社内で実施される人事面談とは【実施する目的や本音を引き出すためのポイントについて解説します】

記事更新日:2023年08月17日 初回公開日:2023年08月17日

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会社では、社員が上司と定期的に面談する機会が設けられていますが、適切に実施されているでしょうか。特に人事面談は、社員の昇進や給与に関わる重要な面談です。面談が形骸化すると、適切な評価ができず社員の不満や生産性の低下に繋がるため、実施する際は目的を理解した上で臨むことが必要不可欠です。この記事では、人事面談の目的や抑えるべきポイントなどを詳しく紹介します。社員と面談する機会のある方は、是非参考にしてみてください。

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人事面談とは

人事部員または上司などが一般社員と面談して評価を決定すること

人事面談とは、人事部員や担当上司が一般社員を評価するための定期的な面談です。面談する期間によって目標の設定や中間の達成度、年度の振り返り、今後のキャリアプランなどについて話し合います。人事評価に関わる内容であることはもちろんですが、効果的にフィードバックすることで、モチベーションを向上させることも可能です。一方、面談方法が不適切であれば部下の会社に対する信頼性やエンゲージメントの低下につながることもあるため、注意が必要です。

人事面談と1on1ミーティングの違い

1on1ミーティングでは部下の悩みを聞く

1on1ミーティングは、上司が部下の悩みを聞くことが目的とされています。上司と部下の一対一の面談である点では、人事面談と共通しているでしょう。しかし、1on1ミーティングでは、部下の仕事の悩みを始め、健康状態や家庭の事情などのプライベートな悩みも聞ける場として設けられます。評価に関わるようなことはなく、相談事や業務へのアドバイスがされます。人事面談より近い距離感でで会話できるため、部下と上司の信頼関係の構築が可能です。

人事面談実施の目的

人事考課を行う

人事面談の主な目的は、人事考課を行うことにあります。人事考課は、社員の能力や成果、会社への貢献度などを評価して給与や昇給に反映させるためのものです。人事面談で部下と話し合う時間を設けることで、人事考課の判断材料を得ることができます。仮に部下との対話がない状態での評価は、部下の考えや伝えたいことを聞くことができません。部下と互いに目標の達成度や成果などを確認しながら進めることで、適切な評価が可能になるでしょう。

人事評価への納得感を高める

人事面談をすることで、人事評価に対する社員の納得感を高めることができます。人事面談は一対一でフィードバックが可能です。評価理由や改善点を具体的に伝えることで、部下が納得して評価を受け入れやすくなるでしょう。また、今後の目標や課題解決に活かすこともできます。人事評価に納得いかず理由まで不明だと、社員の不満に繋がります。部下の今後のモチベーションに働きかけるためにも、人事面談により明確な理由を伝えておくことが必要です。

部下の成長を促す

人事面談は、部下の成長を促す機会にもなります。人事評価の内容に加えて、課題や目標について具体的にフィードバックすることで、部下が目指すべき到達点を示すことが可能です。また、部下の強みを発揮しやすい業務の参考にもなるため、人員配置を考える際にも効果的です。人事面談により部下の成長を促すことや、最大限にパフォーマンス発揮できる環境を整えることができます。部下が成長することで、生産性の向上や組織力の強化が期待できます。

モチベーションを向上させる

人事面談は、部下のモチベーションを上げることも繋がります。フィードバックを通して部下のスキルや仕事の成果を評価し、具体的に伝える機会になるためです。特に部下は上司からどのような評価を受けているか、気になることが多いでしょう。ポジティブなフィードバックを受けることで自分の成果が肯定されるため、モチベーションの向上になります。課題の提案や改善点の指摘だけではなく、評価する点は具体的に褒めることで部下の意欲の向上に繋がることが期待できます。

人事面談の種類

目標設定面談

目標設定面談は、評価期間の初期など事業の節目となる時期に行う面談です。社員には会社のビジョンや評価基準、経験度に準じた期待役割などを伝え、それらに沿った目標設定をしてもらう必要があります。部下の設定した目標が、会社のビジョンとズレている場合や実力に見合わない内容だった場合、人事面談で訂正させなければいけません。後のトラブル防止のためには、目標設定時に周知した内容や面談での記録は取っておくと安心です。

中間面談

中間面談は、評価期間の中間の時点での人事面談です。設定した目標の進捗や達成状況を確認します。進捗が著しく遅れている場合、行動計画の見直しや目標の変更が必要になる場合もあるため、適宜アドバイスする必要があります。容易に目標が達成されている場合は、目標を追加することもできます。目標管理以外の面でも、部下の状況を把握して必要な対応はないか確認しましょう。社員のモチベーションの状況や上司のサポートの必要性など見極めることが大切です。

評価フィードバック面談

評価フィードバックでは、評価結果と共に従業員にフィードバックを行います。評価結果を伝えるだけではなく、「なぜこのような評価なのか」と根拠をしっかりと伝え、成果と課題の両方の面からフィードバックをすることが大切です。評価結果の意図を正確に認識してもらうことで、今後の成長がスムーズになるでしょう。部下の評価が自己評価より高い場合や低い場合で、モチベーションアップへのアプローチ方法を変える必要があります。

キャリア面談

キャリア面談では、評価と関係なくキャリアプランについて話し合います。評価面談だけでは把握できない、部下のキャリアへの考えや価値観を知ることができます。キャリアへの不安や今後挑戦したい内容など、上司に普段相談しにくいこともあるでしょう。そんな中で上司と話し合うことができれば、キャリアの選択肢が広がることにも繋がります。働き方が多様化する中、部下がどのようなキャリアプランを描いているか知ることが大切です。

人事面談の手順

話がしやすいような雰囲気を作る

人事面談は社員が話しやすい雰囲気を作ることが大切です。人事評価が関わる真面目な内容とはいえ、うまく話を引き出す必要があります。高圧的な話し方や否定的なアドバイスなどは、社員にとって話しやすい環境を阻害する要素と言えます。面談で話しにくいと感じると、社員が伝えたいことを溜め込んで正当な評価ができなくなる上、やがては会社への不満に繋がるでしょう。傾聴する姿勢やリラックスした雰囲気を作ることが必要不可欠です。

社員からの自己評価を確認する

人事面談を実施する際は、社員からの自己評価を確認しましょう。上司側からの一方的な方法では正当な評価ができない可能性もあるためです。また、自己評価は社員自身の仕事に対する価値観やモチベーションが浮き彫りになります。気になる点がある場合は、掘り下げて聞くことも必要で吸す。過大評価や過小評価など、不適切な部分があればアドバイスする必要もあるでしょう。「どのような部分で自分を評価しているのか」を具体的に引き出すことが大切です。

評価を素直に伝える

人事面談の際、評価結果は素直に伝えましょう。率直に伝えることで、社員の成長に繋がるためです。評価結果の中には、社員が落ち込むような伝えにくい内容が含まれていることもあります。成長を促すためには社員に素直に伝え、課題を克服できるようサポートする姿勢を見せることが大切です。逆に、評価が高い場合は素直に褒めて一緒に喜ぶことで、社員のモチベーションに繋がります。評価結果は率直に社員に伝えることで、今後の仕事への意欲に影響すると言えます。

評価の理由を詳しく話す

人事面談の際は、評価の理由を詳しく話す必要があります。評価の理由から、今後の社員の課題や改善点が明確になるためです。評価が不明瞭な場合、社員が疑問を抱いたまま過ごすことになります。特に納得ができない場合、会社に対して不満を抱えることになるでしょう。社員のモチベーションが下がり、生産性の低下や離職を招く可能性があります。社員が納得して評価を受け入れられるよう、具体的な行動を挙げるなどして詳しい理由を伝えましょう。

次の目標や課題について決める

評価結果を伝えた後は、次の目標や課題について決めましょう。評価結果の理由をもとに課題や改善点を洗い出し、成長の段階に合わせた具体的な目標を設定することが大切です。成長に見合わず高いレベルの目標を設定すると負担が大きくなりますし、低くても成長速度が低下するリスクがあります。社員の成長段階を含めて相談しつつサポートしましょう。また、成果や強みは伸ばすべき点なのでそこを踏まえた目標を含めるのも効果的です。

人事面談を行う際のポイント

社員の考えが聞き出せる質問をする

人事面談の際は、社員の考えが聞き出せる質問をしましょう。社員に適切なフィードバックを伝えるためには、社員の考えを理解する必要があるためです。はい・いいえだけで答えが終わる質問は答えが広がらないため、問いかける際は5W1Hでシンプルな質問が望ましいです。特に、複雑な質問は社員が答えづらくなるため注意しなければなりません。社員が答えやすく、すぐに考えて答えを出せるような質問をピックアップして面談に臨みましょう。

社員の回答をきちんと分析する

社員が面談で回答した内容は分析し、今後の目標の設定に活かすことが大切です。社員がどのような意図をもって回答したかにより、具体的な課題や改善点を洗い出すことができます。的確な課題を洗い出して具体的な目標を設定することで、社員の成長の促進やモチベーションアップに繋がるでしょう。心理的な分析方法などを用いて社員の回答に隠された本心を知ることが大切です。面談内容をコンサルティングできるサービスや、面談担当者に分析方法の研修を受けさせるという方法もあります。

社員の出しているサインを観察する

人事面談時は内容のみにフォーカスせず、社員が何らかの出していないか観察しましょう。細かい表情の変化やしぐさなど、無意識にサインが出ていることがあります。社員の出すサインには、不満やストレス、悩み事など隠されている可能性が高いです。些細なサインに気がついて相談に乗るなどの対策ができれば、悩み事を解消しやすいでしょう。社員の不満や悩み事に気が付けないままでは、離職に繋がる可能性もあるため、サインを見逃さないよう観察することが必要不可欠です。

まとめ

目的とポイントを押さえて人事面談を効果的に実施しよう

人事面談の目的や種類、面談を行う際のポイントを詳しく解説しました。人事面談は評価結果を伝える場であるとともに、社員の状況を把握してフィードバックすることも大切です。面談内容が不適切であれば、従業員の不満やモチベーションの低下に繋がります。人事面談の効果を高めるためには、社員が納得いくような評価理由を伝え、今後の課題を明確にすることが必要です。本記事で紹介した内容を参考に、目的とポイントを押さえた人事面談を実施しましょう。

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