内省できる人が成長する理由とは?【内省できない人の分類や内省の方法なども紹介します】

記事更新日:2024年01月15日 初回公開日:2024年01月15日

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会社など多くの人が集まり行動する場では、間違いを指摘しても非を認めない、行動を改めない人も少なくありません。このように自分を客観的に振り返ることのできない人には内省が足りていない可能性があります。内省とは自分の周囲で起きた出来事について、自分の言動や考え方を振り返ることを指します。そのため、内省できない人は自分を客観的に見つめ直せない人でもあり、自分の欠点や長所にも気づきにくいので放置していると周囲の人だけでなく本人のためにもなりません。今回はそんな内省できない人の特徴や、内省の意味と目的などをご紹介します。

内省とは

起きた出来事に対して自らの言動を省みる行為

内省とは起きた出来事に対して自らの行動を省みる行為を指す言葉です。内省は一つの物事の過程から結果に至るまで、自分の言動や考えを振り返ることとも表現できます。例えば、自分が仕事で成功した際に、自分のどのような行動や考え方が成功の要因にあったのか、失敗した時には何が原因か考えることが内省と言えます。自分の過去の行動を振り返ることは、自分の欠点の改善や長所を伸ばすためにも有効な行為です。そのため、内省はできない人は自分を省みる機会に恵まれず成長のチャンスを失っていると考えられます。

内省と反省の違い

反省は失敗した自分を見つめ直す

反省とは、自分が失敗した際に自分の何が悪かったのかを見つめ直す行為です。反省は内省と意味がよく似ていますが、内省はどのような時にも自分の言動を振り返るという意味のため、適用範囲が反省よりも幅広いという特徴があります。そのため、自分が成功した場合や成功や失敗の判別がつかない場合にも該当します。このような理由から反省は悪い出来事が起きた際に自分を振り返る行為であり、内省は明確な理由が無くても自分の行いを省みる行為と区別できます。

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内省と内観の違い

内観は心に対してアプローチする

内観とは自分のその時の精神状態や感情の動きを観察する行為のことを指す言葉です。内観は自分の内面にある感情を主軸に自分を振り返る行動で、心理療法でも治療の一環として用いられています。これに対して内省は自分の感情の変化など内面的な部分だけでなく、実行した言動や状況など外面的な部分も含めて客観的に見つめ直す行為です。そのため、内省と内観は一部意味が被りますが、目を向ける範囲は内省の方が広く内観は人が内省を行う上で辿るプロセスの一部と解釈することもできます。

内省できる人が成長する理由

自己分析ができている

内省できる人は同時に自己分析ができている人でもあります。例えば、内省できない人は自分の長所や短所を知ろうとしないため、欠点の改善や長所を伸ばす方法が分からず、成長しようと努力しても空回りします。さらに、自分が感情的になりやすい場面を知り、感情をコントロールする術を学ばなければ同じ失敗を繰り返してしまう可能性も少なくありません。このような理由から自己分析は人が成長を遂げる上で大きな意味のある行為です。そのため、内省で自己分析できる人材は、大きく成長できる可能性を秘めています。

内省の方法

客観的な事実を振り返る

内省をする際には、まず客観的な事実を振り返る必要があります。人は時折、起きた事実を自分の主観により、都合良く捉えてしまうことがあります。主観的に物事を解釈するのは人として自然なことなので、悪いことではありません。しかし、物事を主観のみで捉えていると、自分の言動の問題点に気付きにくくなってしまいます。そのため、内省を行う際には、一番初めに起きた出来事を自分の主観ではなく、客観的な視点から振り返ることが大切です。

振り返った内容を見つめ直す

内省では、客観的な事実を振り返った後にその内容を見つめ直します。具体的には自分が起こした行動は、どのような気持ちに由来したものだったのか、決断する決め手になった出来事はどういった事柄なのかを詳細に突き詰めていくことが大切です。そして、自分を見つめ直す過程で気づいたことは、ノートやメモ用紙などに書き留めておきましょう。自分の行動や心の動きを文字にして可視化し読み返すことで、より客観的な視点から言動を振り返りやすくなり、自己分析の手助けになります。

変革すべき行動のプランを作成する

内省を効果的に利用し成長していくためには行動の振り返りだけでなく、その過程から自分の問題点や欠点を洗い出し、改善に向けて行動しなければなりません。そのためには、今の何が自分に足りていないのか、身に付けるべきスキルは何なのかを具体的に考える必要があります。そして、実際にどのようにして自分の行動を変革していくか行動プランを作成することが重要です。また、内省は個人で行うものですが、考えに行き詰った場合は他者に協力を仰ぐことで、より多くの視点から問題を見つめ直すことができます。

対話型のワークショップを実施する

プランを作成後は対話型のワークショップを実施し、複数人で対話を行います。このワークショップではあらかじめ題材を決めておき、題材について自分はどう思うか、問題点や改善に向けた案を発表し意見交換を行います。内省は本来一人で行うものですが、個人で考え就く事柄には限りがあるため、時には他者から見た時に自分の考えはどのように見えるのか確かめることも大切です。このように複数人で自分の考えを発表し合うことで、他者の視点からの意見を取り入れることができ、視野を広げることにも役立ちます。

内省できない人の分類

引きこもり型

内省できない人は大きく分けて二つのタイプがあります。引きこもり型と呼ばれるタイプは他者に対して心を閉ざしがちで、反省や後悔はしても自分を変えようとは思いません。このタイプの人は傷つくことを極度に恐れています。そのため、自分の過失についても、行動や考え方を改善するのではなく問題がこれ以上悪化しないように何もしないという対応を取りがちです。本人からすると「他人に迷惑をかけないために余計なことはしない」という考えから来るものですが、行動しなければ自分を改めることもできません。

わがまま型

わがまま型の内省できない人は、考え方が他責思考に偏りがちで、自己正当化や自己弁護をする傾向にあります。このタイプの人は自分が上手くいかないのは、他人の接し方や行動に原因があると考えます。元から自分には非が無く省みる点は無いと断定してしまうので、自分の考え方や行動を改善しようという考えにまで思い至りません。また、わがまま型の人は自分が正しいといつも思い込んでいるので、他者に欠点を指摘されると攻撃的な態度を取り人間関係を断ち切ってしまうこともあります。

内省をするメリット

業務が改善されて生産性が高まる

内省できない人に内省を促すことで得られるメリットは、業務の改善がしやすくなり生産性が高まるという点にあります。例えば、多くの職場では一つの業務における行動手順が確立されていますが、効率的な仕事の手順はその時の状況によって異なるため随時改善が必要です。社員に内省する習慣が身に着いていると、「もっと効率の良い方法があるのではないか」と社員は仕事を振り返り改善案を模索します。そのため、業務の生産性を上げるためにも、社員の内省は必要不可欠なものです。

自ら考えて行動できる人材が増える

自ら考えて行動できる人材が増えることも、内省するメリットとして挙げられます。人が自分の行動を省みるためには自発的に過去の自分を振り返らなくてはならないので、前提として本人の主体性が問われます。逆に言えば、内省できない人は同時に主体性の無い人でもあり、内省を身に付けることは、主体性を養うことにも繋がります。あらゆるビジネスシーンでは、主体性を持って物事に取り組まなくては良い結果を得ることはできません。そのため、内省を促すことは、本人に主体性を持たせる手助けにもなります。

管理職のマネジメント能力がアップする

内省は管理職のマネジメント能力の向上にも役立ちます。管理職は部下に仕事の指示を出すだけでなく、職場の能率アップや部下の成長にも気を配らなくてはなりません。そのため、常に物事に対して問題意識を持って取り組む必要があり、内省を身に付けることはその一助となります。また、管理職が率先して内省を心がけ、多角的な視点から物事を判断できるようになれば、部下の欠点や苦手分野の改善にも効果的なアドバイスが行えます。さらに、管理職自ら内省する態度を見せれば、部下にも内省が身に付きやすくなります。

業務の見える化が実現してマネジメントコストが減る

内省を用いて業務改善を行う際には、その過程で業務の可視化を図る必要があります。そのため、管理職が部下に内省させる過程において、業務の見直しと改善案の提出を指示すれば必然的に業務の見える化が行えます。これを行うことにより、管理職が自分から指示しなくても、社員は可視化した業務を元に仕事ができるようになるため、マネジメントコストの削減に繋がります。このような理由から人材教育と同時進行で、所属部署の業務の見直しも図れることが内省のメリットの一つです。

内省を実践する際のポイント

定期的に行う習慣をつけるための工夫をする

内省を実践する際のポイントは定期的に行う習慣をつけるための工夫をすることです。内省は自発的に行わなければ身に付かないものですが、元々経験が無い場合には習慣化させることは困難です。そのため、初めのうちは管理職が率先して部下にアプローチしていかなくてはなりません。例えば毎日の業務を日誌にして提出を義務付ける、就業時間前には部下から管理職へ報告を行うよう指示する必要があります。このように、毎日の業務に、その日一日を振り返る作業を加えることで内省の習慣が身に着きやすくなります。

感情に左右されないように事実に目を向ける

内省する際には、起きた出来事を元に本人がどのように考え行動したかに注目しなければなりません。しかし、感情的な状態で物事を振り返り、その当時の自分の気持ちを重視しすぎると事実を客観的に見直すことができなくなってしまいます。そのため、内省の際には感情に左右されないよう、出来るだけ起きた事実や自分の言動に目を向けることが大切です。自分の失敗や成功には、どのような要因が関係しているかを感情に縛られず見つめ直すことで、より効果的な結果に結びつきます。

内省を実践する際に役立つフレームワーク

KPT法

KPT法は出来事や行動を「継続(Keep)」「問題(Problem)」「挑戦(Try)」の観点から内省するフレームワークです。KPT法では一つの出来事に対して良かった部分を「継続」し、「問題点」を見つけて分析していきます。そして、二つの要素を洗い出し、解決に導くために対策を立て「挑戦」するという三段階で内省します。KPT法では失敗だけでなく、成功経験を通して自分を見つめ直せます。また、シンプルで実践しやすい内容のフレームワークなので、内省に初めて取り組む人にもおすすめです。

KDA法

KDA法は「継続(Keep)」「不一致(Discard)」「追加(Add)」の観点から内省するフレームワークです。KDA法はKPT法と同じく、良い部分は「継続」しますが、次の段階の「不一致」では好ましくない行動を止める部分がKPT法と異なります。そして、最後の「追加(Add)」フェーズでは新しい方法を試みます。そのため、KDA法は良い部分は残し、悪い部分は切り離しつつ、新しい方法を試行する側面が強く、一つの業務に対する作業をブラッシュアップしていく場合に向いています。

まとめ

内省に取り組んで成長に繋げよう

内省は自分の欠点だけでなく、良い点にも目を向ける機会になるため、自己成長や自己肯定をする上で大きな意味を持ちます。そのため、内省できない人は内省が可能な人よりも成長や自分に自信を持つ機会を失っている可能性があります。また、内省は自分自身が取り組むだけでなく、他者にも促し協力して行うことでグループの成長と結束力の高まりに繋がります。このような理由から内省は企業そのものが向上していくために必要不可欠な行為のため、積極的に社員に促していきましょう。

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