説得力のある話し方とは【話し方のポイントや説得力を高めるための施策などを解説します】

記事更新日：2023年08月07日｜

ビジネスの場において、円滑なコミュニケーションは必要不可欠です。ただ相手とやり取りするだけではなく、説得力を求められる場面も多々あるでしょう。プレゼンテーションや商談の場、顧客とのやり取りなど、説得力が求められるシーンは多々あります。説得力のある話し方は一朝一夕で身につくものではないため、中には思うように成果が出ない社員がいることも考えられます。この記事では、説得力のある話し方のポイントや要素、施策などを詳しく解説します。社員の育成や個人面談の際にも役立つので、参考にしてみてください。

（無料）グローバル採用ナビのオリジナルの就労ビザ申請で失敗しないための「就労ビザ取得のためのチェックリスト」がこちらからダウンロードできます。

説得力のある話し方の重要性

ビジネスのあらゆる場面で必要とされる

説得力のある話し方は、様々なビジネスシーンで求められます。例えば、取引先との商談の際やプレゼンテーションの場では、説得力を持った話し方によって相手が提案を受け入れられやすくなります。また上司が部下に対して指導する際にも、説得力のある話し方ができれば、本質的に理解した上で納得させることが可能です。説得力のある話し方は相手の理解を得て安心感を与えられるため、ビジネスを円滑に進めるために必要不可欠であると言えます。

説得力のある話し方のポイント

自信をもって話す

自信を持った話し方は相手に信頼感を与えるため、説得させやすいです。堂々とした様子から「この人なら信用できる」と思わせることができるためです。自信なさげに見える人は相手からの信用を得づらく、話を聞いてもらえなくなることもあります。特に言葉遣いや振る舞いは、自信に大きく影響します。「だと思う」「たぶん」という曖昧な表現を使った話し方やおどおどしたり目が泳いでいるなどといった振る舞いは、自信がないようにとらえられるため注意が必要です。

結論ファーストで話す

結論ファーストでの話し方は、説得力のある話し方につながります。順序立てて話すことで、相手に要点が伝わりやすいためです。結論を先に伝えないと、何が言いたいのかが分からず、相手が辟易して話を聞いてもらえなくなる可能性があります。例えば、結論→理由→例→結論の順番で話す方法のPREP法は、最初と最後に結論を伝えることで相手にとって分かりやすい話し方になります。理由や例まで挙げることで、相手に伝えるべき要点を容易にまとめることが可能です。

相手が共感できる事柄を盛り込む

話の中に相手が共感できる要素を取り入れておくと、説得力のある話し方として成功しやすいです。共感性のある内容は、自分の気持ちを汲み取ってもらえていることや理解した上で話していると感じるため、話を聞きいてもらいやすくなります。例えば、顧客に対して商品を説明する場合、「普段こんなことで困りますよね」などという話し方で共感を示すことができます。聞き手は「この人は分かった上で説明してくれている」と感じ、話を聞こうと思いやすくなるでしょう。

具体的な数字や根拠を話す

具体的な数字や根拠を示して話すと、説得力が高まります。聞き手がイメージしやすく、引用元が正確なものであれば納得しやすいためです。例えば、何か提案する際に過去の売上高の推移を比較することや、実際の現場の声をもとに提案することで、話の説得力が一層高まります。相手の想像力に訴えかけてイメージしやすくするため、具体性の高い情報を盛り込んで話すことが大切です。常に根拠を持った話し方を意識しておけば、説得力のある話し方につながるでしょう。

断定表現を用いる

話し方に断定表現を用いることで、説得力を高めることができます。曖昧な話し方では相手からの十分な信頼を得られないためです。例えば何かアイデアを提案された際に「成功すると思う」と話されても、感覚的で曖昧なため、説得力に欠けます。とはいえ、不確かなものを断定することもできないでしょう。失敗によりトラブルが発生した際には、責任を問われることになります。説得力を高めるには根拠を提示した上で、断定的な話し方をすることが大切です。

論理的思考力を鍛える

論理的思考力を鍛えることは、説得力のある話し方につながります。論理的思考力とは物事を客観的に捉え、矛盾のないように筋道を立てる思考法です。論理的に話すことができれば、物事の本質をとらえた上で分かりやすく話せるため、説得力が高まります。論理的思考を鍛えるためには、客観視する能力や言葉に具体性を持たせることが必要になります。MECEやロジックツリーなど、フレームワークを利用して話す内容を整理することも効果的です。

相手が何に関心があるのかを予測する

相手が関心の持つポイントを予測しておくことで、説得力が高まります。相手から質問を受けた際や突っ込まれた際には、速やかに正確な答えを伝えられるためです。スムーズな答えが出せれば相手からの信頼性を得られて信頼性が高まるでしょう。聞き手が関心を持つであろうことは事前にリサーチしておくことで、話の内容に深みが出ます。相手が知りたいポイントを押さえて伝えることで、説得力のある話し方につなげることができます。

多角的視点から話す

説得力のある話し方には、多角的な視点で話すことが大切です。幅広い視点から物事を考えて伝えることで、伝え方に深みが出るためです。多角的に考えるためには、普段と違う考えから物事を考える必要があります。例えば、違う立場の人の考えやイレギュラー時の想定など様々な状況を考えた上での言葉は、聞き手が疑問に思うことに先手を打って説明することができるでしょう。話の内容が濃くなり、相手に安心感を与える上に説得力が高まります。

ジェスチャーを活用する

非言語コミュニケーションであるジェスチャーを活用することで、説得力を高めることができます。ジェスチャーによって話に臨場感が出るため、聞き手がイメージしやすくなるためです。多用するとジェスチャーに気を取られて話の内容が頭に入らず、聞き手が煩わしく感じてしまうという問題が発生するリスクもあります。ジェスチャーはあくまで必要なシーンでのみ使うことが望ましいです。聞き手にイメージしやすい印象を残すことで、説得力が高まります。

相手の意見を全面否定しない

説得力のある話し方のためには、相手の意見を全面否定することは控えましょう。相手の意見を否定すると、ただの自己主張が強い人に映る可能性が高いです。相手を尊重できない人の話を聞きたいと考える人は少ないですし、信頼関係も築きづらくなりがちです。相手の意見は「そのような考え方もあるんですね」「どうしてそう思いますか」などのような言い方で、相手の気持ちを理解した上で返答することが大切です。相手に思いやりをもって話せる人は、話の説得力が高まります。

実体験を交えて話す

実体験を伴った話は内容の信憑性が高く、堂々と話すことにもつながるため説得力が一気に高まります。自分自身の体験ではなくても家族や知人の体験でも同様です。また、店頭での接客での場合は実際に使用した顧客の声を紹介するのも効果的と言えます。大切なのは、ただ体験したことを淡々と話すのではなく、そこから学んだことや感じたことを伝えることです。実体験を伴った意見は、説得力が一気に高まるでしょう。大切な話をする前には、自分や自分の周りの体験談に焦点を当ててみることが大切です。

話し方以外の説得力を構成する要素

信頼される人柄である

説得力のある人であるためには、普段の行動から周りの信頼を得ていることが大切です。普段だらしがなく仕事も適当な人がいくら素晴らしい意見を言っていても、「誰かに言わされてるのか」と聞く耳を持ってもらえないこともあります。同じ話でも信頼感がある人とない人の場合では、説得力にも差があります。常日頃の行動に裏打ちされた誠実な印象があるからこそ、話の説得力が増すでしょう。話の説得力を高めるためには、普段から「信頼できる人」と周りに思われていることが大切です。

実績や能力がある

実績や能力などその人に備わっていることは、相手に印象を残しやすいため、説得力を高める大きな要素です。聞き手は、能力があってノウハウを知っているような人物から話を聞きたいと思うでしょう。人柄がよく話の内容が申し分なくても、実績がないと本当に上手くいくのか不安に感じることもあります。説得力のある話し方をしたい場合は、まず自分の実績やスキルを見直し、人に伝える内容に値するか考える必要があります。また、自分のスキルを高め続けることも求められるでしょう。

清潔感のある服装をしている

清潔感のある服装も、説得力のある話し方には必要不可欠です。服装は第一印象として、相手に強い印象を与えるためです。例えば、プレゼンテーションをする従業員のスーツが汚れやシワなどで清潔感がなかった場合、どんな話をしていても服装が気になってしまうでしょう。「服装と同じように仕事も適当なのか」という印象も与えかねません。服装は非言語コミュニケーションの一つで、相手への配慮でもあります。説得力のある話し方を身につけたい場合は、見た目への気配りも大切です。

社員の説得力を高めるための施策

研修

説得力のある話し方を社員に身につけさせるためには、研修が有効です。研修を実施することで、従業員へのまとまった教育ができます。コミュニケーションスキルを向上させる研修の一環で、説得力のある話し方も身につけられる内容を含めるといいでしょう。ただ座学で教えるのではなく、実際に人前で話す場を設けることやワークショップによる実践的な内容が効果的です。研修により従業員の基礎的なコミュニケーション能力を高めることで、業務に活かすことが可能になります。

適切なフィードバック

部下に対して適切なフィードバックを行うことで、部下の自信や改善につなげることが可能です。部下の自信につながることで、説得力のある話し方を身につけることができます。定期的な面談や、1on1ミーティングなどで部下との接点を持つことが大切です。話し方には関係のないことでも、日頃から褒めることを習慣にしておけば部下は自信を持ちやすくなり、話し方の改善にもつながります。組織にそのような文化根付けば、社員全体の話し方の説得力が高まると期待できるでしょう。

まとめ

説得力のある話し方を理解してビジネスに活かそう

説得力のある話し方の重要性やポイント、普段から心掛けたい行動などを紹介しました。様々な要素が重なって説得力につながるため、意識したいポイントが多くあります。一見難しく感じますが、トレーニングや場数の積み重ねで誰でも習得が可能です。そのため、社員に定着させるためにはコミュニケーション研修の場や、普段の業務のフィードバックで自身を与える場を設けることが必要です。説得力のある話し方を身につけてビジネスチャンスに活かし、組織を活性化させましょう。