そのため、早急な改善が必要でありソーシャルグッドが注目されるようになりました。私達だけでなく、子孫も豊かに地球で暮らしていくためにはソーシャルグッドな取り組みが必要です。

SDGs達成への共通認識

ソーシャルグッドは、SDGs達成へ向けて共通認識を持ったことから注目されるようになりました。ソーシャルグッドが特に注目されるようになったのは、2015年9月に国連サミットでSDGs(持続可能な開発目標)が採択されたことがきっかけです。SDGsが採択されたことで、世界共通の目標ができサステナビリティを追求する取り組みが世界で広まりました。SDGsを達成するためには企業だけでなく、一人ひとりがソーシャルグッドを意識することが大切です。

個人の意識の変化

個人の意識が変化したことも、ソーシャルグッドが注目されている理由です。SDGsが採択される以前から環境問題や地球温暖化などは問題になっていました。しかし個人が環境問題を意識して行動しているということはあまりありませんでした。2015年にSDGsの採択が行われたことや、異常気象や気候変動が頻繁に起こっていることから個人でも環境問題などを自分事と考える人が増えています。そのことからソーシャルグッドへの意識が高まっています。

ソーシャルグッドの事例

アイスバケツチャレンジ

ソーシャルグッドの事例として、アイスバケツチャレンジがあります。アイスバケツチャレンジは、2014年に話題となり難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)の認知度を高めた上、治療の研究を支援する目的で行われました。Facebookを中心に行われたキャンペーンで、多くの有名人が参加したことでも注目されました。アイスバケツチャレンジは,氷水の入ったバケツを頭から被ってSNSにアップロードするか100ドルをALS協会に寄付するというルールで実施されています。

海洋ゴミ問題に関するキャンペーン

ソーシャルグッドとして行われたのは、海洋ごみ問題に関するキャンペーンです。「ゴミ諸島を本当の国に!」というキャンペーンは、2017年に多くの人に海洋ごみ問題について知ってもらうために行われたものです。ゴミ諸島とは、海に捨てられたプラスチックゴミが集まり太平洋上で島のようになったもので、フランス国土と同じ面積にまで膨らんでいます。海洋環境保護団体が国と同じ位面積があるのであれば、国として認めてほしいとPRし話題になりました。

女性起業家への支援

女性起業家への支援なども、ソーシャルグッドの例です。ある緊急企業では、女性起業家の支援を行っています。女性の起業家に対して、オンラインでビジネスの教育を行うだけでなく資金提供の機会を提供する場を設けています。先進国だけでなく、新興国の女性教育の機会を増やすことにも注力しています。発展途上国などでは女性にも教育の場を設けることで、性差による不公平の解消や経済的な自立を行えるようなサポートをしています。

ソーシャルグッドに取り組むメリット

新しいビジネスモデルへの挑戦

ソーシャルグッドに取り組むことで得られるメリットは、新しいビジネスモデルへの挑戦です。ソーシャルグッドを取り入れることによって、今までになかった視点で物事を見ることが出来るようになります。それによって今までにはなかった新しい取引先といっしょに社会貢献を踏まえた新規事業に挑戦することが可能です。新しいビジネスモデルに挑戦することにより、今まで培ってきた自社の実績や強みを再度認識することが出来るだけでなく未来に投資することもできます。ソーシャルグッドに取り組むことで、事業をステップアップさせることに繋がります。

生産性向上

ソーシャルグッドは取り組むことで、生産性が向上するメリットがあります。ソーシャルグッドは企業だけではなく、個人としても注目している人が増えている取り組みです。そのため、自分が働いている企業がソーシャルグッドに取り組んでいる企業であるということは企業に対しての満足度を高めることにも繋がります。満足度が高まることによって、モチベーションがアップし生産性向上や業績向上なども見込むことができます。企業内だけでなく取引先や社会からも好印象を持ってもらえるようになります。

新たなパートナーシップの獲得

ソーシャルグッドに取り組むことによって、新たなパートナーシップの獲得が見込めます。ソーシャルグッドに取り組むことで、既存の事業とは異なる領域で行う活動の中で課題解決していくためには新しい取引先の力を借りる場面も出てきます。また自社の利益拡大ではなく様々な人からの共感を得ることが出来るソーシャルグッドへの取り組みによって、取引先が増えることも考えられます。新しくパートナーを増やしていくことができれば、大きな社会変化が起きた際に事業への変化も反映しやすくなり企業の適応力も高めることが可能です。

ブランディング向上

ブランディングが向上するのも、ソーシャルグッドに取り組むメリットです。企業が社会に良い影響を与えるソーシャルグッドな取り組みを起点として、企業としてのブランド戦略を構築していく方法です。ソーシャルグッドブランディングは、企業としての社会的責任を打ち出して社会やステークホルダーから好感をもってもらい共感していくための方法があります。他にも、SDGsに取り組むための制度などを導入してブランディングを行うという方法もあります。その企業にしかできない社会貢献をアピールすることで、競争優位性などを高めることが可能です。

社会問題への貢献

社会問題への貢献ができるのも、ソーシャルグッドに取り組むメリットの一つです。長く企業経営を続けていくためには、売上だけを上げていればいいわけではありません。自社の利益追求だけを行う企業は消費者に受け入れにくくなっており、社会課題を担っている企業が受け入れられやすい時代になっています。ソーシャルグッドを行い、事業の一つとして社会課題を解決する姿勢を見せることによって社会とともに成長していくことに繋がります。結果としてどんな困難も乗り越えられる企業へと成長していくことができます。

ソーシャルグッドな取り組みを行う際の注意点

トレードオフの解決

ソーシャルグッドな取り組みを行う際に注意すべきことは、トレードオフの解決です。トレードオフとは、ソーシャルグッドの取り組みを行う事によって別の問題を引き起こしてしまうことをいいます。「節電に取り組むために冷房を切ったことによって、熱中症になる従業員が発生してしまう」といったことです。昨今ではどのような情報でもすぐにSNSで発信されてしまうため、ソーシャルグッドに取り組んでいても企業としての評判を落としてしまう可能性もあります。新しい取り組みを始める際には、トレードオフに着目し影響を考える必要があります。

ステークホルダーとの対話

ステークホルダーと対話しておくことも、ソーシャルグッドを取り組むために必要です。日本では良いことをしても表立ってアピールすることは美徳としていないため、ソーシャルグッドに取り組んでいても対外的には発表していない企業もあるはずです。しかしソーシャルグッドを実施することでトレードオフを発生させてしまう場合もあるため、トレードオフを解決するためにもステークホルダーとしっかり対話することが大切です。公表しておくことで自社だけでは見つけられなかったトレードオフの問題を見つけられる可能性も高まります。

ソーシャルグッドの企業事例

無印良品

ソーシャルグッドを行っているのは、無印良品です。無印良品では、2018年にソーシャルグッド事業部を設立しました。無印良品は1980年にソーシャルグッドな事業として立ち上げられた通り、早い段階からソーシャルグッドに取り組んでいました。規格外の果物を使った商品や、無駄を省いた商品などがトレードマークとなっています。ソーシャルグッド事業部では、過疎化が進んだ地域で地産地消の商品を扱うレストランなどを運営し地域の活性化を担う店舗づくりを行っています。

ユーグレナ

ソーシャルグッドに取り組んでいる企業は、ユーグレナです。ユーグレナは、ミドリムシの栄養素に着目しヘルスケア用品やバイオ燃料など幅広い分野で商品を手掛けている企業です。ユーグレナは2014年からユーグレナGENKIプログラムというソーシャルグッドな取り組みを行っています。栄養問題を解決するために、対象商品の売上の一部を利用してバングラデシュの子どもたちへユーグレナ入りのクッキーを届けるというプロジェクトです。クッキーは2022年時点で約1万人の子どもたちに週5日食べられる程の量が配られています。

NIKE

NIKEもソーシャルグッドに取り組んでいる企業です。NIKEでは、2018年から「Dream crazy」という取り組みを行っています。これは「Just Do It」というスローガンを掲げて30周年記念のメインビジュアルに立てられた広告です。有色人種への差別・暴力に抗議するために試合前の国歌斉唱で起立を拒否した、リン・キャパニック選手を起用しNIKEとして人種差別に反対するスタンスを打ち立てました。アメリカでは賛否両論ありましたが、結果として売上を前年の同時期より1割増加するなど反響も出ています。

まとめ

ソーシャルグッドな取り組みを始めて業績向上に繋げよう

ソーシャルグッドの事例や、ソーシャルグッドに取り組むメリットなどについて解説しました。ソーシャルグッドとは、地球環境や地域のコミュニティなど社会や世界に対してよい影響を与える活動や製品・社会貢献度の高いサービスの総称です。ソーシャルグッドを行っていくことで、地球環境を守っていく活動へと繋がっていきます。またソーシャルグッドに取り組んでいることにより、認知度や企業のブランド力向上なども見込むことができます。ソーシャルグッドな取り組みを初めて、業績向上につなげていきましょう。

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