非上場と上場企業の違いとメリットは?【非上場企業もご紹介します】

記事更新日:2021年03月09日 初回公開日:2021年03月08日

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社会的な知名度があり、幅広く事業を行なっている企業の多くが上場企業です。そんな、株式上場は多くの経営者にとって大きな夢であり、目標のひとつではないでしょうか。しかし、多くの人が知っている大企業の中にも非上場のかたちをとっているところもあります。戦略的非上場とも言われ、昔からある手法のひとつとして知られてきました。今回は、そんな非上場企業の特徴や考え方、上場している企業と非上場企業の違いなど詳しくお伝えしていきます。それぞれのメリット、デメリットを知った上で企業選びの参考にしてみてください。

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株式上場とは

株式を取引可能な状態にして出資を募ること

上場とは、株式を広く一般に公開して株式を株式市場で自由に売買可能にすることです。取引可能な状態にすることで多くの出資者を募ることができるようになります。英語では最初に株式上場することをInitialPublicOfferingといい、頭文字をとってIPOと呼ばれ、株式上場を夢見る経営者も多くいます。ただし、株式上場するためには多くのステップが必要とされ、一時的な高利益ではなく、永続する事業を前提としていなければなりません。

非上場とは

株式市場に上場しないこと

非上場とは、証券取引所で株式の売買が行われていないことを指し、株式が非上場である企業は非上場企業と呼ばれています。上場企業は何かと注目されますが、日本企業の多くは非上場企業であり、上場企業の割合は約0.09%と非常に少ないのです。その理由のひとつは、営業利益や事業の継続性などが不透明とされる中小企業が多く、上場基準を満たしていないことでしょう。また、上場基準を満たしている大企業であっても、非上場をあえて選択しているということもあります。

あえて非上場を選ぶ企業も少なくない

資金調達がしやすくなったり、社会的信用や知名度が高まったりと、メリットが多いように思われる上場企業ですが、あえて上場をしない企業も存在します。資金面や必要条件など、上場企業として求められる要件が整っているにも関わらず、数100億円規模の大企業が非上場の選択をすることに驚かれる人も多いでしょう。単に上場のための準備や審査が面倒と言うだけでなく、株主の意見に左右されず経営に集中できるなど、メリットやデメリットを踏まえたうえで上場をしないのです。

非上場が注目される背景

ユニコーン企業へ投資家の注目が集まっている

非上場が注目される背景として、ユニコーン企業の存在があります。このユニコーン企業とは、一般的に評価額が10億ドルを超える「未上場のスタートアップ企業」と定義されています。かつてユニコーン企業は珍しい存在でしたが、昨今では500社を超えており、国内外の投資家から注目されてきました。日本ではまだ少ないものの、アメリカでは早い段階から注目され、非上場企業の情報を提供するオンラインサイトも少なくありません。100万円規模から投資できる企業もあり、個人投資家からも人気を集めています。

非上場のメリット

自由に経営を行える

非上場のメリットとして、自由に経営を行えるということがあります。株主がいる場合、利益が下がると説明責任が出たり、社長の交代や経営陣の刷新を求められることもあるでしょう。しかし、非上場企業は株主がいないため、決算時期に株主総会を開催して事業の収支報告をすることも求められません。近年は自らの意見を主張し、積極的に経営に関わってくる「物言う株主」が増えてきました。経営方針など株主の意見に左右され、自分達らしい経営を尊重できなくなることを恐れてあえて上場をしない企業もあります。

買収の危険性がない

上場企業の株式は、市場に公開しているため誰でも自由に売買することが可能になります。そのため、状況次第にはなりますが、第三者に買収されるリスクを潜んでいるのです。一方の非上場企業は、このような第三者による買収リスクは存在しません。昨今ではTOB(敵対的買収)など、注目を集めている案件もあります。買収されるリスクがないので「乗っ取り」と呼ばれるような攻撃を受ける心配もなく、自分たちの経営に集中することができます。

有価証券報告書の提出義務がない

上場企業に対しては、有価証券報告書などによる財務状況や先行投資など、お金周りに関する報告が法律で義務付けられています。この財務状況の報告には、手間と時間がかかるだけでなく、人員や費用など大きなコストが発生します。株主総会の準備や開催に向けて、経営者が強いストレスを感じることも少なくありません。しかし、非上場企業には有価証券報告書の提出義務がありませんので、これらのコストや時間を抑えることができるでしょう。

上場のコストがかからない

上場することで信用度や資金調達をしやすくなるなど、大きなメリットがある反面、上場をするためには莫大なコストがかかります。企業単独で上場することは難しく、証券会社に依頼することはもちろん、経営者も多くの時間的コストが割かれることでしょう。また、上場を維持し続けるためにも、監査法人や外部取締役への報酬など多くのランニングコストが発生します。上場によって得られるメリットと上場維持の費用など、十分に考えてから上場する必要があります。

非上場のデメリット

上場企業より資金調達が難しい

上場すると、自社株式が市場で日々取引をされるようになり、資金調達がしやすくなります。その反面、未上場の場合、自社株式が市場に流通していないため、資金調達が難しいと言えるのが実情です。これが上場企業と非上場企業の大きな違いとされ、設備投資や先行投資のために資金が欲しくてもなかなか集まらず、断念するケースも少なくありません。ただし、非上場企業でも出資したい企業や投資家さえ見つかれば、資金調達も可能ではあります。

上場企業より社会的信用が低い場合がある

上場企業は営業利益に関わらず、社会的信用度が高く評価される傾向にあります。そのため、そこで働く人の社会的信用度も高くなり、カードローンや限度額、住宅金利が良くなることもあります。その反面、非上場企業は、収入が不安定とされ、倒産リスクも高いとみなされることも多く、優秀な人材を集めにくくなることもあるでしょう。もちろん、事業規模や将来性によっても異なり、非常業企業でもこのような心配の必要ない企業もあります。

非上場の大企業

サントリー

CMなどでよく目にする飲料メーカー大手のサントリーも非上場企業です。サントリーが注目される背景には、親会社は上場していないものの、子会社が上場しているという非常に珍しいケースだからでしょう。とくにサントリーは、オーナー系企業であり、オーナーの意思が強く反映されているとも言われています。かつて、何度も上場の噂はありましたが、実現することはありませんでした。また、サントリーが上場しない理由には、朝ドラでも話題になった企業理念でもある「やってみなはれ」という、チャレンジ精神とも考えられています。

ロッテ

お菓子業界では有名企業のロッテですが、非上場企業のひとつです。これほど知名度も高く、事業規模も大きい企業が非上場ということを知っている方は少ないのではないでしょうか。ロッテは、韓国系の企業としても知られ、経営権を巡りお家騒動などでも世間を賑わせてきました。また、ロッテが2022年のIPOに向け、準備を進めていると言う噂もあります。もしも、ロッテがIPOするようなことになると、時価総額が3000億円規模の超大型案件になることは確実でしょう。

生命保険会社

日本生命や明治安田生命、住友生命など多くの生命保険会社は非上場企業です。その理由は、生命保険会社は株式会社ではなく、集金したお金を安定した運用に努めなければならないからです。さまざまな災害救助・補填をする企業ですが、上場すれば市場という荒波に飲まれてしまい、安定運用は保証できません。また、生命保険会社には「生命保険契約者保護機構」により、経営が破綻した場合でも保険者へ一定の金額が補償されることも大きいでしょう。リーマンショックに代表されるような景気というリスクに左右されるくらいなら、非上場として相互扶助の精神に基づき運営することが求められています。

新聞・出版社

日本を代表する読売、日経、毎日、朝日、産経といった5大新聞社も非上場です。また、小学館や講談社などの大手出版社の多くも株式会社ではありますが、非上場のかたちをとっています。上場していない理由として言われているのが、報道の公正中立性を守るためでしょう。株主の意向や顔色を伺って報道が行われるようなことになれば、報道の自由が守れません。株主にとって不利になる記事を書かせないといった制限がかかってしまう事態を非上場という姿勢で防いでいるのでしょう。

世界の非上場企業

IKEA

スウェーデン生まれの世界的家具メーカであるIKEA(イケア)も非上場企業の一つです。非上場を続けることは、柔軟性を持って順調に成長していける要因と捉え「非上場企業でいることこそIKEAらしい経営」とのことです。今後もIKEAが株式公開することは限りなく少なく、非上場を維持する可能性が高いでしょう。とくにIKEAほどの企業であれば、上場せずとも十分な自己資本があるので無理して上場する必要はないという考えもあります。グロバール企業でも非上場の姿勢をとっている企業も多く、経営者の理念が反映されているケースが多いようです。

カーギル

カーギルは鮭やイズミ鯛、海老などをメインとした養殖業者向けに飼料を販売している大手企業です。BtoCの企業ではないため、知らない方も多いかもしれませんが、アメリカ最大の非上場企業として何度も首位に輝いてきました。世界最大級の穀物商社でありながら非上場を貫く理由は、株主に左右されない経営を行なっているという味方が大半です。営業で得たキャッシュフローの約80%を事業への再投資にするなど、株主の意見があるとなかなかできないであろうオリジナリティある経営を続けています。

マッキンゼー

世界最大規模のコンサルティング会社であるマッキンゼーも非上場企業の一つです。マッキンゼーに限らず、ボストンコンサルティンググループやA.T.カーニーなど、非上場のコンサルティング会社も少なくありません。その背景には、上場することのメリットが少ないこと、上場による制約を回避することなどが挙げられるでしょう。とくに戦略コンサルティングファームにとって、情報開示はクライアントへ配慮する必要があるなど、デメリットが多くなることもあります。頑張って上場するより、非上場のほうが仕事が進めやすく、中立的な立場で幅広く提案することが可能になります。

まとめ

自社に合う経営形態を探ろう

非上場企業には「株主の意見に左右されずに経営を行える」「買収されるリスクがない」といったメリットがあります。上場企業と比べると「資金調達がし難い」「社会的信用が低い」とデメリットもありますが、それ以上メリットがあると考える企業もあります。出版社や保険会社など、報道の自由や補償の安定性といった制約を貫かなければならない事案もありますが、多くの企業は経営方針によるものでしょう。非上場企業は日本だけではなく、世界でも通用するものです。メリット・デメリットをよく見極め、選択していきましょう。

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