モラハラとは【被害者・加害者になりやすい人の特徴やモラハラに当たる事例について解説します】

記事更新日:2023年12月08日 初回公開日:2023年12月08日

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ハラスメントには様々な種類があり、近年益々増加傾向にあります。職場でのハラスメントも増えており社会問題になりつつあります。パワハラやセクハラに対して対策を行っている企業は増えてきていますが、パワハラやセクハラだけでなく職場でのモラハラに悩んでいる人も少なくありません。モラハラを受けた人はメンタル不調になり心身ともに不調が表れます。モラハラが起きている職場は戦力を失うだけでなく企業全体に悪影響を及ぼす可能性もあります。今回はモラハラについて解説していきます。人事担当者の方は参考にしてみてください。

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モラハラとは

常識を超えたいやがらせやいじめ

モラハラとは、常識を超えた嫌がらせやいじめのことです。モラハラはモラルハラスメントの略語で、モラル(倫理)を盾にして行う嫌がらせのことを言い心理的虐待とも呼ばれています。モラハラをされた被害者は精神的な虐待を受けたことにより、自尊心を傷つけられてしまいます。心理的に嫌がらせを受けている立場にも関わらず、「自分が悪い」と感じやすくなる特徴もあるため問題が大きくなりやすい傾向にあります。またDVなどと異なり、見た目ではわかりづらいのが問題です。

パワハラとの違い

モラハラとパワハラは概念として対立している訳ではないため、行為自体がどちらにも当てはまる場合もあります。パワハラは職場で起きる事が多いのに対し、モラハラは場所を選びません。職場で起きる事もありますが家庭内で起きる事が多いとされています。またパワハラを行うのは何らかの社会的地位が優位にある人が行いますが、モラハラは相手との地位を問うものではありません。夫婦の間や恋人同士など対等な立場であるにもかかわらず起きてしまうハラスメントです。

モラハラの被害者になりやすい人

自己主張が苦手な人

モラハラの被害者になりやすい人は、自己主張が苦手な人です。自己主張が苦手な人は、自分の考えや感情を上手く表現することが出来ず言いたいことを相手に上手く伝えることが出来ません。その為、相手がもし攻撃的な態度や行動を表してきたとしても自分の主張を行えないことが考えられます。モラハラ加害者は相手を抑圧したい意識が強いため、相手を言葉で攻撃し精神的に追い詰めようとしてきます。言動で自分の意思を伝え反論することを苦手としている人は、モラハラ被害にあいやすくなる可能性があります。

素直で真面目な人

モラハラの被害者になりやすいのは、素直で真面目な人です。素直に相手の言う事を受け入れてしまう人も、モラハラを行う人が狙いやすいタイプです。素直で真面目な人は、あえて相手の言動と違う事をしようとは考えずにそのまま受け入れてしまい、他の選択肢を考えません。モラハラを行う人は、素直に自分の言動を受け入れてくれる人を好む傾向にあるため、相手が疑わない素直さに漬け込み精神的苦痛を与えコントロールしようとします。

周りの雰囲気に合わせる人

モラハラ被害者は、周りの雰囲気に合わせる人が会いやすい傾向にあります。自分の意見や考えがあったとしても、そこに自信が持てずにいつも周りの雰囲気や意見に合わせてしまう人も、モラハラ被害にあいやすくなります。周りに合わせて自分に自信がない人は、自己肯定感が低い人が多く相手からの高圧的な態度に立ち向かう自信がありません。モラハラを行う人は、一般的な傾向として外面がいいことが多く親切心で近づいてきます。断ることが苦手な人はモラハラ被害にあいやすくなります。

モラハラの加害者になりやすい人

自分の意見に固執する人

モラハラの加害者になりやすい人は、自分の意見委固執している人です。モラハラを行っている人は、自分の言動が正しいと思い込んでおり他人に意見されることを嫌います。モラハラ加害者は自己中心的な人が多く、常に自分中心で考えているため自分の思い通りにいかない場合はイライラする・怒るなどの行動に繋がります。思い込みが激しい傾向にもあり、他人の意見を受け入れる余裕がないため自分の考えが常に正しいと思っています。

ストレスの多い人

ストレスが多い人もモラハラの加害者になりやすい傾向があります。一見すると、モラハラを行っている人は人にストレスを与える側であり加害者がストレスを抱えているようには見えません。しかしモラハラを行う人は、自分が育ってきた家庭環境が影響してモラハラをしてしまうようになる場合もあります。親からモラハラを受けていた人や、上司から嫌がらせを受けていたなど様々なストレスを受けていた場合に、自分がモラハラ加害者になってしまう場合があります。

職場におけるモラハラの具体例

無視をする

職場でのモラハラの具体例は、無視をすることです。モラハラされている人からの連絡や発言を無視するのも職場でのモラハラの典型的な例といえます。加害者一人で被害者を無視する場合もあれば、チーム内で示し合わせを行って無視するなどといった場合もあります。また被害者からの言葉や連絡を無視するだけでなく、業務上に必要な会議の連絡や共有事項などを被害者だけ除外して共有するといった悪質なものもあります。単なる嫌がらせで終わらず業務に影響を及ぼします。

プライベートに介入してくる

職場においてモラハラは、プライベートに介入してくることです。必要以上にプライベートの事を聞いてくるようであれば、それもモラハラの一種に該当します。モラハラ加害者は被害者をコントロールしようとするため、無自覚に行っている場合があります。コミュニケーションの一環として休日の過ごし方や趣味などを聞いてくるのであれば問題ありません。しかし趣味を否定してくる・家族や恋人について深く掘り下げようとしてくるのであれば、モラハラを疑うべきです。

誹謗中傷をする

誹謗中傷も職場においてのモラハラの典型的な例です。職場での誹謗中傷は様々です。太っている人に対して「デブ」と見た目をからかう言動や、「仕事が遅くてイライラする」などの軽蔑発言もモラハラに該当します。仕事の出来る同僚と比べて、「それで同じ給料をもらってるの?」などといった侮辱も該当しその他大勢がいる中でいう事によって、陰口などに繋がりより一層被害者が精神的に追い込まれます。直接の文句だけでなく、責任転嫁などもモラハラの一種です。

仕事の妨害をする

仕事の妨害を行うのも、職場でのモラハラです。職場でのモラハラは上司や先輩・同僚など、会社で働いていくには中々距離を置くことの出来ない関係性の人から行われます。モラハラ加害者はそういった関係性を上手く活用して、一見すると業務上のやり取りに見せかけた嫌がらせを行ってくる場合があります。業務に必要な資料を隠す・嘘の情報を教える・力量に合わない過少もしくは過大な仕事を押し付けるなどです。子供じみた嫌がらせですが、モラハラ加害者は無自覚で行っています。

モラハラによる心身への影響

心身症

モラハラによる心身への影響は、心身症になって現れます。心身症は数ある身体疾患の中でも、発症や経過に心理社会的ストレスの影響によって機能的または器質的な障害を伴った疾患軍です。おもな症状としては、頭痛や動機などがあります関係する病気として、過敏性腸症候群や本態性高血圧症・機能性ディスペプシアなどが当てはまります。過敏性腸症候群は精神的なストレスなどによって腸の働きに異常が生じる病気です。機能性ディスペプシアも精神的なストレスが影響しています。

うつ病

モラハラを受ける事によって、うつ病になってしまう可能性もあります。ハラスメントを受けた人の中で発症しやすいのが、うつ病です。うつ病は精神的ストレスや肉体的ストレスが重なった場合など、様々な理由で脳の機能が正常に機能しなくなる現象です。うつ病の症状は軽度な物から重度な物まで様々ですが、気分が重い・眠れないなど人によって症状が異なります。うつ病になってしまうと回復までに時間が掛かることもあり、無理をしてしまうと余計症状が悪化する恐れもあることから注意が必要です。

適応障害

モラハラ被害者は、適応障害になってしまう可能性があります。適応障害はストレスが原因となり、情緒面や行動面で発症する病気です。適応障害を発症してしまうと、社会機能に著しい影響を与えてしまいます。情緒面に大きく影響した場合の症状は、常に涙もろくなり不安感が強くめまいなどを引き起こしやすくなります。行動面に影響してしまうと、人が変わったように物を壊す・まじめな人が無断欠勤するようになるといった症状があります。日常生活に大きな支障を及ぼしてしまいます。

心的外傷後ストレス障害

心的外傷後ストレス障害をモラハラによって発症する場合もあります。心的外傷後ストレス障害はPTSDとも言われており、強烈なショッキングな体験をした人や強い精神的ストレスを受けた人に表れやすくなります。対象の出来事が心のダメージとなり、時間が経ってからもその経験に対して強い恐怖を抱いている状態を指します。心理的外傷後ストレス障害は、取り乱し情緒が不安定になるなどの症状がありひどい場合は自殺を考えるようになることから、特に注意が必要な精神障害です。

モラハラが起きた場合の対処法

被害者に証拠を集めてもらう

モラハラが起きた場合は、被害者に証拠を集めてもらうようにしましょう。モラハラ被害者の証言だけでは客観的にモラハラだと証明することは出来ません。モラハラされていることを証明するためにも、しっかりとした証拠を集めてもらう事が重要です。暴言などの嫌がらせを受けている場合は、ボイスレコーダーで音声を残しておくことで証拠となります。メールやSNS上で嫌がらせをされている場合は、メールの保存ややり取りのスクリーンショットを取っておいてもらいましょう。

社内相談窓口を強化する

モラハラが起きた場合の対処として、社内相談窓口を強化することが大切です。2022年4月からパワハラを防止するために、相談窓口の設置があらゆる企業で義務化されました。相談窓口を設ける事で、従業員が相談しやすくなります。パワハラ防止として設置されていますが、あらゆるハラスメントに対して丁寧な運用が重要です。相談窓口は秘密厳守で、相談者や内部通報者に不利益を与えないことが大前提となっています。ただ形だけの運用を行うのではなく、問題が生じた際に対応できるよう強化しておきましょう。

まとめ

モラハラをよく理解し、上手く対処できるようにしておこう

モラハラ加害者になりやすい人の特徴や、職場でのモラハラ例などについて解説しました。モラルハラスメントは実際に暴力として加害を行う人は少ないですが、精神的な嫌がらせを行い被害者を追い詰めていきます。暴力を行わないため、第三者からは中々発見することが難しく証明も簡単ではありません。しかし心の傷は身体に負った傷よりも深く感知することが難しい場合が多い傾向にあります。モラハラが起きてしまうと、職場の空気が悪くなり生産性の低下や離職に繋がる恐れがあります。モラハラを理解して、上手く対処できるようにしましょう。

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