ウィンザー効果とは【活用例や注意点を具体例を交えて解説します】

記事更新日:2024年06月28日 初回公開日:2024年06月28日

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ビジネスの場では、様々なマーケティング手法を駆使して企業の商品やサービスを消費者に届ける工夫を行っています。昨今では、就職活動の情報だけでなく商品やサービスを購入や利用する際にSNS上の口コミを調べている人も少なくありません。第三者が発信している評価の方が信憑性が高いと考えるひとも多く、そういった心理状況を利用したのがウィンザー効果です。ウィンザー効果もマーケティング手法の一つで、日常生活でもよく活用されています。ウィンザー効果について解説していきますので、ビジネスパーソンの方は参考にしてみてください。

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ウィンザー効果とは

第三者が発信する情報の方が当事者が発信する情報よりも信憑性が高いという心理効果

ウィンザー効果とは、第三者が発信する情報のほうが当事者が発信する情報よりも信憑性が高いという心理効果です。商品やサービスに関しての情報は、提供元や販売元からの情報よりもその商品やサービスを利用したことのある第三者からの口コミやレビューの方が信頼できると考える心理効果のことをいいます。ビジネスにおいても、「私は優秀です。」と言っている人よりも他の人から「あの人は優秀な人材だ」と言われたほうが、信頼を得られます。

アメリカの小説家の著書が由来

ウィンザー効果は、アメリカの小説家の著書が由来となっています。アーリーン・ロマノネス氏の著書である『伯爵夫人はスパイ』から来ているとされています。この著書の中でウィンザー伯爵夫人が「第三者の誉め言葉がどんなときにも一番効果があるのよ、忘れないでね」といったことが由来とされています。この発言により、第三者からの評価の方が信頼される心理効果がウィンザー効果と呼ばれるようになりました。ウィンザー効果は日常生活でも大きな影響を与えています。

ウィンザー効果に関連した効果

ハロー効果

ハロー効果は、ウィンザー効果と併用することでより効果を発揮することが出来ます。ハロー効果とは、ある部分の特徴や特性がその他の部分にも影響を与える心理現象です。化粧品CMなどで有名女優さんやキレイな女優さんをイメージブランドとし、見ている人にきれいな人が使っている化粧品であれば間違いないはずだという心理効果に繋がります。またビジネスにおいても、営業担当の人の対応が丁寧で好感が持てるとその会社の商品も良いものであるだろうと印象付けることが可能です。

バンドワゴン効果

バンドワゴン効果とは、「多くの人が利用・購入している商品やサービスであればいいものであるはず」という大衆心理を利用した心理現象です。「売上No.1」や「利用者2万人突破!」といった明確な数字で表されることによって、他の人が使っているならという心理が働き人の購買意欲を高めることに繋がります。バンドワゴン効果をウィンザー効果とともに活用することができれば、商品やサービスの信頼性が高まり購入に繋げることが出来ます。

カリギュラ効果

カリギュラ効果とは、行動を制限されたり禁止されたりすることによって却って気になってしまうという心理効果です。「触るな」「見るな」と書かれていることによって、より触りたい・見てみたいと感じる人も少なくありません。カリギュラ効果を用いたマーケティングでは、「数量限定」や「完全予約制」というフレーズを活用した方法があります。ウィンザー効果が第三者からの評価を活用するのに対して、カリギュラ効果は限定というワードを活用して消費者の購買意欲などをくすぐる効果です。

ウィンザー効果の活用例

口コミ

ウィンザー効果は口コミで活用されています。インターネットが普及し、1人1台スマホを持っている事が当たり前になった現在では消費者が気軽に口コミを投稿出来ます。人が何かを購入・利用する際には、口コミの影響力がとても大きいと言えます。SNS上では口コミが広がりやすいため、ポジティブな口コミが広まるとウィンザー効果によって商品やサービスの売上向上が可能です。口コミでウィンザー効果を得るためには、企業側から製品の価値を伝えることも大切です。

広告活動

ウィンザー効果の活用例として、広告活動があります。広報活動は、プレスリリースやPR広報です。プレスリリースは、企業が新しい商品やサービス・人事情報などうぃメディアに取り上げてもらうためにまとめた資料です。プレスリリースの情報を発信してもらうことで、読者や視聴者から認知してもらうことができ、信頼獲得に繋げることが出来ます。PR広告も商品やサービスをメディアに紹介してもらいますが、広告であるためプレスリリースよりはウィンザー効果が低くなります。

アンケート調査

ウィンザー効果を活用できるのは、アンケート調査です。利用者や購入者にアンケートに回答してもらい、その結果を企業のホームページや情報誌などに掲載することによって、消費者の購買意欲を高めることが出来ます。アンケートを行う方法は、店頭で簡単なアンケートに回答してもらう・Web上でアンケートに答えてもらうといった方法があります。アンケート結果による顧客満足度を数値化することができれば、購入を考えている人に分かりやすく商品やサービスの魅力を伝えられます。

インタビュー

ウィンザー効果を用いることで、インタビューにも活用できます。アンケートよりも具体的な消費者の声を集めるためには、インタビューが最適です。アンケートはあらかじめ決めている質問に対する回答しか得ることが出来ません。しかしインタビューでは回答や反応などに応じて、様々な質問をすることが可能です。実際に消費者の声を公開することによってアンケートよりリアルな声を伝えることが出来ます。インタビューは一対一でなくとも、複数の消費者に集まってもらうといった方法も取れます。

モニター

ウィンザー効果は、モニターにも用いられています。モニターとは企業が決めた特定の条件を満たしている人に応募してもらい、一定期間内に商品やサービスを利用してもらい感想を集める手法です。モニターに応募してくれる人は、商品やサービスに対してポジティブな印象を持ってくれている人が多異傾向にあります。高い意識を持っている人が応募してくれるため、商品やサービスの品質向上に繋げることが出来ます。外部に依頼することも出来るため、取り入れやすい手法です。

インフルエンサーの宣伝

インフルエンサーに宣伝してもらうことで、ウィンザー効果を活用できます。インフルエンサーは、SNS上で多くのフォロワーを抱えており人気や影響力を持っています。数万人から数十万人に対して商品やサービスをアピールしてもらうことが出来るため、インフルエンサーによる情報発信は企業にとっても大きな影響力を持っています。若年層の人たちは商品やサービスを購入する時に、インフルエンサーの口コミなどを重視する人も多く若い人たちにアピールしたい場合にも有効な方法と言えます。

キャンペーン

キャンペーンもウィンザー効果を活用している一つです。消費者や利用者にとって魅力的なキャンペーンを実施することで、商品やサービスの利用を促進することが出来ます。キャンペーンの内容は、自社の商品やサービスに沿ったテーマでSNSに写真を上げてもらうキャンペーンを行い、最優秀者には賞品を与えるといったものがあります。キャンペーン内容が魅力的であれば、多くの人が注目をし話題性も生まれます。消費者に自社の商品やサービスを紹介してもらうことによって、ウィンザー効果が期待できます。

採用活動

採用活動はウィンザー効果が発揮できます。採用活動におけるウィンザー効果は、リファラル採用や採用基準の公開などがあります。リファラル採用は、既に働いている従業員に知人や友人を紹介してもらう採用手法です。実際に働いている従業員の声は信頼性が高く、企業の魅力をアピール出来ます。また採用基準を公開することで、選考における透明性や公平性の強調を行えます。基準の公開は応募者からの信頼性を高めるだけでなく、企業への興味や魅力度を高める効果も期待できます。

ウィンザー効果を活用する際の注意点

ステルスマーケティングをしない

ウィンザー効果を活用する際には、ステルスマーケティングを行わないように注意しましょう。ステルスマーケティングとは、商品やサービスを宣伝する際に広告とは謳わずにウィンザー効果を利用する方法です。ステルスマーケティングはウィンザー効果を悪用した方法であり、消費者を欺いてしまう可能性があります。ステルスマーケティングによって得られた口コミは、企業側が意図的に行っているものであり消費者からの純粋な評価ではありません。ステルスマーケティングが知られると、企業として信頼を失う可能性もあります。

否定的な口コミも公開する

ウィンザー効果を活用する際の注意点は、否定的な口コミも公開することです。ホームページや情報誌などに消費者の口コミを記載する場合はポジティブな意見だけでなくネガティブな意見も公開するようにしましょう。ウィンザー効果を発揮させるためにポジティブな意見だけを掲載したいと思うかもしれません。しかしポジティブな情報ばかり載っているものを消費者が見た場合は、企業にとってマイナスな情報は隠されていると疑念を持たれる可能性もあり不信感に繋がるため、ネガティブな情報も載せておきましょう。

ターゲットを意識する

ウィンザー効果を活用する場合は、ターゲットを意識するようにしましょう。信頼してもらえるための第三者からの意見は、ターゲットに合わせて適切なものを選ぶことが大切です。若年層の消費者を取り込みたいと考えている場合に、口コミや評価者が主婦層の人になっていては意見や考え方が違うため若年層の購買意欲を高めることは出来ません。若年層の消費者を増やしたいのであれば、同世代インフルエンサーに依頼するなどターゲットに合わせてウィンザー効果を活用することが大切です。

数値を用いる

数値を用いる様にすることも、ウィンザー効果を活用する際の注意点です。顧客満足度を数値化することによって、商品やサービスの価値を消費者に分かりやすく伝えることが出来ます。食べログやアマゾンでは顧客満足度を星の数で可視化しています。飲食店を探す際や何かを購入する際に、食べログの星の数やアマゾンの口コミなどを参考にしている人も多いはずです。顧客満足度を数値化する場合は、総合評価のみではなく料金や利用しやすさなど項目をいくつか利用しておくことで、分かりやすく伝えることが可能です。

まとめ

ウィンザー効果をビジネスに活かそう

ウィンザー効果の活用例や、ウィンザー効果を活用する場合の注意点などについて解説しました。ウィンザー効果は当事者からの評価よりも第三者からの評価の方が信頼しやすいという心理効果です。企業としては良い印象を与えるために、ポジティブな印象ばかりを伝えてしまいがちですがポジティブな意見ばかりを伝えることで却って不信感に繋がる場合もあります。ネガティブな意見もしっかりと伝えることで、企業としての信頼性向上に繋げることが出来ます。ウィンザー効果をビジネスに活かしていきましょう。

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