中途採用が難しいポイント6選【成功例等も詳しく解説します】

記事更新日:2023年05月22日 初回公開日:2023年05月22日

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少子高齢化による労働人口の減少により、新卒採用は年々難しくなっています。厚生労働省が行った「令和元年度・雇用動向調査結果の概要」によると、元年に職に就いた843万人の内で約6割に当たる540万人が中途採用で入職しています。その為、企業が人材を確保する為には中途採用に力を入れなければなりません。中途採用も知名度が高い企業や、人材確保に十分な費用を掛けられる企業は中途採用を効率的に行えても、中小企業にとっては中途採用は簡単ではありません。今回は中途採用が難しい理由について解説していきます。

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中途採用が難しい理由

優秀な人材が中途採用の市場に少ない

中途採用が難しいのは、優秀な人材が中途採用の市場に少ない事が原因です。企業を長く運営していく為に新卒採用も欠かせませんが、即戦力として知識や経験を生かして働いて欲しいと中途採用に力を入れている企業も多いはずです。しかし優秀な人は既に働いている企業で、高待遇で働いている場合が多く転職を行う必要がありません。その為、多くの企業が求めている優秀な人材は転職市場には殆ど出てきません。転職する場合も自ら動かなくても声が掛かり、市場に出てきても資金源のある大企業が有利になります。

認知されるまでのハードルが高い

中途採用が難しい理由は、認知されるまでのハードルが高いことが考えられます。採用コストをあまり掛けることの出来ない企業は、求人を出せる頻度も大企業などと比べると劣ってしまう為中々企業の名前を知ってもらえる機会がありません。企業として認知されていない場合、、そもそも応募者が集まらないといった事態が発生してしまいます。認知してもらう為に求人の露出を増やすには費用が掛かります。また目に留まったとしても知らない企業へ応募する人は少なく、採用へと繋がりません。

担当者が不足している

中途採用は、担当者が不足している事から難しくなっています。人材採用に力を入れている企業は、専任の担当者を置いている事が多いです。しかし中小企業は、専任の担当者を設けることが難しく人事部が一人しかいないという企業も少なくありません。人事部の数が少ない場合には、普段の労務をはじめとする様々な業務を担っており、業務負荷が高く一つの事に時間が割けないことも原因と言えます。中小企業で人材不足になった際、採用が急務の場合が多く急いで採用することが優先になりミスマッチも起こりやすくなります。

人材の見極めが難しい

人材の見極めが難しいのも、中途採用が上手くいかない理由です。新卒採用の際は、社会人としての経験がない為、社風に合うかどうかや人物の資質などを基準として採用を行います。しかし中途採用では同じ業種だけでなく異業種から応募が来る場合もあり、未経験者や経験者など様々です。経験の程度は書面から判断する事は難しく、また自社に合う人材なのかどうかの見極めも必要です。新卒採用よりも中途採用を行う際には、様々な角度から人物を見極めなければいけません。

採用期間が短い

新卒採用に比べて、採用期間が短いのも中途採用が難しい理由です。新卒採用は通年を通して行う為、大体のスケジュールが決まっていますが中途採用は欠員補充で行う場合が殆どです。その為、余裕のある採用スケジュールを立てることが出来ません。人員確保に追われてしまい、しっかりと選考が出来ず自社とマッチしているかの判断をきちんと行わないまま採用してしまう場合もあります。採用を急ぐことによって、内定後のミスマッチや早期退職に繋がってしまい工数や費用が余計に掛かってしまいます。

中途採用の失敗例

求職者が現れない

中途採用での失敗例として、求職者が現れないといった事が挙げられます。応募者が集まらない原因は企業によって異なりますが、魅力を伝えきれていない場合や自社に合った採用手法を取ってない事が考えられます。採用手法は自社が採用したい層が多く使っている物をよく選定した上で活用しなければなりません。自社に合った採用手法を使っていても応募が来ない場合は、上手く自社の魅力を伝えきれていません。働いてみたいと思えるような自社の魅力を伝えれるよう心がけましょう。

選考中に辞退されてしまう

中途採用では、選考中に辞退されてしまうといった失敗もあります。中途採用の専任がいない場合は、人事担当者が採用活動以外の業務も兼任している場合が多く業務に追われている事が殆どです。その為、応募者からの質問に回答する時間や面接を設定するまでの時間が長くなってしまいます。転職活動を行っている人は、出来るだけ早く次の会社を決めたいと考えている場合もある為、時間が空いてしまうとせっかくの応募者を逃がしてしまうかもしれません。待たされてしまうと、判断の早い企業に決めることも多く選考辞退へと繋がります。

入社後のフォローができていない

入社後のフォローが出来ていない為、中途採用で失敗する場合があります。採用活動は内定を出し、採用した人材が入社したら終わるわけではありません。せっかく自社に合った人材を採用出来たとしても、入社後の研修やフォローアップ体制がしっかりしていないと誰にも相談することが出来ずに早期退職に繋がる可能性もあります。入社したことに満足するのではなく、懇親の場を設け定期的に面談を行うなどフォローを忘れずに行うようにしましょう。

中途採用成功のポイント

明確な採用基準を持つ

中途採用を成功させるためには、明確な採用基準を持つことが大切です。中途採用は新卒採用の時と比べて、持っているスキルや経験が人によって異なる為、しっかりとした採用基準を設定せずに選考を行うと面接官によって人材のバラつきが発生します。面接官の主観で人材を採用するのではなく、選考を行う前にしっかりと自社に合う人物像や判断する基準を決めておきましょう。ターゲット像を絞り込むことによって、効率よく採用活動を行うことが出来ます。

自社の強みを明確にして差別化を図る

中途採用は、自社の強みを明確にして他社と差別化する事が成功するポイントです。採用市場は売り手市場の為、どの企業でも人材不足に陥っている事が多く求人サイトには多くの求人が掲載されています。沢山ある求人の中で自社の求人に興味を持ってもらう為には、他社とは違う魅力を伝える必要があります。給与では大企業に勝つことが出来ないかもしれませんが、福利厚生が充実している・特定の分野でシェア上位を占めているなど必ず自社の強みと言えるものはあるはずです。そういった強みを前面に出し、差別化することが大切です。

情報発信は求職者目線で行う

情報発信は求職者目線で行うことも、中途採用成功のポイントです。母集団形成が上手くいっていない・応募者は来ても求めている人材が集まらないといった課題を抱えている場合は、マーケティングのノウハウを取り入れて採用活動を行いましょう。自社が発信したい情報を一方的に発信していても、応募者が求めている情報と相違があると応募は集まりません。求職者が企業のどういった情報を求めているのかを求職者の立場になって考え、それに沿った情報を発信することで母集団形成を成功させることが出来ます。

採用フローを見直す

採用フローを見直して、中途採用を成功させましょう。選考中や内定後に辞退されることが多い企業は、採用フローを見直す必要があります。中途採用者は転職活動にあまり時間を掛けたくない・掛けられない人が多く、次の選考までに時間が掛かってしまうと判断の早い企業に決めてしまう人が増えます。人事担当者が様々な業務を兼務している場合は、時間を取ることは難しいかもしれません。しかし人材を確保する為にはスムーズな選考が大切な為、採用フローの見直しを行いましょう。

中途採用の主な採用手法

人材紹介

中途採用で良く活用されているのが、人材紹介サービスです。人材紹介サービスは従来から活用されている採用手法ですが、求めている人物に近い母集団形成を行い即戦力としての人材を採用したいと考えている企業には最適の方法です。サービスを利用する事でエージェントが求めている人物に近い人材を紹介してくれ、選考中や入社後のフォローを受けられることもあり自社での工数を軽減させることが出来ます。採用した場合に費用を払う必要がありますが、成功報酬型が多く採用するまでに費用が掛からない点もメリットと言えます。

ダイレクトリクルーティング

中途採用は採用手法として、ダイレクトリクルーティングサービスが活用されています。従来のように求職者から応募を待つ採用手法ではなく、企業から優秀な人材や自社に合う人材にアプローチするダイレクトリクルーティングが増えてきています。ダイレクトリクルーティングサービスには今すぐではなく、良い条件があれば転職したいと考えている潜在層の人達も登録しており市場には出てこない人にアプローチすることも可能です。人材紹介よりも安く利用する事が出来、コストを抑えたい企業にもピッタリです。

リファラル採用

リファラル採用も、中途採用の主な採用手法です。リファラル採用は、働いている従業員の知人や友人を紹介して貰うという採用手法です。縁故採用と似ていますが、母集団形成目的としており通常と同様の選考フローで行います。企業の事を良く知り、愛着度が高い従業員に知人や友人を紹介して貰うことによってミスマッチなどが起こりにくくなります。転職をすぐには考えていない潜在層にもアプローチすることが出来るのも特徴の一つです。但し従業員からの紹介の為、長期的な目線で運用を考える必要があります。

中途採用の成功事例

株式会社ニイミ

株式会社ニイミは働き方改革によって、中途採用を成功させました。ニイミは飲食業やアミューズメント業を展開している企業です。2012年から飲食業に力を入れ順調に店舗数を増やしていましたが、退職者が少しずつ増え求人を出しても応募がないといった状態が続いていました。働く環境を退職理由に挙げている人が多いことから、働き方改革に力を入れ現場任せにしていた労務業務を本社管理に変更します。労働環境を改善したことによって、長く安定して働きたいと考える人達からの応募を増やすことに成功しました。

株式会社村田製作所

電子部品製造で業界トップシェアを誇っている村田製作所も、中途採用を成功させている企業です。村田製作所では2000年代まではほとんどの社員を新卒採用で獲得しており、中途採用は年間で10人以下の少ない人数でした。しかし事業拡大に即戦力が必要になった為、2009年頃から中途採用にも力を入れ10年間で200人の採用に成功しています。中途採用を行うにあたり、従業員の自己実現の多様性のバックアップに力を入れます。バックグラウンドを問わず従業員にマッチしやすい制度を作り、中途採用の定着も実現させています。

株式会社スリー・イー

ネットワークやサーバ関連の事業を行っている株式会社スリー・イーも、中途採用に成功している企業の一つです。スリー・イーでは当初人材紹介サービスを活用していましたが、1人も採用出来ず採用出来ても早期退職してしまうなど苦戦を強いられていました。そこで独自の選考フロー「バーチャルインターン」を行い、IT研修や企業説明など1日2Hを6日間行う仕組みを作ります。未経験の人は実際に業務に事前に触れることが出来、企業としても人となりを見極められ双方に効果のある物となっています。

まとめ

中途採用が難しい理由を理解して改善しよう

中途採用が難しい理由や、成功させるためのポイントについて解説しました。中々求めている人材が採用出来ずに採用活動が長引いてしまうと、担当者の工数や採用活動に掛かる費用が無駄になってしまいます。求人を出しても中々応募がない、求めている人材が集まらないと頭を抱えている企業の方は、自社の強みや採用手法を今一度見直すことが大切です。上手くいっていない原因を明らかにして、対策を行うことで中途採用を成功させることが出来ます。中途採用が難しい理由を理解して改善しましょう。

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