採用工数とは【採用コストとの関係性や工程、削減方法などを解説します】

記事更新日:2022年05月12日 初回公開日:2022年04月27日

人を採用するには必ずコストが発生します。求人媒体などに広告費をかけていなくても、求人原稿を作成し応募者への対応や面接などを行っている採用担当者には見えないコストがかかっています。採用コストや工数の削減でお悩みの人事担当者の方も多いのではないでしょうか。見えていないコストを採用工数といいますが、採用工数を減らすにはどうしていくべきなのか。採用工数を削減する方法等もいくつか紹介していきます。採用工数でお悩みのご担当者の方はご一読頂き、貴社の採用活動最適化への参考にしてみてください。

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採用工数とは

採用までに要する作業手順の段階数のこと

工数という言葉をよく耳にする方も多いかと思いますが、工数とはある作業を行うのに必要とされる総作業時間や仕事量のことを指します。採用工数とは、採用までに要する作業手順の段階数のことです。採用工数には面接や書類選考だけではなく、求人原稿の作成や広告媒体を使用する場合は担当者との打ち合わせや求職者からの問い合わせや内定通知後の内定者フォロー等様々な作業が含まれています。求人広告にコストがかかっていなくても、求人広告を出すまでの採用担当者の工数がかかっている為見えないコストである採用工数が発生するのです。

採用工数と採用コストの関係性

採用コストが低く採用工数が多い場合

採用コストが低く、採用工数が多いのは「アグリゲーションサイト」などを使用した採用です。アグリゲーションサイトとはIndeed等のインターネット上で多く公開されている情報を集めて整理しユーザーの必要に応じて提供するサイトのことをいいます。コストは低く抑えられますが定期の情報発信やコンテンツ作成などにかなりの工数を要します。無料サイトは多くの企業が使用している為、上位に求人を表示させるためには工夫が必要となり工数を要します。ただし、転職を積極的には行っていない潜在層へのアプローチや自社に興味を持ってもらうための仕組みづくりには適してるといえます。

採用コストが高く採用工数が多い場合

採用コストが高く、採用工数も多いのは「ダイレクトスカウト」や「スカウト型の求人サイト」を使用した採用です。直接スカウトメールを送るのが採用工数として発生し、メールの開封率は30〜40%で返信率は10%以下、応募率は更に低くなるため、採用するためにはたくさんのスカウトメールを送る必要があります。またコストに関しては求人サイト上のスカウトサービスはオプションになっている場合が多いことから割高になる可能性が高いです。採用が難しい職種や知名度があまり高くない企業などはスカウトメールを活用したほうが良いといえます。

採用コストが低く採用工数が少ない場合

採用コストが低く、採用工数が少ないのは「ハローワーク」や「求人広告」を使用した採用です。ハローワークや求人広告などは採用コストが低いだけではなく、採用工数もあまりかかりません。しかしハローワークに出ている求人数も多く、上位表示等もできないため、求人を出して一定期間は応募が見込めますが長期での効果はあまり高くありません。また、母集団形成が難しく自社で求めている人材に出会える可能性が低いのが特徴としてあります。その為、単独で求人を出すのではなくいくつかの手法と組み合わせて行う必要があります。

採用コストが高く採用工数が少ない場合

採用コストが高く、採用工数が少ないのは「人材紹介」を使用した採用です。人材紹介会社が自社で求めているスペックを持った人を紹介してくれるため、求めている人材とのギャップも少なく、採用工数も少なくすみます。無料求人サイトやダイレクトスカウト・ハローワークなどと比べて採用にかかるコストは高くなってしまいますが、普通の求人では人を採用するのが難しいような職種や能力の高い人材を求めている企業の方には、人材紹介が最もおすすめと言えます。

採用工数の削減が求められる背景

採用競争の激化

採用工数削減が求められている理由は、採用競争の激化です。売り手市場のため働き手よりも求人数のほうが多く、求職者はより良い条件の求人を選べる傾向にあり、更に少子高齢化によって労働人口が減少の一途を辿っているのも採用闘争激化の原因となっています。また求職者の情報を入手できる選択肢が広がり入社経路が今までにないほどに多様化しているため、従来の求人広告だけではなくSNSやオウンドメディアなど様々な手段を用いて求人を出している企業が増えています。

採用コストの削減

採用競争の激化だけではなく、採用コストを削減するという点においても採用工数の削減が求められています。知名度が高く、求人活動を何もしなくても応募がある大企業に比べて中小企業は社員数も少ないため、なかなか採用にコストをかけられないという企業も多くあります。その為、人材不足に陥っていたとしても採用コストを削減しなければならない企業も増えてきており、採用コストを削減するために採用工数の削減も求められています。

採用における6つの工程

認知

採用活動における最初の工程は「認知」です。就職活動を控え企業選定を行っている大学生や転職を考えている人たちに向けて、自社の存在を知ってもらうことが採用活動における第一歩です。求人媒体を使って求人を出したり、会社説明会を実施したり、企業のHPやSNS上で社員紹介を行い多くの人に自社を知ってもらう機会をつくります。それだけではなくすぐには転職を考えていない潜在層の人たちにもアプローチを行うことが出来ます。

興味

次に「興味」です。求人媒体を見た人や、SNS上で貴社の存在を認識した人たちが関心を持ち、会社のHPやSNSで検索をします。その興味を次のフェーズに繋げるために必要なことは、職場の雰囲気や仕事内容、やりがいなどをHPやSNS上にアップすることです。入社してからのイメージを想像出来るような情報を開示することでより貴社への興味も高まります。求職者がどういう情報を求めているのかを的確に判断して発信することが大切です。

検討

「興味」の次は「検討」に移ります。求人媒体や会社のHPなどを見て興味・関心を持った求職者が、実際にその企業を受けるかどうかを決めるフェーズへと入ります。検討を行っている段階の求職者は、企業の採用担当者に問い合わせを行ったり、ほかの求人と比較してどの求人が自分に合っているのかなど様々な条件で比較して応募する企業を探しています。その為企業側としてすべきことは、自社の魅力をしっかりとHPやSNSで発信することです。

応募

「検討」が終わると、実際に求人に「応募」するフェーズへと移行します。ハローワークや求人広告から応募を行います。先述したように認知から応募までのフェーズの中で実際に応募へと行動を移す人数はとても少なくなります。その為せっかく応募しようと思ってくれた応募者に対して応募のフローが複雑になっていると、応募意欲も薄れてしまうため、ストレスなく応募へと進めるようにする必要があります。スムーズに応募が出来ることで、求職者の志望度を維持したまま、次の選考へと移ることが出来ます。

選考

応募してくれた人を選定する「選考」へと移っていきます。選考では書類選考や能力適性検査、SPIといった筆記試験や面接等様々な種類があります。筆記試験では一般常識や能力検査で一定以上の能力があるのかを数字では判断できない情報が得られ、面接での判断材料にすることでミスマッチを防ぎます。限られた時間の中で応募者を判断しなければいけない面接では、話しやすい雰囲気作りを行う必要があります。入社してほしい応募者に対しては面接の場で会社の魅力を伝えて志望度をより高めることが大切です。

入社

採用プロセスの最後のフェーズである「入社」です。これまでの工程を経てようやく入社してほい人が決まり、内定を出せたとしても実際にその人が入社してくれる保証はありません。応募しているのが1社だけという人はほとんどいませんし、優秀な人ほど他社から内定を受けていることが多いです。内定通知を出してから入社日まで何のフォローもないと内定者の不安が増え辞退されることもある為、懇親会や入社前研修等を行いコミュニケーションを取ることが大切です。ただし、内定者の負担になりすぎないように注意することも必要です。

採用工数を削減する方法

採用活動のオンライン化

採用工数を削減する方法として、採用活動のオンライン化があげられます。応募前の問い合わせや書類の送付を電話・郵送で対応するのではなく、メールなどでやり取りを行います。SPIなどの筆記試験、合否通知などもオンラインで行うことで、事務作業の必要がなく工数削減が見込めます。面接もオンラインで実施することにより採用工数の削減だけでなく面接場所を設定するコスト削減にもつながります。またオンライン面接により遠方からも参加できるため、母集団形成にも役立ちます。内定を出した後もオンラインであれば、内定者に合わせたフォローが可能になります。

アウトソーシングの利用

アウトソーシングを利用することも採用工数の削減に繋がります。採用の専門会社に依頼することで、求人に対しての反響を検証しながら表現を最適がすることができ、採用マーケティングの工数を減らせます。また、説明会を実施する時により多くの応募者を集めたい場合は人材を見抜くスキルよりも、多くの来場者への対応の迅速さが求められるため、イベントに慣れている代行会社に依頼するほうが効果的です。書類選考や試験等においても、ツールと合否基準が明確であれば人事担当である必要はないため、専任の担当者を配置することも可能です。

HRテックの導入

HRテックの導入も工数を削減できる方法の一つです。HRテックとはAIやクラウド等最新の技術を用いて人事にかかわる業務を効率化するための技術です。AIで問い合わせ対応を行う為、応募者のデータ収集にもなる為採用時の判断としても利用できます。書類選考では過去入社した人のデータを学習させておくことで、自社で活躍している人に近い人材をフィルタリングすることが出来、大幅な採用工数の削減が可能となります。面接では、過去の合否などを学習したデータ分析から合否を決定し、人の経験や勘に頼ることがないため採用の効率化も図れるとされています。

採用チャネルの取捨選択

採用チャンネルを自社に合わせて取捨選択するのも工数を削減する方法の一つです。採用チャンネルは多様化しており、求人情報専門チャンネルからの応募が一般的でしたが、今ではSNSやオウンドメディアなどの多岐にわたっています。したがって、より自社にあったチャンネルを選ぶ必要があります。自社にあったチャンネルを選ぶためには、各採用チャンネルの特徴をとらえて自社のニーズや特徴に合わせて適材適所で複合的に利用しましょう。過去の実績を洗い出し、数字としてチャンネル選びの根拠を提示することも大切です。

まとめ

採用工数を見直して採用活動の最適化を図りましょう

採用工数と採用コストの関係や採用工数の削減方法などを中心に、採用工数について解説しました。採用工数の見直し、採用コスト削減はどの企業においても1度は課題として上がる問題のひとつと言えます。採用コストを0にして求人を行うことはできませんが、貴社内でのコストと工数のバランスを考えながらどこにコストをかけていくのかという見直しが重要です。採用工数を削減する方法を参考にしていただき、貴社にあった方法で採用工数の見直しを行った上で採用活動の最適化を行っていきましょう。

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