リフレクションとは?【反省との違いやメリットなどについて】

記事更新日:2021年06月11日 初回公開日:2021年02月08日

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人材教育の分野でにわかに注目を集めるリフレクション。「客観的に過去を振り返りつつ検証する」という意味があることから、反省と混同している場合も多いのではないでしょうか。しかし、両者には明確な違いがあります。反省をすると確かに過去のミスを改善することはできるものの、未来の行動にはつながりません。そのため、社員の意識改革や人材教育を行う場合、ネガティブな面だけではなくポジティブな要素も取り入れて検証を行うリフレクションが重要となってきます。今回は、人材教育で活用されるリフレクションの効果やメリット、実施方法などを解説します。特に新入社員研修のテーマなどに悩む人事担当者の方に最適ですので、ぜひ最後までご覧ください。

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リフレクションとは

客観的に自己を振り返ること

リフレクションとは、自分自身を客観的に見つめ直すこと、振り返ることを意味します。もともと「reflection」という言葉自体には「反射・反映・内省」といった意味があります。そして組織学習の研究者であるドナルド・ショーン氏によって「自身の行為における内省」と定義付けられました。ポジティブかネガティブであるかにかかわらず、過去の現象や事実を客観的に見直すことで、新たな気付きや発見を得る未来的な思考方法といえるでしょう。

仕事を振り返ること

前述した通り、リフレクションには「客観的な内省」という意味がありますが、仕事を振り返って未来志向につなげる考え方も存在します。自己だけではなく仕事を思い返す内省によって自身の言動を改善できます。また、個人の業務改善ばかりかチーム全体のコミュニケーション向上や効率化につながります。そのため、現在ではリフレクションの考え方を組織改革や人材育成に活用する企業が増えています。これを「リフレクション教育」といいます。個々の社員がそれぞれ客観的な内省と行動の改善を繰り返すことで、組織全体に未来志向のポジティブな雰囲気が生まれることがメリットです。

リフレクションと反省の違い

反省は同じ過ちをしないよう考えること

同じような意味として「反省」という言葉があります。一見するとどちらも同じ意味に感じてしまいますが、実は明確な違いが存在します。反省とは、過去の出来事や自身の行動を思い返し、二度と同じ失敗を繰り返さないように考えることです。リフレクションも過去を思い返すまでは同じですが、自分の失敗だけではなく、自分が行った業務そのものや成功体験まで見つめ直す点が異なります。反省の場合は過去の失敗に焦点をあてています。反省をするときは「二度と失敗したくない」「失敗したときの気持ちを味わいたくない」という気持ちが働くため、「ネガティブな振り返り」ともいえるでしょう。

リフレクションは自己を客観的に見つめ直すこと

一方、リフレクションは失敗や成功にかかわらず、過去の出来事や自分の仕事、仲間の言動まですべてを思い返します。第三者的な視点に立って物事を考えるということです。反省とは違って失敗を改善するだけではなく、新しいアイデアを生み出したり、チーム内のコミュニケーションを円滑にすることができます。失敗とその改善に焦点を当てた反省とは対照的ですよね。自分および組織全体の未来につなげようと思考することから、リフレクションは「ポジティブな振り返り」といえるでしょう。

リフレクションの目的

過去の出来事を未来に生かす

リフレクションを実施する第一の目的は、過去の出来事や言動を振り返って未来に生かすことです。過去を思い返す場合は成功と失敗のどちらの事例も見直すため、将来的な自己成長や事業の成功につながりやすくなります。たとえば、「顧客へ数量を間違えて納品してしまった」としましょう。納品ミスは反省によって改善することはできますが、改善後の未来が見えてきません。そこで、「顧客へ数量を間違えて納品してしまったが、製品の内容については満足しているようだ」と、ポジティブな出来事も振り返ってみましょう。仕入担当者に発注ミスを伝えて改善を図るほか、開発担当者に顧客の意見を伝えてさらに製品を改善していくことも可能になります。

業務の改善

第二の目的として、業務の改善が挙げられます。たとえば、過去に起こしたミスを繰り返さないよう業務内容を見つめ直すことができます。ほかにも現在の業務内容をつぶさに検証し、より素早く、正確に業務を遂行できるよう改善を図れるでしょう。ただし、自分一人で内省と改善を繰り返すだけでは、自身では気付きにくい長所や欠点を見逃しがちです。そのため、より客観的な情報を得るために社員同士でリフレクションの場を設けることも重要となります。社員間で素直な意見を出し合う環境を作ることも経営者や人事担当者の大きな役割といえるでしょう。

社員のリーダーシップ能力を高める

最後の目的が、各社員のリーダーシップ能力を高めることです。過去の出来事や自他の言動を思い返すことで、「次にどうすべきか」ということがイメージしやすくなります。たとえば、同僚が暗い顔をしている場合を例に挙げてみましょう。仕事について悩みを抱えている可能性があったり、反対に高い営業成績をあげている社員を調査して、彼が普段から心がけていることを組織間で共有することもできるでしょう。リフレクションを行うということは、自分の働いている職場もしくは仕事に関する変化を探ろうとするため、自発的な行動につながりリーダーシップ能力を高めます。

リフレクションの方法

出来事を振り返る

リフレクションを実施する方法には3つの手段が存在します。中でも最初に行うべき方法は、過去の出来事について詳細に渡って思い返してみることです。出来事を思い返す際には、テーマや範囲を絞るようにしましょう。たとえば、「社内の承認フローが複雑かつ非効率的に思えたため、会議にて改善策を提案した」などです。ここでは「会議で自分が提案した内容」がテーマになっていることが分かります。あくまでも客観的な検証であり、何かが起こった事実のみを取り上げることがポイントです。

他者・環境を振り返る

次に、想定した過去の出来事に対し、周囲の人物がどのような反応を示したのか、または新たにどのような出来事が起こったのかを思い返してみましょう。前述した例を用いると、「改善案を提案したにもかかわらず、特に課長と部長からの反応が悪かった」「若手社員は賛同してくれる人が多かった」などです。この時点で自分の提案に賛成してくれている若手社員と、反対の姿勢を持つ上司がいることが分かります。ただ、賛成したから良い、反対したから悪いという主観的判断ではなく、他者や環境を思い返す場合でも客観的に起こった事象のみを取り上げることが大切です。

自己を振り返る

最後に、他者や環境を思い返した際に見えてきたことを基に、自分自身の行動や考え方を見直していきましょう。周囲で起こった出来事に対し、「なぜそのようなことが起こり得たのか」と突き詰めていくと次の行動が見えやすくなってきます。たとえば、自身の提案に反対した上司に対し、「現在の業務に修正を加えたくないから反対をしているのでは」と、一つの仮説へとつなげることが可能です。すると、その後は上司としっかりと話し合って自分の意見を伝えるほか、若手社員同士で連携を取りつつ上司を説得するなどの案が浮かんできます。

リフレクションのメリット

社員が自分で気づきを得る

リフレクションとは、受動的ではなく自発的な行動を促す自己啓発手法といえます。なぜなら、過去を見直したうえで将来的な自己の言動を決定する、いわゆる意思決定になり得るからです。一方の反省の場合、過去の過ちを見直すという意味で改善にはつながるものの、それ以上の行動に発展しないことも珍しくありません。リフレクションを行うことで社員一人ひとりが自分で気づきを得た後、将来的な改善策や具体的な計画にまで発展することがあり、組織にとって大きなメリットとなります。

行動に変化が生まれる

先ほど、リフレクションとは「ポジティブな振り返り」とお伝えしました。過去の反省といったネガティブな要素だけではなく、成功体験や周囲の喜び・楽しさといった感情まで検証しようとするからです。一方、反省だけを行う場合、将来的なミスを防止しようと考えるものの、「ネガティブな振り返り」なので新しい行動やアイデアの創出にはつながりにくいといえます。リフレクションではポジティブ・ネガティブにかかわらずすべての出来事を検証するため、「次はこのようなことを行ってみよう」という新しい行動に発展します。社員一人ひとりの行動に変化が生まれることで、組織全体の雰囲気が明るくなるなどの好循環へとつながることでしょう。

リフレクションを研修に導入する

新入社員研修

リフレクションは反省と区別がつきにくいこともあり、「明日からリフレクションを始めましょう」と口頭で指示を出しただけでは成果が出ません。また、社員全員の意識が変化して初めてリフレクションの成果が出たともいえます。そのため、研修など多数の社員が参加して意識改革を行うことが理想的です。中でも新入社員研修でリフレクション講習を行う企業が少なくありません。社会経験が浅い人ほど良い意味で組織風土に染まっておらず、柔軟な考え方や行動を取り入れることができるからです。新入社員のうちから自発的な行動を癖付けることにより、モチベーションを高め、早期離職の防止にも期待できるでしょう。

ミドルシニア向け研修

40代~50代向けの、いわゆるミドルシニア向け研修でもリフレクション講義が有効です。経験豊富なミドルシニア層だからこそ、自分なりの成功体験やノウハウを持つ方も多いでしょう。しかし、過度な自信がかえって新しい行動の阻害や他者の意見を無視した考え方につながることも珍しくありません。そのため、「真っ白な状態で客観的に自分自身を見つめ直してみる」というテーマで研修を行うことで、ミドルシニア層にも新たな考え方が芽生える可能性があるでしょう。

リフレクションの注意点

失敗にばかり目を向けないようにする

まず、失敗にばかり目を向けないように注意が必要です。過去の失敗に焦点をあててしまうと反省となり、未来の行動や計画が見えづらくなってしまうからです。確かに過去の失敗をすべて改善すれば100%正しい業務を遂行することができます。しかし、仕事では失敗をしないことよりも、たとえ失敗しても新しいことにチャレンジすることのほうが大切です。そのため、リフレクションでは失敗も含め、すべての出来事や自身の行動を検証するようにしましょう。

誰の過失であるか突き詰め過ぎないようにする

リフレクションを行っていると、ミスや失敗の原因が明確になるケースも少なくありません。たとえば、発注予定よりも多くの製品が入荷した場合、仕入担当者のミスであることは明白です。しかし、その過失をあまりにも細かく、しつこく追及してしまうとかえって相手との仲が悪くなり、業務に支障が出てしまう恐れがあります。リフレクションの目的は他者の失敗をあぶり出すことではなく、業務の改善や社員の意識改革にあるため、手段と目的を混同しないよう注意しなければなりません。

ポジティブな振り返りであることを意識する

前述した2つの注意点は、いずれも「ネガティブな振り返り」を行っている点で共通しています。過去の失敗や他人のミスといったネガティブ要素をいくら取り上げても未来の行動にはつながりません。そのため、先ほどお伝えした「リフレクションはポジティブな振り返り」であることを念頭に、将来的で希望のある行動につながるような検証を行うことが大切です。例としては、「Aさんが起こした重大なミスを防ぐにはどうすべきか」と一つの側面のみを考えない。「現在の業務はAさんのキャパを超えている可能性があり、ほかの人で補えないか」と、別の視点から検証することもできるでしょう。

まとめ

リフレクションで社内の振り返りをしよう

リフレクションとは「ポジティブな振り返り」であり、過去のあらゆる出来事や自身の行動を見直し、将来的で希望のあるアイデアや行動につなげていくための考え方です。自分や他者のミスに焦点を置いた反省とは異なり、成功体験や明るい出来事まで検証することがポイントといえます。リフレクションを実施することで社員一人ひとりが新たな発見を得るほか、自発的な行動を促し、組織内の業務・モチベーション改善に発展させることができます。社員一人ひとりを教育することは現実的ではないため、研修を開いて周知徹底する方法を試してみてください。

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