記事更新日:2023年10月13日 | 初回公開日:2023年10月13日
用語集 グローバル用語解説 採用・求人のトレンド 人事・労務お役立ち情報 採用成功事例面接代行とは、面接に関する業務を外部に委託することです。一般的には、採用代行のサービスの中に面接代行も含まれている事が殆どです。RPO(Recruitment Process Outsourcing)とも呼ばれており、本来であれば自社の採用担当者が行う業務を専門知識を持った外部に委託します。面接代行は、単に面接を代理で行うだけではなく応募受付や面接設定・管理など面接に関わる業務の全てを代行してもらう事が出来ます。
面接代行が注目されている理由は、採用活動が早期化・多様化している為です。近年の採用活動は、従来のように求人サイトに求人票を掲載するだけでなくエージェントの活用やダイレクトソーシングやSNSの活用など様々な採用手法が活用されています。社会の流れに合わせて採用手法の選定から採用活動を行い、人材を確保するためには様々な業務を行わなければなりません。しかし採用担当者を専任できている企業は少なく、社内で完結させることが難しくなり外部委託が注目されています。
面接代行で行えることは、クライアントとのすり合わせです。代行する企業の強みや魅力・企業としての将来の展望や、求めている人材について情報収集を行い採用したい人材の要件のすり合わせを行います。採用したいと考えている人物像を明確にした上で面接代行会社に共有しておくことで、採用後のミスマッチを防ぐことに繋がります。採用市場と企業のターゲット層にギャップがある場合は、すり合わせを行う事で調整も行う事が可能です。
面接代行は、評価基準の策定も行う事が可能です。クライアントとすり合わせたターゲット層に合わせて、評価基準や質問項目決めを行います。評価基準を明確に設定せずに依頼してしまうと、面接で評価が属人化してしまう恐れもある為、しっかりと決める事が大切です。候補者の資格や技術など履歴書に記載されているハードスキルだけでなく、コミュニケーション力などのソフトスキルも含めて評価基準や質問項目を決めるようにしましょう。
面談・面接の実施も、面接代行に任せることが出来ます。代行業者が実際に面接官として面接や面談を行い、採用する人材の選定を行ってくれます。代行業者によっては、集団面接やグループワークなど求める人材に適した形式の面接に対応してくれるサービスもあります。面接代行ではクライアント社員に対しての疑似面接実施や、ただ面接を行うだけでなく合否連絡や採用後のフォローまで行ってくれるサービスもあり、自社に合ったものを選ぶことが重要です。
面接代行では、面接後のフィードバックも行っています。事前に決めておいた評価基準を元に、応募者の評価を公平に行います。応募者別に、評価基準を軸にしたフィードバックをまとめてくれるため、面接に同席していなくても応募者の良かった点や印象に残っている事などをしっかりと把握することが可能です。事前にクライアントとしっかり評価基準を決め目安にしているため、クライアントと代行業者の間で評価にズレが生じる事もありません。
面接代行のメリットは、採用担当者の業務負担の削減につながる点です。以前までは、採用活動を行う期間が定められていましたが昨今では通年化しつつあります。そのため、採用担当者の業務負担は年々高まってきており、選任を設けていない企業は中々採用に繋げる事が難しくなっています。そういった中で面接代行を活用すると、応募者の管理や面接日程の調整など細かな業務を外注し自社内で行う業務を絞ることで、採用担当者の負担を軽減することが可能です。
面接代行は、採用基準を統一出来るメリットがあります。代行業者は面接を何度も経験しているため、面接のプロと言われる人が多く在籍しています。そのため、面接官によって評価にバラツキが出るという事が殆どなく、設定されている評価基準を元に的確な判断が行われます。面接が属人化してしまっている企業ほど、面接代行を利用することでメリットを受けることが出来ます。また面接代行の行う面接に同席することで、プロのノウハウを吸収することも可能です。
採用数を上げることが出来るのも、面接代行のメリットです。外注することによって、面接できる人数も増え短期的に選考を行う事が出来ます。選考スケジュールや合否の連絡によって、応募者の志望度に影響を与える可能性もある為、迅速に対応できる面接代行を活用することで採用数アップにも繋がります。専任の担当者がいない企業では、応募者の対応が遅くなってしまいせっかくの人材を逃してしまう事もありますが、外注することでそういった時間のロスを減らすことが出来ます。
面接代行のデメリットは、自社の魅力が上手く伝わらない点です。応募者に企業の魅力を伝える事が出来るのは、実際に働いている社員です。面接代行の担当者に自社の魅力を十分伝えることが出来なければ、面接代行が行う面接の場で魅力付けを行うのは簡単ではありません。魅力付けを行えないと、応募者が興味を失ってしまい選考から離脱してしまう可能性もあります。面接は企業の選考の場だけでなく、応募者の企業判断の場でもあるため事前の打合せが重要です。
面接代行は、ミスマッチが起こりうるデメリットがあります。面接代行が実施する面接の場に、自社の担当者も同席していればノウハウ蓄積などメリットが多い面接代行ですが、任せきりにしてしまうと認識にズレが生じてしまう可能性があります。面接代行を活用して採用活動を成功させるためには、しっかりと認識合わせを行い情報共有が重要です。面接実施前だけやり取りを行ってそのまま任せてしまうと、採用後にミスマッチになる可能性が高くなります。面接実施中もコミュニケーションを取ることが大切です。
法律的に危険性があるのも面接代行のデメリットです。面接の場では、様々な面において法に触れる可能性があることを委託側と受託側がしっかりと認識しておく必要があります。例えば面接の場に雑談として、出身や恋人の有無を聞くことは厚生労働省の公正な採用選考を満たしておらずNGと判断されます。専門にしているからと安心していると、思ってもみない場面で法律違反のリスクを負う可能性があります。こういったリスクを防ぐためにも、事前に聞くべきではないことを認識しているか確認しておきましょう。
面接代行を行う事で、応募者との関係を築きにくいデメリットがあります。面接代行は、自社の採用業務にかかる工数を削減できる点が最大のメリットですが、委託の幅を広げれば広げるほど企業が応募者と関わる場面が減ります。そのため、採用選考の中で築くことが出来ていた応募者との関係性が外部に委託することで薄まってしまう可能性があります。全てを面接代行に依頼するのではなく、出来る限り応募者や内定者と対面が必要な場面は自社の担当者が行い関係構築を行うようにしましょう。
面接代行を利用すべき企業は、採用までのフローが長い企業です。採用手法が多様化している昨今では、先述したように採用担当者の業務は多岐にわたります。専任を置けず担当者が兼務している企業や人事が人手不足の企業は、どうしても採用業務が煩雑になってしまいます。そうなると、応募者への連絡に時間が掛かってしまう・面接日が後ろ倒しになるなど様々なフローに時間を要します。採用までのフローが長いと、せっかくの応募者も離れていってしまう可能性もあるため、外部委託がおすすめです。
面接代行は、内定辞退率の高い企業が利用すべきサービスです。せっかく採用できたとしても、内定辞退されてしまうとそれまでの手間や時間が無駄になってしまいます。内定辞退される企業は、内定後のフォローが満足に出来ていない場合や応募者とコミュニケーションが取れていない場合に、内定者が不安を感じ辞退することが増えています。内定通知後に辞退されない為にも、しっかりとフォローを行える余裕がない企業は面接代行を利用し、フォローまできちんとしてもらう事で内定辞退を減らすことが可能です。
面接代行会社を選ぶ上でポイントとなるのは、業務範囲が自社の課題とあっているかどうかです。面接代行は採用代行の一部ではありますが、提供されているサービスは様々あります。面接に関してのフローを全て外部委託してしまうと、その分コストも掛かってきます。予算の範囲内で面接代行を利用するためには、社内で委託したいと考えている項目の明確化を図ることが大切です。内容によっては委託することが難しい項目もあるため、事前に自社の課題とマッチした対応をしてもらえるのかしっかり確認しておきましょう。
面接代行会社を選ぶ際には、柔軟に対応してもらえるかどうかも重要なポイントです。面接代行と一言にいっても、代行会社によっては自社社員に対しての模擬面接実施や、面接後の合否連絡や内定者フォローまで請け負ってくれる会社もあります。自社が求めているニーズに合っているサービスを選ぶことで、面接代行を効果的に利用することが出来ます。コストを抑えた上で自社の採用活動を円滑に行うためにも、代行会社に積極的に提案してもらい追加要望が可能かを確認し、活用していきましょう。
面接代行で出来る事や、活用した上でのメリット・デメリットについて解説しました。専任人材の確保が難しい企業は、採用活動に時間が掛かってしまい採用できたはずの人材を逃している可能性もあります。面接代行を活用することで採用担当者の工数を減らし、自社が求めている人材の採用にも繋がります。そういったメリットがある一方で、ミスマッチが起こりやすくなり応募者との関係性が希薄になるというデメリットもあります。自社にとって面接代行があっているのかを見極めて、効率的に採用活動を行いましょう。
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