記事更新日:2021年09月24日 | 初回公開日:2021年09月24日
用語集 外国人採用・雇用 グローバル用語解説 人事・労務お役立ち情報オンラインインターンシップとは、オンラインで行うインターシップのことです。WEBミーティングツールを使い、テレワークを想定した就業体験を就活生に提供します。もともと対面形式でインターンを行っていた企業も、オンラインインターンシップに切り替えるケースが増えています。インターンの目的は、職業体験を通じて企業と就活生間でのミスマッチを減らすことにありますが、オンラインで行う場合は、企業側の運用に工夫が求められます。
感染の勢いに歯止めがかからない、新型コロナウイルスの影響を受け、テレワークに切り替えた企業も少なくありません。コロナウイルスの影響によって、人との接触を減らす工夫が必要になりました。その影響は採用面接にも変化をもたらし、インターンシップにおいてもオンライン形式が注目される背景となったのです。新しい生活様式に順応していかなければならない状況の中で、オンラインインターンシップの導入を検討する企業も増えています。
オンラインインターンシップの場合は、コストを大幅に削減できます。通常のインターンシップでは、社外で開催する場合、会場費用や宿泊費用、交通費といったコストがかかります。オンラインインターンシップではすべてのプログラムに自宅から参加することができるため、そのようなコストはかかりません。浮いた費用を求人広告に充てることで、より理想の人材に出会う機会を増やすことができます。就活生にとっても交通費を負担することがないため、双方にとってコスト削減ができるというメリットがあるといえます。
オンラインインターンシップでは一度に複数の学生と出会うことができるので、採用にかかる時間効率を大幅に向上することができます。オンラインインターンシップでは移動が発生しないため、場所を問わず参加することができます。遠方から上京を考えて就活している学生にとってもインターンシップ参加へのハードルが低くなるため、気軽に参加することが可能です。学生の参加ハードルが下がることで、企業側にもインターンシップ参加率向上が期待できます。
オンラインインターンシップでは、企業の雰囲気が伝わりにくくなります。従来のインターンシップでは企業での職業体験をするので、業務中や普段の社員同士雰囲気を肌で感じることができました。しかしオンラインの場合はカメラ越しに決まった企業担当者としか会話をしないため、学生からはその企業の雰囲気が見えづらくなってしまうのです。雰囲気がわからないということによって学生側からの志望度が低くなってしまい、採用の機会損失を生む可能性もあります。
オンラインインターンシップでは、学生一人一人の人柄を把握しづらくなります。従来のインターンシップでは、直接対面することで学生個々の話し方や雰囲気から人柄を知ることができました。しかし、オンラインの場合は個別で話す時間が取りづらく、対面よりも得られる情報が少なくなってしまうのです。複数人で同時通話をする場合は、さらに個別対応が難しくなります。オンラインインターンシップ導入をする場合には、人柄を把握するために工夫をする必要があるでしょう。
テレワークではWEBミーティングツールを用いた打ち合わせなどを行うため、マイクやカメラ付PCなどが必要不可欠です。オンラインインターシップでも学生が必要機材を所持していなければ、参加ができなくなってしまいます。事前にマイクや外付けのカメラ、ヘッドフォンなど必要機材が揃っているか、あるいは準備できるかという確認は必須です。企業側で準備できるようであれば、カメラ付きPCを貸与するといった方法もあります。
テレワークを行う企業では、様々なWEBミーティングツールが利用されています。企業が指定したWEBミーティングツールを社員のPCに導入し、アカウント作成や設定を行う必要があります。オンラインインターンシップでも導入が必須となりますが、アカウント作成や設定は、学生が事前に済ませなくてはなりません。設定が不十分だと、複数人で行うインターンシップが円滑に進まなくなってしまうため、企業側は、WEBミーティングツール導入や設定方法のマニュアルを用意しておく必要があるでしょう。
イベント型インターンシップとは、レクリエーションや簡易的なゲームを行うインターンシップです。業務体験をさせて業務の性質を伝えるというより、企業の雰囲気などを伝えることに向いています。ゲームやレクリエーション形式をとることで、アイスブレイク(緊張緩和)する役割もあります。オンラインでもできるレクリエーションは事前にリサーチが必要ですが、ただ業務体験するだけの場ではなくイベントを設けることで学生の興味を引きやすくなります。
コンテンツ型インターンシップは、その企業における様々な部署で業務をロールプレイングとして体験してもらう形式です。これは企業の部署ごとの業務性質ややり方に合わせて柔軟にカスタマイズすることができるので、事前に各部署のやり方をヒアリングしておくことが重要です。企業の独自性を体験してもらうために、世間一般的な業務を体験したあと、自社の場合の業務を体験させるといった事例もあります。同じ職種でもその企業の独自性や他社との違いを示していくことで、学生は企業への理解を深めることができます。
オンラインインターンシップを、複数日にわたって行う形式です。すべて同じ内容ではなく、イベント型・コンテンツ型インターンシップを組み込んだ形がよいでしょう。複数日にわたる場合、内容をしっかりと組み立てておく必要があります。まずは社風を知ってもらうためのイベント型を行い、その後コンテンツ型で業務に触れるといったように、より学生を飽きさせず企業のことを知ってもらうための工夫が必要です。複数日型の導入事例はまだ多くはありませんが、このように様々な形式をとったオンラインインターンシップを行うことで、学生の満足度も高くなります。
学生は様々な業界や企業の研究を行い、採用面接を受けることになります。インターンシップの際には自社がどんな業界に属し、どんな事業を行っているかを説明しましょう。さらに、業界知識や職種知識を得られるコンテンツを用意することで、業界研究では見えなかった業界の性質や働き方を体験できます。就職活動やインターンシップでは、多数の企業で面接を受けながら、学生自身に向いている業種を探している段階です。その業界での職務体験を通じて理解を深めることにより、採用後のミスマッチを減らして早期退職を防ぐ効果も期待できます。
仕事内容を体験できるコンテンツも効果的です。例えばブレーンストーミングや、自社の会議に同席してもらうことで仕事内容を体験してもらうことができます。また、個人・ペア・グループで協力しあって商品企画などを行うことによって、学生にも仕事のやりがいや成功体験を疑似的に経験してもらうことができます。体験させて終わりではなく、どうすれば自社の仕事の魅力が伝わるかを考えて計画を立てることが重要です。成功体験を味わってもらうために、成功に導くアドバイスやフィードバックを行うところまで体制を整えておくことが望ましいでしょう。
新型コロナウイルスの影響で急速に導入が進んだリモートワークですが、自社ではどのようにしてリモートワークを行っているのかという実態を知ってもらいましょう。多くの学生は、リモートで仕事をするということはまだ未体験のはずです。オンラインインターンシップを通じて、企業ごとのリモートワークの仕方を体験することができます。リモートでもコミュニケーションをとりやすくするための工夫や、チャットツールを用いてのやり取りの仕方など、普段の自社のリモートワークの様子を紹介しましょう。
会社の雰囲気は、画面越しでは伝わりづらくなります。入社後の雰囲気が学生の想像と違っていた場合、せっかく採用した新卒社員が早期退職してしまうことも考えられます。オンラインインターンシップでは画面越しならではのやり方で、会社の雰囲気を伝える工夫が必要です。例えば、社員旅行や社内サークルでの和気あいあいとしている動画を見せるのも効果的です。その他にも社員インタビューや座談会を通じて、日々の業務に取り組んでいる様子などについて発信するのもいいでしょう。動画や写真をうまく活用することにくわえて、社員とのコミュニケーションの場を設けることで社内の雰囲気がより伝わりやすくなります。
就活中の学生はインターンでも面接でも緊張したり、不安を常に抱えています。オンラインインターシップ中でも緊張をほぐすような気づかいやコンテンツを示すことで、学生と円滑にコミュニケーションをとりやすくなるのです。学生の何気ない仕草や言葉遣いを見て、人柄の判断がしやすくなり、画面越しでも得られる情報を増やすことが可能です。またグループ課題などのフィードバックやインターンシップに参加した感想のヒアリングなどは個別で行い、継続的にコミュニケーションを取るようにしましょう。
より効果的に職業体験をしてもらうためには、対面形式でのインターンシップよりも短時間で終えた方がよいでしょう。オンラインインターンシップは、学生側は常に画面を眺めるだけなので飽きられやすい特徴があります。動画を見せて説明をするなどのコンテンツは、ひとつあたりの時間をなるべく短い時間にして要点をまとめて学生に伝えます。また、適宜休憩を設けるなど、学生に息抜きさせる時間も必要です。昼休憩だけでなく、1時間おきに小休憩をはさむなど、パソコンから離れる時間を作ってあげてください。
複数人で一度につなげて行うオンラインインターンシップでは、企業側が一方的に伝えるだけになりやすいです。企業側の担当者が一方的に喋り、学生たちはミュートにして話を聞いているだけという形式は避けましょう。学生側に発言を促す問いかけをするだけでなく、手を動かすような課題を出すなど、企業側は学生を飽きさせないよう工夫が必要になります。また、社員との座談会などを企画して学生と会話をする機会を増やすことによって、学生側は会話を通じて学びを得ることができます。
オンラインインターンシップは対面形式よりも双方にとって伝わりにくい環境であることを理解し、より自社の魅力を伝えるためのコンテンツづくりが重要となります。コンテンツ作りだけでなく、学生に飽きさせない時間配分や工夫も必要です。また、学生一人一人と向き合い、オンラインでも最大限コミュニケーションをとることも心がけましょう。ぜひ今回の記事でお伝えしたことを、オンラインインターンシップ導入の参考にしてみてください。
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