ピボットとは【メリットやデメリット、成功事例について解説します】

記事更新日:2024年12月18日 初回公開日:2024年12月18日

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事業を運営していく中で、時代の流れや顧客のニーズが変化することにより業績が思うように伸びないという状況に陥いることがあります。またスタートアップ企業などは新しい事業やビジネスモデルを展開するため、最初から軌道に乗せることは出来ません。こういった状況を改善していくためには、顧客のニーズを把握することや違う業種への変更など路線変更が必要です。その際に活用できるのがピボットです。今回はピボットについて詳しく解説していきますので、方向転換や路線変更を考えている企業の方は参考にしてみてください。

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ピボットとは

企業経営の方向転換や路線変更のこと

ピボットとは、企業経営の方向転換や路線変更のことです。ピボットとは本来「先端が円錐形になっている回転軸」という意味を持っています。ビジネスではスタートアップ企業などにおいてのピポットは、アイデアの特定部分(ビジョン)を軸足として、それ以外の部分を変更することを指しています。そのためピポットには、事業戦略の軌道修正を行う・これまでとは異なる企画や事業に取り組むなどが挙げられます。ビジネスシーンにおいてピポットは経営判断事態を意味している場合があります。

ピボットの成功事例

Youtube

ピポットに成功したのは、Youtubeです。Youtubeが世界最大の動画サイトであることを知らない人は殆どいないはずです。今は動画サイトとして有名ですが、立ち上げ当初から順調に進んでいたわけではありません。元々は動画サイトではなく、出会い系サイトとして創立されました。しかし人気のあった他のサイトを真似ただけのものだったため、ユーザーはあまり多くありませんでした。あらゆる動画を投稿できるサイトに変更したことによって、世界最大の動画サイトに生まれ変わらせることが出来ました。

ミクシィ

ミクシィもピポットを行って成功した一つです。ミクシィは2004年にSNSサイトである「mixi」設立したことで、知名度を挙げた会社です。mixiは気軽に色んな人と交流が出来る場所として多くの人が利用していました。しかしTwitterやFacebookというような、より気軽に利用できるSNSが普及するようになると、mixiの利用は減少していきます。そういった状況でmixiはピボットを利用してスマートフォンゲーム市場に参入し、成功に繋げています。

ピボットのメリット

損失をこれ以上出すことを避けられる

ピポットは損失をこれ以上出すことを避けられるメリットがあります。ピボットを活用することで、うまく行ってない事業をやめる事ができます。やりたい事業であっても、赤字が増え続けてしまうのであればできるだけ早めに撤退することが必要です。今までであれば利益を出せていた事業だが、時代の流れとともに利益を出すことができなくなっている事業は企業にとっても負担になります。そのために、適切な方向転換が判断できるピボットは大きなメリットといえます。

新しい顧客を獲得できる

新しい顧客を獲得できるのも、ピポットの一つです。ピボットは事業の方向変換や路線変更を行います。既存事業だけでなく新しい事業を行うことで今までとは違った層の顧客の獲得を行うことが可能です。既存事業を知らない人にも、新しい商品から既存の製品やサービスを知ってもらえることにも繋がります。既存事業とは異なった路線に変更することであの企業が新しく事業を始めていると話題を作ることができれば、より一層販路を広げることが可能となります。

ピボットのデメリット

従来の顧客が離れていく可能性がある

ピポットのデメリットは、従来の顧客が離れていく可能性があることです。ピボットをすることで新しい顧客を獲得できるメリットがありますが、新しく路線変更した事業に既存の顧客がそのまま就いてきてくれるとは限りません。売上を拡大するためにピボットを行ったにも関わらず、結果としてピボットを行う前よりも顧客が減ってしまうということも可能性としては考えられます。従来の事業や製品が好きだった人は、徐々に離れていってしまうかもしれません。

軸のない会社だと思われる

軸のない会社だと思われるのも、ピポットのデメリットです。ピボットを行うことで、新しく路線変更などを行うことが出来るため新規顧客の獲得や販路拡大などのメリットがあります。しかし何度もピボットを行ってしまうと、顧客や投資家からは信念や粘り強さがないといった判断を下されてしまう可能性もあります。軸のない企業だと思われてしまうと、いくら新しい事業を展開したとしてもそのうち新しい企業も切り捨てるのだろうと思われてもおかしくありません。

ピボットを形成する型

テクノロジーピボット

ピボット言っても、様々なやり方があります。事前に準備などを行わずに場当たり的にピボットを行うと、失敗してしまう確率が高まります。自社にあったピボットの形を活用することが大切です。事業を成功させるためには、技術革新が必要不可欠です。そのためにはテクノロジーピボットを実施しましょう。インターネットが普及したことによって、従来であれば難しかった事業もうまくいく場合があります。技術革新が起こったことを利用して路線変更することを、テクノロジーピボットといいます。

顧客ニーズピボット

顧客ニーズピボットも、ピボットを形成している一つです。どういった事業を行うにしても、顧客がいなければ事業として成立させることは出来ません。従来であれば顧客が沢山いた事業だったが、時代の流れとともに徐々に顧客が減少していったと感じている場合は顧客からのニーズが減ってきているという可能性があります。その場合は、市場で顧客を集めている分野に路線変更するという方法があります。こういった顧客のニーズの変化に合わせて行うピボットを、顧客ニーズピボットといいます。

ピボットピラミッドの5つの要素

顧客のピボット

事業戦略などでピボットを行う場所を視覚的に把握したい場合は、ピボットピラミッドを活用します。ピボットピラミッドの一番下の層は、顧客のピボットです。顧客のピボットは、誰の課題を解決するのかという視点で変更を行います。顧客層を変える事はできますが、ピボットピラミッドの土台になる部分であることから変更する場合は上の4つの階層について実施するか再検討が必要です。事業自体の変更は、トラベリングとも呼ばれています。

課題のピボット

顧客の層の上に位置するのが、課題のピボットです。特定の領域で製品を売り出し、顧客へのヒアリングを行ったり市場調査を行ったりしている際に、当初課題だと考えていたものが対した課題ではなく本当の課題は別のところにあると気づくことがあります。課題のピボットでは、こういった場合にターゲットになっている顧客を変えるのではなく課題を再評価することが必要です。課題のピボットを行った場合は、その上の層である3つのそうに関しても再度見直しを行うことが必要になります。

解決のピボット

解決のピボットは、ピボットピラミッドの中間層に位置しています。解決(ソリューション)のピボットとは、顧客や課題を変えることなく解決方法を変えることです。製品のダウンロードが想定していたよりも進んでいなかった場合や、顧客の獲得スピードが十分でないと感じていた場合に解決のピボットを実施します。解決のピボットで重要な事は、顧客や課題を変えるのではなく解決策を改めて見直すことです。解決策を見直すことによって、顧客のニーズに正しく答えられているのかを把握することが大切です。

テクノロジーのピボット

テクノロジーのピボットは、ピラミッドピボットは上から2番目の階層です。選択するテクノロジーを変更する意思決定を指しており、テクノロジーの選択次第では、次のグロースの妨げになってしまう可能性があります。テクノロジーのピボットでは、ピボットというよりもエンジニアリング上の行き詰まりを理由として、テクノロジースタックの一部もしくは全てを作り直す作業を指しています。サーバーが利用者の需要にあっていない場合や、処理に適しているプログラミング言語を使用していないなどが考えられます。

グロースのピボット

グロースがピボットピラミッドの頂点を指し、成長戦略に関してのピボットです。事業をグロース(成長)させていくためには、戦略が必要です。ピボットを行う具体例としては、頻繁にPDCAを回す・新たな実験を回すなどが挙げられます。顧客獲得につなげるために新しいキャンペーンを実施するのも方法の一つです。グロースのピボットには、グロースするための方法が飽和状態である・時間の経過とともにコストが掛かりすぎてしまうといった状況に陥りやすくなります。そういったリスクがあるということも認識しておくことが大切です。

ピボットの注意点

ピボットするタイミングを見極める

ピボットを行う際に注意することは、ピボットを行うタイミングを見極めることです。ピボットは最適なタイミングで実施できなければ良い結果につながることはありません。ピボットを行うのに最適なタイミングは、ある程度市場が成長してきた時期です。ある程度市場が成長してきた時期というのは抽象的であるため、分かりづらいかもしれません。具体的には仮説を立て実行し、仮説と実行した結果を検証できる時期が目安になります。ピボットを行うには、最適なタイミングを見極めて実行することが大切と言えます。

安易にピボットしない

安易にピボットをしないということも、ピボットを実施する際に注意しておくべき点です。簡単にピボットを行うと、建設的な内容にはなりづらく目の前の問題から逃げるだけとなり根本的な問題解決には至りません。ピボットを行う際には、目の前の状況をどうすれば改善できるのかを徹底的に追求し問題解決に繋げていかなければいけません。安易なピボットは問題解決に繋がらないだけでなく、企業としての軸がぶれて既存の顧客が離れていってしまうといったデメリットに繋がる可能性が高くなります。

企業の段階に合わせたアプローチをする

企業の段階に合わせたアプローチを行うのもピボットをする際に注意しておきましょう。ピボットは形成する形や要素などが細分化されており、どこから始めるのかは企業によって異なるためピラミッドを実施するときも下から実施していけばいいという訳ではありません。最先端な技術を活用している企業が、テクノロジーピボットを行うのは意味がありません。ピボットを行う際は、ピボットピラミッドのどの部分を実施するのが最適であるのかを事前にしっかりと把握しておくことが大切です。ピボットの効果を高めるためには、自社に合わせたアプローチを行いましょう。

まとめ

自社の強みを検討にピボットを成功させよう

ピボットを行う際のメリット・デメリットや、ピボットを構成している要素などについて解説しました。ピボットは、現在の企業戦略が市場のニーズにあっているのかやニーズとズレが発生していないかを照らし合わせることが出来ます。ピボットを戦略的に取り入れニーズを掴むことが出来れば、企業の成長へと繋がります。しかし安易にピボットを行ってしまうと、根本的な問題の解決を行うことは出来ません。タイミングを見極め、企業の段階に合わせて実施することが大切です。自社の強みを検討して、ピボットを成功させましょう。

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