中国人エンジニアを採用するためには【中国人エンジニアの特徴と採用における注意点について解説します】

記事更新日:2021年08月24日 初回公開日:2021年08月24日

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中国人エンジニアと聞くと、優秀ではあるが、なかなか指示を聞いてくれないというイメージを持つ人事担当者の方もいるのではないでしょうか。確かに中国人エンジニアは効率重視な部分があるかもしれません。しかしその多くは日本人との文化的背景が違うことが原因であり、きちんと説明して納得をすれば、即戦力として力を発揮し、素晴らしい活躍を見せてくれます。今回は中国人エンジニアを採用するにあたり、中国人エンジニアの特徴や雇用する際の注意点をお伝えします。中国人エンジニアを雇用したい人事担当者の方は必見の内容です。ぜひご覧ください。

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中国人エンジニアの採用

日本の労働人口の減少に伴って増加している

日本は少子高齢化時代に突入し、日本人の16歳から64歳までの生産年齢人口は減少しています。業種によっては日本人の労働者を獲得するのも難しい状態であり、それが中国人エンジニアが増加する一因となっています。日本では2030年に最大79万人のエンジニアが不足すると言われており、人材不足を解消するため、企業では国内だけではなく外国人採用にも力を入れ始めました。その外国人採用を進める中で、一番採用数が多いのが中国人エンジニアであり、日本でめざましい活躍を続けています。

情報通信業における外国人材で最も多い

情報通信業における外国人人材の中で、一番多いのが中国人エンジニアです。2020年10月に外国人労働者の人口は172万人を突破しました。コロナ禍の中で外国人労働者の数が減少しているものの、情報通信業における中国人エンジニアの採用は増え続けています。日本に中国人エンジニアが多い理由として、漢字圏のため日本語が堪能なエンジニアが多く、外国人に日本語力を求める企業で採用されやすいということがあげられるでしょう。中国人エンジニアとしても日本は自国と近い国であり、働く環境も整っている事から、就職したい国として人気を集めています。

中国人エンジニアの特徴

自身のメンツを重要視する

中国人は自身のメンツを重要視する傾向があります。そのため、周りに人がいる所で叱咤することを非常に嫌い、場合によってはすぐに職場から去ってしまうこともありえます。中国人エンジニアに指導をする場合は、二人きりの場を作り、指導する理由をはっきりとわかりやすく伝える事が大事です。ただし、一方的に指導をしてしまうと、日本特有の価値観や文化を無理やり押し付けることにもなりかねません。中国人エンジニアが理解できるように配慮をしましょう。

プライベートを優先する傾向がある

中国人は家族や恋人との時間にするため、仕事を効率的に終わらせて定時に帰れるように努めます。仕事とプライベートをはっきり分けて考えるのが中国人の特徴です。仕事とプライベートをはっきり分けるのは、同僚との関係にもよく表れており、同僚はあくまで同僚でありプライベートとは別と考えています。そのため、日本特有の飲みニケーション文化は中国人には理解されにくいです。もし、飲み会の誘いを断られたとしても、お互いの文化の違いということで尊重することがとても大切です。

形式よりも結果にこだわる

中国人エンジニアは形式よりも結果にこだわる傾向が見受けられます。仕事のプロセスが雑なものであっても結果が伴っていれば、手段を問われることはありません。たとえば、メールや書式に決まったフォーマットがある場合でも、最終的に相手に意図が伝わる物であれば、自分流のやり方で仕事を進めていきます。非常にスピーディーな仕事のやり方ですが、自己流ばかりでは周りに迷惑がかかることもあるかもしれません。決められた仕事のルールがあるなら、ルールを中国人エンジニアに理解させ、納得してもらうことが非常に大事となります。

中国人エンジニアの魅力

ITスキルが高い

中国ではエンジニアを始めとして建設や製造関連など、理工系人材を育成している大学が多数あり、優秀なエンジニアを育成する環境が整っています。そのため、ITスキルが高いエンジニアがたくさん生まれているのです。とくに大連市では日本語が話せる優秀なエンジニアを育成するのに力を入れており、それに伴い日系企業の進出も盛んに行われています。日本に来る中国人エンジニアが多いのも、人材輩出にむけて教育に力を入れてきた部分が大きいと言えるでしょう。

日本語が得意な人材が多い

中国人エンジニアには日本語が得意な人材が多くいます。なぜ日本語が得意な人材が多いのかというと、中国では中学や高校で英語を専攻する代わりに日本語を専攻する人の数が多いからです。日本語ができれば良い就職先を見つけられる、キャリアアップができるなど、メリットにつながることが多いのがその理由でしょう。そして日本に輩出する人材を育てるために、日本語教育に力を入れた大学も数多く存在します。いつか日本で働くために、何らかの形で日本語に触れている人材がとても多いのです。

学習意欲が高い

中国人エンジニアには学習意欲が高い人材が多いです。中国エンジニアは日本人エンジニアに負けないという気概が強く、一生懸命に知識を得る努力を惜しみません。その姿は大変アグレッシブであり、日本人エンジニアとしてもいい刺激を受けることができるでしょう。日本国内では理系離れが進んでおり、それが日本のIT業界の不安要素となっています。日本人エンジニアも中国人エンジニアに負けないという精神を持つことが、今後のIT業界には必要となってくるのではないでしょうか。

中国人エンジニアの採用における注意点

長期間の雇用は期待しない

中国人エンジニアは日本人のように終身雇用を重んじる考えを持っていません。中国人エンジニアにとって転職は当たり前のことであり、最終的に自分で起業するという目標を持っている人材も非常に多いです。そのため、中長期のキャリアを見据えて働いている人材は少ないと言えます。キャリアを築くということは時間のかかる作業です。エンジニアとしてキャリアを築く前に、成果の上がりやすい営業職などに転職する人材も多いのが中国人エンジニアの特徴でもあります。この特徴が長期間の雇用を期待しない方が良いとされる理由とも言えるでしょう。

適切な給与を提示する

中国人エンジニアの中には、働きやすさより収入の額を大事にしている人材も多い傾向があります。なぜなら、日本で働く中国人エンジニアは、母国にいる家族に仕送りをしている人材も多く、収入が少ないと家族を養うことができません。そのため、収入が少ないことが原因で給与の高い企業にすぐに転職をしてしまうことも多いです。優秀な中国人エンジニアの人材を確保するためにも、スキルや年数に合わせた適切な額の給与を提示するようにしましょう。

中国人エンジニアを採用する方法

中国人留学生を採用する

中国人エンジニアを採用する方法として、インターンに来た中国人留学生をそのまま採用するということがあげられます。中国では未経験者を一から育てるということは一般的では無く、即戦力で働ける人材を歓迎する傾向があります。そのため、まだスキルを持ち合わせていない新卒の学生の多くは、まずインターンとして企業で働き、スキルを磨いていくことが多いです。また、中国人留学生の中には、日本で働きたいと考えている人材も多くいます。中国人留学生は日本の生活に慣れているので、採用後に問題を起こしにくいというのも中国人留学生を採用するメリットと言えるでしょう。

他社の中国人エンジニアをヘッドハンティングする

優秀な中国人エンジニアの人材を確保したい場合は、他社の中国人エンジニアをヘッドハンティングするというのも一つの採用方法です。中国人エンジニアは仕事をしていく上で、自分の能力と価値を高めることを重視します。そのため、自分の価値を今以上に高められる企業があれば、積極的に応募し転職することも厭わない部分があります。もし、中国人エンジニアのヘッドハンティングを考えているのであれば、相手に、今よりも能力と価値を高められる場を与えられるということを明確に伝えましょう。

中国人エンジニアを企業に定着させるために

選考を慎重に行ってミスマッチをなくす

中国人エンジニアを定着させるためには、条件面や仕事内容などを選考時にしっかりと説明し、入社後のミスマッチを無くすようにすることが大切です。また、選考を慎重に行っても、語学の問題や相手の文化的背景もあり、説明がうまく伝わらないこともあります。お互いのミスマッチを無くすために、説明がきちんと伝わっているかを確かめるようにしましょう。また、企業側の候補者への評価にミスマッチが無いことも重要です。採用前にスキルチェックを行い候補者のスキルを確認しましょう。

働きやすい環境を整える

中国人エンジニアを雇用し、しっかりと定着させるためには、中国人エンジニアにとって働きやすい環境を整えるということも重要です。中国人エンジニアは、様々な文化的背景を持っています。日本という文化の違う国で働くにあたり、自国との文化の違いにストレスを感じてしまうこともあるでしょう。中国人エンジニアを孤立させないために、相手の文化について理解する姿勢を忘れてはいけません。中国人エンジニアが日本で気持ち良く働けるように、細やかなフォローアップを心がけましょう。

評価の基準を明確にする

中国人エンジニアを雇用する場合は、任せたい業務内容や目標などの職務内容を明確に提示するようにしましょう。職務内容を明確に提示しないまま仕事を任せた場合、その仕事が自分の評価に関係ないと判断し、後回しにしてしまう可能性もあります。目標をきちんと定め、目標達成の基準をきちんと決めることが、業務上のトラブルを防ぐためには大事なことです。企業側と中国人エンジニア側で目標達成の基準にギャップが生じないよう、事前にしっかりと擦り合わせを行うことをおすすめします。

中国人エンジニアを採用する際の確認事項

日本でのプロジェクト経験

日本でのプロジェクト経験がある中国人エンジニアを雇用する場合は、日本のプロジェクトで求められているものを理解しているという面で、仕事が円滑に進めやすくなります。新しいプロジェクトと同じ開発体系の経験があれば、それを活かしながら仕事をすることもできます。リーダー経験があれば、新しいプロジェクトでも即戦力として働くことができるでしょう。逆に初めて日本のプロジェクトに参加する中国人エンジニアを雇用する場合は、一から人材を育てるという気持ちを持つことが大切です。

日本語の読み書きのレベル

中国人エンジニアに日本語の読み書きはできるか、と問うと多くの場合は「できる」という答えが返ってきます。しかし、口頭では「できる」と答えても、仕事に支障が出ないレベルで日本語の読み書きができないケースも見受けられます。雇用する側と雇用される側のギャップを埋めるため、事前に語学スキルや所持資格を確認するようにしましょう。また、口頭で日本語の読み書きについて確認するときは、「はい」「いいえ」で答えられる質問ではなく、少し踏み込んだ質問をすることも重要です。できれば「できる」以外の回答を引き出せるような質問をしましょう。

まとめ

中国人エンジニアの採用でエンジニア不足を打開しましょう

今回は、中国人エンジニアの特徴と採用する際の注意点についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。IT業界では人手不足が深刻化している中、中国人エンジニアの存在は、企業を活性化させる大きな可能性を秘めています。優秀な中国人エンジニアを確保し、長い間日本に定着させるためには、お互いの文化的背景を理解し、共に協力し合うことが不可欠です。IT業界を発展させるために、中国人エンジニアを積極的に採用し、深刻化する人手不足を打開していきましょう。

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