ステレオタイプな人の特徴は【ステレオタイプな考え方を持つ日本人の例やなぜ起こるのかについて解説します】

記事更新日:2023年12月11日 初回公開日:2023年12月11日

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よく知らない人に対し、見かけの印象などから無意識のうちに「この人はこういう人だ」とイメージを持ったことはありませんか。あるいは、イメージから勝手に評価されて不快な思いをした経験のある方もいるかもしれません。ステレオタイプは、「メガネをかけ人は真面目」「アメリカ人は社交的」というイメージで挙げられるような、無意識に持っている固定観念や先入観のことを指します。本記事では、ステレオタイプの事例やメリット・デメリットを解説します。ステレオタイプについて詳しく知りたい方は是非参考にしてみてください。

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ステレオタイプとは

多くの人に浸透している先入観や思い込みのこと

ステレオタイプとは、多くの人に浸透している先入観や思い込みのことを意味します。「A型は几帳面でO型は大雑把」というような、世間一般的に根付いているイメージが該当するでしょう。ステレオタイプは不確実な情報が誇張して広まっていることや、優劣や善悪などの感情が伴っている特徴があります。そのため、差別的な行動や言動、新しい価値観の否定につながりがちです。外国人差別や、近年問題視される性差別などもステレオタイプが原因であるともいえます。

バイアスとの違い

ステレオタイプに加えて評価や感情が入ったもの

ステレオタイプと似た言葉として「バイアス」があります。しかし、バイアスはステレオタイプからさらに主観的な評価や感情がはいったものです。例えば、ステレオタイプは「O型は大雑把である」という固定観念を指します。バイアスはこの固定概念に加えて「O型は大雑把だから仕事も雑である」と評価が入ります。ステレオタイプはその人に根付いたイメージで、バイアスはそのイメージによる行動や思考、感情の傾向や評価と言えるでしょう。

ステレオタイプな人の特徴

自分に自信や信念がなく思い込みが強い

ステレオタイプな人は自分に自信や信念がなく、思い込みが強い傾向にあります。自分の考えや行動に自信が持てないがために、影響力の大きい人のいうことを信じ込むためです。自分が受ける批判や意見の食い違いなどへの恐れから自信をなくし、「あの人の言っていることだから間違いない」という考えに至ります。自分の意見や事実に基づいた情報ではなく、他者の意見をあてにしていると言えるでしょう。その結果、無意識にステレオタイプな人となります。

一般的なことを好む傾向がある

一般的なことを好み、基本的に平凡を望む傾向がある人もステレオタイプな人になりやすいです。世間一般でよいと認識されていることが最善だと考え、偏った認識に気がつかないためです。ゆがんだ認識が世間に広まっていても、何の問題意識も持たず受け入れるでしょう。その結果、世間で受け入れられていないものは良くないという排他的な思考になります。目立つことを好まず、人と違うことは基本的に行わないという人に多い傾向です。

多数派を選びがちである

多数派を選びがちな場合も、ステレオタイプな人に当てはまる可能性があります。多数派の意見に同調し、「皆と同じだから大丈夫」「皆もやっているから」などといった考えを持つ人です。大人数が間違った認識のもとで行動していても、気がつくことがないでしょう。そんな中でステレオタイプが形成されていき、自分の意見ではなく大多数の意見が固定観念となって自分の認識に深く根付くことになります。自分の意見を持たない人が当てはまる傾向にあります。

ステレオタイプはどのようにして生まれるのか

わからないことへの不安を情報で固めてしまうことが原因

ステレオタイプが生まれる原因は、「わからないこと」への不安を情報で固めてしまうことが原因とされています。人間は相手や物事について理解しようとするとき、イメージをカテゴライズして相手を認識していきます。脳のエネルギー消費量を抑えるための生存本能と言えますが、カテゴライズには情報が必要です。中には得た情報が不確かなものもあるでしょう。情報をもとに、良い方向にも悪い方向にもステレオタイプが生まれていきます。

ステレオタイプを利用した広告やメディアの影響

ステレオタイプを利用した広告やメディアの影響も、ステレオタイプが生まれることや助長させることに繋がっています。何気なく目にする広告やメディアでの表現は、無意識にステレオタイプを根付かせます。例えば、「痩せているほうがいい」「肌が白いほうがいい」などというイメージを植え付ける広告です。大きな影響力を持つメディアが画一的な容姿を理想とすることで、それが「いいもの」「正しいもの」として人々の目に映るでしょう。

主なステレオタイプの例

ジェンダー

主なステレオタイプとして挙げられるのがジェンダーです。「女性は家庭的」「男性は仕事」など、男性と女性それぞれのイメージや役割を押し付けるようなものが該当します。教育現場で男女が分かれて科目を学んでいることや、「女の子なんだからおとなしく」「男なら泣くな」というように教育されることが大きく影響します。男性ものは青、女性ものはピンクとしてイメージされることが多いのも、ステレオタイプが現れている例の一つでしょう。

血液型

血液型で性格を判断することも、典型的なステレオタイプと言えるでしょう。「A型は几帳面」「B型はマイペース」などと血液型のイメージに引っ張られがちな人は、少なからず存在します。雑談の一環として用いられることが多いですが、あまりにステレオタイプにとらわれていると相手の性格を断定することにもつながります。血液型のステレオタイプが原因で相手の評価や好き・嫌いが変わると、わだかまりを生むことにも繋がるでしょう。

見た目

ステレオタイプの例の一つとして、見た目の印象も挙げられます。例えば、「茶髪だから不真面目」「眼鏡をかけているから真面目」などというイメージが該当するでしょう。第一印象は視覚情報が大半を占めるというほど、見た目はその後のイメージにも直結していきます。見た目によって相手の性格を決めつけ、評価にまで影響することがあります。例えば「茶髪の人は不真面目だから仕事をサボる」というイメージから、トラブルが発生した際に根拠もなく茶髪の人を責めることなどです。

地域性や県民性

地域性や県民性により、性格や嗜好の傾向をイメージする方もいるのではないでしょうか。「関西人はよくしゃべる」「都会の人は冷たい」などというイメージが挙げられます。そのため、出身地のイメージで相手と距離を取ったり親しみを込めて接するということに繋がるでしょう。イメージと異なる性格であるとわかると「本当に都会の人なのか」「関西人なのに大人しいんだね」という反応になります。血液型と同じく雑談の中で取り上げられることもありますが、地域性で性格を断定することを不快に思う人もいるでしょう。

人種や国籍

人種や国籍もステレオタイプが大きく影響することの一つと言えます。「イタリア人はピザやパスタばかり食べる」「日本人は集団行動を好む」といったイメージです。そのようなイメージがかかったまま相手と接し、実際の性格の意外性を感じることもあるでしょう。ステレオタイプに引っ張られたまま相手とのコミュニケーションが続くと、差別的な発言や相手とのトラブルが発生することもあります。国籍が違うと文化も異なるため、ステレオタイプからの脱却が難しい部分とも言えます。

ステレオタイプのメリット

膨大な情報処理を簡略化できる

ステレオタイプには、膨大な情報処理を簡略化できるメリットがあります。物事をカテゴライズして認識することで、脳の負担を最小限にできるためです。必要な情報と不要な情報を瞬時に識別することで情報処理の効率化にもつながるため、スピーディな判断ができるでしょう。特にインターネットが普及して得られる情報の数が膨大な現代では、多量な情報を一定の枠に当てはめた上で処理することが必要となります。そんな中で情報過多にならないため脳の混乱を防げるのがステレオタイプと言えます。

ステレオタイプのデメリット

謝った認識から偏見や差別となる

ステレオタイプのデメリットは、誤った認識から偏見や差別につながることです。人や物事を単純化することやカテゴライズすることで、本質に目が向かなくなるためです。人の状態や物事の背景には、複雑な事情が絡んでいることも多くあります。そんな中ステレオタイプ的な考え方でいると、偏った見方から差別的な行動や言動につながるでしょう。自分が意図しなくても、相手にとっては否定された感覚になります。人間関係の悪化や画一的な思考にとらわれて視野が狭くなるため、注意が必要です。

ステレオタイプをなくすために

SDGsによる平等の考え方を取り入れる

SDGsによる平等の考えを理解し、自分の考え方に取り入れることでステレオタイプをなくしていくことができます。SDGsで取り上げられている目標でステレオタイプと関係する内容には、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」、目標10「人や国の不平等をなくそう」があります。ステレオタイプは、育ってきた環境や経験から無意識のうちに根付いたものが多いです。ステレオタイプを意識するだけでも、自分の持っている先入観に気が付き、考え方を改めるきっかけにもなるでしょう。

メディアが偏見への問い掛けを行う

メディアが偏見へ問いかけを行うことも、ステレオタイプをなくすために有効です。膨大な人数の情報源となるメディアが発信することで、人々に与える影響は大きいためです。先入観を打ち壊すような内容の広告や放送を見かけると、ステレオタイプについて改めて考えるきっかけになるでしょう。前述のようにメディアは人々に先入観を植え付けて、ステレオタイプを生成することに大きく関わります。逆に、考え直すきっかけを与えてステレオタイプをなくすためにも、メディアは大きな効果を発揮します。

信憑性のある情報源から情報を収集する

ステレオタイプをなくすためには、信憑性のある情報源から情報収集することが大切です。例えば、調査や事実確認が取られた上での客観的なデータは信頼できる情報源と言えるでしょう。発信者の主観が入った意見や経験談では、その物事の本質を見抜くのは難しいです。「この人がこう言っているから」という考え方がベースになり、その認識が誤っていても気が付かないこともあるでしょう。ステレオタイプを防ぐためには、信憑性のある情報を得た上で自分で考えることが大切です。

まとめ

ステレオタイプについて理解し偏った考え方に陥らないようにしよう

ステレオタイプな人の具体例やメリットやデメリットなどを紹介しました。人種差別や性差別などの解決に向けた様々な取り組みを耳にすることもありますが、未だに問題視されるような事象も多くあります。ステレオタイプをなくすためには、自分の先入観を疑い、正しい情報をもとに意見をもつことが必要です。そして、情報にとらわれるだけではなく、相手の本質的な部分にフォーカスすることが大切です。ステレオタイプについて理解のある人が増えれば、多くの人が生きやすい環境になるでしょう。

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