イントラプレナーとは【メリットや必要な要素を詳しく解説します!】

記事更新日:2021年12月21日 初回公開日:2021年11月25日

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貴社には、社内で新しく事業を立ち上げようとする「イントラプレナー」はいるでしょうか。イントラプレナーとは、「社内起業家」のことで、新しいビジネスの立ち上げと、新事業部をリーダーとして牽引していく人材のことです。イントラプレナーは企業の古い風潮や保守的な体制を打破し、新事業の発案でグローバル化にも負けない収益の柱をつくる重要な存在です。イントラプレナーは社内起業家なので、自社がイントラプレナーをサポートする体制が欠かせません。今回の記事では、イントラプレナーが企業にもたらすメリットや重要性、他社のイントラプレナー支援制度について紹介していきます。

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イントラプレナーとは

社内起業家のこと

イントラプレナーとは、「社内起業家」のことです。社内に新しい事業部を立ち上げ、新事業部のリーダーとなる人のことを言います。イントラプレナーは、新規事業やビジネスを立ち上げる上で、その責務を負うことができる企業家精神を有した、優秀な人材です。また、企業に革新的な要素を取り入れることができる貴重な人材でもあります。新規事業のリーダーとして、経営管理をする能力や、事業全体に関わる実務においても精通している必要があります。

イントラプレナーとアントレプレナーの違い

イントラプレナーは所属する企業内で新しいビジネスを立ち上げている

アントレプレナーは、一般の起業家のこと。対してイントラプレナーは、所属する企業内で新しいビジネスを立ち上げる人材のことです。「起業」という点でどちらも共通しており、新しく事業を起こすことにおいて企業家精神を持ち合わせた人材になります。アントレプレナーとイントラプレナーは起業という点で共通していますが、一番大きな違いは背負うリスクにあります。イントラプレナーは社内起業家であるため、失敗したときのバックアップ体制がある中で新規事業に挑戦することができますが、アントレプレナーが全ての失敗が自身に降りかかるため、そのようなリスクも承知で挑まなければなりません。

イントラプレナーが求められている理由

グローバル化による日本企業の衰退

なぜイントラプレナーが注目を集めているのでしょうか。その理由は、この激しい競争社会で、競合他社に負けないための革新的なビジネスをする必要があるからです。近年、グローバル化によって情報やヒト・モノ・カネの流れが激しくなりました。ユーザーのニーズ変化も激しく、企業は変化を受け入れ柔軟に対応していく力が求められます。日本企業は国際競争力が弱く、衰退傾向にあります。イントラプレナーはブランド力を高めたり、新規ビジネスを立ち上げるために非常に重要な存在です。革新的なアイデアで、企業を成長に導く存在として注目されています。

新たな市場の開拓

革新的なアイデア力と起業家精神を持つイントラプレナーは、市場開拓や新事業の担い手として注目されています。グローバル化やデジタル化によって目まぐるしく変化する現代で、変化に柔軟に対応しながら新たに市場を開拓し続けること。そういった挑戦を続けることが、企業が現代の経済を生き抜くために非常に重要です。新規事業のリーダーとして、常に挑戦し続けることのできるイントラプレナーは、企業がグローバル社会を生き抜く上でのキーマンとなるのです。

優秀な人材の育成

イントラプレナーは、発想力・行動力に優れ、リーダーシップも持ち合わせた非常に優秀な人材。企業としては、その人材がより力を発揮できるような体制を作り、イントラプレナーとして育成していくことが重要です。社員からの意見を取り入れ、成長をサポートする機会を用意することで、チャレンジは成長機会だと社員に印象付けができます。イントラプレナーの存在は社員にとってのロールモデルや、キャリアプランとしてもアピール可能です。社員の成長機会の用意、イントラプレナーの育成は、起業としての成長にもつながるでしょう。

イントラプレナーが企業にもたらすメリット

新規事業創出による企業成長

イントラプレナーが企業にもたらすメリットには様々なものがあります。一つは、新規事業創出による企業成長です。世界経済がグローバル化していく中で、日本に古くから存在する事業は衰退傾向にあります。日本の得意分野である自動車製造や工業製品製造についても、競争力の激しい現代では衰退し始めているのです。そこで、革新的な新事業を創出することができれば、自社のブランド力を高め、他社や時代に負けないビジネスを行うことができます。新たな事業のリーダーとなるイントラプレナーを企業として支援していくことは、企業に成長というメリットをもたらすでしょう。

保守的な社風の打破

イントラプレナーは、企業に新たな事業を立ち上げようとする起業家のこと。「起業する」という点で、革新的な発案力とリーダーシップを持った優秀な人材です。大企業であるほど、形式や過去の事例にとらわれてしまうといった保守的な風潮、いわゆる「大企業病」。イントラプレナーは、保守的な社風を打破する存在として活躍するでしょう。大企業病は企業の意思決定の遅れや効率低下を招くとともに、意見を言いにくい環境の中で社員の意識も低下してしまいます。イントラプレナーを意識的に支援していくことで、活発に意見交換のできる環境をつくり、社員の成長意識を高めることにもつながります。

新たな人材の発掘

大企業では、社員が意見を発したり、新たに責任を持つような仕事をする機会が巡ってこないこともあります。先述した「大企業病」を放置してしまうと、若くやる気のある社員の成長を妨げてしまう恐れがあります。イントレプレナーを企業として支援していくことで、若くやる気のある社員の成長促進と、将来の幹部候補にふさわしい人材の発掘が可能です。イントラプレナーの輩出を促す仕組みがあれば、チャレンジをする過程で意外なリーダーシップを発揮する社員を見つけることができるかもしれません。

イントラプレナーに必要な要素

リーダーシップ

イントラプレナーに必要な要素に、リーダーシップがあります。新たな事業部のメンバーを率いていく立場となるため、部署をまとめ上げ、結束力を高めながら目標に導いていく力が必要です。部下からの信頼を得つつ、うまく人材活用していく力は、効率よく目標達成まで導くことができます。リーダーシップを発揮できるイントラプレナーは、社員のキャリア形成のロールモデルになったり、社員の成長意欲や士気を高めていく存在としても非常に重要な存在です。

コミュニケーション能力

イントラプレナーとしてリーダーシップを発揮する上では、高いコミュニケーション力がなくては成り立ちません。部下に効率良く動いてもらうためにも、的確な指示ができるコミュニケーション力がなくては、部下への指示が正しく伝わらないからです。新事業における新たな市場開拓をする場面においては、さまざまな企業と交渉を重ねます。社内起業家として、自社に対して交渉したり、報告を上げたりすることもあるでしょう。イントラプレナーの性質上、社内外ともにコミュニケーションをとる機会が非常に多いため、コミュニケーション力は必要不可欠な能力です。

広い視野

イントラプレナーには、広い視野も求められます。これから進めようとする事がらに対するリスクを予想したり、連携企業や自社の状況、部下のモチベーションまで、広く視野を持っていることが重要です。社内での起業といえど、責任重大なポジションのため、常にリスクを負っているという思考が必要です。二手先、三手先を読みリスクヘッジを考えたり、柔軟に対応していくためにも、視野の広いイントラプレナーは非常に重要な存在です。

社会課題への意識

イントラプレナーは、社会課題への意識も持ち合わせていることが望ましいでしょう。先述した通り、グローバル化により世界経済の各国の競争力が高まっており、日本の市場は衰退しつつあります。それ以外にも環境問題や待機児童問題など、様々な社会課題は存在します。新たな事業の立ち上げには、自社のブランドを高める方法と、全く新しい市場に参入するといった方法があります。そのため、社会情勢や社会的課題を常に意識し、ターゲットとなる市場の選定や、今後の課題を敏感にキャッチでき、事業に反映できる人材が望ましいです。

実行力

事業計画を立て、リーダーとして部署を率いていくイントラプレナーには、実行力も必要です。事業計画を部下に伝え、実行していく中で、はじめは自らも実行者として動くこともあります。まずは自ら先導して業務を実行したり、教育に落とし込んでいくことによって、部下たちもそれに習い業務を遂行することができます。新規事業のリーダーとして自社への活動報告を行う上でも実行結果とその分析を踏まえた中で交渉などを行うため、実行力も欠かせない能力です。

精神力

新規事業を動かしていく中で、様々なリスクや困難がつきものです。大小さまざまな問題が長期的にわたって続く場合もありますので、それらを一つ一つ解決し、事業を進めていく上では、強い精神力も必要になります。新規事業の立ち上げは、すべてが順風満帆ではなく、自社や顧客との衝突や失敗もあるでしょう。事業部を率いていく立場なので、落ち込んで失速してしまうわけにはいきません。失敗を恐れずに行動し、失敗しても次に活かして突き進んでいく精神力が非常に重要です。

イントラプレナー制度を導入している事例

リクルート

リクルートホールディングスでは、新事業コンテスト制度「Ring」を1982年から実施しています。リクルート全社員だけでなく、なんと社外からも参加可能なのが特徴です。新規事業の社員公募制度としては、長い歴史を持っており、様々な形態に変化しながら現在のRingに変化していきました。Ringから生まれた事業は、「ゼクシィ」、「スタディサプリ」、「カーセンサー」、「ホットペッパー」などがあります。今や誰もが知るようなネームバリューを持つ有力事業が数々輩出されています。

サイバーエージェント

サイバーエージェントでは、新事業の社内公募制度「ジギョつく」を実施しています。サイバーエージェントでも、大企業病の打破をきっかけに、本制度が発案されました。事業を立ち上げたいと思う社員なら、社歴や役職に関係なく応募でき、厳しい審査を通過したものは新事業のリーダーを任せるという制度です。この取り組みにより、多くの新事業案が事業として設立され、売り上げの拡大を成功することができました。さらに、チャレンジの機会を設けることで、社員のモチベーション向上や人材育成、経営陣の意識向上にも成果が出ています。

ミクシィ

ミクシィでは、「イノベーションセンタ」ーという新規事業部を立ち上げました。イノベーションセンター自体が、新規事業部の育成・支援を目的とした事業部です。こちらも社内公募型になっており、優れたアイデアには新事業の立ち上げと、市場リサーチなどといった面もイノベーションセンターがフォローするという体制を整えました。新しいことにチャレンジをしようとい意識を社員に浸透させることができ、新事業が生まれやすい社風に変えることができたのです。ミクシィの代表的なサービスである「mixi」を超えるような事業もできつつあり、事業部の子会社化もできています。

まとめ

イントラプレナーが活躍できる環境づくりをしましょう

先述した有名企業以外にも、イントラプレナー支援制度を導入している企業は数多く存在します。新規事業がビッグネームに成長し、子会社化したりなど、様々な成功事例があります。ご紹介した例は、すべて公募型になりますが、応募を待つのみではなく、採用したアイデアを全面的に支援する体制こそが非常に重要です。企業としてのサポート体制があることで、社員のチャレンジ精神を高め企業の成長を促進することができます。企業を大きく成長させるためにも、イントラプレナーが大いに力を発揮し、活躍できる環境づくりをしていきましょう。

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