内向型の特徴は【外向型との違いや向いている仕事について解説します】

記事更新日：2023年08月24日｜初回公開日：2023年08月24日

内向型は心理学で人の性格を分類した場合に表される性格類型の1つです。内向型は言葉通り自分の関心が自分自身の内側にある人を指す言葉でもあります。内向型には人付き合いが不得手なことや、感情を外部に表出するのが難しいなどの特徴があるため、自分が内向型であることを気にしている方も多いのではないでしょうか。しかし、内向型の人間にも様々な強みがあるため悲観することはありません。今回は内向型の人の特徴や強み、抱えやすい悩みについてご紹介していきます。内向型の特徴を持つ方は是非ご参考にしてみてください。

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内向型とは

心的エネルギーが内側に向く気質のある性格の類型

内向型とは心的エネルギーが内側に向く気質のある性格で、自分の関心が自分の思考や感情に向きやすい性質があると言われています。内向型や外向型などの性格分類は現在様々な性格診断でも用いられています。人の性格を二つに分類すると非常に分かりやすいようにも感じられます。しかし、上記の分類はあくまで自分のエネルギーを発揮する際に、内部に向くか外部に向くのかという違いでしかありません。そのため、内向型と言っても全ての人が決まりきった性格をしているわけではないことも覚えておきましょう。

外向型との違い

外向型の人には社交的で話し好きであり、外部からの刺激を積極的に取り入れたがるという特徴があります。そのため、他者との繋がりや交流を大切にする人が多いと言われています。対して内向型は他者との交流よりも自分の考えをまとめることに時間を使い、特定の物事に対して自分はどう思うか考えを深めることに関心が向いています。そのため、興味のベクトルが外向型とは真逆です。ただし、外向型であるから全ての人がおしゃべり好きとは限らないことと同じく、内向型も他人との交流を一切しないわけではありません。

内向型の人の特徴

感受性が強い

内向型の人の特徴として挙げられるのは感受性が強いという点です。内向型の人は心的エネルギーが自身に向くことから、他人に興味が無いと思われがちです。しかし、実際は他人からかけられた言葉に対する相手の真意や自分はその言葉に対してどう思ったかを時間をかけて考える傾向にあります。そのため、他人の感情に敏感で影響を受けやすくなります。また1つの物事に対して深く考えるので、沢山の考え方を持ち言動に一貫性が見られない場合も少なくないため誤解を受けやすい性格でもあります。

狭く深い人間関係を好む

内向型の人は他人との精神的な繋がりを大切にする傾向があり、多くの人と関係を構築するよりも限られた人と狭く深い人間関係を築くことを好みます。この特徴には感受性が強いため関わる人の数が多いほど本人が精神的に疲れてしまうことが関係しています。そのため、新しく出会った人にはなかなか心を開きにくいのも特徴の1つです。しかし、一度心を開くと相手を深く知りたいと考え、親身に接することができる優しさを持っています。

一人だけの時間を大切にする

内向型の人は他人と交流する時間よりも一人で過ごす時間を大切にする特徴もあります。内向型は自己の在り方や物事についてじっくり時間をかけて考えることが得意です。哲学的な事柄や難解な問題について考える行為を好み、物事を多角的に捉える思慮深さがあります。しかし、時間をかけて思索に耽ることが得意な反面、一人の時間が取れないとストレスが溜まってしまう側面もあります。そのため、他者と関わりたくないのではなく、自分が疲れてしまわないために敢えて他人と交流する時間を絞っていることも考えられます。

感情を表に出さない

内向型の人の中にはあまり自分の感情を表に出さない人が多く存在します。会話の際にも聞き役に徹することが多く、表情もあまり変化しないことが多いため、周囲の人からは物静かで何を考えているのか分からない人と思われがちです。内向型の人は怒りや喜びを感じても一端頭の中で考えて表出しようとするため時間がかかり、他人にその感情を表現する時にはすでにクールダウンしています。そのため、一見するとクールな印象を持たれやすくなりますが、実際にはぼんやりとしていて何も感じていないわけではありません。

人前で話すのが苦手である

内向型の人は自分が他人にかけた言葉でどのような影響を相手に与えるのか気にするため人前で話すことが苦手です。さらに1つの物事に対しても沢山の視点からの意見を持っているので、1つの答えを出すのも困難です。そのため、話しても何を言いたいのか相手が理解できないという問題が発生します。また、内向型は自分と同じく誰もが固定の価値観を持ち、その考えは尊重されるべきと考えている人が多いため、相手を否定することを嫌います。このような理由からあまり人に意見を言いたがらないのも特徴の1つです。

内向型の人の強み

相手への理解が深い

内向型の一番の強みは人の気持ちを深く考え、相手へ理解を示そうとする点です。内向型は自分ばかりに興味があると考えられがちですが、自分の気持ちや考え方を重視するからこそ決して他人の気持ちをないがしろに扱うことはありません。そのため、感情的になり他人を一方的に非難することのない性格と言えるでしょう。このような特性から相談事をされた場合には、相手の気持ちに寄り添うだけでなく、持ち前の多様な考え方を利用してあらゆる視点からのヒントを与えることができます。

特定の分野のエキスパートになれる

内向型の人は狭く深く物事を捉えることが得意なため、特定の分野のエキスパートになることができます。特に関心を引かれる分野に携わる際の集中力が非常に高く、好奇心を追及する能力に長けています。そのため、黙々と1人で作業する仕事に向いており、高い成果を出せる可能性があります。また、感受性が高く人や物をよく観察する性質があるので、周りの人が気付かない些細な変化にもいち早く気付ける部分も内向型の強みと言えるでしょう。

冷静な判断ができる

内向型の人は俯瞰的に物事を捉えようとするので、何かを決める時にも冷静な判断ができます。ただし、物事を深く考えるため、何かを決める時の決断には時間がかかることがあります。人によっては考えすぎていると思われる場合もありますが、沢山の情報を精査しあらゆる選択肢を模索できる能力は仕事をする上では欠かせません。また、自分の考えをしっかりと持っているからこそ他人の意見に左右されず、緊急時にも冷静な判断ができる性格はとても優れている点でもあります。

問題解決が得意である

内向型の強みは、問題解決が得意という点にもあります。内向型の人は人や物を観察することが習慣化している場合が多く、トラブルが起こった時にも、情報を分析し早期の原因を究明することが可能です。さらに、慎重派の内向型はあらゆるリスクを想定してじっくり時間をかけて問題を解決しようとします。そのため、トラブル時の傷を広げることなく速やかに問題を収束に向かわせることができます。また、トラブルの再発防止のための対策を考える際にも的確なアドバイスを行えるのも1つの強みと言えます。

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内向型の人が持つ悩み

相手に気を遣いすぎて疲れてしまう

内向型は自分が意識していなくても相手の言動から気持ちを察知してしまうため、人付き合いをすると相手に気を遣いすぎて疲れてしまうことがあります。特に初対面の人やよく知らない人と話していると、親しい人よりも気持ちが読みにくいため必要以上に肩に力を入れてしまうことも珍しくありません。また、人から親切にされると後ろめたさを感じてしまうこともあり、悩みに転じてしまうこともあります。そのような場合には、相手にどう思われても良いと割り切ってしまうのも1つの手段です。

上手く馴染めないと感じてしまう

内向型の人は興味を持つ話題が独特で、周囲に上手く馴染めないと感じてしまう悩みを持っています。内向型の関心は自分の内側にあるため、自分の個人としての在り方や愛情などの抽象的な話題を好みます。しかし、世の中の全ての人が内向型の興味を持つ話題についてはっきりとした意見を持っているわけではありません。また、発想も奇抜な場合が多く、多数派の意見と異なる考えを持っているので、会話になると食い違いが発生しやすくなります。そのため、周囲から浮いてしまうと感じている人も少なくないのが現状です。

コミュニケーションをとるのがつらい

内向型は自分の価値観を大切にしたいと考えている人が多いため、社交的な場での避けられないコミュニケーションを辛く感じてしまいます。いつでも自分に正直でありたいという考えを持っているからこそ、思ってもいないお世辞や社交辞令を口にするのが苦手です。そのため、対外的なやりとりにストレスを感じやすいですが、無理にコミュニケーションを取ろうとしないことも大切です。仕事で会話が避けられない場合はオンとオフを切り替えるよう意識し、無理な場合は職種を変えてみましょう。

内向型の人に向いた仕事

プログラマー

内向型の人は1人で作業することの多いプログラマーに向いています。プログラマーはプログラム言語を利用してシステム等を開発することを職務としています。もちろん、仕事をする上で業務連絡などの会話は必要になりますが、作業時間のほとんどは一人でパソコンに向き合う機会の多い仕事です。また、プログラミングの仕事では論理的思考や学習への意欲が求められます。そのため、内向型の高い集中力や問題解決が得意という強みを活かせる可能性が高いのも、向いているポイントと言えるでしょう。

トラックドライバー

内向型の人は荷物を遠くの地域へと届けるトラックドライバーの仕事も向いています。トラックドライバーはトラックに荷物を積む時や荷物を下ろす時以外、ほとんど仕事で他人と話をする場面がありません。そのため、煩わしい人間関係に悩まされることもなく、コミュニケーションが苦手な人でも従事しやすい数少ない職種の1つと言っても過言ではありません。このような理由からトラックドライバーは他者との交流が苦手な内向型の人も精神的なストレスを軽減できるので、人間関係に悩んでいる方におすすめの仕事です。

研究職

研究職は自分の興味のある分野についてとことん追求できる側面を持っています。そのため、関心のある事柄には非常に高い集中力を持って臨める内向型にも向いている職種と言えるでしょう。ただし、研究職は特定の分野のエキスパートになれる反面、他の職種では今まで培ってきた知識や技術が不必要になるため潰しが利かなくなる可能性もあります。このような事情があるため、内向型の人でもやりたい分野や強く興味がある分野でない限りは、選んでも将来的に行き詰まる可能性があるので注意が必要です。

まとめ

内向型の特徴を理解して仕事を選ぼう

内向型は外向型と比べると周囲の人から理解を得られにくい性格類型です。しかし、内向型が外向型より劣っているわけではありません。内向型の人付き合いが苦手な点は裏を返せば他人への共感性が高く、細かなことにも気付ける繊細さを持っていることの表れでもあります。人の気持ちが分かる繊細さは上手に利用すれば関わる人を安心させ元気づけることのできる能力です。そのため、コンプレックスに感じる必要はありません。ストレスや悩みは尽きないですが、自分の特性を生かせる仕事や役割を選ぶことが大切なので、得意なことを活かして仕事を選んでみましょう。