OJTに向いてない人の特徴5選【OJTに向いている人の特徴もご紹介】

記事更新日:2023年05月22日 初回公開日:2023年05月22日

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人材育成を行う上で、Off-JTだけでなくOJTに力を入れる企業が増えてきています。直接自分の目で業務を見て実践し知識やスキルを身に付ける方法として活用されていますが、担当する指導者によってはOJTの効果が実感できない場合があります。またOJTに向いていない人が指導を行ってしまうと、新入社員のモチベーション低下にも繋がりかねません。OJTを取り入れているが上手くいっていないと感じている場合や、今から取り入れようと考えている人事担当者の方は是非参考にしてみてください。

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OJTとは

現場で実践しながら行う人材教育の手法

OJTとは、現場で実践しながら行う人材教育です。OJTは「On the Job Training」の略称で、職場内訓練や業務上に行う研修を指しています。セミナーや新卒研修のように、座って何かを学んでいくものとは異なり実際に業務のやり方等を自分の目で確かめながら知識やスキル等を学ぶ研修です。実際に先輩や上司が行っている業務を見ながら学ぶことで、ただ文章として説明されるよりも分かりやすく生きた知識として身に付ける事が出来ます。

OJTとOff-JTの違い

Off-JTは実務の現場から離れて行う研修

Off-JTは実務現場から離れて行う研修です。Off-JTは、座学といわれる新人研修やスキル研修等が該当します。Off-JTはOJTとセットで活用することが多く、Off-JTで知識やスキルの勉強を行った後にOJTで繰り返し実践することで効果的に知識やスキルを身に付けてもらうことが出来ます。Off-JTで行う座学で、担当する業務の目的をしっかりと伝えておくことでOJTを行う際に、理解して貰いやすくなります。

OJTに向いてない人の特徴5選

否定から入ってしまう

OJTは、否定から入ってしまう人には向いていません。OJT研修では、新入社員が親近感を覚えやすいように入社2-3年目の先輩社員が担当する場合が殆どです。親近感を覚え、質問や困ったことなどを相談しやすい年齢に感じますが、担当者によっては新入社員と年齢が近い為に成果を出しても認めたくないと感じている人もいます。能力のある新人を脅威と考える場合、高圧的な態度を取ることも考えられます。そうすると新人も委縮してしまい、企業にとってもマイナスと言えます。

愛情を持って接しない

OJTに向いていない人の特徴は、愛情をもって接していない人です。愛情をもって新入社員に接していない人が指導者になった場合には、人と向き合わずに相手の事を考えず手順や業務を一方的に伝えてしまいます。正確に情報を伝えることも大切ですが、新人教育には感情面のフォローも欠かせません。仕事に初めて取り組むため、思うように出来ない場合などストレスを感じやすくなります。指導者は業務を教えるだけでなく、そういったメンタル面のフォローを行うことも大切です。

自分の仕事を優先してばかりいる

自分の仕事を優先してばかりいる人も、OJTには向いていません。OJTの指導者になった場合には、通常行っている自分の業務と並行して新人教育を行う必要があります。同時進行で行うには、時間や労力が必要です。自分の仕事に追われ、新人教育を行う余裕がない人が指導者になってしまうと教育の時間を後回しにして新入社員を放置してしまう可能性があります。しっかりと教育を行ってもらえず放置されてしまうと、せっかく入社した社員が退職してしまう恐れもある為、人選は大切です。

コミュニケーション能力が低い

OJTにはコミュニケーションが求められるため、コミュニケーション能力が低い人にも不向きと言えます。OJT研修は、新入社員の意見や考えを聞いて汲み取ることや、必要な情報を正しく伝える事などが大切です。新入社員は初めての業務や環境に慣れて、先輩社員と信頼関係を築くには時間が掛かります。また信頼関係を築くためには、業務だけでなく業務外でもコミュニケーションを取ることが欠かせません。そのため、指導者に当たる先輩社員はコミュニケーション能力を持っている事が不可欠です。

自分のやり方以外を許容できない

OJTにおいて、自分のやり方以外を許容できない人も不向きです。OJT研修で行う内容は企業によって既に手順やルールが決められた業務内容であることが殆どです。ルールが決まっていても、やり方は人それぞれ異なることがあります。教え方に個性などを出すことも大事ですが、OJT研修において重要なのは新入社員が覚えやすい・実践しやすい方法を身に付けることです。新入社員の立場に立って教えるのではなく、自分が覚えた方法など自分を基準にして伝えてしまうような人は指導者に向いていません。

OJTに向いている人の特徴

業務における知識やスキルが豊富

OJT研修に向いているのは、業務において知識やスキルが豊富な人です。新入社員に業務について教えるためには、その業務に対して一定以上の知識やスキルを持っておく必要があります。但し、知識やスキルを持っていればOJTの指導者が出来る訳ではなく、コミュニケーション能力や教える力など様々なスキルを持ち合わせている人が適任と言えます。知識やスキル・コミュニケーション能力どちらか片方でも指導を行うことは難しい為、慎重に選ぶ必要があります。

自身の業務をこなした上で余裕がある

OJTに向いている人は、自身の業務をこなしたうえで余裕がある人です。自分の業務に追われている人は、新入社員を指導する余裕がありません。気持ち的に余裕のない人が指導役になってしまうと、新人教育が上手くいかないだけでなく担当している業務にも影響が出てしまうかもしれません。その為、OJT研修を行う人は自分の業務をスムーズにこなし新人教育にも余裕を持って臨める人が適任です。企業側でも指導役になった従業員の負荷を減らすなど、フォローを忘れずに行いましょう。

褒め方や

OJTに向いてない人の失敗事例

人事との連携ができていない

OJTに向いていない人は、人事との連携がきちんと出来ていない場合があります。新入社員が最初に受ける社会人マナー研修や等のOff-JTは人事が管轄して行っている企業が多くありますが、OJTは現場に任されることが殆どです。受け入れる現場の担当者は指導者研修を受けていないことが多く、接し方が分からず独りよがりになってしまうことも考えられます。また現場が忙しい場合にはしっかりとOJTを行なえない事が考えられる為、現場に任せっきりにするのではなくしっかりと連携することが大切です。

場当たり的な指導を行う

場当たり的な指導を行うのも、OJTに向いていない人が行ってしまう失敗例です。場当たり的な指導とは、一方的に業務のやり方を伝え実際に新入社員に業務をやらせてみて質問されたときに回答する、と言ったやり方です。中途採用者などは経験がある為、先述した方法でも問題ありません。しかし新入社員は業務の経験が全くない為、質問がある時にだけ声を掛けるというやり方では顔色を伺い質問するタイミングを逃してしまうかもしれません。消極的になってしまわないように、一方的ではなく丁寧な指導が大切です。

OJTトレーナー育成のポイント

新入社員の育成計画を共有する

OJTトレーナーを育成する際は、新入社員の育成計画を共有しましょう。人材教育は担当者だけに負荷がかかってしまうと上手くいきません。トレーナーの上司や人事など様々な人達と育成計画を共有して、チーム全体で新人育成を行うことが大切です。チーム全体で育成を行う為にも、事前に方向性を決めておくことでトレーナーが主観で指導を行うといった事を防ぐことが出来ます。また計画を立てる段階で、トレーナーに指導の重要性ややりがいなどを伝えておくと良いでしょう。

トレーナーとしてのスキルを教育を行う

OJTトレーナーは、トレーナーとしてのスキル育成を行うこともポイントです。新人を教育するトレーナーは、殆どの場合若手社員が担当することが多く人に教える経験がまだ浅い人達です。実際に業務には慣れていても、自分で業務を行うことと人に教えることは求められるスキルが異なります。OJTトレーナーを任せる人達を対象に、事前にコミュニケーションの方法やティーチングスキル等を学べる研修の場を企業として提供することも大切です。

トレーナーのフォロー体制を整える

トレーナーのフォロー体制を整えることも、OJTトレーナーを育成する時のポイントです。経験のある人がトレーナーになる場合は別ですが、初めてトレーナーとして新人研修を担当すると悩みなどを抱えてしまうことも考えられます。トレーナーが悩みを抱え込んでしまうとOJT研修が上手くいかないだけでなく、通常の業務にも支障をきたしてしまうかもしれません。新入社員へのフォローも大切ですが、トレーナーの業務分担や上司とのコミュニケーションの場を提供してフォローする体制を作っておきましょう。

OJTの成功事例

三菱電機ビルソリューションズ

OJTに成功しているのは、三菱電機ビルソリューションズです。三菱電機ビルソリューションズは、エレベーターやエスカレーターで日本国内トップシェアを誇る企業です。人材育成を人づくりとして捉えており、技術者は5年・事務職は3年で一人前にするという長いスパンで育成計画を立てています。OJTでは育成責任者と指導を行うトレーナーで役割分担を行い、OJTとOff-JTを組み合わせ育成のバラツキを防ぐ対策も行っています。

スターバックスコーヒー

スターバックスでは、雇用形態を問わず80時間のOJTを設けていて、接客やコーヒーの知識だけでなく企業理念や企業の歴史を勉強する時間など様々な研修が行われます。OJTをエンゲージメントを高める人材育成メカニズムとして4つの段階に分けて行っています。OJTのサポートツールに「グリーン・エプロン・カード」と言うものがあり、企業理念やミッションに沿った行動をしている人にカードを渡す取り組みです。これにより社員同士が認めあう企業文化へと繋がっています。

まとめ

OJTに向いてない人の特徴を理解して改善に努めよう

OJTに向いている人や、トレーナーの育成ポイントなどについて解説しました。OJTは誰を指導者にするかによって効果が異なります。普段の業務成績が優秀だからといって、指導者に向いているとは限りません。また指導者に一任してしまうと負荷が高まりOJTが上手くいかず新入社員の離職へと繋がってしまう恐れもあります。OJTを成功させるためには、適切な人選や周りからのフォローが欠かせません。OJTに向いている人が少ない場合には、向いていない人の特徴を理解し改善に努めましょう。

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