面接官トレーニングとは【内容や効果について解説します】

記事更新日:2021年10月28日 初回公開日:2021年10月28日

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採用した人材の早期退職やミスマッチについて、貴社ではどんな対策をしているでしょうか。面接担当者の間で採用したい人材の基準が共有されていても、実際はその人の主観によって良いと思う人材に差が出てしまいミスマッチが起こることもあります。そこで面接基準や質問を共有しておくとともに、面接官のトレーニングを行うとミスマッチを減らす効果が期待できます。面接官トレーニングで採用精度を上げ、長く自社で活躍できる人材を採用していきましょう。今回は面接担当者を対象とした面接トレーニングを行う意義やトレーニングのやり方についてご紹介していきます。

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面接官トレーニングとは

面接官のスキルアップを目的としたトレーニング

面接官トレーニングとは、面接官のスキルアップを目的としたトレーニングです。より企業に適正な人材を採用するために、面接の質を高めて双方にとって有益な時間にすることが非常に重要です。経歴書の読み込みから面接の進め方、質問の仕方などの面接官トレーニングを行いましょう。面接にはどんなスキルが必要なのかを把握し、面接官一人一人のスキルを高めていくことで、企業によりマッチする優秀な人材の採用ができるでしょう。

採用活動に大きな影響を与える

面接の良し悪しが、採用活動の結果に大きく影響します。たとえばどんなに求人広告に予算を割いても、面接の質が低ければ内定辞退が続く場合や内定承諾率が低下してしまうケースがあるでしょう。より効果の高い採用活動の一環として、面接官トレーニングを行うことは非常に有効です。面接官トレーニングを行うことで質の高い面接ができる面接官を育成することができます。面接で本当に見極めるべきポイントが分かれば、採用数も人材の適性度も両立した採用活動に近づけることができます。

面接官に必要とされる能力

相手をよく観察する能力

面接官は、自社にとって最適な人材を見極める立場です。履歴書や質問の回答などからその人の本質を見極めることに加え、話し方や態度といった部分から人柄を見極める観察力も重要です。素晴らしい経歴を持っていたとしても、相手を不快にさせてしまうような態度や話し方をしている場合は、入社後にも少なからず悪影響が出ると考えられます。その人が自社で活躍するかどうかだけでなく、入社後に社員や顧客と良い関係性を築けるかも考慮する必要があるでしょう。

コミュニケーション能力

面接官に必要なスキルとして、最も重要となるのがコミュニケーションスキルです。面接は面接官が主導権を持って求職者と対話をしながらその人の本質を見て、企業にマッチするかどうかを判断します。合否を判断するのに必要な情報を引き出す質問や、わかりやすく企業のことを伝える力、求職者の心を打つ話し方はすべてコミュニケーションによって行われます。テンプレートに沿った会話ではなく求職者一人一人に合った会話を行う必要がありますので、面接官には高いコミュニケーション力が必要です。

正しいビジネスマナー

面接官は、求職者が応募した会社で初めて会う社員です。面接官の話の内容も勿論ですが、採用という場面において面接官は会社の顔となります。求職者は入社するまでは外部の人なので、挨拶や敬語で話すといった基本のビジネスマナーを忘れずに誠意を持って面接を行いましょう。面接の時点では上司部下の関係ではありません。面接官だからといって、求職者を下に見るような態度で接すると求職者の気分を害し、貴社に入社したいという気持ちが薄れてしまいます。

面接官トレーニングの効果

採用の精度を高められる

面接官トレーニングを行うことで、採用の精度を上げることができます。採用精度の向上は、よりマッチ度の高い人材の採用や、内定承諾率を上げる効果が期待できます。面接で見極めるべきポイントや質問の仕方をトレーニングすることで、応募者の本質を引き出すスキルを向上させます。まず、面接官には、どんな人材が自社にとって望ましいのか、どのような質問と回答で採用の判断をしたのかを共有しましょう。回答内容からの見抜き方も採用精度の向上に非常に重要です。

内定の辞退を抑制できる

面接で内定を出しても辞退されてしまって採用数が伸びないといった悩みも、面接官トレーニングによって抑制することができます。応募者は面接官の印象や、話に共感できるかによって入社を検討します。会社説明での魅力の打ち出し方も1パターンだけではなく、応募者の長所や会社に何を求めるかを引き出した上で、その人に合った説明の仕方を行いましょう。応募者の信頼や共感を得られる話し方をトレーニングすることで、内定辞退を抑制することができます。

企業のイメージアップにつながる

面接官は、応募者にとっては企業の顔です。面接官の対応によって、企業のイメージが左右されるということもあります。面接は企業が応募者を見極める機会ですが、同時に応募者も企業を見極めています。また、面接の印象で応募者の中での企業イメージがつくだけではなく、世間的なイメージにもつながる可能性があります。面接の印象がSNSで拡散されることもありますので、そういった可能性も含めて対策を行うことが重要です。採用に至らなかったとしても、面接後のアフターフォローまで丁寧に行うようにしましょう。

面接官トレーニングの内容

面接官の心構えについて

面接官トレーニングにまず取り入れて頂きたいのが「面接官の心構え」についてです。面接官として、会社の顔であるという意識を持つこと、面接官と応募者は互いに見極め合う関係であることを必ず伝えましょう。面接官一人一人が、面接の印象次第で内定承諾率に大きく影響することを心得てもらうことが重要です。また、応募者が話しやすい雰囲気作りをしつつ本質を見抜き、入社までの動機付けをすることも心得て頂きたいポイントです。面接官が親しみやすければ、応募者もより話しやすくなり、本質を引き出しやすくなります。また、動機付けができるかどうかが入社への決定打となる点もしっかりと伝えましょう。

コミュニケーションの取り方について

「コミュニケーションの取り方」についても面接官トレーニングに取り入れましょう。なぜなら、面接は双方のコミュニケーションがなくては成り立たないからです。面接官のコミュニケーションの取り方次第で、応募者の本質を引き出すことができるだけでなく、応募者の企業イメージや内定承諾率にも影響してきます。まずは横柄な態度で面接をしないことや、敬語を使うなど基本のビジネスマナーを徹底しましょう。実際の会話の内容においては、緊張をほぐす会話力や応募者を見極める質問力が必要になりますので、面接担当者ごとの事例などを共有しておくとよいでしょう。

面接における評価基準について

「評価基準」の共有も、面接官トレーニングには不可欠です。複数ある評価基準を複数の担当者が判断すると、どうしてもバラつきが生じるため、評価基準を統一することは難しいでしょう。それを解消する手段として、面接評価シートの作成が有効です。まずは採用したい人物像の設定と、評価項目を設定しましょう。評価項目には人材の技能や人物的スキルを設定します。次に、何をもって能力があると判断するのか評価基準、項目の優先順位や点数を設定します。最後に、何点以上なら合格というボーダーラインを設定しましょう。このように、評価の仕方や、面接後の評価を可視化することで、面接官によるバラつきを最小限に抑えることができるのです。

面接官トレーニングの方法

セミナーを利用する

面接官トレーニングは自社内で行えますが、外部のセミナーでも面接官トレーニングができます。面接官として知っておきたい心構えや、面接の流れや評価方法についてなど、座学形式でトレーニングを受けることができます。現在はリモート形式や、動画を視聴するだけのセミナーなども開催されているため、気軽に参加が可能です。無料で受講できるものから有料のものまで様々ですが、外部のサービスを利用することで自社の採用体制を客観的な視点で見ることができるため、利用してみるといいでしょう。

ロールプレイングを実施する

面接官トレーニングではロールプレイングを行うことも有効です。応募者の具体的な経歴などを設定し、面接官と応募者役に分かれて面接形式でロールプレイングを行います。その模様を上司がチェックし、アドバイスや指摘をします。緊張をほぐすような話し方ができているか、質問の仕方やポイントは適切か、応募者が入社したいと思えるような動機付けができているかを確認します。話し方や内容のみではなく、態度やみだしなみからも、応募者が気持ちよく面接を受けられるかを判断できます。一人一人の面接手法を見ることで面接官同士の情報共有になるとともに、良い方法を参考にできるというメリットもあります。

本を利用する

面接官トレーニングで書籍を利用するといった方法もあります。時間や予算的な都合で面接担当者を集めるのが難しい場合は、書籍を利用しましょう。一般で販売されている書籍のほか、自社で作成した面接マニュアルを配布しても良いでしょう。自社で作成したマニュアルであれば、自社の採用基準など独自のルールを盛り込んでカスタマイズすることも可能です。面接の方法に正解はないため、書籍やマニュアルのみですべての必要要素を網羅するのは難しいかもしれませんが、質問パターンや採用手法を学ぶことはできます。そこから学んだ知識を実際に面接を行う際に活かすことができるため、書籍やマニュアルの利用も効果的です。

面接官トレーニングの実施におけるポイント

現状の課題を把握したうえで実施する

面接官にトレーニングを行うことは有効ですが、ただやみくもに行うだけでは効果は薄れてしまいます。面接官トレーニングを行う目的と解決したい課題を明確にして、より意義のある面接官トレーニングを行いましょう。採用責任者の主観のみで目的や課題を決めるのではなく、面接担当者一人一人に面接時の問題点などのヒアリングを行うことで、課題がより明確になっていきます。また、採用したい人物像について基準を設ける際にも、各部署に必要な人物像をヒアリングをすることでマッチ度の高い人材を採用することができるでしょう。

面接官同士の認識を深める

面接は担当者の主観による部分が多くありますが、面接担当者同士の採用に対する考え方や基準などの認識付けを行うことも非常に重要です。担当者同士の認識付けがしっかりとできていると、採用後に思った人物像と違ったといったケースも少なくなり、早期離職のリスクも軽減することができます。採用のバラつきを最小限にするためにも、採用担当者一人一人がしっかりと認識を深めることが重要です。その認識付けを習慣的に行うという意味でも、面接官トレーニングを定期的に行いましょう。

実施後に効果測定を行う

面接官トレーニングを行って終了ではなく、トレーニング後の効果測定も行いましょう。効果測定を行うことでトレーニングで改善されなかった点や伸び悩む項目を見つけ、対策を練ることができます。そのため、面接官トレーニングの計画を事前に立て、効果測定についても測定基準などを定めておきましょう。採用は企業の成長において欠かせない活動なので、継続的な面接官育成や課題の改善をしていく必要があります。トレーニング、効果測定、そしてフィードバックをサイクルで行いましょう。

まとめ

面接官トレーニングを実施して採用の精度を高めましょう

採用は、企業の成長や発展において非常に重要な活動のひとつです。優秀な人材を多く採用することができれば、企業の発展に大きく貢献してくれることでしょう。したがって、優秀な人材を採用する役割を持つ面接担当者はとても重要なポジションです。面接官トレーニングによって採用時の選定基準やより良い面接の仕方が認識されることで、早期退職や内定辞退を抑制するといった効果が出ます。面接官トレーニングで面接の質や採用精度を上げ、長く活躍できる優秀な人材の採用を目指しましょう。

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