勤務間インターバル制度とは【いつから義務化されているの?設定時間は8時間と11時間のどっち?気になる疑問を解消します】

記事更新日:2024年02月15日 初回公開日:2024年02月15日

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少子高齢化や労働人口減少により、企業で確保できる労働力は限られているためどうしても従業員一人一人に負荷が高くなり長時間労働に繋がりやすくなっています。しかし長時間働き続ける事によって集中力が低下してしまい、生産性の低下にも繋がります。従業員に心身が健康な状態で働いてもらうためには、しっかりとした休息が必要です。働き方改革が進んでいる中で、勤務間インターバル制度を導入する企業が増えてきています。今回は勤務間インターバル制度について解説していきますので、労務の方は参考にしてみてください。

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勤務間インターバル制度とは

終業時刻から翌日の始業時刻の間に一定の休業時間を設ける制度

勤務間インターバル制度とは、終業時刻から翌日の始業時刻の間に一定の休業時間を設ける制度の事です。勤務間インターバル制度が導入された目的は、長時間勤務が連続することによって労働者の健康が損なわれることを防ぐためです。またインターバルを設ける事で、しっかりとプライベートの時間を取ることができワークライフバランスの確保にも繋がります。長時間労働が続くと心身ともに疲れて判断力も鈍ってしまうため、少しでもリフレッシュするために制度化されています。

厚労省の目標数値は9時間以上

勤務間インターバル制度の厚労省の目標数値は、9時間以上に設定されています。既にEUでは多くの企業が勤務間インターバル制度を導入しており、終業から次の始業までの間を最低でも連続して11時間以上の休息時間を設ける事が義務づけられています。諸外国で導入されているインターバルは11時間以上となっていますが、日本での勤務間インターバル制度の目標数値は9時間以上です。現在日本企業で導入している企業は、「最低8時間以上努力義務として10時間」など企業によって設定時間は異なっています。

働き方改革によって努力義務化された

勤務間インターバル制度は、働き方改革によって努力義務化されました。働き方関連法によって定められた2019年4月の「労働時間等設定改善法」改正により、勤務間インターバル制度は事業主の努力義務とされました。努力義務であるため、勤務間インターバル制度を守らなくても事業主に罰則があるわけではありません。「過労死等の防止のための対策に関する大綱」が閣議決定されたことにより、規則をしっかりと守るため導入している企業が増えています。

勤務間インターバル制度を国が推奨する目的

長時間労働を改善するため

勤務間インターバル制度を国が推奨しているのは、長時間労働を改善するためです。長時間労働による過労死や心身のストレスによる休職などが増え社会問題化していることから、国が推奨している働き方改革では長時間労働の削減が目標の一つとなっています。長時間労働を減らしていくために、法律の見直しが行われ企業に対して残業時間の上限設定や年次有給休暇の取得義務などが設定されました。長時間労働から労働者の安全を守るため、導入されています。

過労死の問題に対処するため

勤務間インターバル制度は、過労死問題の対策にもなるため国が推奨しています。長時間労働による過労死は日本だけでなく世界的にも問題になっています。WHOの調査によると、2021年の調査では71.5万人の人が過労死でなくなっていると分かっています。日本でも過労死による自殺などは後を絶ちません。こういった状況を打開するために、政府は勤務間インターバル制度を導入しました。勤務間インターバル制度の導入により、改善しようという企業が増えています。

労働市場がグローバル化しているため

労働市場がグローバル化していることから、勤務間インターバル制度を国は推奨しています。日本では少子高齢化や労働人口減少による問題が年々深刻化しています。労働人材の減少により、日本人だけなく外国人人材を採用している企業も少なくありません。元より海外から日本人は働きすぎだというイメージを持たれているため、そのままのイメージでは外国人人材の採用も簡単ではなくなります。そういったイメージを払しょくし、今後増える外国人労働者に働きやすい環境の提供も目的の一つです。

勤務間インターバル制度のメリット

ワークライフバランスを実現することができる

勤務間インターバル制度のメリットは、ワークライフバランスを実現することが出来る点です。従業員のワークライフバランスを実現することは、働き方改革の主要な目的の一つです。ワークライフバランスは働き方が多様化している現代において、重視されています。仕事だけでなく私生活も充実させることが出来れば、多くの労働者にとって理想のライフスタイルといえます。勤務間インターバル制度を導入することで、労働時間にゆとりを持たせることが可能です。

生産性を向上させられる

勤務間インターバル制度は、生産性を向上させられるメリットがあります。国際的にも労働時間が長くなればなるほど生産性が下がり、労働時間が短いほど生産性が向上すると統計により発表されています。心身が健康でなければ、本来ある力を発揮することは出来ず生産性を求めている時こそ十分な休息が重要です。長時間労働では集中力が切れてしまいますが、労働時間が短いことで高い集中力を発揮できモチベーション維持にも繋がっていきます。

優秀な人材を確保できる

優秀な人材を確保できるのも、勤務間インターバル制度のメリットです。勤務間インターバル制度は労働者の個々の事情に応じた柔軟な働き方をすることが出来ます。長時間労働が慢性的に行われている環境では、離職率増加に繋がり慢性的な人手不足に陥る可能性があります。勤務間インターバル制度を導入し、ワークライフバランスを実現できる環境は負担が少なく働きやすい環境として人材が集まりやすくなります。これにより、離職率低下や優秀な人材を確保が可能です。

勤務間インターバル制度を導入する際のポイント

労働時間の実態を把握する

勤務間インターバル制度を導入する際のポイントは、労働時間の実態を把握することです。勤務間インターバル制度は、ワークライフバランスを実現するために効果的な制度ですが業態によっては導入が難しい場合や、企業に合わない事も考えられます。事前に従業員の労働時間や業務内容などを把握しておくことが大切です。労働時間に問題を抱えている場合、業務量が適切なのかそれぞれどのくらいの時間を要しているのかを把握しなければなりません。実態を把握した上で、導入するようにしましょう。

実態に合わせて休息時間を確保する

勤務間インターバル制度導入の際は、実態に合わせて休息時間を確保するようにしましょう。タスクに必要な業務量や従業員の労働時間の実態の把握が完了したら、業務に合わせてどの程度インターバルを設けるかを決定します。勤務間インターバル制度を導入している企業では、朝出社し深夜に掛からない時間を構築した上で夜の時間帯にインターバルが来るような設計にしている場合が殆どです。日中は対外的なやり取りが多いため、深夜に行っていた業務を朝や昼に変更しています。

就業規則を見直す

就業規則を見直すのも、勤務間インターバル制度を導入する際のポイントです。制度設計を行い、勤務間インターバル制度を導入する際には元々就業規則に記載している労働時間から変更を行うため、就業規則も変える必要があります。就業規則には始業時間が繰り下がった場合の休憩時間の取り扱いや、利用したことによって勤務時間が短縮した場合の賃金などについて詳しく記載が必要です。就業規則を変更する場合には労働協約の締結しなおしも必要の為、説明をしっかりと行うようにしましょう。

勤務間インターバルの助成金

働き方改革推進助成金(勤務間インターバル導入コース)

勤務間インターバル制度を導入することで、働き方改革推進助成金(勤務間インターバル導入コース)の助成金を受ける事が可能です。働き方改革推進助成金(勤務間インターバル導入コース)は、労働者災害補償保険の適用事業主であり導入を考えている事業主が対象となります。支給要件は、外部の専門家によるコンサルティングや労務管理のため新たな機器を導入を行った企業です。支給金額は実際に勤務間インターバル制度の時間に応じて変動がありますが、最大で約40万円の助成金を受け取ることが出来ます。

勤務間インターバルの導入事例

森永乳業株式会社

勤務間インターバル制度を導入しているのは、森永乳業株式会社です。森永乳業では、2014年10月から勤務間インターバル制度を導入しています。2008年から森永乳業ではワークライフバランスを実現する施策を導入しており、更にワークライフバランスを充実させるために勤務間インターバル制度を導入しました。導入後にはICカードリーダーを活用し、勤務時間管理を徹底しています。もし勤務間インターバルが守れなかった場合には、労働組合と話し合いを行い休暇を取るなどの対策を実施しています。

株式会社ニトリホールディングス

勤務間インターバル制度は、株式会社ニトリホールディングスでも導入されています。ニトリでは2017年の8月から勤務間インターバル制度を導入しており、インターバル時間は10時間に設定しています。2016年に健康経営宣言を行ったことに伴い、勤務間インターバル制度の導入を決めました。導入当初は意識改革や制度の浸透に苦労し、繁忙期にはインターバル時間が10時間を切ってしまうという事もありました。設定時間を下回った場合は上司に警告メールを出すなどシステム化し、徐々に従業員の意識も変わりしっかりと制度が運用されています。

KDDI株式会社

KDDI株式会社も、勤務間インターバル制度を導入している企業の一つです。KDDIでは2012年に勤務間インターバル制度を導入し、役職などによってインターバル時間を分けています。インターバル時間を最低9時間としており、休息時間が11時間未満となっている日が月に11日以上となった従業員に対しては個別対応を行っています。その個別対応の中には、健康指導や産業医面談などです。また必要に応じて業務変更や人事異動などを行い、一部の従業員に負荷が掛からないような仕組みになっています。

ユニ・チャーム株式会社

ユニ・チャーム株式会社では、勤務間インターバル制度を導入しています。ユニ・チャームでは2017年の1月から勤務間インターバル制度を導入し、定時前の16:50になるとアラートで知らせる取り組みを開始しました。アラーム後には一定の間隔で警告が出るようにしており、終業時間を従業員に意識させています。また勤務間インターバル制度を守れていない場合は、就業規則違反として管理者責任を問い従業員の間に浸透させていきます。こういった取り組みの結果、従業員が計画的に業務に取り組むようになっていきました。

まとめ

勤務間インターバル制度の導入を検討し労働環境の改善を目指そう

勤務間インターバル制度のメリットや導入する際のポイントなどについて解説しました。勤務間インターバル制度は働き方関連法の施行により、事業主の努力義務となりました。勤務間インターバル制度は、従業員の健康を守り企業として長期的な組織運営を実現できるだけでなく生産性の向上や、ワークライフバランスの実現を目指す上で重要な取り組みです。導入時には勤務形態の見直しなどが必要ですが、企業にとっても従業員にとっても重要な制度です。勤務間インターバル制度の導入を検討し、労働環境の改善を目指しましょう。

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