ビジョンドリブンとは【メリットや促進するためのポイントも説明します】

記事更新日:2022年11月25日 初回公開日:2022年11月25日

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現代はビジョンドリブンな組織にすべきなのだと考える企業が多くなっています。ビジョンドリブンを用いた組織が注目されるようになった背景には、市場や社会情勢の変化が激しい昨今の市場が影響しているのです。ここでは、ビジョンドリブンが求められている理由やメリットを分析していきましょう。その上でビジョンドリブンを導入する際に有効な方法を具体的にお話していきます。会社が一丸となってビジョンを目指すことで、情報に惑わされない強い組織を作り、予測不可能な将来に対応できる企業にしていきましょう。

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ビジョンドリブンの意味

企業のビジョンを最優先とする方針

ビジョンドリブンは、企業のビジョンを最優先とする方針を採るという意味です。経営戦略や企業活動の意思決定などを、会社のビジョンの実現を中心に行います。市場や社会情勢の変動が激しい現代においては、将来の予測が非常に困難です。しかしビジョンドリブンを採る企業は意思決定の方針が揺るがず、意思決定のスピードが速くなります。変化や困難の中でも従業員は自発的に、目指すビジョンに向けて行動できるのです。企業の目指すべき方向性が可視化され、迷いがありません。

ビジョンドリブンが重要とされる理由

人材の流動性が高まっている

ビジョンドリブンが重要とされる理由の一つに、人材の流動性が高まっていることが挙げられます。グローバル化やオープンイノベーションなどにより、企業には多様な人材が多様な働き方で関わるようになりました。プロジェクト遂行メンバーが同じ目的、方向性を持たないと、バラバラになりマネジメントが困難になります。組織内外のメンバーの多様化が進んでも、ビジョンやミッションによって目標や行動指針が明確であれば、自律、自走しやすくなり、マネジメントしやすい環境構築につながるのです。

テレワークを導入する企業が増えている

新型コロナウイルスの流行によって働き方やビジネス構造の見直しが進み、テレワークを導入する企業が増えています。テレワークが進んだことで場所に縛られずに働けるため、人材をグローバルに集めることが可能になりました。一方同じ職場で意見を交わすことや意思の疎通をはかることが難しくなったため、業務の意味や目的が見えなくなりがちです。従業員一人一人が同じ目標に向かって働くためには、会社のビジョンを今まで以上に従業員に強く伝えていく必要性が高まっているのです。

ビジョンドリブンによるメリット

社員の主体性が向上する

ビジョンドリブンによるメリットの一つに、社員の主体性が向上するということがあります。ビジョンやミッションが十分に共有され浸透している企業では、業務の目的が明確になり、細かい指示を出さなくてもそれぞれの社員が判断できるようになります。そして社員のモチベーションは上がり、成長につながるのです。反対にビジョンやミッションが社員に浸透していない企業では、従業員は上司やトップに意見を聞いたり、判断を仰いだりすることが増えます。すると社員のモチベーションは下がり、事業を進めるスピードは落ちて業績が低下してしまう場合もあります。

意思決定をスムーズに行える

ビジョンドリブンでは、意思決定をスムーズに行えるというメリットがあります。ビジョンドリブンを導入した企業では、すべての意思決定と行動は会社のビジョンに沿ったものでなければいけません。複数の選択肢がある場合には何を選ぶのか、どのような仕事をするのか、どのように行動するのかなどすべてが会社のビジョンを軸にして決められることになります。目的や目指すものが明らかなので意思決定は素早く行うことができ、事業をより迅速に進めることが可能となるでしょう。

社員の満足度が向上する

ビジョンドリブンの導入により、社員の満足度が向上するというメリットがあります。企業のビジョンを社内で共有できていれば、社員から経営者や部門長などのトップに進言するなどボトムアップなチームをつくることも可能になるのです。たとえばビジョンやミッションにそぐわないことがあれば、若い社員であっても上司に対して意見をしやすくなります。フラットな社内環境にすることは社員にとって働きやすい環境となり、モチベーションをアップさせることが可能となるでしょう。

企業にマッチした人材を確保しやすくなる

ビジョンドリブンを採用すると、企業にマッチした人材を確保しやすくなります。企業のビジョンに共感し、その会社で働きたいと思う人が求職してくる可能性が高くなるのです。ビジョンに共感した人材は事業推進に積極的なので、自発的に仕事に取組み、ビジョンの実現に貢献しようとします。企業にとって非常に有益な人材を確保することが可能となるでしょう。採用活動では企業が何を目指し、どのように社会に貢献するのかなどの自社のビジョンを明確に掲げて採用活動を行うことが重要となります。

企業のブランディングにつながる

ビジョンを明確にして企業活動をするビジョンドリブンを採用することは、企業のブランディングにつながります。企業が社会にどのように貢献することを目指しているのかを知らせることは、企業のイメージアップにつながります。昨今では企業ビジョンに共感する人々は、その企業が提供する商品やサービスを選ぶ傾向があります。特に社会問題や環境問題の解決に貢献するようなビジョンを持つ企業を支持する人が増えているのです。ビジョンドリブンによって、企業活動も活性化させることができるでしょう。

ビジョンドリブンを促進する取り組み

1on1ミーティングを実施する

ビジョンドリブンを促進する取り組みとして、1on1ミーティングを実施することが効果的です。1on1ミーティングは、上司と部下の1対1で定期的に行われる対話を指します。1on1ミーティングの良いところは、現在進行している業務についてだけでなく、普段焦点が当たらないような会社のビジョン、目指す未来についての話などもできることです。仕事に対し不安や問題を抱えモチベーションが低下している部下に対し、ビジョンやミッションを話すことで業務を行う意義を認識させることで、モチベーションアップにつなげることができます。

社内表彰制度を導入する

会社のビジョンを社内に浸透させるには、社内表彰制度を利用することが有効です。自社の経営ビジョンに合った行動をしている人を社内表彰制度のなかでピックアップするのです。ロールモデルとなる人材像を示すことができるので、後に続く人の指針となるでしょう。また、表彰されることが従業員のモチベーションアップにつながることもメリットとなります。従業員は表彰されるにはどのような行動をすればよいかを考えるようになるでしょう。強くビジョンを意識するようになり、理解や浸透されるだけでなく具体的なアクションにつながるのです。

社内SNSを活用する

社内SNSを活用することで、ビジョンドリブンを浸透することが可能です。社内SNSとは短文で気軽に投稿し社内コミュニケーションを図ることのできるツールです。定期的なビジョンの発信や、ビジョンの再確認を行うことに利用できます。また、ビジョンに関する意見や感想も投稿しやすいので、相互理解が進むでしょう。ビジョンに沿った行動を手軽に評価できることも利点です。投稿や評価を話題にしてコミュニケーションを取ることに役立ち、お互いに褒め合う習慣につながりなどのメリットもあります。

研修制度を充実させる

ビジョンドリブンの促進には、研修制度を利用することが重要です。特に新入社員には研修の場でビジョンを紹介し、理解や浸透を図りましょう。新入社員は既存文化に染まっていないため、ビジョンをシンプルに捉える傾向があります。新入社員からビジョンを浸透させていけば、数年後には社風として定着し、社内の当たり前の考え方として受け入れられるでしょう。社内の人間であれば誰でもビジョンを知っている状態にするため、新入社員はもちろんそれ以外の人を対象とした研修の場も効果的に活用しましょう。

ビジョンドリブンを成功させるポイント

具体的なビジョンを掲げる

ビジョンドリブンを成功させるポイントは、具体的なビジョンを掲げることです。説明に時間がかかるような分かりにくいビジョンでは、共感が得られない可能性があります。ビジョンは社内だけでなく取引先やステークホルダーなど、社外にアピールするための材料にもなるので、自社の特徴を知らない人でも理解できることを意識する必要があります。従業員が行動につなげられるような具体的なビジョンを示すことで、日常の業務や行動に変化が起きやすくなり、社内の活性化が進む要因となり得ます。

ビジョンを理解しやすい表現にする

ビジョンを理解しやすい表現にするよう工夫しましょう。シンプルなキャッチフレーズを用いることが大切です。また、ビジョンを作った背景も合わせて広く周知することで共感を得られやすくなるでしょう。文章としてまとまっていてあまり堅くなりすぎないように気を付けながら、具体的にビジョンがイメージでき、想いが反映されている表現であることに注意して作りましょう。ただし他者の知的財産権を侵すような名称は決して利用してはいけません。ビジョンが決まったら、社内ポスターや小冊子、会社案内などを作成すると社内周知に効果的です。

ビジョンの目的を正しく伝える

全社員に向けてビジョンを掲げる理由や目的を正しく伝えることが大切です。会社の規模や成長の段階に応じてビジョンは変化するものであることも伝えながら、その段階に合ったビジョンを作っていきましょう。会社の現状や実態に合うビジョンを作ることができれば、達成することが会社にとってどのようなメリットがあるかをイメージしやすくなります。ビジョンを掲げることによって、社員の共通の目標として会社の理想的な将来像を描くことが可能となり、共感を高められるのです。

長期的な視点を持って取り組む

ビジョンドリブンは長期的な視点を持って取り組む必要があります。短期間で組織にビジョンを浸透させるのは簡単ではありません。従業員に繰り返し時期を分けて示し、新しく入社する人にはその都度事細かに伝えていきましょう。数年がかりで達成できるようになることを目指しましょう。結果を急ぎ、ビジョンドリブンであること自体が目的になってしまっては意味がありません。達成したいものは何なのかを見失わないようにしながら、長期的に浸透させ行動につながるように働きかけていくことが大切です。

まとめ

ビジョンドリブンで対応力の高い組織を目指しましょう

現代はインターネットやSNS、メッセンジャーアプリの使用による気軽な情報コミュニケーションにより、消費者ニーズやトレンドの変化するスピードが速くなっています。今意思決定しようとしていることが数週間後には古くなっていることもあるのです。将来の予測が困難な時代に突入しつつあるという指摘もされています。このような市場や社会情勢の変化が激しい中で、変化に惑わされずに企業活動を行えるということは強みになります。会社のビジョンを明確にし、社員がビジョンに向けて行動できるようにするビジョンドリブンの手法を用いて、対応力の高い組織を目指しましょう。

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