セルフコンパッションとは【鍛え方や方法、おすすめの本についてご紹介します】

記事更新日:2023年09月28日 初回公開日:2023年09月28日

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現代人は日常生活を送っていく中で、様々なストレスに晒されています。ストレスを緩和するために、マインドフルネスなどが注目されています。日本人によくある傾向として、何かに失敗してしまった際に自分のせいだと攻めネガティブな感情を引き摺ってしまいがちです。自己肯定感が低くなってしまう状況を打開するために、オススメしたい思考法がセルフコンパッションです。セルフコンパッションを身に付けることで様々なメリットがあります。セルフコンパッションについて解説していきますので、人事担当の方は参考にしてみてください。

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セルフコンパッションとは

自分自身に対する思いやりのこと

セルフコンパッションとは、自分自身に対する思いやりのことです。アメリカの心理学者であるクリスティーン・ネフ博士が概念を確立し、「あるがままの自分」を肯定的に受け入れる事が出来る心理状態のことを指します。セルフコンパッションが高まることで、自分自身だけでなく様々な事に気付き受け入れられるようになります。セルフコンパッションが高い人は、不安に感じる事が少なく幸福度が高いことが研究結果からもわかっています。

セルフコンパッションが注目される背景

日本人のメンタル不全に陥る割合が多い

セルフコンパッションが注目されている背景には、日本人のメンタル不全に陥る割合が多いことが原因です。現代人は日常的に仕事や将来への不安などを抱え、日常的に様々なストレスと向き合っています。また日本人は他の国の人と比べて、自分と他者を比較し軽視・謙遜をする傾向にあることからメンタル不全が起こりやすいといわれています。知らず知らずの内に抱えているストレスから、自分の心をコントロールして打開する方法として注目されています。

セルフコンパッション向上で得られる効果

うつなどのストレス緩和に繋がる

セルフコンパッション向上で得られる効果は、うつなどのストレス緩和に繋がります。セルフコンパッションを身に付けることが出来れば、仕事やプライベートでストレスを感じづらくなり悲しみや怒り・嫉妬といったマイナスの感情をコントロールすることが可能です。セルフコンパッションを身に付けられていれば、他社との関わりの中でも心に余裕を持つことが出来ている為、しっかりと他者に配慮を行えます。結果として人間関係が良好になり、ストレスの生まれにくい環境へと変化していきます。

社員同士のコミュニケーションが増える

セルフコンパッションが向上することで、社員同士のコミュニケーションが増える効果があります。セルフコンパッションは、身に付ける事で自分の心を上手くコントロール出来るようになり、組織全体のコミュニケーションが円滑に回っていきます。社員同士が協力して業務を行っていくためには、コミュニケーションをしっかりと取り信頼関係を構築することが大切です。セルフコンパッションを高める事で、他者への思いやりも生まれ社員同士が密にコミュニケーションを取れるようになっていきます。

セルフコンパッションの構成要素

自分への優しさ

セルフコンパッションの構成要素は、自分への優しさです。セルフコンパッションは、自分が苦しい状況やストレスを感じる状況に陥っている時に自分を労わることで、自己肯定感を高め安定したメンタルをキープできるようになる考え方です。それだけでなく自分の欠点や好きではないところを、やさしい目で見るという要素も含まれています。自分への優しさを大切にすることで、失敗したときにダメな人間だと自分に対して否定的な考えを持つのではなくポジティブな言葉を自分に掛ける事が大切です。

他者と共通する人間性

セルフコンパッションは、他者と共通する人間性で構成されています。共通する人間性と言われても、ピンとこない人もいるかもしれません。Common Humanityの直訳で、完璧な人間は存在しないという意味を含んでいます。何かで失敗したときなどに「自分だけが辛い思いをしている」「能力が足りないから失敗した」と自分の問題にしてしまい孤独感を感じる人もいるはずです。セルフコンパッションでは自分も他人も共通な人間だと考える事で、苦しみを緩和します。

マインドフルネス

セルフコンパッションの構成には、マインドフルネスが含まれています。マインドフルネスとは、否定的な考えが頭に浮かんだ時にそれにとらわれることなくありのままの自分を受け入れるという考え方です。失敗をいつまでも引きずりお酒やギャンブルに逃げてしまう・否定的な感情を無視するといったことは、更にマイナスの考えに支配されてしまいます。マインドフルネスでは、苦しい出来事を大げさに捉えることなくそのまま受け入れることで、ストレス軽減に繋がります。

セルフコンパッションの状態を確認する方法

セルフコンパッション診断を行う

セルフコンパッションの状態を確認するには、セルフコンパッション診断を行いましょう。セルフコンパッション診断は、ネットで簡単に受けることが出来ます。26問ある質問に、「1.ほとんど全くそうしない~5.ほとんどいつもそうする」の選択肢から自分に該当する物を選びます。回答した内容を元に、6項目に分かれている内容を点数化します。セルフコンパッション診断の平均点も記載されていますが、平均より低くてもトレーニングをしてスキルを身に付ける事が可能です。

セルフコンパッショントレーニングのやり方

リマインドペーパー

セルフコンパッショントレーニングは、リマインドペーパーで行う事が出来ます。リマインドペーパーとは、苦しい状況に陥った際にセルフコンパッションの考え方を思い出せるようにする方法です。ストレスや苦しい状況が続くとどうしても思考がネガティブになってしまいポジティブな感情を取り戻すことが難しくなります。リマインドペーパーは、自分に掛ける優しい言葉やとる行動を目に付きやすい場所に貼っておきます。苦しい状況になっても客観的なきっかけを掴むことで冷静に自分と向き合えるようになります。

ジャーナリング

セルフコンパッショントレーニングを行うには、ジャーナリングを取り入れましょう。ジャーナリングは、一定の時間内に頭に浮かんできたことを書き出し客観的に自分自身を把握するという方法です。書き出す内容は、日々ストレスを感じている事や悩み・不安などです。ジャーナリングで大切なことは、取り繕う文章ではなく自分が思ったままを書き出すことです。紙に書き出すことで、自分が無意識のうちに考えているネガティブな感情を把握し対処が出来ます。

スージングタッチ

セルフコンパッショントレーニングのやり方として、スージングタッチがあります。スージングには落ち着かせる・なだめるという意味があり、スージングタッチはストレスを感じた時に手を胸に当てる・腕を撫でるといった行動を取り落ち着かせる方法です。セルフハグなどもスージングタッチの一種で、行動と共に心の中で自分を労う言葉を掛けることでより一層効果を得られます。また心の中で言うのではなく実際に声に出すことも効果的です。何をすれば一番自分が落ち着くことが出来るのかを探り、実践することが大切です。

コンフォートカード

コンフォートカードもセルフコンパッショントレーニングです。コンフォートは安全という意味を持っており、自身のメンタルを守るためのカードを作成します。まず辛かったことを思い出しながら、その内容を茶色のカードに書き出します。茶色にこだわらず暗い色のカードであれば問題ありません。そのネガティブな感情を書き出したカードを見ながら、次は蛍光の緑色のカードに過去の自分を労う言葉を記載します。労いの言葉を記載した明るいカードが、コンフォートカードです。カードを常に持ち歩いて大変な時に見るようにしましょう。

慈悲の瞑想

慈悲の瞑想も、セルフコンパッショントレーニングの一つです。慈悲の瞑想は、セルフコンパッションに置いて自分自身と向き合うことが出来る基礎的な方法です。場所を選ばず実施する事が出来るだけでなく、瞑想の効果は科学的にも立証されています。慈悲の瞑想では、「私が安全でありますように」「私の苦しみが無くなりますように」など自分自身に優しい言葉を掛けます。自分の気持ちが落ち着いたら、他者に慈しみが持てるような言葉を掛けましょう。自分自身と他者に慈しみを持てるようになると、心が落ち着き気持ちが安定します。

セルフコンパッションの鍛え方

講座を受講する

セルフコンパッションを鍛えるには、講座を受講するという方法もあります。セルフコンパッションは、先述しているように自分で行えるトレーニングも沢山あります。しかしセルフコンパッションのトレーニング中は、辛い記憶を思い出してしまうバックドラフトという現象が起こってしまう人もいます。バックドラフトによって起こる不安や恐怖は自然なプロセスですが、人によっては継続困難になってしまう場合もあります。そういった人は無理をせず、講座といった管理された範囲で行う事をお勧めします。

セルフコンパッションに関するおすすめの本

クリスティンネフ著のセルフ・コンパッション

セルフコンパッションでおすすめの本は、クリスティンネフ著のセルフ・コンパッションです。この本は、セルフコンパッションを提唱したクリスティン・ネフによって書かれた本で、セルフコンパッションの定義や考え方などが丁寧に解説されています。文字数としては少し多めですが、基本的なことが分かりやすく解説されておりセルフコンパッションを理解する上ではお勧めの一冊です。また途中にお勧めのエクササイズが紹介されている為、セルフコンパッションを理解しながら実践も行う事が出来ます。

マインドフル・セルフ・コンパッションワークブック

セルフコンパッションに関する本で、マインドフル・セルフ・コンパッションワークブックもおすすめです。この本もセルフコンパッションの提唱者であるクリスティン・ネフとクリストファー・ガーマーによって、書かれています。前述の本とは違いワークブック形式になっているため、実際に書き込みを行いながらセルフコンパッションを学ぶことが出来ます。他の本と比べてサイズが少し大きめになっているため、持ち運びには向いていませんがゆっくり実践しながらセルフコンパッションを身に付けたい人には最適です。

マインド・フル・セルフコンパッション入門 自分を思いやるレッスン

マインド・フル・セルフコンパッション入門 自分を思いやるレッスンも、セルフコンパッションに関しておすすめの本です。入門と記載がある通り、簡単で読みやすい内容になっています。内容もセッションごとに分けられているため、実践しやすくなっています。著者はアメリカのマインドフルセルフコンパッションプログラムの認定講師で、正規プログラムの提供資格を持っています。実際に医療従事者へのセルフコンパッション講師もやっており、初心者にも実践しやすく解説されています。

まとめ

セルフコンパッションを鍛えて社内を明るくしよう

セルフコンパッションの構成要素やトレーニング方法について解説しました。ストレスの大きさは人によりますが誰しもストレスを抱えながら生活しています。他者への思いやりも勿論大切ですが、自分に優しくすることで更に他者へ慈しみをもって接することが出来るようになります。セルフコンパッションは、企業内で取り入れることで従業員のコミュニケーション向上や業務に対してのモチベーションアップなど様々なメリットがあります。セルフコンパッションを鍛えて社内を明るくしていきましょう。

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