スラッシュワーカーとは【働き方やメリットなどについて解説します】

記事更新日:2022年08月29日 初回公開日:2022年08月23日

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コロナウイルスの蔓延や終身雇用制度の終焉に伴って、社員が求める働き方に変化が表れてきました。働き方改革が進み、副業を解禁する企業さんも増えてきたのではないでしょうか。そこで注目されているのが、「スラッシュワーカー」です。そもそもスラッシュワーカーとは、2つ以上の仕事をこなし、複数の肩書を持っている人のことを指します。今回の記事では、スラッシュワーカーを受け入れるメリット、デメリット、そして注意点をお伝えします。多様な視点を持った人材を確保したいと考えている企業さんに、ぜひ読んで頂きたい内容です。

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スラッシュワーカーとは

複数の仕事を同時にこなす人のこと

スラッシュワーカーとは、複数の仕事を同時にこなす人のこと。スラッシュワーカーのスラッシュとは、「/」が語源となっています。複数の仕事を表すときにスラッシュマークを使うことから、スラッシュワーカーと呼ばれるようになりました。スラッシュワーカーを略して、スラッシャーと呼ぶこともあります。この概念は、2010年頃にアメリカで生まれました。1つの仕事に絞ることなく、複数の肩書を持つことができるため、近年日本においても注目されつつあるのです。

スラッシュワーカーが注目される背景

働き方が多様化している

スラッシュワーカーが注目されている背景には、働き方が多様化していることが挙げられます。少子高齢化による労働力不足で、政府は働き方改革を推進しています。これによって、非正規雇用と正社員との間による格差が是正されつつあります。正社員にならずとも、安定した収入を得られやすい環境が整い始めているのです。また、コロナウイルスの蔓延に伴って、リモートワークの導入が進むなど、複数の仕事を掛け持ちしやすくなっています。

副業を許可する企業が増加している

副業を許可する企業が増加していることも、スラッシュワーカーが注目されている背景です。収入の安定や増加を求めて、副業や兼業を行いたいと考えている人の割合が年々上昇しています。これに伴い、多くの企業で副業や兼業をすることが認められ始めているのです。また、政府による副業や兼業の推奨もなされています。これらが要因となり、副業や兼業を始めやすくなっています。企業に所属しながらも他の仕事をできるため、スラッシュワーカーが増加傾向にあるのです。

残業時間が削減されている

スラッシュワーカーが注目されているのには、残業時間が削減されていることも背景にあるでしょう。働き方改革によって、長時間労働にならないように配慮を行う会社が増えてきました。残業時間の削減に伴って、一般的には定時で帰宅することができます。そのため、時間に余裕が生まれやすくなっており、夜の時間を有効活用することができるのです。1日を1つの仕事に費やすのではなく、様々な事柄を1日にこなせる環境が整い始めています。

価値観が変化している

価値観が変化していることも、スラッシュワーカーが注目されている背景であると言えます。世代交代によって「ミレニアム世代」の活躍が目立っています。ミレニアム世代とは、2000年以降に成人し就業した世代のこと。彼らの特徴は、1つの仕事に執着することが少ないことにあります。転職することも一般的となっており、終身雇用で1つの仕事を続けていくということが少なくなっているのです。複数の仕事に興味を抱くため、スラッシュワーカーが生まれやすくなっています。

スラッシュワーカーと副業の違い

人を指すか仕事を指すかの違い

スラッシュワーカーと似ている言葉で、副業という言葉があります。スラッシュワーカーと副業は、人を指すか仕事を指すのかが異なっています。副業とは、本業を持っている人が、別の収入源としている仕事のことを指します。一方で、スラッシュワーカーは、複数の仕事を同時にこなしている人のことを指します。副業は1つの仕事のことを指すのです。スラッシュワーカーと副業は似ている言葉ですが、人を指すのか仕事を指すのかが異なっています。

スラッシュワーカーとハイブリットワーカーの違い

本業を特定するかどうかの違い

スラッシュワーカーと似ている言葉には、ハイブリッドワーカーもあります。スラッシュワーカーとハイブリッドワーカーとの違いは、本業を特定するかどうかというところにあります。ハイブリッドワーカーとは、普段は会社に勤めながらも、就業時間外に他の仕事をする人のことを指します。つまり、本業とする1つの仕事があるのです。一方で、スラッシュワーカーは本業を特定せず、複数の仕事に取り組んでいる人のことを指します。本業を特定するかどうかが、これらの違いになるのです。

スラッシュワーカーを受け入れるメリット

意欲を持って仕事に取り組んでくれる

スラッシュワーカーを受け入れると、意欲を持って仕事に取り組んでくれることが期待されます。スラッシュワーカーの多くは、好きな仕事を組み合わせて働いている場合が多いです。仕事を選べる範囲を広いため、興味のある仕事に挑戦しやすい環境にあります。好きなことを仕事にできていると、その仕事に対して意欲を持って取り組んでくれることが期待されるでしょう。モチベーションの高い社員の存在は、既存の社員にも影響を与え、会社全体の活性化にも繋がります。

視野が広い人材を採用できる

視野が広い人材を採用できることも、スラッシュワーカーを受け入れるメリットです。スラッシュワーカーは、1つだけでなく、複数のキャリアを持っています。そのため、多くの経験を積み、豊富な知識を得ている場合が多いです。一方で、1つの同じ仕事を貫いている場合は、視野が狭くなってしまう可能性があります。自社以外にも仕事がある人は、他の人と異なった視点から意見を出してくれることが期待されます。スラッシュワーカーが、会社に新しいイノベーションを与えてくれるでしょう。

自己管理能力のある人材を採用できる

スラッシュワーカーを受け入れるメリットには、自己管理能力がある人材を採用できることも挙げられます。スラッシュワーカーは、複数のタスクを抱えながらも同時進行で仕事を進める必要があります。仕事の優先順位を付け、タスクやスケジュールの管理を行います。そのため、スラッシュワーカーとして成り立っている人は、自己管理能力があることを指すのです。自己管理能力がある人材は、自分の体調管理にも気を配ることができ、無理しない程度に1日の仕事量を調節することができるでしょう。

会社のイメージを向上させられる

会社のイメージを向上させられることも、スラッシュワーカーを受け入れるメリットです。スラッシュワーカーを受け入れているということは、副業をしやすい会社であるということを指します。副業を認めている点は、求職者にとって非常に魅力的なポイントであると言えるでしょう。それは、価値観の変化によって、1つの仕事に絞ることなく副業をしたいと考えている人が多いからです。会社のイメージを向上させることができ、人材確保がしやすくなるでしょう。

外部のノウハウを取り入れることができる

スラッシュワーカーを受け入れることで、外部のノウハウを取り入れることも可能となります。スラッシュワーカーは、自社だけでなく、他社においても会社の一員として働いています。そのため、自社では得られないような知識や技術を身に付けている場合が多いでしょう。スラッシュワーカーをプロジェクトメンバーに入れることで、彼らが持つ知識や技術を自社に還元することができるのです。外部のノウハウを取り入れることは、会社の発展へと繋がるでしょう。

スラッシュワーカーを受け入れるデメリット

人材流出の可能性がある

スラッシュワーカーを受け入れると、人材流出の可能性が高まります。スラッシュワーカーは1つの仕事に絞ることなく、様々な仕事に興味を抱いています。自社に対して執着することもあまりないと言えるでしょう。そのため、仕事に対して不満を抱いたり、やりがいを感じることが少なくなってしまうと、躊躇なく仕事から離れていく可能性があるのです。人材流出を防ぐためには、働きやすい環境作りを徹底し、やりがいを感じる仕事の創出を行うことが求められます。

生産性が下がる恐れがある

生産性が下がる恐れがあることも、スラッシュワーカーを受け入れるデメリットです。1つの仕事を続けている働き手に比べると、スラッシュワーカーが持つ専門性は低いです。そのため、期待していたようなパフォーマンスが得られず、結果として生産性が落ちる可能性があるのです。また、スラッシュワーカーは、自社での仕事と同じぐらいの時間を他の仕事に充てています。本来であれば自社の仕事に使えるはずの時間が短いため、結果として生産性が下がる恐れがあるのです。

外部に情報が漏れるかもしれない

スラッシュワーカーを受け入れるデメリットには、外部に情報が漏れる恐れがあることも含まれます。スラッシュワーカーを受け入れると、外部のノウハウを取り入れることができます。スラッシュワーカーが身に付けている他社の技術を、自社に還元することで会社の発展へと繋がります。一方で、これがデメリットにもなりうるかもしれません。自社独自の技術や製法を、スラッシュワーカーを通じて他社に情報漏洩する可能性があるからです。

スラッシュワーカーを受け入れる注意点

会社の一員であることを理解する

スラッシュワーカーを受け入れる際には、会社の一員であることを理解しておきましょう。スラッシュワーカーは、2つ以上の仕事を持っています。そのため、自社と同じぐらい他社の仕事にも熱心に取り組んでいます。一方で、自社以外にも仕事があるからといって、社員の一員ではないということではありません。スラッシュワーカーは働きづらさを感じると、転職を考えてしまいます。助っ人感覚でスラッシュワーカーを受け入れないように注意しましょう。

働き方が変化していることを理解する

スラッシュワーカーを受け入れる注意点には、働き方の変化を理解することも挙げられます。ミレニアム世代の働き手の増加に伴い、1つの仕事に執着しない人が増えてきました。一方で、会社の上層部の人たちは、終身雇用制度のもとで働き続けてきた場合がほとんどでしょう。終身雇用の考え方を貫いてしまうと、スラッシュワーカーは会社での働きづらさを感じてしまうかもしれません。そのため、企業側が働き方が変化していることを理解することが大切です。

まとめ

スラッシュワーカーを採用し時代の変化に対応しよう

スラッシュワーカーを受け入れると、視野が広く、自己管理能力がある人材を採用することができます。副業のしやすさを求職者が理解でき、結果として会社のイメージアップにも繋がるでしょう。一方で、スラッシュワーカーを受け入れると、外部に情報が漏れ、人材が流出してしまう恐れがあります。そのため、働きやすい職場環境を整え、やりがいを感じることのできる雇用創出を行うことが大切です。終身雇用制度から働き方が変化していることを理解し、スラッシュワーカーを採用することで、時代の変化に対応していきましょう。

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